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福田 竜生; 小畠 雅明; 菖蒲 敬久; 吉井 賢資; 神谷 潤一郎; 岩元 洋介; 牧野 高紘*; 山崎 雄一*; 大島 武*; 白井 康裕*; et al.
Journal of Applied Physics, 132(24), p.245102_1 - 245102_8, 2022/12
被引用回数:0 パーセンタイル:18.86(Physics, Applied)Ni/SiCショットキー接合による放射線から電気エネルギーへの変換を、特にAm (30keV)及びAm (60keV)の線に着目して調べた。変換効率は吸収量ベースで最大1.6%であった。SiCは比較的放射線耐性があることから、これは放射性廃棄物からの線エネルギーの再生に利用できる可能性を示している。また、高X線光電子分光(HAXPES)及び二次イオン質量分析法(SIMS)を組み合わせることで、接合界面にNi-Si化合物が生成されると効率が低下することも分かった。これは電気測定に加えてHAXPES及びSIMSの2つの手法を組み合わせて判明したことであり、今後のデバイス作成プロセスへのフィードバックが期待できる結果である。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:30 パーセンタイル:96.87(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.
Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04
被引用回数:233 パーセンタイル:99.74(Multidisciplinary Sciences)小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。
多幡 達夫*; 白井 稔三*; 左高 正雄; 久保 博孝
Atomic Data and Nuclear Data Tables, 92(3), p.375 - 406, 2006/05
被引用回数:71 パーセンタイル:95.03(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)窒素分子と窒素分子1価イオンの電子衝突断面積は、低温プラズマの研究分野では重要とされている。例えば、核融合研究では、窒素ガスをダイバータプラズマに入射し放射冷却を増大することにより低温ダイバータプラズマを生成しダイバータ板の熱負荷を低減する実験が行われているが、この低温ダイバータプラズマをモデル化及び診断するためには窒素分子と窒素分子1価イオンの電子衝突断面積が必要である。ここでは、2003年までに実験的に測定された窒素分子と窒素分子1価イオンの電子衝突断面積を収集した。対象にした衝突過程は、弾性散乱,運動量移動,回転励起,振動励起,電子励起,電離,解離,発光の74過程である。収集した断面積は、図にまとめ、評価し、推奨値として解析的表式を当てはめた。解析的表式としては、Green and McNealの経験式を変形したものを用いた。
社本 真一; 平井 淳郎*; 山中 昭司*; 阿曽 尚文*; 梶谷 剛*
Journal of Neutron Research, 12(4), p.295 - 300, 2004/12
T=22Kのx=0.27と0.38のNaHfNCl超伝導体について、中性子粉末非弾性散乱実験を行った。その結果、例えば前者の試料では、E=15, 29, 76と81meVで、温度に依存したフォノン異常が見つかった。そのなかで、Q=6で、E=14.5meVのフォノン異常は両方の試料で再現され、Tよりもずっと高い40Kから、その異常が始まることを見つけた。 そのフォノンは、ab-面内のEモードであり、おもに塩素とハフニウム原子が振動している。この振動は、バンド構造を変調するものである。キャリアの不均一性の観点から、フォノン異常を議論した。
鎌田 裕; 藤田 隆明; 石田 真一; 菊池 満; 井手 俊介; 滝塚 知典; 白井 浩; 小出 芳彦; 福田 武司; 細金 延幸; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.185 - 254, 2002/09
