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平田 芳信*; 中川 洋; 山内 宏樹; 金子 耕士; 萩原 雅人; 山口 秀幸*; 今泉 鉄平*; 西津 貴久*
International Journal of Biological Macromolecules, 306, p.141668_1 - 141668_7, 2025/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Biochemistry & Molecular Biology)中性子準弾性散乱(QENS)を用いて、炊飯米澱粉の老化における分子ダイナミクスに及ぼす米に対する水の割合の影響を調べた。X線回折と示差走査熱量測定の結果、炊飯用米澱粉の結晶化度にはほとんど差が認められなかったが、再結晶化の程度とエンタルピーの変化は、加水量の増加とともに小さくなることがわかった。QENS測定の結果、ゲル化試料の弾性非干渉性構造因子(EISF)値は、炊飯加水量の増加とともに小さくなり、加水量の多いゲル化米澱粉のダイナミクスが空間的に拡張していることがわかった。
平田 芳信*; 金子 文俊*; Radulescu, A.*; 西津 貴久*; 勝野 那嘉子*; 今泉 鉄平*; 元川 竜平; 熊田 高之; 中川 洋
Journal of Applied Glycoscience, 72(1), p.7201102_1 - 7201102_9, 2025/02
SANS/FTIR-ATR同時測定システムを用いて、逆分解過程におけるジャガイモデンプンの複数の構造変化を記録した。SANSパターンでは、肩のようなピークが時間とともに顕著になる。二重らせん構造が整然と並んだ量を示すピーク強度Imaxは時間の経過とともに増加し、レトログラデーションによってデンプンがナノスケールで整然と再構築されたことが示された。FTIR-ATRスペクトルでは、1042cmと1016cm
の吸収の比率が増加し、デンプンの短距離秩序構造の量が逆行分解中に増加したことが示された。
の平衡値の半分を得るまでの時間は、Imaxのそれよりも大きかった。デンプンの短距離秩序構造の変化は、ナノ構造の変化よりも先に収束することが観察された。これらの結果は、二重らせん構造がアミロペクチン側鎖によって最初に形成され、その後、これらの二重らせん構造が整然と配列することを示している。
中川 洋; 平田 芳信*; 西津 貴久*
低温生物工学会誌, 70(1), p.17 - 24, 2024/06
中性子非弾性散乱は、ピコ秒からナノ秒の時間スケールで原子の熱揺らぎを測定することができ、テラヘルツ領域の低エネルギーダイナミクスの観測や生体分子の運動形状の特徴付けに威力を発揮する。水素原子からの強い散乱を利用した水の分子運動やガラス物質の分子運動の研究など、物質科学の研究に広く利用されているが、タンパク質やデンプンなどの様々な生体分子や食品分子の分子運動を直接観測するプローブとしても有効である。ここでは、中性子ビームの特徴と中性子非弾性散乱スペクトルの基礎について解説する。そして、得られた分子運動に関する代表的な3つの研究例を紹介する。これらの研究例は低温生物学の様々な問題に応用できる可能性がある。
平田 芳信*; 中川 洋; 山内 宏樹; 金子 耕士; 萩原 雅人; 山口 秀幸*; 大元 智絵*; 勝野 那嘉子*; 今泉 鉄平*; 西津 貴久*
Food Hydrocolloids, 141, p.108728_1 - 108728_7, 2023/08
被引用回数:11 パーセンタイル:81.30(Chemistry, Applied)結晶化度は食品や材料の機械的性質に反映される。結晶化度は澱粉の構造ダイナミクスと関係しているはずである。本研究では、中性子準弾性散乱(QENS)を用いて、炊飯澱粉の老化に伴う分子ダイナミクスの変化を調べた。測定されたQENSの幅は老化に伴い狭くなった。また、弾性非干渉散乱構造因子(EISF)は増加し、老化現象に伴い分子ダイナミクスが空間的に抑制されることが示された。低移動度と高移動度をそれぞれ結晶相と非晶質相に対応させた2値分布の連続拡散モデルを用いてEISFを解析したところ、低移動度成分の割合が老化によって増加することが示された。