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沼田 直人*; 浅川 智幸*; 阪井 寛志*; 梅森 健成*; 古屋 貴章*; 篠江 憲治*; 江並 和宏*; 江木 昌人*; 坂中 章悟*; 道園 真一郎*; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.566 - 570, 2015/09
将来の大規模ERL型加速器実現のために、試験加速器であるコンパクトERL(cERL)が建設された。2013年度よりビームコミッショニングを行っており、2014年2月にはビームが周回するようになった。現在は目標のビーム性能を実証するための調整運転を行っている。cERLでは大電流かつ低エミッタンスのビームを高加速勾配の超伝導空洞で安定にエネルギー回収運転できるかの実証を目的としている。主加速器クライオモジュールの性能評価試験結果及びcERL運転時においてのモジュール内の現象を報告する。
坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.
Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05
日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。
小瀧 秀行; 大東 出; 神門 正城; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟; 亀島 敬*; 福田 祐仁; 本間 隆之; Ma, J.*; Chen, L. M.*; et al.
Physical Review Letters, 103(19), p.194803_1 - 194803_4, 2009/11
被引用回数:58 パーセンタイル:88.26(Physics, Multidisciplinary)A high stability electron bunch is generated by laser wakefield acceleration with the help of a colliding laser pulse. The wakefield is generated by a laser pulse; the second laser pulse collides with the first pulse at 180 and at 135 realizing optical injection of an electron bunch. The electron bunch has high stability and high reproducibility compared with single pulse electron generation. In the case of 180 collision, special measures have been taken to prevent damage. In the case of 135 collision, since the second pulse is counter-crossing, it can not damage the laser system.
小瀧 秀行; 神門 正城; 大東 出; 本間 隆之; 亀島 敬; 川瀬 啓悟; Chen, L.-M.*; 福田 祐仁; 桐山 博光; 近藤 修司; et al.
AIP Conference Proceedings 1153, p.176 - 181, 2009/07
Laser Wake Field Acceleration (LWFA) is regarded as a basis for the next-generation of charged particle accelerators. In experiments, it has been demonstrated that LWFA is capable of generating electron bunches with high quality: quasi-monoenergetic, low in emittance, and a very short duration of the order of ten femto-seconds. Such femtosecond bunches can be used to measure ultrafast phenomena. The laser contrast ratio is one of the important parameters for LWFA due to pre-plasma effects. For the high laser contrast ratio, a 140 MeV monoenergetic electron beam with a charge of 100 pC is obtained. For the low laser contrast ratio; a low quality electron beam or no electron beam are generated, because the pre-pulse blowout plasma electrons and put into disorder the plasma before the main pulse interacting the plasma. The laser contrast ratio should be high in order to generate a high quality electron beam with a high charge.
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也*; 田上 学*; 圷 敦; 岡田 大; 本村 朋洋*; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
JAEA-Conf 2008-007, p.13 - 16, 2008/08
高強度場科学研究において、メインパルスと背景光(ASE光)との強度比であるコントラストが、高強度レーザーを利用するうえでボトルネックになっている。高強度レーザーシステムより出力されるレーザーパルスの時間構造において、メインパルスに先立って数桁強度の低い背景光(ASE)が存在する。一般的な高強度レーザーシステムにおいて、メインパルスとASEの強度比(コントラスト)は1010桁程度であり、この場合ASEの光強度は1010W/cmとなり、高強度を有するメインパルスが固体物質と相互作用する前にターゲット上にプリプラズマが形成され、メインパルスは膨張しつつある低い密度のプラズマと主として相互作用し、メインパルスと物質との相互作用に影響を及ぼす。このため多くの実験において、プリパルスによりプリプラズマが形成されないようなレーザーの時間制御技術開発が必要である。われわれは背景光が発生しにくい光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)を前置増幅器として用いた高強度レーザーシステムの開発を行った。OPCPAを用いることにより、メインパルスの数ps前において従来よりも1,00010,000倍改善された710の高いコントラストを実現した。
福田 祐仁; 赤羽 温; 青山 誠; 林 由紀雄; 本間 隆之; 井上 典洋*; 神門 正城; 金沢 修平; 桐山 博光; 近藤 修司; et al.
