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長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海; 林 直樹; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 吉井 正人*; 外山 毅*; 山本 昇*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1235 - 1239, 2019/07
J-PARCでは2018年の夏季メンテナンス終了後、3GeVシンクロトロン(RCS)からビームを供給する物質・生命科学実験施設(MLF)での利用運転を10月下旬から再開した。出力は夏前の500kWと同じであるが、リニアックのピークビーム電流値を、夏前の40mAから定格の50mAに上げた。一方、スーパーカミオカンデの改修やハドロン実験施設の保守や整備などもあり、30GeVのメインリング(MR)のビーム運転は休止したが、利用運転は2月中旬からハドロン実験施設向けに51kWで再開した。しかし3月18日、MRへの入射ビームラインでの偏向電磁石1台に不具合が発生し、仮復旧で4月5日に利用運転を再開したが、再度不具合が発生し4月24日に夏前の利用運転を終了した。2018年度の稼働率は、リニアック, RCSともに安定でMLF向けは94%、ニュートリノとハドロン実験施設向けは86%、74%であった。ここでは、こうした1年間の運転経験を報告する。
長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海; 林 直樹; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 吉井 正人*; 山本 昇*; 小関 忠*
Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1317 - 1321, 2018/08
J-PARCでは2017年の夏季メンテナンス終了後、10月下旬から利用運転を再開した。3GeVシンクロトロンからビームを供給する物質・生命科学実験施設(MLF)では、予備の標的を使ってきたため出力は150-200kWであったが、夏季メンテナンス中に新しい設計で製作した標的に交換した。この結果、11月に300kW、1月から400kW、4月下旬から500kWと徐々に利用運転の出力を向上した。また、2018年の7月に1MWの1時間の連続試験に成功した。30GeVのメインリングでは、ニュートリノ実験施設(NU)への供給を10月下旬から開始し、440kWから出力を上げ12月には470kWで終了した。2018年1月から2月はハドロン実験施設(HD)に供給した。繰り返しを5.52から5.20秒に速め、調整を進めた結果、出力は44kWから50kWに向上した。3月からNUへの供給を再開し、調整の結果490kWを安定に供給できるようになった。稼働率は、2017年度はリニアック、RCSともに安定で、MLF向けは93%であった。MRでは、NU向けは比較的安定で89%、HD向けは66%(2017年4月に発生したESS不具合の影響が大きい)であった。
長谷川 和男; 林 直樹; 小栗 英知; 山本 風海; 金正 倫計; 山崎 良雄; 内藤 富士雄; 小関 忠; 山本 昇; 吉井 正人
Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.1038 - 1040, 2018/06
The J-PARC is a high intensity proton facility and the accelerator consists of a 400 MeV linac, a 3 GeV Rapid Cycling Synchrotron (RCS) and a 30 GeV Main Ring Synchrotron (MR). Regarding 3 GeV beam from the RCS, we delivered it at 150 kW in June 2017 to the materials and life science experimental facility (MLF), for the neutron and muon users. After the replacement of a target, we increased a power up to 500 kW. The beam powers for the neutrino experiment at 30 GeV was 420 kW in May 2016, but increased to 490 kW in April 2018. For the hadron experimental facility which uses a slow beam extraction mode at 30 GeV, we delivered beam at a power of 37 kW, after the recovery from a trouble at an electro static septum in June 2017. But we increased a power to 50 kW in January 2018. We have experienced many failures and troubles to impede full potential and high availability. In this report, operational performance and status of the J-PARC accelerators are presented.