被引用回数:33 パーセンタイル:48.48(Nuclear Science & Technology)JT-60及びJT-60Uは、ITER及び定常トカマク炉実現へ向けた物理基盤を構築することを目的として、炉心級プラズマにおける高総合性能の実証とその維持を目指した運転概念の最適化を行って来た。等価核融合エネルギー増倍率(=1.25)や核融合積(=1.5E21 m-3skeV)の達成に加えて、高い総合性能(高閉じ込め&高ベータ&高自発電流割合&完全非誘導電流駆動)を実証した。これらは、内部及び周辺部に輸送障壁を持つ高ポロイダルベータHモード及び負磁気シアモードで得られた。最適化の鍵は分布及び形状制御である。多様な内部輸送障壁の発見に代表されるように、JT-60/JT-60U研究はプラズマ諸量の空間分布の自由度と制限を強調して来た。各閉じ込めモードの閉じ込め研究に加えて、輸送及び安定性等によって支配されるコア部及び周辺ペデスタル部のパラメータ相関を明らかにした。これらの研究により、高閉じ込めモードのITERへの適合性を実証するとともに残された研究課題を明らかにした。
白井 稔三; 多幡 達夫*; 俵 博之*; 市川 行和*
Atomic Data and Nuclear Data Tables, 80(2), p.147 - 204, 2002/03
被引用回数:73 パーセンタイル:93.83(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)利用できる文献データに基づき、電子と炭化水素分子との衝突による138種類の反応過程に対する断面積を評価した。文献データは2000年9月までのものを調査した。測定に対する簡単なコメントを与え、各素過程の推奨データセットを図示すると共にそれらに解析関数による当てはめも行った。
白井 稔三; 多幡 達夫*; 俵 博之*
Atomic Data and Nuclear Data Tables, 79(1), p.143 - 184, 2001/09
被引用回数:54 パーセンタイル:91.27(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)プラズマに最も関連する不純物(CO,CO,HO)との電子衝突素課程について、1eV以上の衝突エネルギーに対する断面積を評価した。各衝突素過程の断面積測定法に関する簡単なまとめを行った。1998年12月までの文献を調査した。推奨断面積に対する解析関数の当てはめも行った。
久保 博孝; 櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 木島 滋; 玉井 広史; 東島 智; 逆井 章; 竹永 秀信; 伊丹 潔; 清水 勝宏; et al.
Nuclear Fusion, 41(2), p.227 - 233, 2001/02
被引用回数:53 パーセンタイル:81.67(Physics, Fluids & Plasmas)高加熱入力を伴う大型トカマク装置において高い放射損失と高い閉じ込め性能を有する高密度プラズマを実証することが、国際熱核融合実験炉(ITER)開発の重要な物理課題である。JT-60Uでは、ITERの標準運転シナリオであるELMy Hモードに、Arを入射することによって、Greenwald限界の約70%の密度まで比較的対閉じ込め改善度(H~1.4)を得た。この時、放射損失パワーは加熱パワーの約80%に達し、ダイバータプラズマは非接触状態になった。また、先進運転シナリオとして期待される負磁気シアプラズマに対しては、内部輸送障壁を維持しつつ、Ar入射によって放射損失パワーを加熱パワーの約65%に増加した。
多幡 達夫*; 白井 稔三
Atomic Data and Nuclear Data Tables, 76(1), p.1 - 25, 2000/09
被引用回数:77 パーセンタイル:94.34(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)HとH, H, H, H, H及びHとの衝突における断面積データの解析的表式が与えられている。用いたデータはPhelps[J. Chem. Phys. Ref. Data 19, 653 (1990)]の推奨値に加えて約100keVまでの衝突エネルギーでの測定値である。また、Phelps以降に測定された新しい反応過程のデータも含めた。ある程度データの内外挿を可能にするために、解析的表式としてGreen and McNeal [J. Geophys. Res. 76, 133 (1971)]の半経験的関数型及びそれらを変形したものを採用している。
鈴木 慎悟*; 清水 勝宏; 久保 博孝; 白井 稔三; 逆井 章; 杉江 達夫; 朝倉 伸幸