Physics Letters A, 363(2-3), p.130 - 135, 2007/02
高強度レーザー励起航跡場による電子加速は、レーザープラズマ加速器の原理検証や極短パルスX線源開発にとって重要な役割を果たしている。最近、準単色の電子発生が報告され注目を浴びているが、電子注入過程のコントロールによる準単色電子のエネルギー制御と安定化が今後の研究課題となっている。本研究では、強光子場中でのクラスター媒質を用いた電子加速実験を行い、レーザープラズマ加速におけるクラスターの役割について調べた。その結果、クラスター媒質を用いて初めて、指向性を有する相対論電子の発生に成功した(最大エネルギー=58MeV)。電子エネルギー分布は、温度の異なる2つの成分から構成されている。2D-PICシミュレーションによる解析から、高エネルギー成分を構成する電子は、レーザー光との相互作用によってクラスターから生成した電子が、レーザー光に注入され、その後、レーザー光によって直接加速されて生成したものであることが明らかとなった。
林 由紀雄; 福見 敦*; 松門 宏治*; 森 道昭; 小瀧 秀行; 神門 正城; Chen, L.-M.; 大東 出; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 121(2), p.99 - 107, 2006/12
被引用回数:16 パーセンタイル:70.56(Environmental Sciences)短パルス高出力レーザーとターゲットの相互作用で前方方向に放出されるX線線量に対し著者は新しい評価式を導出した。この式は非常に単純な式であるため、相互作用で生成される線量評価を実施するうえで有益である。電子温度が3MeV以上の場合、線量は電子温度に比例し、3MeV以下の場合線量は電子温度の自乗に比例することがこの式より明らかになった。モンテカルロ計算で評価した線量計算結果とこの計算式が、おおよそ一致することも確認した。さらに幾つかの仮定等を行うと、他研究所での線量測定結果,線量計算結果をこの式で説明することが明らかになった。
山崎 淳; 小瀧 秀行; 大東 出; 神門 正城; Bulanov, S. V.; Esirkepov, T. Z.; 近藤 修司; 金沢 修平; 本間 隆之*; 中島 一久; et al.
Physics of Plasmas, 12(9), p.093101_1 - 093101_5, 2005/09
被引用回数:70 パーセンタイル:88.77(Physics, Fluids & Plasmas)レーザープラズマ相互作用による単色エネルギー電子ビーム発生が世界中で研究されており、最近、幾つかの実験データーが出始めているが、発生機構についてはわかっておらず、安定な電子ビーム発生はできていない。われわれは、シングルレーザーパルスにおける単色エネルギー電子ビーム発生についての、理論的研究及び粒子シミュレーションによる研究,実験研究を行い、非常によく一致した。実験については、レーザーパワーが5.5TW,パルス幅70fs,中心波長800nmのチタンサファイアレーザーをガスジェット中に集光して行った。単色エネルギー電子ビームは、電子ビームが加速位相から減速位相に移るときに得られ、その位置で真空中に電子ビームを取り出してやれば、単色エネルギー電子ビーム発生が可能となる。電子ビームが加速位相から減速位相に移る距離はプラズマ密度によって決定されるため、プラズマ密度によって加速距離のコントロールが必要となる。この研究によって、1パルスでの単色エネルギー電子ビーム発生には電子ビームの加速距離とプラズマ密度のコントロールが必要であること見いだした。
祖山 均*; 二川 正敏; 本間 加奈*
Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.116 - 122, 2005/08
被引用回数:10 パーセンタイル:56.74(Materials Science, Multidisciplinary)キャビテーション衝撃により水銀ターゲット容器が受けるピッティング損傷の評価手法を提案した。ピッティング損傷の潜伏期間を評価することは、容器壁厚さが薄いことから重要である。本報では、そのための二つの評価法を提案している。一つは、壊食試験から得た質量減少の対数表示結果から見積もる方法、他方は、潜伏期の塑性変形領域の観察結果から見積もる方法である。
神門 正城; 益田 伸一; Zhidkov, A.*; 山崎 淳; 小瀧 秀行; 近藤 修司; 本間 隆之*; 金沢 修平; 中島 一久; 林 由紀雄; et al.