長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海; 林 直樹; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 堀 洋一郎*; 山本 昇*; 小関 忠*
Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1317 - 1321, 2017/12
J-PARCでは2016年の夏季メンテナンス終了後、加速器の立ち上げや調整を経て、10月下旬からニュートリノ実験施設(NU)、11月上旬から物質・生命科学実験施設(MLF)の利用運転を再開した。NUでは、前回の利用の終了時点(2016年5月)で420kWの出力であったが、チューンの変更や多くのパラメータの最適化調整により、2017年1月には450kW、2月に470kWまで向上した。一方ハドロン実験施設(HD)に向けて2017年4月に調整運転を開始したが、静電セプタムの不具合により停止し、復旧作業により再開し37kWで供給した。MLFでは、2016年度の2回の中性子標的の不具合を受け、新しい設計で標的を製作中であり、それが納入される2017年夏までは150kWのシングルバンチで供給した。2016年度全体では、リニアック、3GeVシンクロトロン(RCS)、MLFともに安定に運転ができ、稼働率は93%であった。一方メインリング(MR)では、小動物のトランスへの侵入や、性能向上に向けた新しい電源の使用開始に伴うノイズによる不具合などがあり、NU向けで約77%、ハドロン向けで約84%の稼働率であった。本発表では、こうしたJ-PARC加速器の運転状況について報告する。
Nguyen, P. L.; 大道 博行; 山田 知典; 西村 昭彦; 長谷川 登*; 河内 哲哉*
Journal of Laser Applications, 29(4), p.041501_1 - 041501_11, 2017/11
被引用回数:17 パーセンタイル:67.24(Materials Science, Multidisciplinary)トンネルなどのインフラの保守保全作業は、技術者の目視確認、手作業(触診・打音・叩き落とし)で行われている。これらの作業は、非常に時間がかかり、大きな危険が伴うため、従来技術に変わる効率的で安全な保守保全技術の確立が求められている。本研究では、叩き落としに変わる技術として、高出力QCWファイバーレーザーを用いたコンクリート穿孔、切断除去技術の開発を行っており、その結果について報告する。
長谷川 和男; 林 直樹; 小栗 英知; 山本 風海; 金正 倫計; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 小関 忠*; 山本 昇*; 堀 洋一郎*
Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.2290 - 2293, 2017/06
J-PARC加速器は400MeVリニアック、3GeVシンクロトロン(RCS)、30GeVメインリングシンクロトロン(MR)から構成される。リニアックでは入射部の交換やエネルギーの増強、シンクロトロンでは真空の向上やコリメータの能力増強など、多くのハードウェアの性能向上を行ってきた。MRからニュートリノ実験やハドロン実験向けのビーム出力は、加速器調整やビームロス低減によって着実に向上してきた。RCSからは設計値である1MW相当のビーム加速に成功し、中性子やミュオン向けには500kWで利用運転に提供した。一方で、多くの故障や不具合もあり、これらを解決して高い稼働率を目指している。ここでは、こうしたJ-PARC加速器の性能や状況について報告する。
長谷川 登
化学, 71(3), p.72 - 73, 2016/02
日本には、非常に多くのトンネルがある一方で、それらは高度経済成長期に建設されたものが多く、その老朽化が社会問題となっている。今回我々は、レーザーを用いてトンネルコンクリート内部の外からは見えない「ひび割れ」等の欠陥を遠隔・非接触で検出する「レーザー欠陥検出法」の高速化を行った。レーザー技術総合研究所と協力し、コンクリート壁を振動させる振動励起レーザーと振動を検知する計測系の高速化を行い、実験室内の模擬欠陥を対象として、従来の約50倍の速さに相当する25ヘルツでの欠陥の検出に成功した。この計測手法に関する解説を行った。
熊田 高之; 乙部 智仁; 錦野 将元; 長谷川 登; 林 照剛*
