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本庄 栄二郎; 正山 祥生; 玉田 太郎; 重松 秀樹*; 畠中 孝彰*; 金地 佐千子*; 有馬 和彦*; 伊東 祐二*; 出原 賢治*; 黒木 良太
Protein Expression and Purification, 60(1), p.25 - 30, 2008/07
被引用回数:13 パーセンタイル:33.75(Biochemical Research Methods)インターロイキン-13に対する受容体はインターロイキン-131鎖及びインターロイキン-4鎖からなる。これらの相互作用を調べるため、IL-13受容体1鎖及びIL-4受容体鎖細胞外領域をコードするDNAをマウスIgGのFcと融合体としてカイコ/バキュロウイルス系で発現した。受容体はプロテインAカラムを用いて回収し、トロンビン消化でFcと切り離すことができた。ゲルろ過やSPR分析の結果、IL-13とIL-13受容体1鎖複合体はIL-4受容体と結合したが、IL-13やIL-13受容体1鎖単独でのIL-4受容体との相互作用は見られなかった。これらの結果から、IL-13はIL-13受容体1と相互作用し、さらにIL-4受容体と結合することが明らかとなった。
松本 富美子; 畠中 孝彰*; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎*; 太田 昭一郎*; 伊東 祐二*; 出原 賢治*; 黒木 良太
no journal, ,
アレルギー性疾患は喘息やアトピー性皮膚炎などに代表される炎症性の疾患で、近年劇的に増加しつつある。インターロイキン13(IL-13)はT細胞を介した免疫応答を引き起こす蛋白質であり、アレルギー疾患において重要な役割を果たしている。IL-13には2種類の異なった作用を持つ受容体に結合することが知られ、IL-13のIL-13R1あるいはIL-13R1/IL-4Rへの結合は細胞内シグナル伝達を促進し、IL-13R2への結合は伝達を抑制する。すなわちIL-13が関与する受容体群とIL-13との詳細な分子間相互作用の解析は、強力な抗アレルギー作用を有する新規有用分子の創製に重要な知見を与える。そこでわれわれは、カイコ-バキュロウイルス発現系を用いてIL-13にかかわる各受容体をFc融合体として発現・精製した。さらに、表面プラズモン共鳴(SPR)を用いてIL-13と各受容体との親和性を詳細に調べた。その結果、IL-13R2は、IL-4Rと相互作用することなく、IL-13との強力な親和性によってIL-13と結合してシグナル伝達を阻害していることを明らかにした。
安達 基泰; 新井 栄揮; 松本 富美子; 黒木 良太; 畠中 孝彰*; 伊東 祐二*; 日高 興士*; 津田 裕子*; 木曽 良明*
no journal, ,
HIV-1プロテアーゼ(HIVPR)はエイズ治療における創薬標的タンパク質である。HIVPRの阻害剤との相互作用解析を目的に、野生型HIVPR及びA17型薬剤耐性HIVPR(A17-HIVPR)に人工的に架橋構造を取らせた誘導体を創製し、阻害剤親和性の比較を行うことにした。われわれはまずHIVPRがC2対称であることに着目し、2回軸付近でかつ基質結合部位の反対側に位置するAsn98をCys98残基に置換することで、SS結合形成型の一本鎖化N98C/HIVPR及びN98C/A17-HIVPRの作製を試みた。N98C/HIVPR及びN98C/A17-HIVPRを、野生型と同様に大腸菌内に封入体として発現させた。既報の方法に従ってリフォールディングした結果、SS結合形成型の収率は、野生型と同程度であった。N98C/HIVPR及びN98C/A17-HIVPR両試料の阻害剤複合体の結晶構造と物理化学的手法による阻害剤相互作用についても報告する。
松本 富美子; 畠中 孝彰*; 安達 基泰; 清水 瑠美; 玉田 太郎; 伊東 祐二*; 黒木 良太
no journal, ,
トロンボポエチン(TPO)は、血液細胞の一つである巨核球を増殖させるとともに血小板への分化を刺激するサイトカインである。TPO受容体細胞外領域(ecTPOR)にはサイトカイン受容体相同性領域(CRH)が2つ並ぶユニークな配列が存在するが、ecTPOR中のシステイン残基は15箇所と多く、また試料調製中に非特異的なジスルフィド結合を形成して失活しやすいためecTPORの高純度試料の調製はこれまで困難であった。そこでわれわれはecTPORのシステイン残基を選択的に変異させることにより、非特異的なジスルフィド結合形成を抑制した2つのCRH領域(CRH-1とCRH-2)の大腸菌発現系を構築し、第11回日本蛋白質科学会年会にて発表した。さらにわれわれは、ecTPORとTPOとの相互作用を解析するとともに、中和抗体、アゴニスト抗体との相互作用部位を定量的に解析した。表面プラズモン共鳴法により親和性を調べところ、TPOはCRH1とCRH2の両方に結合すること、また既に取得している中和抗体はCRH2に、アゴニスト抗体はCRH1とCRH2の両方に結合することがわかった。先に動物細胞で発現させたecTPORにはTPO結合部位が一箇所だけ存在することを明らかにしていることから、リガンドがCRH1とCRH2の間に結合した際、受容体が活性化し、抗体などによりこの結合が阻害された場合、活性化が抑制されることが示唆された。
安達 基泰; 畠中 孝彰*; 伊東 祐二*; 日高 興士*; 津田 裕子*; 木曽 良明*; 黒木 良太
no journal, ,
HIV-1プロテアーゼ(HIVPR)は、ウイルスの増殖に必須な酵素であることから、エイズ治療のための創薬標的タンパク質である。HIVPRに対する阻害剤設計において、立体構造の特徴と阻害剤結合の速度論的・熱力学的解析から得られるパラメーターの相関を明らかにすることが重要である。本研究では、阻害剤結合による熱安定性の変化を指標として阻害剤結合を評価するため、リンカー配列の挿入とSS結合の導入により2種類の1本鎖型HIVPRの作製を試みた。1本鎖化HIVPRは、野生型と同様に大腸菌内に封入体として発現した。リフォールディングした1本鎖化HIVPRを精製後、ヒドロキシメチルカルボニル構造を持つ阻害剤KNI-272との複合体の結晶を作製し、結晶構造解析を行った。その結果、設計した1本鎖化HIVPRは野生型と同等の構造を持つことが示された。本発表では、同試料を用いた阻害剤結合の評価結果も報告する。