Physical Review E, 71(1), p.015403_1 - 015403_4, 2005/01
被引用回数:33 パーセンタイル:77.37(Physics, Fluids & Plasmas)現在まででは最短のパルス幅(23fs)で相対論的な高出力(20TW)のレーザーを、不足密度プラズマ中に強く集光する実験を行った。プラズマ密度が10cmの領域で、MeVを越えるエネルギーの電子の発生を確認した。このMeV電子は、2温度分布をしており、シミュレーションの結果から、波の破砕機構の違いから生じていると考えられる。高温部の電子は、レーザーのプリパルスにより作られるプラズマ密度のキャビティー部での速い入射により形成され、パルス幅はフェムト秒であり、一方、低温部の電子は相対論的強度による波の破壊により加速されたもので、ピコ秒のパルス幅を持つことがわかった。
小瀧 秀行; 益田 伸一; 神門 正城; 近藤 修司; 金沢 修平; 本間 隆之; 中島 一久
Quantum Aspects of Beam Physics 2003, p.119 - 124, 2004/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.4(Astronomy & Astrophysics)高強度レーザーからの高強度電子ビーム発生の可能性について研究した。高強度レーザーパルスは、プラズマ中にウェーク場を発生させる。周波数干渉計測(FDI)によって、2TW,50fsレーザーによるガスジェットプラズマ中のコヒーレントウェーク場は測定されている。この測定により高エネルギー勾配の20GeV/mのウェーク場を測定した。これにより、ガスジェットプラズマ中のウェーク場を初めて観測した。この結果をシミュレーションと比較し、よく一致した。この周波数干渉計測システムは、高エネルギー電子発生システムにモディファイすることができる。1D PICシミュレーションにより、これについての高エネルギー電子発生のシミュレーションを行った結果、高品質の電子ビーム発生を確認した。これにより、高エネルギー高品質電子ビーム発生の可能性を示唆することができた。
神門 正城; 小瀧 秀行; 近藤 修司; 金沢 修平; 益田 伸一; 本間 隆之; 中島 一久
Proceedings of 28th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.135 - 137, 2003/08
われわれはレーザー航跡場加速の実証のために高品質入射装置としてフォトカソードRF電子銃とrace-track型マイクロトロン(以下、RTM)を組合わせた加速器を整備してきた。レーザー航跡場加速実験は今年度末に計画されている。フォトカソードマイクロトロンに関する最近の研究として、種々の電子プロファイルモニタの比較,フォトカソードマイクロトロンの暗電流計測,運転時の放射線量分布測定,検出器試験,入射系の真空系への質量分析計の導入,冷却水温度安定化がある。本発表では、フォトカソードマイクロトロンシステムの概要と新しい制御システムの構築,プロファイルモニタ試験について述べる。さらに今後の課題として、ビーム電流安定化のために冷却水温度安定化のための改造を検討中及びレーザー加速のための同期システムを紹介する。
神門 正城; 小瀧 秀行; 近藤 修司; 金沢 修平; 益田 伸一; 本間 隆之; 中島 一久
Proceedings of 27th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.148 - 150, 2002/08
日本原子力研究所関西研究所光量子科学研究センターにて稼働中のフォトカソードRF電子銃の銅カソードの量子効率は110と同型の電子銃で計測した最高値1.410よりも低い値となっている。このため、量子効率の改善を目的として、カソード面の再研磨作業を行った。研磨前にカソード面を観察したところ、放電痕によると思われる傷を発見した。これを切削加工,ダイヤモンド微粒子による研磨作業で取り除き、取り付け後にビーム測定を行った。量子効率に関しては現在までのところ、目立った改善は図れなかったが、電界放出暗電流は研磨前に比べて半分以下の8.4nAと低減された。これにより実効的にビームと暗電流のS/Nは2倍以上に改善された。また、レーザー入射位置による量子効率の変動が、2倍程度あることが初めて観測された。