Applied Physics Letters, 108(1), p.011102_1 - 011102_4, 2016/01
被引用回数:13 パーセンタイル:50.63(Physics, Applied)ダブルパルスを用いた時間分解反射率測定法により、フェムト秒レーザーアブレーションにおける非熱効果によって膜状に試料が剥離するダイナミクスを調べた。アブレーション閾値以上のポンプ光照射後、剥離膜と母体試料表面におけるプローブ光反射波の干渉による振動が現れる。その振幅は、第1ポンプ光の直後に第2ポンプ光を照射すると増大するが、両光の時間間隔とともに減少し、20ps以上では消滅した。この結果は、第1ポンプ光直後の第2光が膜剥離前の母体試料表面を励起するのに対して、20ps以上離れた第2光は既に剥離した膜を励起したものと考えられる。剥離膜は試料母体との機械的接触を持たないために、膜に付与されたエネルギーは試料母体に散逸することなく、膜表面から激しい蒸発を促し、膜自体を破壊したのであろう。本結果から決定される膜剥離時間は10ps程度と決定され、この値は膜厚と音速によって決定される構造緩和時間20psと実験結果と近い値となることが見出された。
錦野 将元; 石野 雅彦; 市丸 智*; 畑山 雅俊*; 長谷川 登; 河内 哲哉
レーザー学会第483回研究会報告; 短波長量子ビーム発生と応用, p.25 - 28, 2015/12
プラズマ軟X線レーザー、レーザープラズマ軟X線源, X線自由電子レーザーの開発により、軟X線によるアブレーションが実現できるようになってきた。波長が短い光を用いることから高い解像度および高いアスペクト比の改質、加工が期待することができる。軟X線を固体に照射すると、その表面からから構成原子が爆発的に剥ぎ取られるアブレーションが起こる。どのような物質でも軟X線領域から硬X線領域に移っていくに従って、光の吸収が弱くなり光のエネルギーを高い密度で物質に伝達できなくなる。したがって、高い空間分解能で物質に光のエネルギーを伝達するためには軟X線領域の光が適している。特に波長13.5nm付近に代表される極端紫外線光は、加工技術(EUVリソグラフィ)の用途で開発が進められている。しかし、EUV多層膜鏡の高強度な光照射に対する耐久性の定量的評価はこれまでにほとんど評価が行われておらず、多層膜ミラー損傷評価や損傷メカニズムの解明は、応用利用に向けて重要な課題となっている。本報告では、軟X線による金属と多層膜構造物質に対するアブレーション実験の結果を報告する。
難波 愼一*; 長谷川 登; 岸本 牧; 錦野 将元; 石野 雅彦; 河内 哲哉
AIP Advances (Internet), 5(11), p.117101_1 - 117101_10, 2015/11
被引用回数:3 パーセンタイル:13.35(Nanoscience & Nanotechnology)ポンプ・プローブ手法を用いた高強度短パルスX線の時間幅の計測を行うため、磁気ボトル型電子分光器を製作した。開発した装置の性能を実験的に調べるために軟X線レーザーをXe原子に照射する実験を行った。Xe内殻電子の光電離及びオージェ電子に起因するスペクトルの時間変化からX線レーザーのパルス幅を決定した。ポンプ・プローブ実験によって得られた5.7psという時間幅は、X線ストリークカメラで得られている計測結果とよく一致した。
Kim, C. M.*; Steil, H.*; Matou, B.*; 錦野 将元; 長谷川 登; 河内 哲哉; Tran, K. A.*; Janulewicz, K. A.*
Physical Review A, 92(4), p.043807_1 - 043807_7, 2015/10
被引用回数:3 パーセンタイル:18.39(Optics)過渡利得方式のニッケル様銀レーザーの偏光を測定した。偏光選択性を予め校正した多層膜ビームスプリッターを用いて、二つの偏光成分(sおよびp偏光)のエネルギーを決定し、その結果、ショットごとにふらつきはあるものの、明確に偏光していることを見出した。強い偏光成分は、励起レーザー光を強くすることでs偏光からp偏光に代わることも見出した。実験結果をマクスウェル=ブロッホ方程式を用いた数値計算との比較により議論された。
Dinh, T.-H.*; 鈴木 悠平*; 荒居 剛己*; Li, B.*; Dunne, P.*; O'Sullivan, G.*; 藤岡 慎介*; 長谷川 登; 河内 哲哉; 錦野 将元; et al.
