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本多 典久; 出井 俊太郎; 石井 英一
JAEA-Data/Code 2022-002, 37 Pages, 2022/06
幌延深地層研究計画においては、地下施設周辺のボーリング孔に設置した水圧モニタリング装置を用いて地下施設建設が水圧に及ぼす影響を観測している。本報では、水圧観測開始から2021年3月までにHDB-111孔及び換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)において取得された地下水間隙水圧観測結果と浅層ボーリング7地点の地下水位観測結果を取りまとめた。
佐久間 圭佑; 石井 英一; 村上 裕晃; 本多 典久
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分では、地下施設の坑道掘削により岩盤中の割れ目などから地下水の湧水が発生し、廃棄体埋設時に設置する緩衝材や止水プラグの施工性および性能に悪影響を及ぼす可能性がある。水圧に関する拡散方程式に基づくと、割れ目からの湧水量はその割れ目内における地下水の流れの次元に依存して自然に低下し得る。流れの次元は場所に依存し、その分布は地上からのボーリング調査において透水試験を実施することにより推定できる。したがって、推定した流れの次元の分布から坑道掘削後の湧水量の自然低下量を場所ごとに見積もることが理論的に可能である。しかし、これを明示的に検証した例はない。本研究では割れ目内における地下水流れの次元から推定される坑道掘削後の湧水量の自然低下量と実際の湧水量の自然低下量を場所ごとに比較・検証することを目的として、幌延URLの深度350m調査坑道の底盤に設けた排水システム沿いの流量を計測した。そして、計8箇所の顕著な湧水箇所(割れ目交差部)において、10年前の掘削時の湧水量と現在の湧水量を比較し、その変化量を、水圧の拡散方程式に基づくシミュレーションから求まる変化量と比較した。