Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 堺 公明*
Nuclear Engineering and Design, 432, p.113785_1 - 113785_16, 2025/02
ナトリウム冷却高速炉の安全設計の観点から、液面渦によるアルゴンカバーガスのガス巻込み現象(GE)を評価する手法の確立が必要となる。本研究では、GEを評価するインハウスツールである「StreamViewer」の評価モデルの高度化として、吸込み部から液面部にかけて連続する渦中心点を接続することで渦中心線を抽出し、渦中心線に沿った減圧量分布と水頭圧とのつり合いに基づいて渦のガスコア長さを評価する「PVLモデル」について提案した。PVLモデルの適用性確認として、矩形開水路体系における垂直平板による非定常後流渦試験の三次元数値解析結果に本モデルを適用し、その結果、PVLモデルを用いたStreamViewerによるGE評価によって、非定常渦流れの試験における入口流速とガスコア長さの関係を再現できることが確認された。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
Nuclear Engineering and Design, 432, p.113738_1 - 113738_12, 2025/02
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)による自然循環崩壊熱除去システムの開発を進めている。D-DHXを用いた場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用(炉心-プレナム相互作用)が生じるため、炉容器全体を一括して取り扱う多次元熱流動評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。本研究では、実炉解析に向けて、集合体のモデル化に着目し、解析精度を確保しながら、計算負荷低減が可能なサブチャンネルを複数個合わせた疎メッシュサブチャンネルCFDモデルを開発し、RV-CFDの炉心部に適用した。PLANDTL-1試験解析の結果、自然循環時における炉心-プレナム相互作用を精度よく評価できることを確認した。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
日本機械学会2024年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2024/09
ナトリウム冷却高速炉の設計において、浸漬型直接炉内冷却器を用いた自然循環崩壊熱除去時に生じる炉心-プレナム相互作用現象を評価するため、炉心部の熱流動解析の計算負荷を合理的に低減した原子炉容器内熱流動解析評価手法(RV-CFD)を整備している。本研究では、集合体内燃料ピンの熱容量を考慮した非熱平衡モデルを整備し、原子炉スクラムによる出力低下を模擬した過渡試験解析を実施して、RV-CFDの過渡解析への適用性を確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 藤崎 竜也*; 今井 康友*; 田中 正暁
日本機械学会2024年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2024/09
ナトリウム冷却高速炉の炉上部プレナム部設計に向けて、自由表面渦によるガス巻込み現象の評価手法が開発されている。この評価手法では、評価対象領域における三次元流動解析から得られた流速場に渦モデルを適用することによって渦のくぼみを予測する。本研究では、解析メッシュを自動的に作成することを目的に、移流渦を伴う矩形流路におけるガス巻込み水試験を対象にAdaptive Mesh Refinement(AMR)法の適用を検討した。AMR法を適用する初期メッシュのサイズをパラメーターとして変更して、AMR法を適用して得られた解析メッシュを用いて過渡解析を実施した。その後、リファレンスとなる一様詳細メッシュでの過渡解析結果と、渦形成に関連する物理量と計算にかかる負荷について比較した。その結果、メッシュ数の変化がAMR法による詳細化の終了判定の指標にできる見通しが得られ、AMR法の適用によって過渡解析にかかる計算負荷を低減可能であることが確認された。
浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 今井 康友*
Proceedings of 14th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation, and Safety (NTHOS-14) (Internet), 12 Pages, 2024/08
ナトリウム冷却高速炉の設計において、浸漬型直接炉内冷却器を用いた自然循環崩壊熱除去時に生じる炉心-プレナム相互作用現象を評価するため、炉心部の熱流動解析の計算負荷を合理的に低減した炉容器内熱流動解析評価手法を整備している。本研究では、集合体間ギャップ部(IWG)に着目し、計算負荷を軽減した実用的なIWGモデル整備を目的として、IWGのメッシュ分割と圧力損失相関式を用いたモデルの組合せが炉心内温度分布の再現性に与える影響についてナトリウム試験解析により確認した。
吉川 龍志; 今井 康友*; 菊地 紀宏; 田中 正暁; 大島 宏之
