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報告書

クラックテンソルモデルを用いた瑞浪超深地層研究所の冠水坑道における坑道冠水過程に伴う三次元応力解析

尾崎 裕介; 松井 裕哉; 桑原 和道; 多田 浩幸*; 櫻井 英行*; 熊坂 博夫*; 郷家 光男*; 小林 伸司*

JAEA-Research 2016-007, 125 Pages, 2016/06

JAEA-Research-2016-007.pdf:34.66MB

瑞浪超深地層研究所では、これまでクラックテンソルモデルを用いた掘削解析を行ってきた。現在、瑞浪超深地層研究所では深度500mにおいて再冠水試験が実施されている。本研究では、クラックテンソルモデルを用いて坑道が冠水する過程における亀裂および掘削損傷領域を含む岩盤挙動の評価を行う。坑道が冠水する過程での応力状態の変化を評価するために、冠水坑道内の水位が異なる場合の解析を行った。また、冠水後に坑道内に地下水の流入が継続した場合の応力状態を推定するために、冠水坑道内の水圧が深度相当の水圧と同程度まで上昇した場合の解析も行った。これら坑道の冠水過程における解析において、最大の応力が岩盤に作用した場合の状況を推定するため、地下水の岩盤への浸透を無視して解析を実施した。これらの解析に加えて、冠水後に長時間経過した場合における岩盤の応力状態を予測するため、地下水の岩盤への浸透を考慮した場合の解析も実施した。解析の結果、これら坑道の冠水過程において、岩盤にかかる応力は、冠水坑道壁面付近で坑道内の水圧程度まで達することが予測された。

論文

Excavation analysis using crack tensor theory at the Mizunami Underground Research Laboratory, Japan

真田 祐幸; 引間 亮一; 丹野 剛男; 佐藤 稔紀; 郷家 光男*; 多田 浩幸*; 熊坂 博夫*

Proceedings of ITA-AITES World Tunnel Congress 2013 (WTC 2013)/39th General Assembly, p.855 - 860, 2013/05

本報では、瑞浪超深地層研究所の研究坑道掘削時の変形挙動予測及び第1段階の解析結果の検証のために等価連続体解析の一種であるクラックテンソル(岩盤中の割れ目の密度,大きさ,方向などの幾何学特性を表現するテンソル)理論を用いたモデル化方法や解析結果について記した。対象深度のクラックテンソルの推定のために、各深度のボーリングデータ及び壁面観察による割れ目の統計量の関係性から、各深度のクラックテンソルのトレース(割れ目の密度とトレース長から算出される岩盤の剛性に対応するパラメータ)の比率やテンソルの変換マトリクスを求めた。推定の結果、第1段階でモデル化した解析結果と比較して、岩盤のヤング率の低減と支保工の応力の増加が認められた。研究坑道掘削時の調査により、地表からの調査で捉えることが難しかった高角度割れ目の情報を追加したことによりモデルが改善された。今後、瑞浪超深地層研究所の研究坑道を利用した研究段階においてモデル化及び解析結果の検証を実施する。

報告書

結晶質岩を対象としたクラックテンソルによる等価連続体モデル化手法に関する研究

丹野 剛男; 佐藤 稔紀; 真田 祐幸; 引間 亮一; 松井 裕哉; 多田 浩幸*; 郷家 光男*; 熊坂 博夫*; 石井 卓*

JAEA-Research 2012-002, 86 Pages, 2012/03

JAEA-Research-2012-002.pdf:8.48MB

日本原子力研究開発機構では、超深地層研究所計画(以下、MIU計画)の岩盤力学研究の一環として、結晶質岩を対象とし、坑道の掘削に伴って周辺岩盤中に生じる掘削影響の評価を地上からの調査段階で実施する方法の構築を課題の一つとして設定している。この課題を達成するために、岐阜県瑞浪市の瑞浪超深地層研究所において、割れ目の力学特性やその幾何学的分布が岩盤の変形に支配的な影響を及ぼす結晶質岩について、クラックテンソルモデル(等価連続体モデルの一つ)による研究を進めている。あわせて、クラックテンソルによる相対誤差に基づいたREV(Representative Elementary Volume: 代表要素体積,寸法効果を定量的に表現する指標であり、不連続体を等価な連続体とみなして解析・解釈する際の最小体積の意味)の検討を実施し、第3段階における試験計画の策定や、モデル化の際の要素の大きさの設定にREVの検討結果を適用することを試みている。2010年度は、クラックテンソルモデルに基づき、REVの検討を実施した。また、クラックテンソルのトレースと電中研式岩盤等級との関係を調査し、設計時に設定した岩盤等級に基づく物性分布評価の妥当性を検討した。

報告書

高レベル放射性廃棄物処分施設における坑道支保工に用いるセメント系材料の低減化技術に関する研究(共同研究)

林 克彦; 野口 聡; 岸 裕和; 小林 保之*; 中間 茂雄; 藤田 朝雄; 内藤 守正; 多田 浩幸*; 熊坂 博夫*; 郷家 光男*; et al.

