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福田 達弥*; 高橋 亮*; 原 卓飛*; 尾原 幸治*; 加藤 和男*; 松村 大樹; 稲葉 優介*; 中瀬 正彦*; 竹下 健二*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(4), p.399 - 404, 2021/04
被引用回数:6 パーセンタイル:54.78(Nuclear Science & Technology)As a result of the Fukushima nuclear power plant accident in March 2011, massive amounts of soil were contaminated with radioactive Cs. To remediate the contaminated soil, we are developing a desorption technique for removing Cs from soil using subcritical water. We found that rapid ion exchange of Cs with multivalent cations in subcritical water is an effective desorption technique. To understand the mechanism and structural aspects of this process, in situ observations of the soil layer in subcritical water were carried out by high-energy X-ray diffraction together with pair distribution function analysis, and extended X-ray absorption fine structure analysis. Both the desorption experiments and structural studies indicated that conformational changes of the layer containing Cs under subcritical water conditions promoted intercalation of the hydrated Mg and trapped Cs, which facilitated a rapid ion-exchange reaction of Mg and Cs.
武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.
High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02
本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。
Yin, X.; Zhang, L.*; Meng, C.*; 稲葉 優介*; Wang, X.*; 二田 郁子; 駒 義和; 竹下 健二*
Journal of Hazardous Materials, 387, p.121677_1 - 121677_10, 2020/04
被引用回数:13 パーセンタイル:50.69(Engineering, Environmental)The effective and efficient removal of radioactive Cs from contaminated soil is highly urgent for the nuclear post-accident remediation. In present study, we achieved rapid Cs desorption from both a typical micaceous clay (i.e., vermiculitized biotite, VB) and actually contaminated soil by high-speed ion exchange through temperature-controlled continuous leaching with Mg-solutions in a column reactor. Cs-sorbed VB was firstly employed as a soil surrogate to explore the macro-Cs desorption process and micro-mechanism in detail.
筒井 菜緒; 伴 康俊; 鈴木 英哉*; 中瀬 正彦*; 伊藤 紗弓*; 稲葉 優介*; 松村 達郎; 竹下 健二*
Analytical Sciences, 36(2), p.241 - 246, 2020/02