Applied Physics Letters, 107(12), p.121101_1 - 121101_5, 2015/09
被引用回数:5 パーセンタイル:22.04(Physics, Applied)We have characterized the spectral structure and the temporal history of the laser-produced high-Z multi-charged ion plasmas for the efficient water window soft X-ray sources. Strong unresolved transition array (UTA) emission was observed due to 4d-4f and 4f-5g transitions from Au, Pb, and Bi plasmas in the 280-700 eV photon energy region. The temporal behavior of the emission was essentially similar of that of the laser pulse with a slight delay between different transitions. These results provide feedback for accurate modeling of the atomic processes with the radiative hydrodynamic simulations.
石野 雅彦; 長谷川 登; 錦野 将元; Pikuz, T.*; Skobelev, I. Y.*; Faenov, A.*; Inogamov, N.*; 河内 哲哉; 山極 満
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.958904_1 - 958904_6, 2015/09
被引用回数:1 パーセンタイル:54.39(Optics)波長13.9nmを持つピコ秒軟X線レーザーパルスを集光照射すると、物質表面には多彩なアブレーション構造が形成される。軟X線レーザーによるアブレーション機構の解明を目指して、アブレーション物質からのプラズマ発光観察および電子温度の導出を試みた。アブレーションに伴う可視発光の観察から、アブレーションの継続時間を1,000ps以下と仮定したとき、軟X線レーザーによって加熱された物質の電子温度が1eV未満であることがわかった。また、導出した加熱物質の電子温度は、Warm Dense Matterと呼ばれる非平衡な物質状態の中でも特に低温領域にあることが判明した。発表ではアブレーション実験の現状についても述べる。
錦野 将元; 河内 哲哉; 長谷川 登; 石野 雅彦; 南 康夫*; 末元 徹*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 佐藤 克俊*; Faenov, A.*; et al.
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.958902_1 - 958902_7, 2015/09
The high quality soft X-ray laser (SXRL) source enables us to achieve quite high spatial-resolution as a probe and quite intense X-ray as a pump. As an application using the SXRL, we have observed the spallative ablation process by the interaction with SXRL or femto-second (fs) laser. In the presentation, we show several new application results using the SXRL. We discuss the scenario of the spallative ablation of the sample surface. The numerical simulation study is underway by using a molecular dynamics code. These results lead to understanding the full process of the interaction with the SXRL and/or fs laser.
長谷川 登; 錦野 将元; 富田 卓朗*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 井筒 類*; 南 康夫*; 馬場 基芳*; et al.
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.95890A_1 - 95890A_8, 2015/09
被引用回数:1 パーセンタイル:54.39(Optics)フェムト秒レーザーポンプ・軟X線レーザープローブ計測法を開発し、フェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を開始している。レーザーアブレーション過程は、初期過程における変化が高速(~ピコ秒)である反面、粒子が飛散する過程はマイクロ秒程度と長い時間をかけて行われる。我々は、この様な現象を同一の装置で観測するため、ポンプ光とプローブ光を異なる発振器で発生させることで両者の遅延時間を数ピコ秒の時間精度を保ちつつ、マイクロ秒以上の幅広い時間に対応させた。今回は本システムを用いることで、金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程において、その初期(数ピコ秒)に金属表面から剥離した薄膜が、マイクロ秒程度まで膜としての形状を保持したまま膨張することを新たに見いだした。
Janulewicz, K. A.*; Kim, C. M.*; Steil, H.*; 河内 哲哉; 錦野 将元; 長谷川 登
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.95890N_1 - 95890N_7, 2015/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Optics)放射光光源で偏光特性を校正した軟X線領域用の薄膜ビームスプリッターを開発し、これを用いることで、過渡利得励起方式におけるニッケル様銀プラズマ軟X線レーザーの偏光状態の精密計測を行った。軟X線レーザーの強度及びビーム広がり角から、軟X線レーザー媒質(プラズマ)の状態を求めることにより、偏光の発生するメカニズムを明らかにすることに成功した。
錦野 将元; 長谷川 登; 石野 雅彦; 越智 義浩; 河内 哲哉; 山極 満; 加藤 義章*
Chinese Optics Letters, 13(7), p.070002_1 - 070002_3, 2015/07
被引用回数:1 パーセンタイル:6.76(Optics)Ablation dynamics of tungsten irradiated with a 70-fs laser pulse is investigated with X-ray interferometry and X-ray imaging using 13.9 nm soft X-ray laser of 7 ps pulse duration. The evolution of high density ablation front of tungsten is presented. The ablation front expands to around 120 nm above the original target surface at 160 ps after fs-laser irradiation with the expansion speed of approximately 750 m/s. These results will provide important data for understanding ablation properties of W, which is a candidate material of the first wall of magnetic confinement fusion reactors.
