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福嶋 喜章*; 山田 武*; 田村 堅志*; 柴田 薫
Applied Clay Science, 155, p.15 - 19, 2018/04
被引用回数:5 パーセンタイル:18.54(Chemistry, Physical)ジオクタデシルジメチルアンモニウムイオン(DODA)/ポリプロピレン複合体のために交換されたフルオロマイカ(ME100)カチオンのダイナミクスは、XRDおよびDSC以外に準弾性中性子散乱(QENS)によって分析された。低いQ=2.75nmのDODA-ME100のQENSスペクトルは、DODAの融点である445Kより高い温度でも変化しなかった。この結果は、硬質シリケート層とDODAとME100との間の強い静電相互作用のために、層間距離における長距離(2nm)の分子運動が制限されることを示唆している。弾性強度スキャンの結果は、445Kにおける溶融状態においても、複合体中のポリマー鎖の動きが少し制限されていることを示唆した。QENSは、複合材料を研究するための有用なツールの1つであることが期待される。
吉井 賢資; 米田 安宏; Jarrige, I.*; 福田 竜生; 西畑 保雄; 鈴木 知史; 伊藤 嘉昭*; 寺嶋 孝仁*; 吉門 新三*; 福島 整*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 75(3), p.339 - 343, 2014/03
被引用回数:10 パーセンタイル:40.72(Chemistry, Multidisciplinary)強誘電体BaTiO3について、共鳴X線発光(RXES)及び部分蛍光法を用いたX線吸収分光(PFY-XAS)により電子状態を分析した。実験はSPring8の原子力機構ビームラインBL14B1と物質・材料研究機構ビームラインBL15XUで行った。Ba L吸収端でのPFY-XASスペクトルは、過去の文献とは異なり、キュリー点上下で変化しなかった。これは、Baイオンの位置はキュリー点で変位しないか変位が小さいことを示唆する。また、Ti K吸収端でのRXESスペクトルからは、発光ピークのエネルギーは入射光エネルギーによらずほぼ一定であった。この結果は、Ti 3d軌道が非局在的な性質を持っており、それによりTiイオンが変位して電気双極子の生成して強誘電体となるという、理論計算から提案された機構を支持することが分かった。
吉井 賢資; Jarrige, I.; 鈴木 知史; 松村 大樹; 西畑 保雄; 米田 安宏; 福田 竜生; 田村 和久; 伊藤 嘉昭*; 向山 毅*; et al.
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 73(9), p.1106 - 1110, 2012/09
被引用回数:12 パーセンタイル:45.39(Chemistry, Multidisciplinary)強誘電体BaTiOのBa 5d軌道の電子状態を放射光共鳴発光により調べ、誘電性を持たないBaSOと比較した。Ba-L吸収端近傍において共鳴発光スペクトルを測定したところ、両方の化合物ともBa 5d電子は局在していることがわかった。一方、共鳴発光を利用した部分蛍光法吸収スペクトルを測定したところ、BaTiOのほうがBaSOよりもエネルギー幅の広いピークが観測された。すなわち、BaTiOのBa 5d軌道は、O 2p軌道と混成していることがわかった。これは、BaTiOの強誘電性はTi-Oの混成により発現するとされてきた従来の見解と異なり、Baイオンも強誘電相転移に何らかの役割を果たすことを示唆する。
吉井 賢資; Jarrige, I.; 松村 大樹; 西畑 保雄; 鈴木 知史; 伊藤 嘉昭*; 向山 毅*; 栃尾 達紀*; 篠塚 寛志*; 福島 整*
Japanese Journal of Applied Physics, 50(9), p.09NE03_1 - 09NE03_4, 2011/09
被引用回数:2 パーセンタイル:9.48(Physics, Applied)強誘電体BaTiOのBa-L吸収端における共鳴非弾性X線散乱測定をSPring-8ビームラインBL15XUで行った。まず、非弾性散乱X線の一つBa-L線に分光器のエネルギーを合わせ、誘電性を示さないBaSOを対照物質としてBa-5d吸収スペクトルを測定したところ、BaTiOのスペクトルは幅が太いことがわかった。分子軌道計算を行ったところ、Ba-5d軌道とO-3p軌道が共有結合的な性質を有し、エネルギーバンドを作っていることがわかった。BaTiOの強誘電性はTi-Oの共有結合性による原子変位がその起源とされているが、この実験事実はBa-Oの共有結合も重要であることを示唆する。また、Ba-L非弾性X線スペクトルを吸収端近傍で測定したところ、Ba-5d軌道は上述の通り酸素とバンドを作っているものの、局在的であることを示すデータが得られた。この測定により、非占有状態の局在性の指標に関する情報が得られること、また、考えられる幾つかの応用についても議論する。
矢板 由美*; 酒井 仁志*; 遠藤 洋*; 大谷 知未*; 高橋 嘉明*; 及川 景晴*; 村田 裕俊*; 福嶋 峰夫; 川妻 伸二
no journal, ,
原子炉建屋内に遠隔除染技術を適用するのに先立ち、除染技術の選定、適用計画に資することを目的として、建屋内の汚染状態、汚染形態等を把握するための基礎データ取得を行った。
吉井 賢資; Jarrige, I.; 松村 大樹; 西畑 保雄; 鈴木 知史; 伊藤 嘉昭*; 向山 毅*; 杤尾 達紀*; 篠塚 寛志*; 福島 整*
no journal, ,