Nuclear Technology, 210(5), p.814 - 835, 2024/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉安全性強化研究では、燃料ピンの構造健全性を評価するために各種運転条件下におけるワイヤスペーサ型燃料集合体内熱流動特性の解明が重要である。そこで有限要素法による集合体詳細熱流動解析コードSPIRALが開発されている。本研究では、SPIRALにおける壁近傍低Re数効果を考慮したハイブリッド型乱流モデルの妥当性を確認するために、層流-乱流遷移条件及び乱流条件を含む異なるRe数条件下の37本ピンバンドルナトリウム実験の再現解析を実施した。SPIRALによる予測された温度分布はナトリウム実験で測定され温度と一致した。以上によって、SPIRALにおけるハイブリッド型乱流モデルの広範囲Re数条件下ナトリウム冷却集合体熱流動評価への適用性を確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09
ナトリウム冷却高速炉(SFR)の設計において、炉上部プレナム部における自由液面上に発生するくぼみ渦によって引き起こされるアルゴンカバーガスの巻込み現象(ガス巻込み現象)が重要な熱流動課題の一つとなる。日本原子力研究開発機構では、「StreamViewer」という評価ツールを用いたガス巻込み評価手法の開発を進めている。本研究では、ガスコア長の定量的な評価精度の向上を目的として、StreamViewerにおける評価モデルの高度化について検討した。具体的には、タンク型SFRの中間熱交換器のような、熱輸送系へのガスの入口となる吸込み口から、炉上部プレナムの自由液面へと伸長する渦の中心を表す線(渦中心線)を抽出し、渦中心線に沿った減圧量の分布を算出し、水頭圧と比較することでガスコア長を評価し、ガス巻込みの発生を判定するモデルについて検討した。本評価モデルを非定常渦が発生する矩形開水路の水試験体系の解析結果に適用し、本モデルによる評価によってガス巻込みの発生を判別可能であることを確認した。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
日本機械学会2023年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09
ナトリウム冷却高速炉では、自然循環を利用した浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)による崩壊熱除去が検討されている。D-DHXにより冷却されたナトリウムは、炉上部プレナムへ供給され、炉心に潜り込み集合体を冷却する。設計検討において本現象を評価するため、計算負荷を抑えつつも設計検討に必要な精度を有する炉容器内熱流動解析評価手法(RV-CFD)が必要となる。そこで、メッシュ数合理化により計算負荷を軽減した実用的なRV-CFDの整備を目的として、集合体間ギャップ部のメッシュ分割とモデルの組合せが解析結果に与える影響をナトリウム試験解析により確認した。
菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 堂田 哲広; 田中 正暁
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 9(3), p.031401_1 - 031401_11, 2023/07
原子力機構では先進ナトリウム冷却高速炉の設計研究において、安全性向上のためにFAIDUSと呼ばれる内部ダクトを有する燃料集合体の採用を検討している。内部ダクトによって燃料棒の配置が非対称となるため、FAIDUSの成立性を確認するために冷却材温度分布を推定する必要がある。モックアップ試験によるFAIDUS内の熱流動に関するリファレンスデータはまだ取得されておらず、サブチャンネル解析コードASFREによる計算結果の妥当性確認は不十分であった。そこで、CFDコードSPIRALの計算結果とコード間比較を実施した。ASFREとSPIRALによる計算結果の間に内部ダクト周辺に現れる特徴的な温度及び速度分布のメカニズムの整合性を確認することによって、ASFREの適用性が示された。
吉川 龍志; 今井 康友*; 菊地 紀宏; 田中 正暁; Gerschenfeld, A.*
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 10 Pages, 2023/05
ナトリウム冷却高速炉安全性強化研究では、自然循環による崩壊熱除去時の炉心安全性を評価するために低流量条件下における燃料集合体内熱流動特性の解明が重要である。そこで集合体詳細熱流動解析コードSPIRALが開発されている。本研究では、SPIRALの妥当性を確認するために、集合体外側からの冷却を伴う混合対流及び自然対流条件下の91本ピンバンドルナトリウム実験の再現解析を実施した。SPIRALによる予測された温度分布はナトリウム実験で測定された温度と一致した。以上によって、集合体外側からの冷却を伴う混合対流及び自然対流条件下での大型燃料集合体体系におけるSPIRALの妥当性を確認した。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)による自然循環崩壊熱除去システムの開発を進めている。