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論文

メソポーラス加工を応用した新規アルミナ吸着剤の開発

福光 延吉*; 山内 悠輔*; Saptiama, I.*; 有賀 克彦*; 籏野 健太郎*; 熊田 博明*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦

Isotope News, (760), p.15 - 18, 2018/12

核医学検査薬として最も多く使用されている$$^{99m}$$Tcの原料となる$$^{99}$$Moは我が国ではすべて輸入に頼っており、安定供給のため$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcの国産化が望まれている。天然Moを中性子照射して$$^{99}$$Moを生成することは技術的には可能であるが、比放射能が低いことから、現在$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$TcジェネレータのMo吸着剤として用いられているアルミナの吸着性能向上が期待される。そこで、本研究ではメソポーラス技術を適用して表面積を増加させた新規アルミナの開発を進めている。アルミナは2通りの方法で合成し、一方はアルミナ-シリカ複合体でアルミナ/シリカ分子比及び焼成温度を段階的に変化させて合成する方法、一方がエタノール処理で焼成時間及び焼成温度を段階的に変化させて合成する方法である。本解説は、これらのメソポーラス加工を応用した新規アルミナの研究成果についてまとめたものである。

論文

Template-free fabrication of mesoporous alumina nanospheres using post-synthesis water-ethanol treatment of monodispersed aluminium glycerate nanospheres for molybdenum adsorption

Saptiama, I.*; Kaneti, Y. V.*; 鈴木 善貴; 土谷 邦彦; 福光 延吉*; 榮 武二*; Kim, J.*; Kang, Y.-M.*; 有賀 克彦*; 山内 悠輔*

Small, 14(21), p.1800474_1 - 1800474_14, 2018/05

放射化法で製造した$$^{99}$$Moは比放射能が低いことから、医療用$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータに用いるには高いMo吸着性能を有するMo吸着材の開発が必要である。本研究では、Mo吸着材として、新たに開発した合成後、"水・エタノール"処理と高温焼結を組み合わせる手法によって、アルミニウムグリセレートナノ粒子から分子鋳型を用いずにメソポーラスAl$$_{2}$$O$$_{3}$$ナノ粒子を合成した。これとほぼ同一の手法で得られたメソポーラスAl$$_{2}$$O$$_{3}$$ナノ粒子は、無処理のAl$$_{2}$$O$$_{3}$$ナノ粒子および市販のAl$$_{2}$$O$$_{3}$$と比較して、2$$sim$$4倍高い表面積、より小さい細孔径分布のメソポーラス、200$$^{circ}$$C低い結晶化温度、数倍高いMo吸着性能を示した。これにより、新たに提案した合成後処理法の酸化物材料への機能性向上の有効性が示唆された。

論文

Molybdenum adsorption properties of alumina-embedded mesoporous silica for medical radioisotope production

Saptiama, I.*; Kaneti, Y. V.*; Oveisi, H.*; 鈴木 善貴; 土谷 邦彦; 高井 公子*; 榮 武二*; Pradhan, S.*; Hossain, M. S. A.*; 福光 延吉*; et al.

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 91(2), p.195 - 200, 2018/02

 被引用回数:13 パーセンタイル:4.41(Chemistry, Multidisciplinary)

放射化法で製造した$$^{99}$$Moは比放射能が低いことから、医療用Mo吸着材として高いMo吸着性能を有する材料の開発が必要である。このため、メソポーラス構造を持つシリカの表面にアルミナを含浸させた構造を持つ材料(Al-MPS)を開発した。本研究では、Al-MPSのAl/Si比及び焼結温度の違いによるモリブデンの吸着特性への影響を調べた。この結果、750$$^{circ}$$Cで焼結した時、Al/Si比の増加とともにAl-MPSの比表面積は低下傾向にあったが、空孔間の距離、空孔径等はほぼ同じであった。Al-MPSのMo吸着量は、Al/Si比の増加とともに増加することが分った。さらに、Mo吸着量は、使用するMo溶液のpHに影響することも分った。

論文

Mesoporous alumina as an effective adsorbent for molybdenum (Mo) toward Instant production of radioisotope for medical use

Saptiama, I.*; Kaneti, Y. V.*; 鈴木 祐未*; 鈴木 善貴; 土谷 邦彦; 榮 武二*; 高井 公子*; 福光 延吉*; Alothman, Z. A.*; Hossain, M. S. A.*; et al.