JAEA-Research 2010-057, 101 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2010-057.pdf:7.47MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分施設において支保工やグラウトに用いられるセメント系材料は、地下水に溶出し高アルカリ環境を生じさせる。このような高アルカリ環境は、緩衝材や埋め戻し材に使用されるベントナイトや周辺岩盤に変質を生じさせ、処分システムの長期的な性能の確保に不確実性を増大させる結果になることが懸念されている。本研究は、セメント系材料の高アルカリ影響に対するセメント量の低減化の観点から、処分システムの長期的な性能に配慮した材料を主体とする支保構造の技術的成立性について、原子力機構及び清水建設の双方が所有する知見を最大限に活用し、検討・評価するものである。それに基づき、将来の高レベル放射性廃棄物処分施設への適用に向けた実現可能性について課題を取りまとめた。

論文

せん断変形の進行に伴う堆積軟岩の透水特性の変化

郷家 光男*; 石井 卓*; 佐ノ木 哲*; 松井 裕哉; 杉田 裕

第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.282 - 287, 2011/01

せん断変形の進行に伴う透水特性の変化を把握することを目的として、日本原子力研究開発機構が幌延深地層計画において採取した稚内層の硬質頁岩に対してせん断破壊透水試験を行った。透水試験には軸方向の一様流と半径方向の放射流による方法を採用した。その結果、軸方向の透水試験では、弾性変形状態以降に透水係数は増加し、残留強度時には初期状態の十倍程度まで増加した。一方、半径方向の透水試験では、ひずみ軟化過程に至ると透水係数は急激な増加を示し、最終的には約十万倍まで増加した。そして、支保工や掘削方法を工夫することにより、ひずみ軟化状態に至る前の状態に制御でき、さらに、拘束圧を1MPa程度に維持できるならば、透水係数の増加を抑制できることが示唆された。

報告書

クラックテンソルによる瑞浪超深地層研究所研究坑道の掘削影響予測解析; 2009年度

松井 裕哉; 丹野 剛男; 平野 享*; 郷家 光男*; 熊坂 博夫*; 多田 浩幸*; 石井 卓*

JAEA-Research 2010-043, 87 Pages, 2010/12

JAEA-Research-2010-043.pdf:3.99MB

予察的解析の妥当性評価を目的として、壁面観察結果に基づきクラックテンソルを算定し、地中変位計測と比較して、その妥当性を評価し、立坑内から実施したパイロットボーリング調査や地表からの調査段階で設定したクラックテンソルの比較を行った。(1)2004年度の予察的解析で設定されたクラックテンソルを用いた換気立坑の深度350mの変形解析値は地中変位計測値よりも小さい値を示した。一方、壁面観察結果から設定されたクラックテンソルを用いた換気立坑の深度350mの変形解析の結果、計算された最大値は計測値に近い値を示した。(2)これは、2004年度の評価で十分考慮できていない非常に連続性の高いNE系の割れ目の情報が新たに考慮されたためである。換気立坑より掘削したパイロットボーリング調査結果に基づきクラックテンソルを求めて両者と比較した結果、パイロットボーリング調査で把握された割れ目の方向分布は壁面観察の方向分布と近いこと、求められたクラックテンソルは両者の中間に位置することがわかった。(3)パイロットボーリングデータにおける深度350mと深度500m間の割れ目の統計量の関係より深度500mにおけるクラックテンソルを推定した。推定されたクラックテンソルを用いて深度500mにおける換気立坑と水平展開坑道の変形解析を行った結果、2004年度の結果よりも岩盤のヤング率は低減し、支保工に作用する応力は増加した。

