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高原 省五; 渡邊 正敏; 小栗 朋美; 木村 仁宣; 廣内 淳; 宗像 雅広; 本間 俊充
JAEA-Data/Code 2016-016, 65 Pages, 2017/02
本調査では島根県からの委託を受けて、原子力事故時の避難施設の被ばく低減効果の評価に資するため、島根県松江市において、避難施設の構造と材質に関するデータを調査した。調査の対象となった施設は合計22施設(290部屋)であり、教育施設(12施設、235部屋(付属の体育館等を含む))、公共施設(7施設、42部屋)と体育館(3施設、13部屋)が含まれている。各施設の構造や規模、用途を考慮して、教育施設の一般教室、教育施設のその他の特別教室(一般教室以外)、公共施設(公民館、福祉センターなど)、体育館の運動場、体育館の運動場以外という施設分類を設定し、構造と材質の調査結果を整理した。また、材質については密度も調査し、重量厚さを算出して整理した。先行研究と比較すると、本調査での調査結果は過去の日本国内及び欧米のコンクリート建物に対する調査データと整合性のある結果となった。ただし、体育館運動場の屋根についてはコンクリートではなく薄い金属板が使われている場合がほとんどであり、コンクリート施設や瓦を使った木造家屋よりも屋根の重量厚さは小さくなる傾向が見られた。
左右田 稔*; 本間 勇紀*; 高見澤 聡*; 河村 聖子; 中島 健次; 益田 隆嗣*
Journal of the Physical Society of Japan, 85(3), p.034717_1 - 034717_9, 2016/03
被引用回数:1 パーセンタイル:11.46(Physics, Multidisciplinary)ナノポーラス金属化合物Cu--1,4-cyclohexanedicarboxylic acid (Cu-CHD)に吸着させた酸素分子について、この系で実現している酸素分子磁石の様相を探るため中性子非弾性散乱実験を行った。その結果、これまで得られている磁化曲線等を説明可能な微視的パラメーターを得ることができた。
Steppenbeck, D.*; 武内 聡*; 青井 考*; Doornenbal, P.*; 松下 昌史*; Wang, H.*; 馬場 秀忠*; 福田 直樹*; 郷 慎太郎*; 本間 道雄*; et al.
Nature, 502(7470), p.207 - 210, 2013/10
被引用回数:285 パーセンタイル:99.78(Multidisciplinary Sciences)中性子数34の新しい魔法数が中性子過剰核で存在することが10年ほど前に東京大学と発表代表者らのグループによって指摘されて以来、世界各地の不安定核研究施設にてその実験的検証の試みがなされてきた。しかし、中性子数34の魔法数はカルシウムのみに見られる極めて局所的なものであり、カルシウム54を十分に生成するのが困難なことから、これまで実験的な証拠が得られてこなかった。この研究では、理化学研究所のRIBFにてカルシウム54の励起状態を線分光によって初めて観測し、第一励起状態が約2MeVにあることを見つけた。この励起エネルギーは、カルシウム42,44,46,50などの非中性子魔法数のものに比べかなり高いものであり、中性子数34の魔法数の存在が確立された。発表代表者らによる理論解析の結果、中性子数34の殻ギャップは、既に魔法数として知られている中性子数32のものと同程度の大きさであることがわかった。
逢坂 正彦; 小無 健司*; 林 博和; Li, D.*; 本間 佳哉*; 山村 朝雄*; 佐藤 勇; 三輪 周平; 関本 俊*; 窪田 卓見*; et al.
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 5 Pages, 2011/12
将来アクチノイド研究・技術に従事することが期待される若手に向けたJ-ACTINET主催のサマースクールが成功裏に開催された。第1回のサマースクールは2009年8月茨城地区で開催され、2010年8月関西地区での開催が続いた。アクチノイド研究の入門コースとして、大学・大学院学生並びに若手研究者・エンジニアを対象として、実際のアクチノイド体験を主眼とした。34日の短期間のスクールでアクチノイドの体験を行い、アクチノイドへの興味を引き出すために多くの努力が払われた。茨城地区でのサマースクールにおいてはアクチノイド取扱いの模擬体験が、また、関西地区でのサマースクールにおいては実際のアクチノイドを用いた実験が好評を博した。今後J-ACTINETサマースクールを毎年開催していく予定である。
安居院 あかね; 松本 紗也加*; 櫻井 浩*; 辻 成希*; 本間 慧*; 桜井 吉晴*; 伊藤 真義*
Applied Physics Express, 4(8), p.083002_1 - 083002_3, 2011/08
被引用回数:14 パーセンタイル:51.56(Physics, Applied)これまでわれわれは希土類-遷移金属合金膜についてX線磁気円二色性(XMCD)による元素・軌道別の磁化曲線(ESMH)を測定し、膜全体のマクロな磁化曲線よりも急激に変化することを報告した。また、TbCo垂直磁化膜において磁気コンプトン散乱強度の印可磁場依存性からスピン選択磁化(SSHM)曲線の測定の試みに成功し、ミクロスコピックなSSMH曲線はマクロな曲線と定性的に似た形状になることを報告している。さらに、SQUIDでのマクロスコピックな測定の結果と合わせ、スピン成分のみならず、軌道成分の磁化曲線を算出することに成功したので報告する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:8 パーセンタイル:49.7(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.
Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05
日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。
吉河 朗; 谷川 尚; 関 洋治; 廣瀬 貴規; 鶴 大悟; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 西 宏; 鈴木 哲; 丹澤 貞光; et al.
JAEA-Technology 2009-077, 23 Pages, 2010/03
固体増殖水冷却方式のテストブランケットモジュール(TBM)における側壁内の冷却流路は、2本の母管の間を複数の枝管で平行に接続する管路網(平行多流路)としているため、各枝管を流れる冷却水には流量の分布が生じると予想される。本研究では、平行多流路における流量分布を予測し、TBMの使用条件において構造材料を使用制限温度以下に保持するために必要となる管路網を設計することを目的とした。1次元熱計算により、必要となる冷却流量を評価した。また、圧力損失計算に基づく簡易評価により、必要な流量が得られるような管路網を設計した。塩化ビニル管を用いた試験体を用いて流量分布を測定し、設計の妥当性を確認した。この設計に基づき、F82H製の実規模試験体を製作し、流量分布と圧力損失とを計測したところ、枝管における流量の低下は最大でも平均流量の12%であり、除熱の観点からは十分に余裕があることを確認した。また、圧力損失についても計算値と実測値でよく一致した。以上の結果から、TBMの側壁における冷却管路網について、除熱の観点から必要となる流量を確保するための設計を確立することができた。
劉 峭; 本間 俊充; 西巻 祐一郎*; 林 寛子*; 寺門 正人*; 田村 智志*
JAEA-Data/Code 2010-001, 57 Pages, 2010/03
原子力発電所などの工学施設のリスク評価モデルには、機器故障率などのモデル入力変数の不確実さが伝播することにより計算結果に不確実さが生じる。リスク評価結果の不確実さ及びその不確実さへの各入力変数の寄与度を評価するためのツールとして、モンテカルロ手法を用いたグローバル感度解析コードGSALabを開発した。本コードは、乱数発生部,不確実さ解析部,感度解析部で構成される。乱数発生部では、確率分布に従った乱数の生成機能を有する。不確実さ解析部では、モデル出力の平均値や分散などの統計量の計算、そして確率密度分布や累積分布の計算が可能である。感度解析部には、分散に基づく指標をはじめとして、複数のグローバル感度指標の計算機能を備えた。また、GSALabにGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)を組み込み、利便性を向上させている。本コードは、原子力発電所のリスク評価だけでなく、一般的な計算モデルに対する不確実さ解析・感度解析にも適用可能である。
岡根 哲夫; 大河内 拓雄*; 稲見 俊哉; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; 筒井 智嗣*; 山上 浩志; 藤森 淳; et al.
Physical Review B, 80(10), p.104419_1 - 104419_7, 2009/09
被引用回数:6 パーセンタイル:29.51(Materials Science, Multidisciplinary)X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) experiments were performed at the Np and the Ga absorption edges of NpNiGa to investigate the temperature-dependent changes of magnetic properties of Np 5 and Ga 4 electron states. By the sum-rule analysis of the Np XMCD data, the orbital magnetic moment and the spin magnetic moment were estimated for the Np 5 and 5 electronic configurations, and their comparison with the previous magnetization and neutron scattering experiments suggests that the 5 configuration is more likely than the 5 configuration in NpNiGa. It was found that tends to increase from the high-temperature low-moment ordered state to the low-temperature high-moment ordered state.