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 90(10), p.1174 - 1179, 2017/10

 被引用回数:23 パーセンタイル:7.51(Chemistry, Multidisciplinary)

放射化法における$$^{99}$$Moは比放射能が低いことから、医療用Mo吸着材として高いMo吸着性能を有する材料が求められている。このため、メソポーラス構造を持つアルミナの開発を進めている。本研究では、メソポーラスアルミナ(MA)を開発し、比表面積や結晶構造の違いによるMo吸着性能の評価を行った。この結果、焼結温度の違いによるMAの気孔径や比表面積の違いを明らかにするとともに、Mo溶液の違いによるMo吸着性能を明らかにした。

論文

研究用原子炉により$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc国産化を目指した$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータ開発

福光 延吉*; 土谷 邦彦; 有賀 克彦*; 山内 悠輔*

Isotope News, (742), p.20 - 24, 2016/02

医療診断用アイソトープである$$^{99m}$$Tcの親核種である(n,$$gamma$$)法(放射化法)を用いた$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc国産化が検討されている。日本はこの$$^{99}$$Moを全量海外からの輸入に依存しているため、産学官の共同で放射化法による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc国産化のための研究開発が行われている。その中で、(n,$$gamma$$)法による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc製造はウランを用いて製造する核分裂法と比較して、$$^{99}$$Moの放射能濃度が低いという技術的な課題があり、$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータで使用される高性能Mo吸着剤の開発が必要である。本解説は、高性能Mo吸着材の開発に係る現状とアルミナ系Mo吸着剤の高性能化についてまとめたものである。

口頭

Research and development of $$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc production process by (n,$$gamma$$) reaction under Tsukuba International Strategic Zones

土谷 邦彦; 川又 一夫; 竹内 宣博*; 石崎 博之*; 新関 智丈*; 掛井 貞紀*; 福光 延吉*; 荒木 政則

no journal, , 

医療診断用アイソトープである$$^{99m}$$Tcの親核種である(n,$$gamma$$)法(放射化法)を用いた$$^{99}$$Moの製造を計画している。日本はこの$$^{99}$$Moを全量海外からの輸入に依存している。2014年、JMTRを用いた放射化法による$$^{99}$$Mo国産化製造に関する高度化研究がつくば国際総合戦略特区のプロジェクトとして採用され、日本の大学及びメーカと共同でR&Dを行っている。また、本プロジェクトにおいて、JMTRホットラボ施設内に$$^{99m}$$Tc溶液製造のための様々な試験装置が整備された。R&Dの主な項目は、(1)MoO$$_{3}$$ペレットの製造技術開発、(2)$$^{99m}$$Tcの抽出・濃縮、(3)$$^{99m}$$Tc溶液の標識試験及び(4)Moリサイクルである。特に、照射ターゲットとして、高密度MoO$$_{3}$$ペレットの製造を確立するとともに、$$^{99m}$$Tcの模擬元素としてReを用いて、MEKによる溶媒抽出法にて$$^{99m}$$Tc溶液の製造予備試験を行っている。本発表では、R&Dの状況及び今後の計画について報告する。

口頭

Consideration of molybdenum adsorption behavior of alumina by surface analysis

鈴木 善貴; 新関 智丈*; 北河 友也*; 西方 香緒里; 松倉 実*; 長谷川 良雄*; 棚瀬 正和*; 福光 延吉*; 山内 悠輔*; 有賀 克彦*; et al.