報告書

クラックテンソル・仮想割れ目モデルによる瑞浪超深地層研究所研究坑道の掘削影響予測解析

瀬野 康弘; 中間 茂雄; 佐藤 稔紀*; 郷家 光男*; 多田 浩幸*; 櫻井 英行*

JAEA-Research 2007-081, 120 Pages, 2008/01

JAEA-Research-2007-081.pdf:13.48MB

本報告書は、第2段階以降の調査・研究計画策定のための基礎情報を得ることを目的とし、研究坑道の深度500m付近の立坑と水平坑道の連接部を対象に、クラックテンソルモデルにより掘削損傷を考慮した3次元応力解析を行い、その応力状態を用いて仮想割れ目モデルによる透水性変化解析を行った結果について報告するものである。解析検討により得られた知見は以下のとおりである。(1)岩盤等級が下がると、立坑及び水平坑道の内空変位,支保工部材の応力は増加した。ただし、最大せん断応力,安全率,平均透水係数の増加領域の分布には変化がほとんど見られなかった。(2)連接部における立坑の内空変位は一般部の1.1倍に増加した。連接部の影響範囲は、水平坑道の代表径の2倍程度であった。また、連接部における水平坑道の内空変位は一般部の1.9$$sim$$2.2倍に増加した。(3)掘削損傷領域の存在を考慮すると、立坑及び水平坑道とも、内空変位や支保工部材の応力は増加し、平均透水係数の最大増加率は大幅に増加した。(4)3次元的な亀裂分布に基づく岩盤挙動をより適切に表現するには2次元モデルより3次元モデルが有効である。

論文

瑞浪超深地層研究所の研究坑道における掘削損傷領域を考慮した掘削影響解析

郷家 光男*; 多田 浩幸*; 瀬野 康弘; 中間 茂雄; 佐藤 稔紀

トンネル工学論文集, 16, p.35 - 45, 2006/11

本研究では、不連続性岩盤を対象とした掘削損傷領域のモデル化について検討し、掘削損傷領域を考慮した掘削影響解析を行い、発破掘削時に形成される掘削損傷領域の影響について検討した。掘削損傷領域のモデル化に際しては、坑道周辺岩盤の変形挙動に対してはクラックテンソルモデルを、透水性変化に対しては仮想割れ目モデルを拡張し、これらのモデルを超深地層研究所計画の研究対象となっている土岐花崗岩に適用して、研究坑道の掘削影響解析を行った。研究の結果、不連続性岩盤の掘削損傷領域での剛性低下は、新規の割れ目が発生することにより生じるとの解釈のもと定式化が可能なこと,掘削損傷領域を考慮した解析の結果、坑道周辺岩盤の変位は増加するものの、局所安全率にはほとんど影響しないこと,水理学的影響は非常に大きく、坑道周辺岩盤の透水係数が著しく増加することがわかった。

論文

Japanese underground research laboratory project and prediction of rock mass behavior around deep shafts and galleries using continuous and discontinuous models

佐藤 稔紀; 見掛 信一郎; 中間 茂雄; 瀬野 康弘; 森 孝之*; 岩野 圭太*; 郷家 光男*; 多田 浩幸*

Proceedings of 7th International Conference on Analysis of Discontinuous Deformations (ICADD-7) (CD-ROM), p.245 - 256, 2005/12

日本の二つの深地層の研究施設のうち,瑞浪超深地層研究所の建設や研究の現状を紹介するとともに、MBCモデルやクラックテンソルモデルなどの連続体モデルと、クラックプロパゲーションコードを用いた不連続体モデルによる坑道掘削解析の結果を紹介する。

