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末吉 哲郎*; 上滝 哲也*; 古木 裕一*; 藤吉 孝則*; 千星 聡*; 尾崎 壽紀*; 坂根 仁*; 工藤 昌輝*; 安田 和弘*; 石川 法人
Japanese Journal of Applied Physics, 59(2), p.023001_1 - 023001_7, 2020/02
被引用回数:9 パーセンタイル:37.68(Physics, Applied)GdBa
Cu
Oy (GdBCO)コート超伝導体に対して、80MeV Xeイオンを異なる方向から照射することにより、異なる方向の柱状欠陥を一つの試料に対して導入した。その結果、45
方向から照射することで導入される柱状欠陥は連続形状でかつ直径が大きく、一方でc軸方向(0
方向)から照射することで導入される柱状欠陥は不連続形状でかつ直径が小さい、ということが分かった。柱状欠陥の形態が導入方向に依存することを利用すると、臨界電流密度を効果的に向上させることができる、ということが分かった。
古木 裕一*; 末吉 哲郎*; 甲斐 隆史*; 岩永 泰弥*; 藤吉 孝則*; 石川 法人
Physica C, 518, p.58 - 62, 2015/11
被引用回数:6 パーセンタイル:25.04(Physics, Applied)一次元的な磁束ピン止めセンターが交差した場合の酸化物超伝導体の臨界電流密度への影響を明らかにするために、高エネルギー重イオン照射法を利用して、交差角度の変化に対応した臨界電流密度の変化を系統的に調べた。ここで、柱状欠陥は、印加電流方向に平行な交差面内に導入され、c軸に対して対称な方向(
)に交差させた。このような2方向の柱状欠陥をGdBa
Cu
O
酸化物超伝導体に導入し、臨界電流密度の磁場角度依存性を測定した。その結果、交差角度が
=15
の場合には、磁場角度=c軸方向の周りに1つの鋭い臨界電流密度ピークが現れた。交差角度が
=45
の場合には、そのピークが、単純にブロードになった。さらに、交差角度を広げて
=75
にすると、低い交差角度の結果とは大きく異なり、臨界電流密度の増加が見られるが磁場角度依存性が弱くなる方向に働き、3次元的な点状欠陥を導入した場合の結果と似通った結果を示すことが分かった。
末吉 哲郎*; 上滝 哲也*; 古木 裕一*; 浦口 雄世*; 甲斐 隆史*; 藤吉 孝則*; 嶋田 雄介*; 安田 和弘*; 石川 法人
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.6603004_1 - 6603004_4, 2015/06
被引用回数:12 パーセンタイル:49.30(Engineering, Electrical & Electronic)GdBCOコート線材に導入した不連続柱状欠陥による磁束ピン止め特性への影響を、連続柱状欠陥による影響と比較することによって明らかにした。具体的には、270MeV Xeイオン照射効果と80MeV Xeイオン照射効果を比較した。前者の場合、連続的な柱状欠陥を導入することができ、後者の場合不連続的な柱状欠陥が形成されることを、透過型電子顕微鏡観察により確認した。それぞれのイオン照射による臨界電流密度(Jc)の上昇を比較した結果、以下のことが分かった。前者の場合、柱状欠陥の導入方向と同じ方向に磁場が向いているときに、最もJcの上昇が顕著にみられ、磁場角度依存性曲線において未照射試料に見られなかったJcピークが現れた。この傾向は、後者の不連続柱状欠陥の場合にも同様に見られた。ただし、後者の場合には、柱状欠陥の導入方向以外の磁場角度においても、平均的なJcの上昇傾向がみられた。この傾向は、点状欠陥の場合でも見られており、不連続な柱状欠陥は、連続的な柱状欠陥と点状欠陥の影響を合わせ持つような効果を与えることが分かった。超伝導体の応用面からは、ある磁場角度に偏らない形でJcの大きな向上を図ることが望ましいため、不連続な柱状欠陥の導入は、材料設計上優れた手法であることが分かった。
-axis to
-plane in GdBCO coated conductors末吉 哲郎*; 古木 裕一*; 甲斐 隆史*; 藤吉 孝則*; 石川 法人
Physica C, 504, p.53 - 56, 2014/09
被引用回数:10 パーセンタイル:38.25(Physics, Applied)GdBa
Cu
O
(GdBCO)に効果的な磁束ピン止めセンターを導入し、磁束ピン止め特性を調べることを目的として、270MeV Xeイオンを交差配置で2方向から照射した。その際、
軸方向に近い角度に導入された柱状欠陥を導入した場合、臨界電流密度の磁場角度依存性曲線において
軸方向に顕著な単独ピークを持つことが分かった。それに対して、
面に平行な方向に近い角度に導入された柱状欠陥を導入した場合には、
面方向の周りに2つのピークを持ち、
面方向では臨界電流密度の相対的な落ち込みが見られることが分かった。交差配置によるピン止めの相乗効果は、
軸方向に近い柱状欠陥配置では効果を発揮するが、
面方向では効果を発揮しにくいことがわかった。
末吉 哲郎*; 古木 裕一*; 藤吉 孝則*; 光木 文秋*; 池上 知顯*; 石川 法人
低温工学, 49(3), p.139 - 144, 2014/03
本研究は、高温超伝導薄膜について2方向に交差した柱状欠陥をイオン照射法を用いて導入し、交差した磁束ピンニングの導入による臨界電流密度の向上について系統的に調べた研究である。YBa
Cu
O
超伝導体薄膜のc軸方向に磁場をかけた場合、低磁場では導入した柱状欠陥が
45度のときに最も高いピンニング特性を得た。交差角が大きい場合、1本の柱状欠陥が多数の磁束線と相互作用する確率が高く、このため広い磁場角度領域においてピン止め効果が強く作用するものと考えられる。実用的な人工ピン止めセンターを導入する目的で、テープ線材の作成段階でナノロッドの導入が試みられ、一定の成功をおさめていることが報告されており、そのような背景にあって、本研究で採用した交差配置にナノロッドを制御することが、広い磁場角度領域にわたって臨界電流密度を向上させるために重要であることを提案した。
末吉 哲郎*; 古木 裕一*; 田中 瑛貴*; 藤吉 孝則*; 光木 文秋*; 池上 知顯*; 石川 法人
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 23(3), p.8002404_1 - 8002404_4, 2013/06
被引用回数:9 パーセンタイル:42.80(Engineering, Electrical & Electronic)YBa
Cu
O
(YBCO)酸化物超伝導体の電力ケーブル等への応用のためには、どの磁場角度においても臨界電流密度が高いレベルであることが要求されるが、もともとYBCOは、その結晶構造の異方性のために
軸方向の磁場に弱いという欠点がある。その欠点を克服するために、高エネルギー重イオンを
軸方向から及び斜め(off-
軸)方向からイオン照射し、どの照射角度条件のときに最適な臨界電流密度の磁場角度依存性を示すかを調べた。その結果、どの照射条件のときも、磁場が
軸方向のときの臨界電流密度が改善した。幾つかの照射条件の中でも、照射方向が、
60
のものが最も良好な角度依存性を示し、柱状欠陥を広角に交差させることによって臨界電流密度をすべての磁場角度において、まんべんなく向上させることができることがわかった。