強誘電体BaTiOのBaイオンの電子状態を共鳴X線発光とそれを利用した部分蛍光法X線吸収分光法により調べ、結果を強誘電体ではないBaSOと比較した。共鳴X線発光スペクトルでは、両者ともBa 5d軌道は局在しているという結果が得られた。一方、部分蛍光法X線吸収スペクトルには、BaTiOのみ、Ba 5dとO 2pとの混成が観測された。すなわち、この物質ではTi-Oの混成が強誘電性に重要とされてきたが、Ba-Oの混成も何らかの役割を果たしている可能性が示唆された。
高田 文樹; 加藤 佳明; 近江 正男; 若井 栄一; 山内 一男*; 福島 文欧*; 土岐沢 耕一*
no journal, ,
「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」の一環として、原子炉構造材の照射損傷による長時間機械的特性の劣化を把握し、劣化の進行と照射損傷指標との相関関係を明らかにするため、JRR-3及び常陽において組合せ照射した試料等について、大洗JMTRホットラボ施設内に新たに整備した遠隔操作型クリープ試験装置により照射後試験を実施した。試験に供した試験片材質はSUS316FR, SUS316FR-B(10ppm), SUS316FR-B(23ppm)の3材質であり、いずれも微小試験片(平行部長7.62mm,幅1.524mm,厚さ0.76mm及び平行部長5.0mm,幅1.2mm,厚さ0.35mmの2種類)である。試験時の応力については、クリープ破断時間が300時間程度になる条件並びに1000時間を越える条件で設定した。試験の結果、照射した試料は、非照射の試料と比べて短時間で破断することがわかった。これらの結果から、JRR-3及び常陽の単独照射並びに組合せ照射したいずれの条件においても非照射材に比べて大幅に低下し、弾き出し損傷に強く依存する傾向を持つことがわかった。
山田 武*; 柴田 薫*; 高橋 伸明; 蒲沢 和也*; 川北 至信; 福嶋 喜章*; 中島 健次; 神原 理; 稲村 泰弘; 中谷 健; et al.
no journal, ,
日本初のSi結晶アナライザー背面反射型分光器であるDNAは2012年2月にビームを受け入れ、3月よりコミッショニングを開始した。現在のエネルギー分解能は結合型モデレータのパルス幅に対応した約12micro-eVである。本発表では、現在までに得られたメソポーラスシリカ中の水準弾性散乱の結果と現在準備している解析ソフトの現状について紹介する。
吉井 賢資; 米田 安宏; Jarrige, I.*; 鈴木 知史; 伊藤 嘉昭*; 吉門 新三*; 福島 整*
no journal, ,
強誘電体BaTiOの電子状態を観測するため、Ba-L及びTi-K吸収端において放射光共鳴発光測定を行った。Ba吸収端において、共鳴発光を用いた部分蛍光法による吸収スペクトルをキュリー点上下で測定した。過去の文献では、温度によりスペクトルに違いが見られ、それによりこの物質の相転移起源について示唆がなされた。しかし本研究では、温度を変えてもスペクトルはほとんど変化しなかった。よって、スペクトル変化の存在の有無については、今後さらに検討が必要である。Ti-K吸収端での測定からは、Tiの共鳴発光ピークは吸収端近傍でそのエネルギーは一定であった。これは通常元素分析で用いられる蛍光過程によるものであり、励起された電子が速やかに非局在化することを示す。非局在化はTiのp及びd軌道で起こっており、Ti-Oの強い混成によって軌道が遍歴的になっていることを示す。この結果は、BaTiOの強誘電性がTi-Oの強い混成による歪みに由来することを示すものであり、過去の理論計算などと定性的に一致する。
岡田 尚; 金山 文彦; 福嶋 峰夫; 吉元 勝起; 羽生 敏紀; 川野邊 崇之; 高橋 嘉明*; 及川 景晴*; 松本 康弘*; 岸 和良*; et al.
no journal, ,
原子力機構が開発したカメラによる2号機原子炉建屋オペレーティングフロアの汚染部位計測を行うにあたり、同様の測定条件で装置の性能及び無線遠隔操作の確認のための試験を実施し、測定精度や精度に影響を与える要因等を確認した。
福嶋 峰夫; 岡田 尚; 金山 文彦; 吉元 勝起; 羽生 敏紀; 川野邊 崇之; 高橋 嘉明*; 及川 景晴*; 松本 康弘*; 岸 和良*; et al.
no journal, ,
カメラ(-eyeII)による福島第一2号機原子炉建屋オペレーティングフロアの汚染部位計測をブローアウトパネル(BOP)開口部から行った結果、主たる汚染は原子炉ウェル上部であり、原子炉ウェル奥西側の床面は検出下限値以下の汚染であった。
吉井 賢資; 米田 安宏; Jarrige, I.*; 福田 竜生; 西畑 保雄; 鈴木 知史; 伊藤 嘉昭*; 吉門 新三*; 福島 整*
no journal, ,
BaTiOの強誘電性の起源を探るため、Ba-LおよびTi-K吸収端において放射光共鳴発光測定を行い電子状態を観測した。Ba吸収端においては、共鳴発光を用いた部分蛍光法による吸収スペクトルをキュリー点上下で測定した。過去の文献では、温度によりスペクトルに違いが見られ、それによりこの物質の相転移がいわゆる変位型によるとの示唆がなされた。しかし本研究では、温度を変えてもスペクトルはほとんど変化しなかった。よって、スペクトル変化の存在の有無については、今後さらに検討が必要である。Ti K吸収端での測定からは、Tiの共鳴発光ピークは吸収端近傍でそのエネルギーは一定であった。これは通常元素分析で用いられる蛍光過程によるものであり、励起された電子が速やかに非局在化することを示す。非局在化はTiのp及びd軌道で起こっており、Ti-Oの強い混成によって軌道が遍歴的になっていることを示す。この結果は、BaTiOの強誘電性がTi-Oの強い混成による歪みに由来することを示すものであり、過去の理論計算などと定性的に一致する。