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也*; 田上 学*; 圷 敦; 岡田 大; 本村 朋洋*; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
JAEA-Conf 2008-007, p.13 - 16, 2008/08
高強度場科学研究において、メインパルスと背景光(ASE光)との強度比であるコントラストが、高強度レーザーを利用するうえでボトルネックになっている。高強度レーザーシステムより出力されるレーザーパルスの時間構造において、メインパルスに先立って数桁強度の低い背景光(ASE)が存在する。一般的な高強度レーザーシステムにおいて、メインパルスとASEの強度比(コントラスト)は1010桁程度であり、この場合ASEの光強度は1010W/cmとなり、高強度を有するメインパルスが固体物質と相互作用する前にターゲット上にプリプラズマが形成され、メインパルスは膨張しつつある低い密度のプラズマと主として相互作用し、メインパルスと物質との相互作用に影響を及ぼす。このため多くの実験において、プリパルスによりプリプラズマが形成されないようなレーザーの時間制御技術開発が必要である。われわれは背景光が発生しにくい光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)を前置増幅器として用いた高強度レーザーシステムの開発を行った。OPCPAを用いることにより、メインパルスの数ps前において従来よりも1,00010,000倍改善された710の高いコントラストを実現した。
鈴木 俊夫*; 千葉 敏; 吉田 敬*; 東島 浩二*; 本間 道雄*; 梶野 敏貴*; 大塚 孝治*
Nuclear Physics A, 805(2), p.579 - 581, 2008/02
CとHeのニュートリノ反応断面積を、新しく導出した殻模型ハミルトニアンを用いて計算した。従来のハミルトニアンに比べてニュートリノ断面積が増加することがわかった。それによって超新星爆発時に生成するLiとBの量も増加することと、これらの生成量からニュートリノ混合角を決定できる可能性について議論した。鉄及びニッケル領域におけるニュートリノ反応断面積についても新しい殻領域ハミルトニアンを用いて計算した。
稲見 俊哉; 本間 徹生*; 筒井 智嗣*; 犬童 健太郎*; 小野寺 秀也*; 石井 賢司; 大和田 謙二; 葛下 かおり*; 中尾 裕則*; 村上 洋一*
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 310(2, Part1), p.748 - 750, 2007/03
われわれはSmBCの=37Kと=51Kの逐次相転移を共鳴X線回折で調べた。強い共鳴回折がSmの吸収端で以下では101反射に観測され、一方、中間相では、非整合な=(1, ,1)の位置に観測された(=0.13)。したがって、SmBCの逐次相転移は整合-非整合磁気相転移であることがわかった。
榎枝 幹男; 廣瀬 貴規; 谷川 尚; 鶴 大悟; 鈴木 哲; 江里 幸一郎; 秦野 歳久; 野本 恭信; 西 宏; 本間 隆; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
日本は固体増殖テストブランケットモジュール(TBM)を主要ブランケット候補として水冷却(WCSB), ヘリウム冷却(HCSB)のTBMを開発している。そのITERでの試験戦略は、ITERの運転計画に応じて最適な試験項目を設定し、各試験目標に最適なモジュール構造となるよう計画している。その試験戦略と設計及び技術開発の最新の成果を報告する。モジュール設計では、独自のサブモジュール構造を採用した。また、原型炉とは炉運転条件が異なるITERの運転条件でブランケット機能の確証をできるような最適構造に設計しており、また、具体的な製作工程を想定した詳細構造を含む構造設計を実施した。技術開発では、これまで、要素技術開発をほぼ完了し、現在は、工学R&Dを展開している。4種の重要分野について、それぞれ順調な進展を示している。それらのうち、アウトパイルR&Dとトリチウム回収技術開発について進展を報告する。
林 由紀雄; 福見 敦*; 松門 宏治*; 森 道昭; 小瀧 秀行; 神門 正城; Chen, L.-M.; 大東 出; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 121(2), p.99 - 107, 2006/12
被引用回数:16 パーセンタイル:70.56(Environmental Sciences)短パルス高出力レーザーとターゲットの相互作用で前方方向に放出されるX線線量に対し著者は新しい評価式を導出した。この式は非常に単純な式であるため、相互作用で生成される線量評価を実施するうえで有益である。電子温度が3MeV以上の場合、線量は電子温度に比例し、3MeV以下の場合線量は電子温度の自乗に比例することがこの式より明らかになった。モンテカルロ計算で評価した線量計算結果とこの計算式が、おおよそ一致することも確認した。さらに幾つかの仮定等を行うと、他研究所での線量測定結果,線量計算結果をこの式で説明することが明らかになった。
祖山 均*; 二川 正敏; 本間 加奈*
Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.116 - 122, 2005/08
被引用回数:10 パーセンタイル:56.74(Materials Science, Multidisciplinary)キャビテーション衝撃により水銀ターゲット容器が受けるピッティング損傷の評価手法を提案した。ピッティング損傷の潜伏期間を評価することは、容器壁厚さが薄いことから重要である。本報では、そのための二つの評価法を提案している。一つは、壊食試験から得た質量減少の対数表示結果から見積もる方法、他方は、潜伏期の塑性変形領域の観察結果から見積もる方法である。
榎枝 幹男; 古作 泰雄; 秦野 歳久; 黒田 敏公*; 三木 信晴*; 本間 隆; 秋場 真人; 小西 哲之; 中村 博文; 河村 繕範; et al.