被引用回数:26 パーセンタイル:81.84(Chemistry, Analytical)ランタノイドからのアクチノイドの効果的な分離について調べるため、新規抽出剤テトラドデシル-1,10-フェナントロリン-2,9-ジアミド(TDdPTDA)と3-ニトロベンゾトリフルオリド(F-3),ニトロベンゼン, -ドデカンなど様々な希釈剤並びにAm, Cm及びLnを用いて単段のバッチ試験を行った。抽出速度は実際の抽出フローシートを実行するにあたり十分な速さであった。分配比対TDdPTDA濃度及び分配比対硝酸濃度のグラフの傾きは、F-3系及びニトロベンゼン系では似ていたが、-ドデカン系とは異なっていた。これらの違いは希釈剤の特徴によるものである。この研究ではTDdPTDAが高い 及び を示し、AmのLnに対する分離係数()は分離するのに十分な値であることを明らかにした。
三島 理愛; 稲葉 優介*; 立岡 壮太郎*; 針貝 美樹*; 渡邊 真太*; 尾上 順*; 中瀬 正彦*; 松村 達郎; 竹下 健二*
Chemistry Letters, 49(1), p.83 - 86, 2020/01
被引用回数:6 パーセンタイル:27.39(Chemistry, Multidisciplinary)使用済燃料の再処理で生じる高レベル放射性廃液を最終処分するにあたり質の良いガラス固化体に成型するためには、白金族元素(PGM)を分離することが重要である。新たな収着材としてフェロシアン化アルミニウム(AlHCF)を合成し、濃硝酸中におけるPGM収着挙動を調べた。その結果、硝酸によりAlHCFが顕著な溶出をすることがわかった。同様にPGMであるRhの単成分溶液においてもAlHCFが溶出しRh収着が確認されなかった。しかしPd単成分溶液においてはPd収着が確認でき、AlHCFは大きく溶出せず構造が安定化した。そこでPdとRhが共在する二成分系溶液での収着試験を行ったところPd収着によりAlHCFの構造が保たれRhは収着された。また、Pd収着量とAlとFeの溶出量について、AlとFeの溶出比はAlHCF中の元素比と一致しなかったがその理由としてFeの再収着が考えられ新しい構造の形成が示唆された。AlHCFによるPGMの収着メカニズムは、単純なイオン交換だけでなく酸化還元反応と収着速度論も重要な法則である。この収着と溶出の挙動を理解することがAlHCFのPGM収着性能向上に役立つ。
大西 貴士; 関岡 健*; 須藤 光雄*; 田中 康介; 小山 真一; 稲葉 優介*; 高橋 秀治*; 針貝 美樹*; 竹下 健二*
Energy Procedia, 131, p.151 - 156, 2017/12
被引用回数:12 パーセンタイル:98.79(Energy & Fuels)再処理におけるガラス固化プロセスの安定運転のために、白金族元素(Ru, Rh, Pd)およびMoを除去し、安定保管または利用するための分離プロセスの研究開発を実施している。白金族元素とMoを一括回収するための無機吸着剤(フェロシアン化物)が開発されている。本研究では、照射済燃料溶解液を用いた吸着試験を行い、Ru, Rh, Pd, MoおよびAmの吸着特性を評価した。その結果、Ru, Rh, Pd, Moはいずれも吸着が認めら、フェロシアン化物が照射済燃料溶解液中においても一定の吸着性能を示すことがわかった。一方、Amは吸着されないことが確認された。Amが吸着しないことにより、白金族元素とMoの相互分離プロセスにAmが混入せず、アルファ核種を含有する二次廃棄物を大量に発生しないことが確認された。
小山 真一; 須藤 光雄; 大林 弘; 竹下 健二*; 尾形 剛志*; 緒明 博*; 稲葉 優介*
Separation Science and Technology, 47(14-15), p.2024 - 2028, 2012/11
被引用回数:3 パーセンタイル:15.59(Chemistry, Multidisciplinary)照射済燃料からMAの回収を実証するため、東京工業大学がTPEN(分離錯体)を化学的に高分子ゲルに固定することに成功した。このTPENゲルで作成したカラムにより照射済燃料を用いた抽出クロマト分離試験を行った結果、0.01M NaNOH(pH4)溶液によりMAをカラムに吸着させた状態で希土類を溶離し、溶離液を0.01M NaNOH(pH2)に変えることでMAを回収できる可能性があることを明らかにした。
稲葉 優介*; 津曲 貴幸*; 喜田 達也*; 渡部 渉*; 中島 靖隆*; 福岡 佐千緒*; 森 敦紀*; 松村 達郎; 中野 義夫*; 竹下 健二*
Polymer Journal, 43(7), p.630 - 634, 2011/07
被引用回数:11 パーセンタイル:34.72(Polymer Science)重合可能な二重結合を持つ官能基をピリジン環に結合させた-(tetrakis-2-pyridylmethyl)ethylenediamine (TPEN)の誘導体を合成し、重合開始剤としてazobisisobutyronitrile (AIBN)を使用して-isopropylacrylamide (NIPA)との共重合を試みた。得られたTPEN-NIPA重合ゲルは、膨潤/収縮挙動に温度応答性が認められ、さらに抽出剤であるTPENの性能が発揮され水溶液中のカドミウム(II)イオンを抽出可能であった。重合ゲルは、側鎖にpropyl基, butyl基, decyl基及びisopropyl基を持つTPEN誘導体を用意して重合した。これらについて、カドミウムイオン抽出の温度依存性を比較した。これらのゲルによる水溶液中のカドミウム(II)イオン抽出は、膨潤状態である5Cにおいて効率が高く、収縮状態である45Cでは、ほとんど抽出されなかった。また、側鎖にisopropyl基を持つTPEN誘導体による重合ゲルが、抽出性能の高い温度応答性を有することを見いだした。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06
