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光原 昌寿*; 原田 絵梨香*; 山崎 重人*; 池田 賢一*; 波多 聰*; 中島 英治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
可視化情報学会誌, 31(122), p.98 - 103, 2011/07
ODSフェライト鋼の高温強度には、酸化物や相が寄与すると定性的には理解されているものの、高温強度や変形機構の解明に繋がる定量的な組織評価の研究例は少ない。本研究では、この点に着目し、強化の主役と考えられる酸化物の3次元的分散状態を定量評価する手法を確立し、実際の高温変形挙動との対応について検討を行った。3次元分布の取得には電子線トモグラフィーを、高温強度の評価には、コイルばねクリープ試験をそれぞれ用いた。
宇田川 昂*; 池田 重利*; 八木 敏明
放射線と産業, (103), p.54 - 58, 2004/09
典型的な放射線分解型の高分子材料として知られているポリテトラフルオロエチレン(PTFE,テフロンの名で知られているフッ素樹脂)について、原料粉末の段階で1kGyを照射し、その後、溶融圧縮成形して得られる成型品は未照射品に比べ、破断伸びが約1.6倍、引き裂き強度が2倍、耐折性は50倍向上することが明らかとなった。また、PTFE延伸多孔質体を低線量照射することにより、多孔質膜の孔経を任意にコントロールできる技術を見いだした。
佐藤 泰紀*; 山口 大地*; 大島 明博*; 加藤 孝則*; 池田 重利*; 青木 靖*; 田中 茂; 田畑 米穂*; 鷲尾 方一*
JAERI-Conf 2003-001, p.245 - 250, 2003/03
シンクロトロン放射(SR)を用いた直接的光エッチング法による架橋PTFEの加工を試み、高アスペクト比の微細加工が可能であることを示した。架橋PTFEのエッチング速度は、未架橋PTFEの場合の約2倍であることを見いだした。その理由として、架橋構造に由来する活発化した分子運動が原因でないかと思われる。SR照射後の材料表面をDSCとFT-IRで分析した結果、SR照射後の未架橋PTFEの表面部分(数10m)は変質し、SRにより架橋されていることが示唆された。
池田 重利*; 笠井 昇; 大島 明博*; 草野 広男*; 春山 保幸; 瀬口 忠男
JAERI-Tech 99-005, 37 Pages, 1999/02
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)にCo-線を照射して架橋させる照射容器を製作し、架橋の研究を行った。線を使用すると、厚肉の試料や複雑な形状の試料について適切な架橋が可能であった。また、照射による試料の温度上昇が小さく、試料の温度を一定に制御できた。
大島 明博; 池田 重利*; 瀬口 忠男; 田畑 米穂*
Preprints of 6th SPSJ International Polymer Conference, P. 237, 1997/00
耐熱性や耐薬品性,電気絶縁性に優れたポリテトラフルオロエチレンは、耐放射線性が極めて悪く、放射線場での利用には不適切な材料であった。われわれのグループは、特殊条件下でポリテトラフルオロエチレンが放射線架橋することを見いだした。また、架橋体の諸特性を評価し、その結果を報告する。
大島 明博*; 池田 重利*; 瀬口 忠男; 田畑 米穂*
Radiation Physics and Chemistry, 50(5), p.519 - 522, 1997/00
被引用回数:26 パーセンタイル:86.43(Chemistry, Physical)エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)における放射線誘起反応に及ぼす温度の影響を考察した。弾性率と降伏点強度は線量とともに増大した。その現象は特に融点以上での照射の場合顕著であった。結晶化熱量についても融点付近での照射による変化は他の温度に比べきわめて大きいことがわかった。また、ETFEの250nm付近の光吸収バンドは照射温度の増加に伴い長波長側に移動した。その結果、架橋と共役二重結合は広い温度領域でおき、それらの反応は、温度の増加によって加速される。
大島 明博*; 池田 重利*; 工藤 久明; 瀬口 忠男; 田畑 米穂*
Radiation Physics and Chemistry, 50(6), p.611 - 615, 1997/00
被引用回数:58 パーセンタイル:95.93(Chemistry, Physical)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の放射線照射効果の温度依存性について実験を行った。示差走査熱分析計を用い、結晶化の熱量(Hc)を測定した。「諏訪の関係式」を用いて分子量(Mn)を算出した。この分子量の変化を基に、分解のG値の温度依存性を導出した。さらに結晶融点での架橋のG値についても推定した。
大島 明博*; 池田 重利*; 瀬口 忠男; 田畑 米穂*
Radiation Physics and Chemistry, 49(2), p.279 - 284, 1997/00
被引用回数:91 パーセンタイル:98.17(Chemistry, Physical)放射線架橋ポリテトラフルオロエチレンの耐放射線性を引張試験及びDSCによる熱分析から調べた。未架橋のPTFEに比べ、架橋したものでは、真空中・室温の条件では数百倍にその耐放射線性は向上した。
