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Klotz, S.*; Baptiste, B.*; 服部 高典; Feng, S. M.*; Jin, Ch.*; Bneut, K.*; Guigner, J. M.*; Estve, I.*
Carbon, 185, p.491 - 500, 2021/11
被引用回数:1 パーセンタイル:6.33(Chemistry, Physical)二硫化炭素(CS)は、その最も近い類似体であるCOとともに、二重共有結合からなる最も単純な分子系の一つである。高圧下では、この分子構造は分解され、拡張された結晶性またはポリマー性の固体を形成すると考えられる。ここでは、大容量高圧技術を用いて300Kで約10GPa (100kbar)まで圧縮することにより、瞬間的な反応で純粋な硫黄とCSに近い化学組成を持つ化合物の混合体が得られ、常圧まで回収できることを示している。中性子回折,X線回折,ラマン測定の結果、この物質は硫黄がナノメートルオーダーのspグラファイト層に結合していることがわかった。電気抵抗の温度依存性からこの化合物は45meVのギャップを持つ半導体であることが明らかになった。200C以上の温度でアニールすることで、硫黄含有量をCSまで減らすことができた。この物質の構造的・電子的特性は、過去に行われたCSの高圧実験で報告された「ブリッジマンブラック」とは根本的に異なる。