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中井 裕人*; 海老原 孝雄*; 筒井 智嗣*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 中村 俊幸*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 82(12), p.124712_1 - 124712_5, 2013/12
被引用回数:9 パーセンタイル:53.63(Physics, Multidisciplinary)重い電子化合物であるYbRhSiのYb価数の温度磁場依存性をX線吸収分光で観測した。測定からは、何れも突然の変化なしに、Yb価数が2Kから200Kの範囲で温度の下降に伴い減少することと、0Tから33Tの範囲で磁場の増加に伴い増加することが明かになった。Ybの価数は、磁場と温度に依存して、2.92から2.96の範囲であった。価数が2Kでは0Tで2.92で33Tで2.93である点で、YbRhSiは価数揺動状態にあることがわかり、高磁場でも整数価数に届かない。これらの結果はYbの価数が整数価数の3+に非常に近く、降温に伴い減少し、磁場の印加に伴い3+に近づくというこれまでの知識を支持するものである。
松田 康弘*; 中村 俊幸*; 久我 健太郎*; 中辻 知*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*
Journal of the Korean Physical Society, 62(12), p.1778 - 1781, 2013/06
被引用回数:10 パーセンタイル:55.98(Physics, Multidisciplinary)-および-YbAlB中のYbイオンの価数をX線吸収および発光分光で2Kから280Kの温度範囲で測定した。価数は温度とともに3価に向かってゆっくり増加し、価数揺動の特性温度は約290Kと分かった。40Kで32Tまでの磁場を印可しYbの価数のわずかな増加(0.002)も観測した。
中村 俊幸*; 松田 康弘*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 81(11), p.114702_1 - 114702_11, 2012/11
被引用回数:11 パーセンタイル:57.56(Physics, Multidisciplinary)価数揺動系であるYbAgCuのX線吸収分光と円二色性の測定を35Tまで行い、得られた価数のH-T相図と磁化を比較することから、メタ磁性転移の起源が価数転移であることを明らかにした。円二色性はYbでのみ観測され、Ybでは観測されなかった、一方で、四重極遷移に伴う円二色性スペクトルを観測し、理論計算からこれを明らかにした。
松田 康弘*; 中村 俊幸*; Her, J. L.*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 金道 浩一*; 海老原 孝雄*
Physical Review B, 86(4), p.041109_1 - 041109_4, 2012/07
被引用回数:9 パーセンタイル:38.32(Materials Science, Multidisciplinary)典型的な重い電子系物質であるCeRuSiにおけるCeの価数状態を1.8Kで40Tまでの強磁場下で放射光X線吸収分光法から研究した。価数は重い電子状態から予想されるように3価よりわずかに大きく、磁場の印加に伴い3価へ向かって減少した。磁場誘起の価数減少はCeRuSi中の4電子の遍歴性が強磁場によって抑制されたことを示している。抑制は緩やかでかつ8T近傍のメタ磁性転移を反映して特徴的な磁場依存性を示した。
松田 康弘*; 中村 俊幸*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 81(1), p.015002_1 - 015002_2, 2012/01
被引用回数:11 パーセンタイル:57.56(Physics, Multidisciplinary)YbAgCuの磁場誘起価数変化を35Tまでのパルス高磁場下で放射光X線吸収分光法から観測した。4.8KでのYbAgCuのYbの価数はメタ磁性転移で大きく増加することがわかった。55Tでの飽和価数は2.97と予想される。この値は、35Tでのから評価した。また、この値は同様な化合物であるYbInCuの高温や高磁場でのYbの値とも一致する。この実験からは、理論から予測された通り、YbAgCuのメタ磁性転移は価数転移に由来するものであると結論する。
市村 俊幸; 諏訪 昌幸; 福島 学; 大場 敏充; 根本 吉則; 寺門 義文
Proceedings of 12th International Group on Research Reactors (12th IGORR) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2009/10
The JRR-3 (Japan Research Reactor No. 3) was constructed as the first domestic reactor in 1962. The large-scale modification such as removal and re-installation of the core was carried out from 1985 to 1990. It reached integrated output of 59.9 GWd in July, 2009. JRR-3 has continued the stable operation with several maintenance. Three topics are picked up as major maintenances; modification of fuel elements from aluminide to silicide, replacement of a process control computer system, replacement of a helium compressor of the helium gas system which is part of the heavy water cooling system.