小瀧 秀行; 益田 伸一*; 神門 正城; 近藤 修司; 金沢 修平; 本間 隆之; 中島 一久
no journal, ,
レーザープラズマ相互作用による準単色エネルギー電子ビーム発生が世界中で研究されており、最近、幾つかの実験データが出始めているが、発生機構についてはわかっておらず、安定な電子ビーム発生はできていない。われわれは、シングルレーザーパルスにおける単色エネルギー電子ビーム発生についての、理論的研究及び粒子シミュレーションによる研究,実験研究を行い、それぞれが非常によく一致した。単色エネルギーの電子ビームを発生させるには、プラズマ中の電子のトラップと加速の機構を分離する必要がある。レーザートリガーによる電子トラップは、オプティカルインジェクションとして知られている。しかし、現在、提唱されている方法は、実験が難しく成功していない。高強度レーザーからの高強度電子ビーム発生の可能性について研究した。高強度レーザーパルスとプラズマとの相互作用により、プラズマ中の電子を電子ビームとして取り出すことが可能である。このとき、レーザーを2パルスを衝突させることで、高品質の電子ビーム生成が可能となる。理論解析を行い、さらに1D PICシミュレーションにより、これについての高エネルギー電子発生のシミュレーションを行った結果、高品質の電子ビーム発生を確認した。この理論解析とシミュレーション結果は非常によく一致した。これにより、高エネルギー高品質電子ビーム発生の可能性を示唆することができた。
小瀧 秀行; 益田 伸一*; 神門 正城; Koga, J. K.; 近藤 修司; 金沢 修平; 本間 隆之; 中島 一久
no journal, ,
高強度レーザーで励起されるプラズマウェーク場によって小型の高品質電子ビーム源をつくることが可能となる。近年、高強度レーザーとプラズマとの相互作用による高品質電子ビーム発生実験の結果が出てきている。しかし、1パルスの場合、電子のトラップと加速を同一のレーザーパルスで行うため、電子の発生が不安定になってしまう。そこで、2パルス衝突型の高品質電子ビーム発生について、理論解析及び数値シミュレーションにより検討を行った。ポンプパルスとインジェクションパルスの2パルスが衝突するときにできる定在波によりプラズマ中の電子が加速されウェーク場へトラップされる。レーザーの強度変化とプラズマ密度の変化に関して調べ、理論解析とシミュレーションで一致した結果が得られた。これらにより、ポンプパルスで安定なウェーク場を発生させ(セルフトラップなし)、インジェクションパルスがウェーク場を破壊しない強度で十分大きい領域において、安定な高品質電子ビームが発生することを見いだした。この2パルス衝突により、エネルギー10メガ電子ボルト程度、エネルギー分散数%の高品質電子ビーム発生が可能となる。発生電子ビームのパルス幅は、ウェーク場により圧縮されるため、10フェムト秒以下の超短パルス電子ビームの生成が可能となる。2パルスの使用により、ウェーク場への電子トラップと加速とが分離でき、レーザーやプラズマ密度等のパラメーターを最適化することにより安定な高品質電子ビーム発生が可能であること、及びその実証のための指針を示した。
福田 祐仁; 赤羽 温; 林 由紀雄; 本間 隆之; 井上 典洋*; 神門 正城; 金沢 修平; 桐山 博光; 近藤 修司; 小瀧 秀行; et al.
no journal, ,
高強度レーザー励起航跡場による電子加速は、レーザープラズマ加速器の原理検証や極短パルスX線源開発にとって重要な役割を果たしている。最近、準単色の電子線発生が報告され注目を浴びている。従来、これら研究はヘリウムなどのガスターゲットを用いて行われてきた。本研究では、クラスターターゲットを用いた相対論電子線発生実験を行い、レーザープラズマ加速におけるクラスターの役割について調べた。その結果、相対論的強レーザー場(3.510W/cm)とアルゴンクラスターとの相互作用により、指向性(エミッタンス=0.4 mm mrad)を有する相対論電子(最大エネルギー=58MeV, 総電荷=2.1nC)の発生に成功した。PICシミュレーションによる解析から、30MeV以上の高エネルギー電子は、クラスターとレーザー光との相互作用によって注入され、その後、レーザー光によって直接加速され生成したものであることがわかった。
福田 祐仁; 赤羽 温; 青山 誠; 林 由紀雄; 本間 隆之; 神門 正城; 金沢 修平; 桐山 博光; 近藤 修司; 小瀧 秀行; et al.