大島 明博*; 池田 重利*; 瀬口 忠男; 田畑 米穂*
Radiation Physics and Chemistry, 49(5), p.581 - 588, 1997/00
被引用回数:52 パーセンタイル:95.05(Chemistry, Physical)放射線架橋ポリテトラフルオロエチレンの分子運動性の変化を動的粘弾性試験により調べた。架橋によりその分子運動は抑制された。特に、室温転移である転移が消滅し、転移が高温側にシフトした。未架橋のものと比較することにより、その運動性の帰属を明らかにできた。
大島 明博*; 池田 重利*; 瀬口 忠男; 田畑 米穂*
Material Chemistry 96: Proc. of Int. Symp. on Material Chemistry in Nuclear Environment, 0, p.755 - 761, 1996/00
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を融点直上の340Cで放射線架橋させ、照射線量を変えることで架橋密度の異なる架橋PTFEをつくった。この架橋PTFEの耐放射線性を、室温、真空中及び空気中で線照射を行い、力学特性と熱特性の変化から評価した。500kGy架橋PTFEの場合、その耐放射線性は、真空中の時、1MGyで未架橋のものの300倍、空気中では、250MGyで125倍に向上しており、架橋によって著しく耐放射線性が向上していることがわかった。
大島 明博; 田畑 米穂*; 池田 重利*; 乙幡 和重*; 工藤 久明; 瀬口 忠男
JAERI-Conf 95-003, 0, p.487 - 491, 1995/03
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に対し、酸素不在下において室温から融点を超える高温域までの各温度で電子線照射を行い、引張試験及び熱分析を行った。融点以上の340度前後で照射したものは、モジュラスや降伏点強度が増加し、結晶化熱量が減少した。これらのことからPTFEは、溶融状態照射で架橋することがわかった。また、架橋体について、室温・空気中での線照射による耐放射線性を引張試験により評価したところ、未架橋のPTFEに比べ100倍以上耐放射線性が向上していることがわかった。
春山 保幸; 大島 明博*; 池田 重利*; 須永 博美; 滝沢 春喜; 瀬口 忠男
JAERI-Tech 95-003, 18 Pages, 1995/02
高分子等を高温で電子線照射する場合には、従来は試料支持台に熱媒体を流通させるか、直接電気ヒーターで加熱するかの方法がとられていた。しかし、その方法では熱伝導のための試料温度の均一性が得られないこと、また、電子線を照射すると試料温度が局所的に上昇して温度の制御ができなくなるなど、高温下での照射に著しい困難があった。本研究開発において、雰囲気に不活性ガスを用い、その対流によって照射物質の温度を制御する方法により、電子線を照射する容器を開発した。この容器を用いて、高分子のシートを200Cから400Cの範囲で制御でき、均一温度下で照射することが可能となった。
榎本 一郎*; 添田 心*; 池田 重利*; 工藤 久明*; 勝村 庸介
no journal, ,
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)は軽量で耐衝撃性等に優れているため、産業資材として多方面で利用されているが、各種材料との接着性が悪く表面改質が必要となる。放射線グラフト重合は、UHMWPE等の表面改質に効果的であるが、照射による分子鎖の切断やラジカル生成に伴う酸化によって材料の特性が低下する場合がある。照射の影響はおもに非結晶領域で生じ、結晶領域での影響は少ないと考えられているが、DSCやXRD等を利用した研究で、結晶構造への照射影響が報告されている。結晶構造の変化は特に物性への影響が大きいが、モノマーが非結晶領域に取り込まれて成長するグラフト重合においても影響が生じる。本研究では、グラフト重合に影響を及ぼす表面領域(100m程度)を対象として、照射によるUHMWPEの微細構造の変化について検討した。FT-IRやDSC, XRD, ESRによる分析から評価を行った。
平井 敬三*; 小松 雅史*; 赤間 亮夫*; 野口 享太郎*; 長倉 淳子*; 大橋 伸太*; 齋藤 哲*; 川崎 達郎*; 矢崎 健一*; 池田 重人*; et al.
no journal, ,
土壌から樹木への放射性セシウムの移行吸収とカリウム施肥による移行抑制効果の検討のため、福島県川内村のヒノキ新植地で長期モニタリング試験を開始した。福島第一原子力発電所事故当時はアカマツ・落葉広葉樹混交林で、第4次航空機モニタリング(2011年11月)による推定放射性物質沈着量は685k Bq m(Cs+Cs)である。2014年5月に8つの5050mプロットを設け、ヒノキ植栽後の8月にKとして100kg haのKClを施肥し、11月に苗木を採取した。8月の平均空間線量率(Sv h)は10cm高で1.18、1m高で0.94であった。土壌の平均Cs濃度(kBq kg)はリターで50.0、10-20cm深で0.1と下層へと低下した。またリターから20cm深までの存在量のうち58%がリター中に存在していた。11月に採取したヒノキ針葉の移行係数(土壌0-5cmに対する針葉のCs濃度[Bq Bq])は処理間に有意差はなかったが、土壌のCs濃度が8kBq kg以下では施肥区で小さい傾向にあった。