no journal, , 

高濃縮ウランの使用制限、核セキュリティ及び核分裂生成物の廃棄の観点から、中性子放射化法((n,$$gamma$$)法)による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcの製造技術開発を進めている。(n,$$gamma$$)法により生成された$$^{99}$$Moの比放射能は核分裂法((n,f)法)によって生成された$$^{99}$$Moの比放射能に比べて極めて低い。一方、$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータでは、Mo吸着剤としてアルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$)が広く使用されている。このため、(n,$$gamma$$)法に適用するには、高いMo吸着能を有するAl$$_{2}$$O$$_{3}$$の開発が必要不可欠である。本研究では、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$の特性改善のため、EPMA、赤外分光法、XPS等の表面分析により、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$表面におけるMo吸着挙動を調べた。この結果、赤外分光法とXPSの測定結果により、Moの吸着サイトはAl$$_{2}$$O$$_{3}$$表面のOH$$^{-}$$基にMoO$$_{4}$$$$^{2-}$$として、吸着していることが分った。

口頭

高性能Mo吸着剤の開発

福光 延吉*; 山内 悠輔*; Saptiama, I.*; 有賀 克彦*; 籏野 健太郎*; 熊田 博明*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦

no journal, , 

放射化法で生成される$$^{99}$$Moは比放射能が低いことから、医療用Mo吸着剤として高いMo吸着性能を有する材料が求められている。このため、メソポーラス技術を用いて表面積を増加させたアルミナの開発を進めている。本研究では、アルミナを2通りの方法で合成した。一方は、アルミナ-シリカ複合体でアルミナ/シリカ分子比及び焼成温度を段階的に変化させて合成した。もう一方は、エタノール処理で焼成時間及び焼成温度を段階的に変化させて合成した。その結果、アルミナ-シリカ複合体ではアルミナ/シリカ分子比0.6、焼成温度750$$^{circ}$$Cで最もMo吸着能が高く、エタノール処理では焼成時間24時間、焼成温度700$$^{circ}$$Cで最もMo吸着能が高いことが明らかとなった。いずれの方法でも現行の医療用アルミナのMo吸着能よりも高い値を示した。

口頭

有効なモリブデン吸着材の開発

福光 延吉*; 山内 悠輔*; Saptiama, I.*; 有賀 克彦*; 籏野 健太郎*; 熊田 博明*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦

no journal, , 

放射化法で生成される$$^{99}$$Moは比放射能が低いことから、医療用Mo吸着剤として高いMo吸着性能を有する材料が求められている。このため、メソポーラス技術を用いて表面積を増加させたアルミナの開発を進めている。本研究では、アルミナを2通りの方法で合成した。一方は、アルミナ-シリカ複合体でアルミナ/シリカ分子比及び焼成温度を段階的に変化させて合成した。もう一方は、エタノール処理で焼成時間及び焼成温度を段階的に変化させて合成した。その結果、アルミナ-シリカ複合体ではアルミナ/シリカ分子比0.6、焼成温度750$$^{circ}$$Cで最も高いMo吸着能(16.8mgMo/g)が得られ、エタノール処理では焼成時間48時間、焼成温度700$$^{circ}$$Cで最も高いMo吸着能(56.2mgMo/g)が得られることを明らかにした。いずれの方法でも現行の医療用アルミナのMo吸着能よりも高い値を示した。

口頭

Research and development of $$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc production process by (n,$$gamma$$) method

土谷 邦彦; 柴田 徳思*; 宇野 毅*; 長谷川 良雄*; 掛井 貞紀*; 福光 延吉*; 楠 剛; 神永 雅紀

no journal, , 

放射性同位元素は、医療, 産業など幅広い分野で使用されている。本発表では、放射性同位元素のうち、核医学検査薬として80%以上で使用されている$$^{99m}$$Tcの親核種である$$^{99}$$Moをウランを用いない放射化法((n,$$gamma$$)法)で製造する研究開発の現状について報告する。本取り組みは、つくば国際総合戦略特区プロジェクトとして、産学官協力体制のもと進められているものである。

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