長谷川 登; 富田 卓朗*; 錦野 将元; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 南 康夫*; 馬場 基芳*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 河内 哲哉; et al.
JAEA-Conf 2015-001, p.17 - 20, 2015/07
軟X線レーザーをプローブとした干渉計を構築することで、フェムト秒レーザーアブレーション過程におけるexpansion frontとablation frontの同時計測に成功した。これにより、フェムト秒レーザーアブレーションのダイナミクスの全体像を実験的に得ることに成功した。更に金とタングステンのexpansion frontの形状を比較することにより、アブレーション過程が局所的な照射強度と加工閾値に強く依存していることが示された。これは、照射レーザーのプロファイルの制御により、expansion frontの形状が制御可能であることを示しており、過渡的な光学素子の形成等への応用が期待される。
Inogamov, N. A.*; Zhakhovsky, V. V.*; 長谷川 登; 錦野 将元; 山極 満; 石野 雅彦; Agranat, M. B.*; Ashitkov, S. I.*; Faenov, A. Y.*; Khokhlov, V. A.*; et al.
Applied Physics B, 119(3), p.413 - 419, 2015/06
被引用回数:6 パーセンタイル:33.34(Optics)Spatial structures of ablative mass flow produced by femtosecond laser pulses are studied. In experiments with a gold film, the Ti:sap laser pulse having a focal size of 100 microns on a target was used, while a soft X-ray probe pulse was utilized for diagnostics. The experimental data are compared with simulated mass flows obtained by two-temperature hydrodynamics and molecular dynamics methods. Simulation shows evolution of a thin surface layer pressurized after electron-ion thermalization, which leads to melting, cavitation and formation of spallation liquid layer. The calculated asymptotic surface velocity of this layer as a function of fluence is in reasonably good agreement with experimental data.
錦野 将元; 長谷川 登; 富田 卓朗*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 馬場 基芳*; 南 康夫*; 河内 哲哉; et al.
レーザー学会第471回研究会報告; 短波長量子ビーム発生と応用, p.9 - 12, 2014/12
フェムト秒レーザーアブレーションによるリップル形成、ナノスケールアブレーションやナノ粒子生成などに関する興味深い現象が数多く報告されているが、その基礎的なメカニズムは理解されていない。これまでの金や白金に加えて融点の高いタングステンを用いて実験を開始した。フェムト秒レーザー照射によるタングステンのアブレーション過程の解明のために、フェムト秒レーザー(波長795nm、パルス幅80fs)ポンプ・ピコ秒軟X線レーザー(波長13.9nm、パルス幅7ps)プローブを構築し、ピコからナノ秒スケールで起きる金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を行った。レーザー照射の数ピコ秒後から数ナノ秒後の時間領域のサンプル表面でのアブレーション面の膨張過程について軟X線による反射及び干渉計測を行い、アブレーションフロントの表面状態について解析を行った。また、講演ではタングステンと他の金属のアブレーション過程の違いについて考察を行う。