D-DHXを稼働した場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用が生じるため、炉心部を含む炉容器全体を一括して取り扱う炉容器内多次元熱流動評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。これまで、集合体のモデル化に着目し、サブチャンネル解析の考え方を参考としたサブチャンネルCFDモデルを開発してきた。本研究では、実規模解析に向けて、解析精度を確保しながら、更なる計算負荷低減のため、サブチャンネルを複数個合わせた疎メッシュサブチャンネルCFDモデル(CMSC)を開発し、RV-CFDの炉心部に適用した。PLANDTL-1試験解析の結果、自然循環時における径方向熱移行を精度よく評価できることを確認した。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
Mechanical Engineering Journal (Internet), 9(4), p.21-00438_1 - 21-00438_15, 2022/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、自然循環崩壊熱除去システムにおいて浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)の採用が検討されている。D-DHX稼働時には炉心-プレナム相互作用が生じ、炉容器内熱流動挙動は複雑化するため、プレナム内温度成層化や炉心部の熱流動現象が再現可能な炉容器内多次元熱流動解析評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。本研究では、RV-CFDを設計検討に用いる観点から、低計算負荷の集合体モデルをRV-CFDモデルの炉心部に採用し、ナトリウム試験装置PLANDTL-1を対象に試験解析を実施した。その結果、集合体内温度分布の傾向が再現され、本モデルの炉心-プレナム相互作用に対する適用性を確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 8 Pages, 2022/08
ナトリウム冷却高速炉(SFR)において、炉上部プレナム内自由液面上に発生する渦によるカバーガス巻込み(GE)が安全設計上の重要な課題の一つであり、GEの評価手法の開発が求められている。日本原子力研究開発機構では、ループ型SFRを対象とした、3次元数値流体解析の計算結果を用いたGE評価手法を開発し、この手法を用いた評価ツールである「StreamViewer」を開発した。本研究では、StreamViewerにおける評価結果の保守性を合理化することを目的に、渦中心線の抽出と渦中心線に沿った減圧量の3次元分布を計算による評価手法の改良を検討した。改良した評価手法の適用性を、非定常渦が発生する矩形流路体系における実験結果に適用し、その結果、従来の評価手法で過大に評価されたガスコア長さの予測結果が改善し、改良された評価手法によってGEの発生を適切に判定できる可能性があることを確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
日本機械学会関東支部茨城講演会2021年度講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2021/08
ナトリウム冷却高速炉の原子炉容器内自由液面部でのガス巻込み現象の評価において、ガス巻込み現象の評価ツールとして「Stream Viewer」の開発を進めている。Stream Viewerは、渦周りの速度分布およびBurgus渦モデルを用いて渦中心の減圧量を算出し、その渦のくぼみ深さを予測するツールである。本報では、速度分布から連続的な渦中心線を抽出する機能をStream Viewerに実装し、渦中心線に沿った減圧量の3次元分布を評価する手法を検討した結果を報告する。矩形流路体系での非定常渦の水流動実験を対象に、渦中心線抽出機能を実装したStream Viewerを適用し、渦中心線の抽出が可能であることを確認した。また、渦中心線に沿った減圧量の分布特性から、ガス巻込みの成長の有無を予測し、評価手法を高精度化できる見通しを得た。
菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 堂田 哲広; 田中 正暁
Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 8 Pages, 2021/08
原子力機構では先進ナトリウム冷却高速炉の設計研究において、安全性向上のためにFAIDUSと呼ばれる内部ダクトを有する燃料集合体の採用を検討している。内部ダクトによって燃料棒の配置が非対称となるため、FAIDUSの成立性を確認するために温度分布を推定する必要がある。モックアップ試験によるFAIDUS内の熱流動に関するリファレンスデータはまだ取得されておらず、サブチャンネル解析コードASFREによる計算結果の妥当性確認は不十分であった。そこで、CFDコードSPIRALの計算結果とコード間比較を実施した。ASFREとSPIRALによる計算結果の間に内部ダクト周辺に現れる特徴的な温度及び速度分布のメカニズムの整合性を確認することによって、ASFREの適用性が示された。
浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 今井 康友*
Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 10 Pages, 2021/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、自然循環崩壊熱除去システムにおいて浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)の採用が検討されている。D-DHXを稼働した場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用が生じるため、炉容器全体を一括して取り扱う炉容器内多次元熱流動解析評価手法(RV-CFDモデル)の構築が必要となる。本研究では、計算負荷低減のため、集合体のモデル化に着目し、既存のサブチャンネル解析手法を参考にした解析手法をRV-CFDモデルの炉心部に採用した。本モデルの適用性を確認するため、ナトリウム試験装置PLANDTL-1を対象に試験解析を実施した。その結果、D-DHXからの低温ナトリウムが炉心部に潜り込む際の炉容器内流況をとらえるとともに、集合体内温度分布の傾向を再現でき、本モデルの適用性を確認した。
吉川 龍志; 今井 康友*; 菊地 紀宏; 田中 正暁; Gerschenfeld, A.*
Proceedings of Joint International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications + Monte Carlo 2020 (SNA + MC 2020), p.73 - 80, 2020/10
有限要素法による流体解析コードSPIRALについて、乱流モデルとして層流から乱流領域まで伝熱流動特性を良好に再現できるHybrid型k-eモデルを採用した場合の低流量条件下における大型燃料集合体ナトリウム試験(GR91試験)の再現解析を実施し、高速炉燃料集合体への妥当性を確認した。解析の結果、流速に関して発熱上端付近において浮力の影響によって集合体中心領域が高流速となる結果が得られ、温度に関して試験計測温度との比較では解析は試験の傾向を良好に再現することを示した。以上によって、SPIRALコードの低流量条件下における集合体熱流動評価への適用性を確認した。
伊藤 啓*; 伊藤 大介*; 齊藤 泰司*; 江連 俊樹; 松下 健太郎; 田中 正暁; 今井 康友*
Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.6632 - 6642, 2019/08
本論文では、自由表面渦によるガス巻込み流量を評価するための力学モデルを提案する。本モデルは、ガスコアの非定常伸長に関する理論式とガスコアからの気泡離脱に係る臨界ガスコア長の実験式を含む。ガス巻込み流量は、単位時間当たりの臨界ガスコア長を超えた伸長分として、前述の2式に基づいて計算される。このモデルを単純な水試験体系に適用し、ガス巻込み流量を計算した結果、自由表面渦の強さを決定する作動流体(水)の流量がある閾値を超えると、ガス巻込み流量が急激に増加することを確認した。
菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 堂田 哲広; 田中 正暁; 大島 宏之
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 5(2), p.021001_1 - 021001_12, 2019/04
原子力機構では、先進ループ型ナトリウム冷却高速炉の設計検討における炉心損傷事故に対する安全対策の一つとしてFAIDUSと呼ばれる内部ダクトを有する燃料集合体の採用が検討されている。本研究では、サブチャンネル解析コード(ASFRE)を用いFAIDUS内の熱流動特性について調べた。FAIDUSの解析を実施する前に、模擬燃料集合体試験を対象として解析を行いASFREの妥当性を確認した。大型炉の内部ダクトのない典型的な燃料集合体と内部ダクトを有するFAIDUSを対象に高流量および低流量条件下での熱流動解析を実施し、FAIDUS内の温度分布について、内部ダクトのない燃料集合体と同様に顕著な非対称性が生じないことを示した。
菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 田中 正暁; 大島 宏之
日本機械学会関東支部茨城講演会2017講演論文集(CD-ROM), 4 Pages, 2017/08
ナトリウム冷却高速炉システムの安全性強化に係る概念構築の一環として、シビアアクシデント時に炉心が溶融する遷移過程において早期に溶融燃料を炉心部から排出し、炉心部での再臨界を排除するため、燃料集合体内に内部ダクトを有する燃料集合体(FAIDUS)の採用を検討している。この内部ダクトの存在により冷却材の偏流や温度分布の非対称性が生じることが懸念されることから、原子力機構で開発してきた高速炉燃料集合体内熱流動解析コードSPIRALを用い、FAIDUS内の熱流動特性を詳細に確認することとした。先進型ナトリウム冷却大型高速炉の定格条件(暫定条件)を境界条件とするFAIDUSの熱流動解析を実施した結果、従来の正六角管型集合体の熱流動特性と同様な傾向を示し、特異な温度分布を示さないことを確認した。