no journal, ,
高強度レーザー励起航跡場による電子加速は、レーザープラズマ加速器の原理検証や極短パルスX線源開発にとって重要な役割を果たしている。最近、準単色の電子発生が報告され注目を浴びているが、電子注入過程のコントロールによる準単色電子のエネルギー制御と安定化が今後の研究課題となっている。本研究では、強光子場中でのクラスター媒質を用いた電子加速実験を行い、レーザープラズマ加速におけるクラスターの役割について調べた。その結果、クラスター媒質を用いて初めて、指向性を有する相対論電子の発生に成功した(最大エネルギー=58MeV)。電子エネルギー分布は、温度の異なる2つの成分から構成されている。2D-PICシミュレーションによる解析から、高エネルギー成分を構成する電子は、レーザー光との相互作用によってクラスターから生成した電子が、レーザー光に注入され、その後、レーザー光によって直接加速されて生成したものであることが明らかとなった。
小瀧 秀行; 益田 伸一*; 神門 正城; 大東 出; 林 由紀雄; Koga, J. K.; 近藤 修司; 金沢 修平; 本間 隆之; 中島 一久; et al.
no journal, ,
高強度レーザーで励起されるプラズマウェーク場によって小型の高品質電子ビーム源をつくることが可能となる。しかし、1パルスの場合、電子のトラップと加速を同一のレーザーパルスで行うため、安定領域が非常に狭く、電子の発生が不安定になってしまう。そこで、2パルス衝突型の高品質電子ビーム発生を行った。これに関しての理論解析と粒子シミュレーションにより、一致した結果が得られ、2パルス衝突による安定な高品質電子ビーム発生を示した。発生電子ビームのパルス幅は、ウェーク場により圧縮されるため、10フェムト秒以下の超短パルス電子ビームの生成が可能となる。これらの結果を元に、3TW, 70fsのチタンサファイアレーザーを用いて、衝突角45での2パルス衝突での高品質電子ビーム発生実験を行った。この実験により、2パルス衝突での15MeVの高品質電子ビーム発生に成功した。2パルスの使用により、ウェーク場への電子トラップと加速とが分離でき、レーザーやプラズマ密度等のパラメーターを最適化することにより安定な高品質電子ビーム発生が可能であることを示した。
小瀧 秀行; 大東 出; 神門 正城; 福田 祐仁; 林 由紀雄; Chen, L.-M.; 本間 隆之; Bolton, P.*; Ma, J.-L.; 森 道昭; et al.
no journal, ,
高強度レーザーにより生成されるプラズマ中のウェーク場を用いて小型超短パルス高品質電子ビーム源をつくることができる。本電子ビームは、高品質でパルス幅が短いため、高品質電子ビーム源や構造変化測定等への応用が考えられる。15TW, 25fsのチタンサファイアレーザーを用いて実験を行い、最大75MeVの準単色エネルギーの電子ビーム発生に成功した。しかし、1パルスでの電子発生は不安定である。そこで、2パルス衝突型の高品質電子ビーム発生実験を、3TW, 70fsのレーザーを用いて、衝突角45で行い、15MeVの高品質電子ビーム発生に成功した。2パルスの使用により、ウェーク場への電子トラップと加速とが分離でき、レーザーやプラズマ密度等のパラメーターを最適化することにより安定な高品質電子ビーム発生が可能であることを示した。
小瀧 秀行; 神門 正城; 大東 出; 本間 隆之; 亀島 敬; 川瀬 啓悟; Chen, L.-M.; 福田 祐仁; 桐山 博光; 近藤 修司; et al.
no journal, ,
高強度レーザーにより生成されるプラズマ中の高電場(ウェーク場)を用いて小型超短パルスの高品質電子ビーム源を作ることが可能となる。本電子ビームは、高品質でパルス幅が短いため、次世代の加速器の電子ビーム源や構造変化の測定などへの実用化が考えられる。25TW, 28fsの高コントラストのチタンサファイアレーザーをヘリウムガスジェットに集光し、高エネルギー高品質電子ビーム発生実験を行った。レーザーのプリパルスの状態やプラズマ密度、ガスジェット中でのレーザー集光位置を変化させながら、電子ビームを生成した。本実験により、140MeVの単色エネルギー電子ビームの生成に成功した。さらにコントラストを変化させながらの測定により、高コントラストの方が、エネルギーが高く、電荷量も多い準単色エネルギー電子ビームが生成できることがわかった。高コントラスト(10)での実験においては、最大200MeVの電子ビーム発生も確認した。