Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
熊田 高之; 乙部 智仁; 錦野 将元; 長谷川 登; 林 照剛*
Applied Physics Letters, 108(1), p.011102_1 - 011102_4, 2016/01
被引用回数:13 パーセンタイル:50.63(Physics, Applied)ダブルパルスを用いた時間分解反射率測定法により、フェムト秒レーザーアブレーションにおける非熱効果によって膜状に試料が剥離するダイナミクスを調べた。アブレーション閾値以上のポンプ光照射後、剥離膜と母体試料表面におけるプローブ光反射波の干渉による振動が現れる。その振幅は、第1ポンプ光の直後に第2ポンプ光を照射すると増大するが、両光の時間間隔とともに減少し、20ps以上では消滅した。この結果は、第1ポンプ光直後の第2光が膜剥離前の母体試料表面を励起するのに対して、20ps以上離れた第2光は既に剥離した膜を励起したものと考えられる。剥離膜は試料母体との機械的接触を持たないために、膜に付与されたエネルギーは試料母体に散逸することなく、膜表面から激しい蒸発を促し、膜自体を破壊したのであろう。本結果から決定される膜剥離時間は10ps程度と決定され、この値は膜厚と音速によって決定される構造緩和時間20psと実験結果と近い値となることが見出された。
Zherebtsov, S.*; 前川 克宏*; 林 照剛*; 二川 正敏
JSME International Journal, Series A, 48(4), p.292 - 298, 2005/10
核破砕パルス中性子源水銀ターゲット容器材料の衝撃壊食に対する耐性は、接触液界面を硬化することが有効である。本報告では、硬化処理技術として、レーザー合金法の適用を試みた。容器候補材料である316ステンレス鋼に対して、Al-Si粉末を添付しレーザー熱衝撃を加えることで表層のみを合金化した。合金層厚さは、約100ミクロンに達し、硬度は基材の4倍程度になった。表層は、組成比の異なる4層から形成された。各層の形成には基材温度が大きく影響することがわかった。この知見をもとに、クラックフリーで硬度を4倍に上昇できるレーザー処理条件を確立した。
熊田 高之; 乙部 智仁*; 錦野 将元*; 長谷川 登*; 林 照剛*
no journal, ,
軟X線レーザーを用いた時間分解反射型X線小角散乱装置を構築した。今回はポンプ光を同期させずに赤外・可視光用回折格子を用いて散乱パターンを測ったところ理論予測どおりの散乱パターンが得られた。一方で縞状パターンがあらわれた高強度フェムト秒レーザーの集光スポットの散乱を測定したが、測定に用いた軟X線用CCDカメラの熱ノイズ以上の信号は得られなかった。今後の開発に向け、CCDカメラの選定が重要になる。
熊田 高之; 乙部 智仁; 錦野 将元; 長谷川 登; 林 照剛*
no journal, ,
ダブルパルスを用いた時間分解反射率測定法により、フェムト秒レーザーアブレーションにおける非熱効果によって膜状に試料が剥離するダイナミクスを調べた。アブレーション閾値以上のポンプ光照射後、剥離膜と母体試料表面におけるプローブ光反射波の干渉による振動が現れる。その振幅は、第1ポンプ光の直後に第2ポンプ光を照射すると増大するが、両光の時間間隔sとともに減少し、20ps以上では消滅した。この結果は、第1ポンプ光直後の第2光が膜剥離前の母体試料表面を励起するのに対して、20ps以上離れた第2光はすでに剥離した膜を励起したものと考えられる。剥離膜は試料母体との機械的接触を持たないために、膜に付与されたエネルギーは試料母体に散逸することなく、膜表面から激しい蒸発を促し、膜自体を破壊したのであろう。パルス間隔に対する振幅変化から、膜剥離時間は10ps程度と決定される。
熊田 高之; 乙部 智仁; 錦野 将元; 長谷川 登; 林 照剛*
no journal, ,
ナノ秒レーザーと異なりフェムト秒レーザーアブレーションでは照射時間内に光吸収体積内に生じた熱のみならず圧力が重要な役割を演じる。この圧力効果は、熱損傷を最小限に抑えた非熱加工技術として精密加工技術開発の点から注目されている。高強度フェムト秒レーザー照射時に圧力は表面ではなく光の侵入長で最大値をとり、そこから生じる斥力によって被照射物質は薄膜状に剥離する。膜状剥離は圧力効果に特有の現象であることから、この剥離膜の観測からアブレーションにおける熱効果に対する圧力効果の寄与を議論することができる。我々は、ダブルポンプパルスを用いた時間分解反射率測定により剥離膜生成時間を実験的に決定し、理論予測されているストレス緩和時間とほぼ同程度であることを確認した。