被引用回数:189 パーセンタイル:99.42(Physics, Nuclear)200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からのの横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。またやスケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:9 パーセンタイル:52.33(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
松村 達郎; 稲葉 優介*; 森 敦紀*; 竹下 健二*
Journal of Nuclear Science and Technology, 47(2), p.123 - 126, 2010/02
被引用回数:13 パーセンタイル:64.24(Nuclear Science & Technology)分離変換技術における重要な開発課題であるMA/Ln分離のため、TPENの誘導体を利用した分離プロセスの開発を進めている。TPENは、Am(III)とEu(III)の分離に良好な特性を持つ6座の窒素ドナー配位子であるが、実プロセスへの応用には改良すべき特性が存在する。特に重要な点として、水への溶解度がある。TPENは、10mol/l程度溶解し、これが濃度の高いAm(III)を含む廃液を処理しようとする場合に問題となる。われわれは、TPEN分子を分離性能を損なわずに疎水化することを試み、TPEN分子のピリジル基にアルキル基を結合させることによって開発に成功した。新たに合成した配位子TBPEN(N,N,N',N'-tetrakis((5-butoxypyridin-2-yl)methylethylenediamine)は、良好な分離特性を示し、分離係数SFの最大値は、pH3.02において91であった。この結果は、TPENと比較して、より酸性に近い条件で有効な分離性能を発揮することを意味し、この改良法が有効であることを示している。今後、この開発方針によってより有効な特性を持つ誘導体の開発を進める計画である。
福岡 幸男*; 喜田 達也*; 中島 康孝*; 津曲 孝之*; 渡部 渉*; 稲葉 優介*; 森 敦紀*; 松村 達郎; 中野 義夫*; 竹下 健二*
Tetrahedron, 66(9), p.1721 - 1727, 2010/02
被引用回数:18 パーセンタイル:47.93(Chemistry, Organic)ピリジン環に結合させた重合性二重結合を持つアルコキシ基の数を1-4に変化させたTPEN誘導体を合成し、それぞれN-イソプロピルアクリルアミド(NIPA)とAIBN存在下において共重合させた。得られたポリTPEN-NIPAゲルについて、膨潤/収縮特性の温度応答性と、水相中からのカドミウム(II)の抽出に温度変化を観察した。特に重合性二重結合を3個以上持つTPEN誘導体から構成されるポリマーゲルは、水中において温度に依存して明確な膨潤収縮性を示した。これらのゲルは、Cd(II)イオンを5Cにおける膨潤状態で効率的に水相中から抽出したが、収縮状態である45Cでは抽出はわずかに観察されたのみであった。
松村 達郎; 竹下 健二*; 稲葉 優介*; 森 敦紀*
Proceedings of 10th OECD/NEA Information Exchange Meeting on Actinide and Fission Product Partitioning and Transmutation (CD-ROM), 6 Pages, 2010/00
核種分離変換技術の課題の一つとして、化学的挙動が類似した3価MAとランタノイドの分離プロセスの開発がある。われわれは、水溶液中におけるAm(III)及びEu(III)との錯形成定数に10以上の差が見いだされているTPENに着目し、実プロセスへの適用という観点からTPENの欠点を改良した疎水化誘導体の開発を進めている。新たにTPEN分子の外側に位置するピリジル基にアルコキシ基を結合させた誘導体を数種類合成し、その抽出特性を確認した。その結果、ニトロベンゼンを有機溶媒とした抽出実験において、ドデシルオキシ基を側鎖とするTDdPENがpH4.5の条件でSF=820を示すことを見いだした。この値はフランスが開発しているBTPと比べても遜色なく、非常に優れた分離性能を有すると言うことができる。今後、実用化に必要となる特性データを取得していく計画である。
松村 達郎; 稲葉 優介*; 駒 義和; 森田 泰治; 森 敦紀*; 竹下 健二*
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycle; Sustainable Options & Industrial Perspectives (Global 2009) (CD-ROM), p.1107 - 1112, 2009/09
