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G.T.Seaborg*; 山下 利之
日本原子力学会誌, 31(7), p.805 - 811, 1989/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.46(Nuclear Science & Technology)超ウラン元素(TRU)のうちCmからHaまでの元素について、最近行われた化学研究に重点を置いて述べる。マクロ量が使用できるEsまでの元素については、電子構造、結晶構造、熱力学量など固体化合物の研究が行われている。それ以上の元素についてはトレーサー量を用いた溶液化学中心の研究が行われており、酸化状態、イオン半径、蒸気圧などが調べられている。LrとHaの研究には、「シングルアトム化学」の手法が用いられたが、今後、超アクチノイド元素の化学研究を進めるためには、この「シングルアトム化学」手法を確立させると共に、高中性子束炉及び高出力加速器の建設の必要性を指摘した。本稿は本年2月に行われた「原子力先端研究国際シンポジウム」で、シーボルグ教授が行なったと題する講演の抄訳である。