Nuclear Fusion, 43(12), p.1837 - 1844, 2003/12
被引用回数:101 パーセンタイル:93.45(Physics, Fluids & Plasmas)本論文は、高い経済性を有する核融合発電プラント用ブランケットの設計と開発に関するものである。高い経済性と実現性の双方を有する発電ブランケットとして、超臨界圧水冷却方式の固体増殖ブランケットの概念設計を明らかにした。最重要設計項目として、モジュール構造の核特性,熱機械特性に関し基本的な成立性を示した。また、発電システムとして41%以上の発電効率を有することを示し、本方式の経済的な魅力を明らかにした。また、構造体製作技術開発の成果としては、実機構造を模擬する第一壁パネル試験体を用いて、原型炉で想定している最高熱負荷1MW/m に相当する加熱試験を行い、試験体が母材と同等の熱疲労寿命を持つことを実証した。さらに、ブランケット熱設計の要となる増殖材充填層の有効熱伝導率研究に関しては、湿式法で製造したLiTiO を用いて、充填層の有効熱伝導率を明らかにし、裕度のある設計を可能とした。
筒井 智嗣*; 中田 正美; 那須 三郎*; 本間 徹生*; 常盤 欣文; 青木 大*; Wisniewski, P.*; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦
Hyperfine Interactions, 141/142(1-4), p.237 - 242, 2002/06
被引用回数:1 パーセンタイル:8.14(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)多くのウラン化合物についてメスバウア分光測定を行い、電子状態を反映した四極子分裂を観測した。
筒井 智嗣; 中田 正美; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 本間 徹生; 山本 悦嗣; 常盤 欣文; 青木 大*; Winiewski, P.*; 大貫 惇睦
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.34 - 36, 2001/05
UX(X=Ga, P, As, Sb, Bi)はいずれも2次元原子配列を持つ磁性体であり、UGaは強磁性体、そのほかの化合物は反強磁性体である。de Haas-van Alphen効果測定によりUGaのフェルミ面は3次元フェルミ面だけで構成されているのに対し、その他の化合物のフェルミ面は2次元フェルミ面で構成されている。そこで本研究では、これらの化合物の原子配列、フェルミ面と5f軌道との相関を調べることを目的としてUメスバウアー分光測定を行った。これらの化合物ではすべて磁気秩序状態で電気四極子相互作用と磁気双極子相互作用が観測された。いずれの化合物も核位置の電場勾配の主軸と磁気モーメントの方向は平行である。電場勾配の符号は、UGaが正,ほかの化合物が負である。これらの結果は、これらの化合物においてフェルミ面の次元性が原子配列でなく、5f軌道や磁気構造と相関があることを示唆している。
筒井 智嗣; 中田 正美; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 本間 徹生; 山本 悦嗣; 大國 仁*; 大貫 惇睦
Hyperfine Interactions, 126(1-4), p.335 - 340, 2000/07
被引用回数:6 パーセンタイル:38.01(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)重い電子系化合物の磁性核のメスバウアー分光による研究は、イッテルビウム(Yb)金属間化合物でかなり精力的に研究が行なわれてきた。しかしながら、ウラン金属間化合物、特に磁性や超伝導で興味深い物性を示す重い電子系超伝導体についてのウランのメスバウアー分光はこれまで行なわれたことがなかった。本研究では、ウランの重い電子系超伝導体であるUPdAlおよびURuSiについてUメスバウアー分光を行った。その結果、どちらの化合物においても反強磁性状態だけでなく、常磁性状態でも常磁性緩和による内部磁場が観測された。観測された温度は重い電子の形成に相関があると考えられる帯磁率が極大になる温度付近であることから、観測された常磁性緩和と重い電子の形成には密接な関係があると考えられる。