報告書

クラックテンソル・仮想割れ目モデルによる瑞浪超深地層研究所研究坑道の掘削影響予測解析

郷家 光男*; 堀田 政國*; 若林 成樹*; 中谷 篤史*

JNC TJ7400 2005-058, 167 Pages, 2005/03

JNC-TJ7400-2005-058.pdf:7.49MB

核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターでは、地質環境の調査・解析・評価技術の基盤整備と、深地層における工学技術の基盤整備を目的として、瑞浪市において超深地層研究所計画を進めている。本業務では、坑道の力学的安定性の評価や第2段階以降の調査・研究計画の策定に資するために、瑞浪超深地層研究所用地において取得された土岐花崗岩のデータに基づきクラックテンソルモデルによる応力解析を行い、その応力状態を用いて仮想割れ目モデルによる透水性変化解析を行った。検討の結果、以下のような知見を得た。1)立坑の基本ケースにおいて、GL-500mでは内空変位は9.03mm、GL-1000mでは21.78mmとなり、透水係数の最大増加率は両者とも約14倍となった。また、横坑の基本ケースにおいて、GL-500mではスプリングラインの内空変位は3.36mm、GL-1000mでは7.99mmとなり、透水係数の最大増加率は側壁で約19$$sim$$28倍、底盤で約15$$sim$$45倍となった。2)立坑および横坑において、同一深度でも岩盤等級が下がると、坑道の内空変位や覆工、吹付けコンクリートおよびロックボルトなどの支保工の応力は増加した。ただし、安全率や透水係数の増加領域の分布には変化がほとんど見られなかった。3)横坑において、同一深度でも坑道の展開方向を0$$^{circ}$$から90$$^{circ}$$Cまで変化させると、坑道の内空変位、吹付けコンクリートおよびロックボルトなどの支保工の応力は増加した。さらに、安全率分布や側壁の透水係数の増加領域も変化する傾向を示した。4)掘削損傷領域の存在を考慮すると、立坑および横坑とも、坑道の内空変位や覆工、吹付けコンクリートおよびロックボルトなどの支保工の応力は増加し、さらに、透水係数の最大増加率は大幅に増加した。例えば、横坑の底盤では、透水係数の最大増加率は240$$sim$$400倍となった。

報告書

掘削損傷領域を考慮したクラックテンソル・仮想割れ目モデルによる坑道掘削影響解析

郷家 光男*; 堀田 政國*; 多田 浩幸*

JNC TJ7400 2004-007, 102 Pages, 2004/02

JNC-TJ7400-2004-007.pdf:4.85MB

核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターでは,地質環境の調査・解析・評価技術の基盤整備と,深地層における工学技術の基盤整備を目的として,瑞浪市において超深地層研究所計画を進めている。本業務では,掘削影響領域の予測解析手法の整備・高度化に資するために,掘削損傷領域のモデル化の考え方を示し,それに基づき掘削損傷領域を考慮したクラックテンソル・仮想割れ目モデルによる応力解析と透水性変化解析を行った。検討の結果,以下のような知見を得た。1) 掘削損傷領域を考慮したクラックテンソルモデルによる応力解析の結果,掘削損傷領域を考慮しない場合に比べ,立坑および横坑とも,壁面変位は増加し,主応力の最大値は減少する。ただし,安全率分布に変化はほとんど現れなかった。2) 掘削損傷領域を考慮した仮想割れ目モデルによる透水性変化解析の結果,掘削損傷領域を考慮しない場合に比べ,立坑および横坑とも,透水係数の最大増加率は大幅に増加する。3) 掘削損傷領域の剛性が低下すると,壁面最大変位は増加,主応力の最大値は減少,透水係数の最大増加率は大幅に増加する。さらに,透水性変化解析では,剛性の低下以外にも割れ目の方向分布が解析結果に影響を与えた。特に,壁面平行に割れ目が発生する場合には,5000倍以上の増加を示したケースもあった。4) 横坑の支保工については,掘削損傷領域を考慮しない場合に比べ,変位抑制効果や支保部材に発生する応力は増加する。これは,掘削損傷領域を考慮することによって地山の剛性が低下したことによるものである。

報告書

研究坑道掘削に伴う坑道周辺岩盤の透水性変化予測解析

郷家 光男*; 多田 浩幸*; 堀田 政國*; 若林 成樹*

JNC TJ7400 2003-003, 93 Pages, 2003/02

JNC-TJ7400-2003-003.pdf:5.87MB

核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターでは、地質環境の調査・解析・評価技術の基盤整備と、深地層における工学技術の基盤整備を目的として、瑞浪市において超深地層研究所計画を進めている。本業務では、モデル化手法の評価に資するために、これまでに取得された土岐花崗岩のデータに基づき、クラックテンソルモデルによる応力解析を行い、その解析で得られた応力状態を用いて仮想割れ目モデルによる透水性変化予測に関する2次元解析を行った。検討の結果、以下のような知見を得た。(1)クラックテンソルモデルによる2次元応力解析の結果、立坑および横坑とも、岩盤が堅硬なケースでは、内空変位は微小であった。ただし、断層部では、大きな変位が発生した。(2)仮想割れ目モデルによる透水性変化予測解析の結果、立坑および横坑とも、岩盤が堅硬なケースでは、掘削壁面から約1mの範囲で10倍以上の透水係数の増加を示し、最大で100倍以上に増加した。ただし、断層部では、掘削壁面から約4mの範囲で10倍以上の増加を示した。(3)横坑において、同一深度でも坑道展開方向が変化すると、割れ目の方向や初期応力の影響により、透水係数の増加領域は変化した。例えば、GL-945mの横坑の壁面では、透水係数の最大増加率は110倍から670倍まで変化した。(4)横坑の支保については、周辺岩盤が堅硬であるため、明瞭な支保効果は見られなかった。

