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大葉 隆*; 石川 徹夫*; 永井 晴康; 長谷川 有史*; 深谷 紀元*; 鈴木 元*
no journal, ,
UNSCEAR2013レポートにおいて、福島第一原子力発電所事故時の原発周辺自治体の避難経路は全18パターンに集約されていた。本研究は、福島県民健康調査の行動記録調査を利用して、福島第一原子力発電所事故時に放出された放射性プルームへのばく露に関連して避難シナリオを再構築するために、避難経路からそのパターンの割合を示し、吸入による小児の甲状腺線量の分布を示した。各市町村における避難経路は、4-5パターンに集約された。さらに、屋内退避係数とヨウ素取り込み率を補正した7市町村における1歳児の甲状腺線量の中央値と95パーセンタイルは、それぞれ1.2から15mSvと7.5から30mSvの範囲であった。本研究で補正した吸入による甲状腺線量の分布は、実測で報告されている甲状腺線量の測定値に近い分布を示しており、本研究における推定方法の妥当性が確認された。