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論文

Study of oxygen ion diffusion in (Ba$$_{0.5}$$Sr$$_{0.5}$$)(Co$$_{0.8}$$Fe$$_{0.2}$$)O$$_{2.33-delta}$$ through ${it in-situ}$ neutron diffractions at 300 and 720 K

伊藤 孝憲*; 平井 岳根*; 山下 純一*; 渡部 昌司*; 川田 悦也*; 北村 尚斗*; 井手本 康*; 井川 直樹

Physica B; Condensed Matter, 405(8), p.2091 - 2096, 2010/04

 被引用回数:14 パーセンタイル:55.1(Physics, Condensed Matter)

酸素イオン伝導体(Ba$$_{0.5}$$Sr$$_{0.5}$$)(Co$$_{0.8}$$Fe$$_{0.2}$$)O$$_{2.33-delta}$$について、高温中性子回折実験を行い、リートベルト法,最大エントロピー法(MEM)及びMEMに基づくパターンフィッティング法(MPF)解析によって、本物質における酸素拡散機構を解析した。720Kでは、多量の欠損が生じている4${it c}$サイト上に存在する酸素の異方性原子変位パラメータと中性子散乱長密度は4${it c}$及び8${it d}$サイト方向を向いていることから、酸素イオンは4${it c}$-4${it c}$サイト間及び4${it c}$-8${it d}$サイト間を経由して拡散していることを明らかにした。

口頭

In-situ中性子回折によるSOFC電解質アニール効果の考察

伊藤 孝憲*; 平井 岳根*; Wang, Z.*; 森 昌史*; 井川 直樹

no journal, , 

固体酸化物型燃料電池(SOFC)は高温での長時間耐久作動が重要課題である。これまでのところ、ラマン分光,X線回折によって電解質劣化原因の解析が行われているが、電解質の性能に最も関連が深い酸素に関する構造解析はなされていない。本研究では、酸素の散乱能が大きい中性子を用いて600, 800$$^{circ}$$Cにてアニールした電解質材料の高温in-situ回折測定,構造解析を行い、酸素と劣化原因との関係について調べた。(Sc,Ce)添加ジルコニア電解質材料の720Kから300Kの最大エントロピー法解析から、焼結のみの試料は、720Kにおいて酸素の核散乱長密度の広がりが強く確認できるが、600$$^{circ}$$C, 1000時間アニールでは、その広がりが弱くなっていることがわかった。当日はYSZのアニール効果についても発表する。

口頭

in-situ中性子回折によるSOFC電解質アニール効果の考察

伊藤 孝憲*; 平井 岳根*; Wang, Z.*; 森 昌史*; 井川 直樹

no journal, , 

600, 800$$^{circ}$$Cにてアニールした電解質材料((Zr,Y)O$$_{2-delta}$$, (Zr,Sc,Ce)O$$_{2-delta}$$)の高温in-situ中性子回折測定を行いその結晶構造を解析した。600$$^{circ}$$C,1000時間アニールした(Zr,Sc,Ce)O$$_{2-delta}$$のMEM-リートベルト解析からアニールによって核散乱長密度分布の広がりが弱くなっていることがわかった。当日は他の結晶構造パラメータ、(Zr,Y)O$$_{2-delta}$$のアニール効果についても発表する。

口頭

固体酸化物型燃料電池空気極材料(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$の長期アニール効果

伊藤 孝憲*; 車田 全盛*; 西田 有希*; 平井 岳根*; 井川 直樹

no journal, , 

高純度(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$,低純度(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$において700$$^{circ}$$C,1000時間アニール前後の試料の中性子回折実験を行い、酸素の変化を考察した。高純度(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$はアニールによって酸素の原子変位パラメータが小さくなり、核密度分布が安定サイトに集中することが確認された。一方、低純度(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$はこれらのパラメータがアニールによってあまり変化しないことが確認された。これらの結果から高純度(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$はアニールによって酸素がさらに安定化するが、低純度(La,Sr)(Co,Fe)O$$_{3-delta}$$はアニールによって酸素の安定性が変化しないことが示唆された。

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