小林 哲也; 市村 俊幸; 佐藤 正幸
日本保全学会第5回学術講演会要旨集, p.340 - 343, 2008/07
平成16年2月2日に試験研究の用に供する原子炉等の設置,運転等に関する規則が改正され、日本原子力研究開発機構は、保全活動における定期的な評価を平成16年度に実施した。その中で、研究炉JRR-3においては30年を超えない期間までに実施する評価として、「保守点検の実績評価」を実施した。保守点検の実績評価は、設備機器の機能維持のために行ってきた保守,点検,交換等の保全活動の実績調査を行うとともに、経年変化の事象について調査し、これまでの保全活動内容が適切であったかどうか評価検討した。なお、経年変化事象の進展の可能性については、「ポイント制」を用いて評価した。評価検討の結果、JRR-3においては経年変化を考慮した適切な保守を実施していることを確認し、これまでの保全活動内容は妥当であると判断した。
玉井 広史; 松川 誠; 栗田 源一; 林 伸彦; 浦田 一宏*; 三浦 友史; 木津 要; 土屋 勝彦; 森岡 篤彦; 工藤 祐介; et al.
Plasma Science and Technology, 6(1), p.2141 - 2150, 2004/02
被引用回数:2 パーセンタイル:6.49(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60定常高ベータ化計画(JT-60改修計画)の最重要課題は高ベータ,臨界クラスのパラメータを持つ高性能プラズマの100秒程度以上の維持を実証することである。このため、高ベータプラズマを達成するためのプラズマパラメータや運転シナリオ,制御手法の検討を行うとともに、超伝導磁場コイルの要素技術の開発を始め、放射線遮蔽や真空容器等の設計検討及び試験開発を行い、その成立性を確認した。本発表は、以上の物理・工学設計と試験開発の進捗状況を詳述する。
石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Chujo, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.
Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07
原型炉の経済性と環境適合性のさらなる向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉と同様に強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御を持ち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。JT-60の既存設備を最大限活用し、新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現を目指し、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という重要課題に取り組むことができるよう設計を行った。
石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Cho, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.
Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07
被引用回数:33 パーセンタイル:69.14(Physics, Fluids & Plasmas)原型炉の実現に向けて経済性と環境適合性の向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉で想定されているように、強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御をもち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。既存のJT-60設備を最大限に生かし、原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現に向けて、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という克服すべき課題に取り組むための設計を行った。
山中 晴彦; 林 和彦; 本橋 純; 川島 和人; 市村 俊幸; 玉井 和夫; 竹内 光男
JAERI-Tech 2001-084, 110 Pages, 2002/01
JRR-3における炉心反応度の管理は、制御棒校正結果を用いて行っている。制御棒校正は、年1回の定期自主検査時等に、6本の制御棒の全駆動範囲について逆動特性法(IK法)を用いた反応度測定により行っている。IK法による反応度の測定は、従来のペリオド法(PP法)に比し作業時間が大幅に短縮できる長所がある。JRR-3では、約10年間のIK法を用いた反応度測定の実績を活かした測定装置の高機能化及び測定結果の信頼性向上を図った逆動特性法を用いる制御棒校正用装置を製作し、実用できることを確認した。本報は、JRR-3における制御棒校正の方法,製作した制御棒校正用装置の機能,性能及び平成12年度JRR-3定期自主検査時の制御棒校正データを用いて行った本装置の機能及び性能の検証結果について報告する。
小林 健一; 市村 俊幸; 佐藤 正幸; 根本 吉則; 根本 工
no journal, ,
NTD(Neutron Transmutation Doping:中性子核変化ドーピング)の技術開発において低コスト化及び量産化を図るために、重水タンクを改造して、大口径(12インチ)Si半導体照射設備を設置することを検討している。重水タンクはアルミニウム製で炉心周囲に設置され、約20年間、使用されてきている。更新にあたっては、炉心構造材として使用されているステンレス部材の放射化,重水タンク内重水からのトリチウムによる被ばくの低減化を図らなければならない。それらを考慮し重水タンクの解体・復旧組立についての概念検討を行ったので、その結果を原子力学会で発表する。