報告書

地下構造物の耐震設計手法の整理

棚井 憲治; 堀田 政國*; 出羽 克之*; 郷家 光男*

JNC TN8410 2001-026, 116 Pages, 2002/03

JNC-TN8410-2001-026.pdf:9.19MB

地下構造物は、地上構造物に比較して耐震性が高く、耐震性を検討した事例は少なかったが、兵庫県南部地震で開削トンネルが被災したため、地中構造物の耐震設計法に関する研究が精力的に実施され多くの知見が得られてきている。しかし、ほとんどの研究は比較的浅い沖積地盤における地中構造物の地震時挙動を対象としたものであり、深部岩盤構造物の地震時挙動についての検討はあまり実施されていないのが実情であるため、深部岩盤構造物の明確な耐震性評価手法が確立しているとは言い難い。一方、高レベル放射性廃棄物の地層処分場は、地下深部に長大な坑道群が建設されることとなり、また、これらの坑道内にて操業が行われることとなる。さらに、建設開始から操業及び埋め戻しまでを含めた全体的な工程は、おおよそ60年程度とされている(核燃料サイクル開発機構、1999)。これらの期間中においては、施設の安全性の観点から、地下構造物としての耐震性についても考慮しておくことが必要である。そこで、地層処分場の耐震設計に関する国の安全基準・指針の策定のための基盤情報の整備の一つとして、既存の地下構造物に関する耐震設計事例、指針ならびに解析手法等の調査・整理を行うとともに、今後の課題を抽出した。また、これらの調査結果から、地下研究施設を一つのケーススタディーとして、地下構造物としての耐震性に関する検討を実施するための研究項目の抽出を行った。

報告書

地層処分場のレイアウトに関する検討

棚井 憲治; 岩佐 健吾; 長谷川 宏; 郷家 光男*; 堀田 政國*; 納多 勝*

JNC TN8400 99-044, 140 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-044.pdf:7.85MB

原子力委員会原子力バックエンド対策専門部会報告書「高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発等の今後の進め方について」では、人工バリアと処分施設の設計、製作・施工、建設などに関し、安全性を実現するための信頼性の高い人工バリア並びに処分施設についての設計要件を提示するとともに、これらが現実的な工学技術によって合理的に構築できることを示すこととされている。そのため、本報告書では、これらの目標に対して、地層処分場地下施設のレイアウト設計の考え方や設計要件を整理するとともに、それらに基づいてより現実的な設計を行うために我が国の幅広い地質環境を参考に仮想的な地質モデルを設定した。それに基づいて実際に硬岩系および軟岩岩盤を対象とした地下施設のレイアウト設計を試みた。また、建設、操業、埋め戻しそれぞれに必要となる地上施設および設備について、カナダEISレポートや建設、操業、埋め戻し技術の検討結果から、地上施設のレイアウト例を示した。さらに、国の基本方針等を前提条件とし、建設・操業・埋め戻しの各技術の検討結果に基づいた建設開始から閉鎖終了までの全体スケジュールの検討を行い、概念的なスケジュールの例示を行った。

