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芝原 隆二*; 浅井 志保; 萩原 京平*; 高見 実智己*; 白石 久二雄*; 梅野 太輔*; 篠原 伸夫; 須郷 高信*; 斎藤 恭一*
no journal, ,
生体試料中の無機イオンを分析するためには、試料中に共存するタンパク質を排除し、無機イオンを選択的に吸着する必要がある。本研究では、多孔性高分子膜の細孔表面に、放射線グラフト重合法によって高分子鎖を付与し、高分子鎖の上部に水酸基を、下部に陰イオン交換基を配置してタンパク質を排除し、かつ無機イオンを吸着させることを試みた。タンパク質及び無機イオンのモデルとして、アルブミン(分子量66,000)及びリン酸イオン(分子量100)を用い、タンパク質排除能及び無機イオン吸着性能を評価した。リン酸イオンの吸着量は、陰イオン交換基の導入量に伴って増大した。一方、アルブミンは陰イオン交換基及び水酸基の導入量に関係なくほとんど吸着しなかった。したがって、サイズの大きいアルブミンが高分子鎖上部の水酸基によって排除されることを確認できた。