Europhysics Conference Abstracts, 23J, p.477 - 480, 1999/00
ヘリウム排気のメカニズム、及び周辺プラズマにおけるヘリウムの挙動を明らかにするため、モンテカルロ法に基づいたヘリウム輸送コードの開発を行った。この開発においては、不純物輸送コードIMPMCをベースに、ヘリウム原子やイオンに対する衝突素過程の最新データを取り込んで行った。取り込んだ素過程は、電子衝突による電離と再結合、ヘリウム同士の衝突による電荷交換反応、重水素イオンと中性ヘリウムの衝突による弾性散乱などである。計算の結果、HeとHeの密度分布が互いによく似ていることや、ストライク点からの中性ヘリウムのフラックスが顕著に見られることがわかった。またJT-60UにおけるHeI(668nm)の分光観測との比較により、ダイバータ板におけるヘリウムの反射過程がかなり寄与していることがわかった。
朝倉 伸幸; 細金 延幸; 伊丹 潔; 逆井 章; 櫻井 真治; 嶋田 道也; 久保 博孝; 東島 智; 清水 勝宏; 竹永 秀信; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.182 - 188, 1999/00
被引用回数:65 パーセンタイル:96.68(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uにおけるオープン型ダイバータからW型ダイバータへの形状変化によるデタッチメントの発生とエネルギー閉じ込め特性への効果について調べた。(1)ダイバータ・デタッチメント時のプラズマ測定を精度よく行い、同じ主プラズマ密度でも、ダイバータで密度が増加し、温度から5eV程度まで低下することを観測した。(2)周辺部でのプラズマ流の方向について大型トカマクでは初めて測定した。放射損失分布の内外非対称性か、プラズマ流の方向に関係することを明らかにした。(3)ダイバータ部での粒子リサイクリングはW型が大きく、主プラズマ周辺部の粒子リサイクリングは、1/2程度に低下していることを観測した。ダイバータ部からの粒子の逆流を低減できた。(4)密度増加に伴いELMy Hモードの閉じこめ改善度は依然と同様低下する。W型改造により周辺部での中性粒子密度を1/2~1/3に低下できたが、閉じこめ改善効果は少ない。今後、ダイバータ部からの逆流やバッフル部からの粒子源を減少させることが必要である。
鈴木 慎悟*; 白井 稔三; 根本 正博; 飛田 健次; 久保 博孝; 杉江 達夫; 逆井 章; 草間 義紀
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(12), p.2097 - 2111, 1998/00
被引用回数:58 パーセンタイル:85.09(Physics, Fluids & Plasmas)高エネルギー中性水素原子ビームをプラズマ中に入射したときの、ビーム阻止断面積及びビームの突き抜け率を、各衝突素過程に対する最新の推奨断面積を用いて求めた。計算の結果、励起準位を経由する多段階電離過程が、ビームの減衰過程に重要であることがわかった。また、ビームの突き抜け率の計算値は、JT-60Uの実験値とよく一致した。さらに、ビーム阻止断面積を簡単に求めるための解析的公式を開発した。
伊藤 琳典*; 多幡 達夫*; 白井 稔三; R.A.Phaneuf*
JAERI-Data/Code 96-024, 62 Pages, 1996/07
H,H,Heの原子及びイオンと原子分子との衝突における断面積の推奨値に対して解析的表式をあてはめた。対象にした衝突過程は、解離及び粒子交換反応である。解析的表式として、推奨値の内外挿ができるようにGreen and McNealの経験式を変形したものを採用した。
伊藤 琳典*; 多幡 達夫*; 白井 稔三; R.A.Phaneuf*
JAERI-Data/Code 95-008, 71 Pages, 1995/07
H、H、He、Liの原子及びイオンと原子分子との衝突における断面積の推奨値に対して解析的表式をあてはめた。対象にした衝突過程は、電離、荷電粒子生成、電子損失、及び電子脱離である。解析的表式として、推奨値の内外挿ができるようにGreen and McNealの経験式を変形したものを採用した。
白井 浩; 滝塚 知典; 菊池 満; 森 雅博; 西谷 健夫; 石田 真一; 鎌田 裕; 佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 小出 芳彦; et al.