口頭

掘削損傷領域を考慮した研究坑道周辺岩盤挙動の3次元予測解析

瀬野 康弘; 森 孝之*; 郷家 光男*; 中間 茂雄; 佐藤 稔紀*

no journal, , 

3次元的な配置となる研究坑道のうち、特に坑道連接部(分岐部)の力学的安定性を事前評価し、「超深地層研究所計画」における第2段階以降の調査研究計画の基礎資料を得ることを目的として、不連続性岩盤を対象として発破掘削時に形成される掘削損傷領域を考慮した3次元解析により、掘削損傷領域の影響などについて検討した。解析手法は、有限要素法による解析を基本とし、結晶質岩などのき裂性岩盤の挙動を考慮可能な等価連続体解析手法であるMBC (Micro-mechanics Based Continuum model)解析、及びCTM(Crack Tensor Model)と仮想割れ目モデルを組合せた解析(クラックテンソルモデルを用いて坑道掘削時の周辺岩盤の応力を求め、その応力と仮想割れ目モデルを用いて透水性変化を解析的に求める手法:CTM+仮想割れ目モデル)を用いた。本検討で得られた知見は以下の通りである。(1)岩盤変位や坑道内空変位は、損傷領域考慮の有無にかかわらず、MBC解析よりCTM+仮想割れ目モデル解析が大きく予測された。(2)損傷領域を考慮した場合の岩盤変位や透水係数の変化は、MBC解析よりCTM+仮想割れ目モデル解析の感度が大きい。(3)損傷領域を考慮することによる安全率への影響は、両手法ともほとんどない。(4)き裂のモデル化の違いが解析結果に現れる。(5)水平坑道においては立坑壁面より立坑掘削径の2倍以上、立坑においては水平坑道スプリングラインより水平坑道代表径の1.5倍以上離れていれば、解析的には連接部の影響はない。

口頭

セメントの使用を極力抑えた坑道の構築方法の提案,8; 低アルカリ性モルタルを用いた岩石利用セグメントの曲げ試験

齋藤 亮*; 郷家 光男*; 中谷 篤史*; 多田 浩幸*; 林 克彦; 野口 聡; 岸 裕和; 中間 茂雄

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分施設におけるセメントの使用を極力抑えた支保工として岩石を低アルカリ性モルタルで接合した岩石利用セグメントを提案している。組み上げたときの自重によりこのセグメントに発生する曲げモーメントの力学的特性を把握するため、セグメントを試作し、曲げ試験を実施した。その結果、正曲げ117kN,負曲げ44kNの自重による曲げモーメントに相当する荷重の最大値に対し、試作したセグメントの最大荷重は、中詰モルタルの圧壊と鋼製枠縦リブの曲げ座屈が発生した正曲げでは自重による荷重の約2倍以上の値を示したが、中詰モルタルが引張破壊しモルタルと鋼製枠の付着が剥離した負曲げでは自重による荷重とほぼ同等であり、荷重の正負で異なる挙動を示すことを確認した。今後、セグメントのひび割れの発生及び負曲げ時の剥離の抑制、及び組み立て時の施工方法等を改善したい。

口頭

幌延深地層研究所を事例とした坑道周辺地質環境の長期変遷に関する予察的解析

郷家 光男*; 沖原 光信*; 前村 庸之*; 保田 涼*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介; 望月 陽人

no journal, , 

本研究では、幌延深地層研究センターを事例として地下坑道周辺の地質環境概念モデルの構築および坑道開放条件下における長期変遷に関する予察的解析を実施した。支保工やEDZの有無に着目し力学的および水理学的な長期変遷挙動に着目した解析を実施した。力学的な解析では、長期変化としてクリープ変形に着目しコンプライアンス可変型構成則を用いた有限要素解析を実施した。シミュレーションの結果、変位量は小さく掘削損傷領域の拡大は予測されなかった。水理学的な長期解析としては脱ガス現象を考慮した坑道周辺の2次元解析を実施した。脱ガス現象を考慮することで坑道周辺に不飽和領域の拡大が予測されたが、計算結果は境界条件の影響を強く受けているため今後改善が必要である。

口頭

幌延を事例とした坑道周辺地質環境の長期挙動に関する解析,1; 全体概要と力学的長期変化解析

郷家 光男*; 沖原 光信*; 戸栗 智仁*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介; 望月 陽人; 前村 庸之*; 伊藤 諒*

no journal, , 

本報では、高レベル放射性廃棄物の地層処分における回収可能性の維持に伴う影響評価手法の構築のため実施してきた、幌延を事例とした坑道周辺部の地質環境の長期変化に関する解析評価のうち、全体概要と力学的長期変化解析について報告する。

口頭

幌延を事例とした坑道周辺地質環境の長期挙動に関する解析,2; 水理学的長期変化解析

伊藤 諒*; 前村 庸之*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介; 望月 陽人; 郷家 光男*; 沖原 光信*; 戸栗 智仁*

no journal, , 

本報では、高レベル放射性廃棄物の地層処分における回収可能性の維持に伴う影響評価手法の構築のため実施してきた、幌延を事例とした坑道周辺部の地質環境の長期変化に関する解析評価のうち、水理学的長期変化解析について報告する。

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