IAEA-CN-60/A2-17, 0, p.355 - 364, 1995/00
JT-60のジュール加熱及び中性粒子入射(NBI)加熱プラズマのデータを用い、無次元変数の関数形で蓄積エネルギーの熱化成分の比例則を確立した。その結果熱輸送比例則はボーム則とジャイロボーム則の中間になった。局所熱輸送解析の結果から、Lモードプラズマにおけるイオンの熱拡散係数はプラズマ電流、吸収パワーに強く依存し、電子の熱拡散係数はこれらにはほとんど依存しなかった。高モードプラズマにおけるエネルギー閉じ込め時間の改善はイオン熱拡散係数の軽減によるもので、電子の熱拡散係数はLモードプラズマと同程度だった。高モードプラズマにおいてNBI加熱中での蓄積エネルギーの熱化成分の改善(Lモードプラズマの蓄積エネルギー比例則との比較)は、最初はプラズマ中心部で、次にプラズマ周辺部で起こる。
伊藤 琳典*; 多幡 達夫*; 白井 稔三; R.A.Phaneuf*
JAERI-Data/Code 94-005, 94 Pages, 1994/07
Barnettの推奨データに対する解析的表式を励起およびスペクトル線放出の反応断面積について与えた。解析的表式として、推奨データの内外挿ができるようにGreen and McNealの経験式を変形したものを採用した。
二川 正敏; 伊与久 達夫; 白井 浩*; 高田 昌二; 石原 正博
Nucl. Eng. Des., 148, p.83 - 90, 1994/00
被引用回数:4 パーセンタイル:42.39(Nuclear Science & Technology)HTTR炉床部構造に用いるキー連結黒鉛要素は非線形振動挙動を有する。この振動挙動を把握するために、キー/キー溝構造試験体を用いた振動試験を実施した。試験結果に基づき、解析コードを開発した。主な結論を以下に示す。(1)キー溝部の応力分布は、動的あるいは静的負荷状態かにほとんど依存しない。(2)キー/キー溝構造のバネ剛性は、接触挙動に起因する非線形特性を示す。(3)キー/キー溝構造に非線形バネ剛性を用いた解析コードにより、キー連結黒鉛要素の振動特性を再現できる。
白井 浩; 平山 俊雄; 小出 芳彦; 吉田 英俊; 内藤 磨; 佐藤 正泰; 福田 武司; 杉江 達夫; 安積 正史; D.R.Mikkelsen*; et al.
Nuclear Fusion, 34(5), p.703 - 727, 1994/00
被引用回数:7 パーセンタイル:31.22(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60及びTFTRでは、中性粒子入射(NBz)加熱時に荷電交換再結合分光(CXRS)によりイオン温度分布が測定されている。このイオン温度分布の実験値と、イオン温度勾配不安定性(モード)及びドリフト波不安定性(捕捉電子モード等)に基づくイオン熱拡散係数のモデルを用いて計算で得られた分布を比較した。JT-60のLモードプラズマでは広範囲なプラズマパラメータ領域において実験値と計算値は良い一致を示した。TFTRのLモードプラズマでは、プラズマの周辺領域において計算値は実験値よりも高くなった。プラズマの中心イオン温度が10keVを超える高イオン温度モードプラズマでは、イオン温度の分布は実験のそれに比べると平坦で、かつ中心イオン温度もかなり低いものになった。高イオン温度モードプラズマでは、これらの不安定性の安定化機構や他の輸送機構(熱ピンチ等)を考慮する必要がある。
伊藤 琳典*; 多幡 達夫*; 白井 稔三; R.A.Phaneuf*
JAERI-M 93-117, 91 Pages, 1993/06
Barnettの推奨データ[ORNL-6086/V1(1990)]に対する解析的表式を電子捕獲および励起状態への電子捕獲の反応断面積について与えた。後者には電子捕獲に伴う光放出断面積も含まれている。解析的表式として、推奨データの内外挿ができるようにGreen and McNeal[J.Geophys.Res.76,133(1971)]の経験式を変形したものを採用した。