核種分離変換技術の課題の一つとして、化学的挙動が類似した3価MAとランタノイドの分離プロセスの開発がある。われわれは、水溶液中におけるAm(III)及びEu(III)との錯形成定数に10以上の差が見いだされているTPENに着目し、実プロセスへの適用という観点からTPENの欠点を改良した誘導体の開発を進めている。新たにTPEN分子の外側に位置するピリジル基にアルコキシ基を結合させた誘導体を数種類合成し、その抽出特性を確認した。その結果、ニトロベンゼンを有機溶媒とした場合、ドデシルオキシ基を側鎖とするTDdPENがpH4.5の条件でSF=820を示すことを見いだした。この値はフランスが開発しているBTPと比べても遜色なく、非常に優れた分離性能である。またオクチルオキシ基を側鎖とするTOPENと疎水性高級カルボン酸であるデカン酸による協同抽出を試みたところ、有機溶媒に実用の可能性がある1-オクタノールを使用し、pH3.0の条件でSF=200以上を示した。これは、実用化に結びつく重要な成果であると考えられ、さらに詳細なデータを取得し抽出特性の把握を進める計画である。
松村 達郎; 稲葉 優介*; 竹下 健二*; 森 敦紀*
Proceedings of International Solvent Extraction Conference "Solvent Extraction-Fundamentals to Industrial Applications" (ISEC 2008), 4 Pages, 2008/09
核種分離変換技術の課題の一つとして、化学的挙動が類似した3価MAとランタノイドの分離プロセスの開発がある。われわれは、水溶液中におけるAm(III)及びLa(III)との錯形成定数に10以上の差が見いだされているTPENに着目し、実プロセスへの適用という観点からTPENの欠点を改良した疎水化誘導体の開発を進めている。新たにTPEN分子の外側に位置するピリジル基にアルコキシ基を結合させた誘導体を数種類合成し、その抽出特性を確認した。その結果、ニトロベンゼンを有機溶媒とした抽出実験において、ドデシルオキシ基を側鎖とするTDdPENがpH4.5の条件でSF=820を示すことを見いだした。この値はフランスが開発しているBTPと比べても遜色なく、非常に優れた分離性能を有すると言うことができる。今後、実用化に必要となる特性データを取得していく計画である。
鈴木 伸一; 阿久津 和宏; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 竹下 健二*; 尾形 剛志*; 稲葉 優介*; 緒明 博*; 森 敦紀*
no journal, ,
TPEN系ゲルを導入した抽出クロマト剤によるAm(III)/Eu(III)吸着・分離特性の検討と、Ln(III)の本抽出クロマト剤に対する吸着機構の考察を行った。本抽出クロマト剤を用いてAm(III)/Eu(III)吸着試験を行った結果、pH=4の溶離液を用いた場合、Am(III)は効率よく吸着するのに対して、Eu(III)の大部分は溶離することが確認された。このことから、pH=4の溶離液を用いることでAm/Euの分離が可能であることが示された。また、クロマト剤に吸着したEu(III)の錯体構造を広域X線吸収微細構造(EXAFS)法により明らかにしたところ、Eu(III)は水和錯体として存在していることが示唆された。したがって、Eu(III)はクロマト剤と水和水を介した弱い相互作用により吸着していることが明らかとなった。
尾形 毅*; 竹下 健二*; 緒明 博*; 稲葉 優介*; 森 敦紀*; 松村 達郎; 中野 義夫*
no journal, ,
N,N,N',N'-tetrakis(2-pyridylmethyl)ethylenediamine(TPEN)は、包接型の六座窒素ドナー配位子として知られており、Am(III)とEu(III)のわずかなソフト性の違いを認識することが確認されている。われわれは、TPENのこの特徴を活かした新規な抽出クロマト剤の合成を試みた。配位子の分子の自由度を維持しつつ、流出を防止する保持材として、高分子ゲルの使用が期待される。TPENのピリジル基に重合可能な官能基を結合させた誘導体であるN,N,N',N'-tetrakis-(4-propenyloxy-2-pyridylmethyl)ethylenediamine(TPPEN)をN-isopropylacrylamide(NIPA)の架橋剤として使用して重合し、高分子ゲルを合成した。さらに、多孔質シリカをTPPEN-NIPAゲルの機械的強度を向上させるために使用した。この抽出クロマト剤に関するAm(III)とEu(III)の分離性能試験を実施中である。発表では、この抽出クロマト剤の特性と抽出能力について述べる。
稲葉 優介*; 喜田 達也*; 渡部 渉*; 森 敦紀*; 松村 達郎; 尾形 毅*; 竹下 健二*
no journal, ,
分離変換技術において、ランタノイドとマイナーアクチノイド(MA)の分離は重要な課題となっている。TPENは、MA分離プロセス構築のための分離試薬として有力な候補となっているが、水への溶解性と容易にプロトネーションする特性が、実用を困難なものとしている。MA分離の実用プロセスは、高い酸性溶液で構成されることになるため、疎水性が高く酸耐性のある配位子の開発が必要とされている。われわれは、アルコキシ基,フッ化アルコキシ基等のさまざまな疎水性側鎖を有するTPEN誘導体の効率的な合成と、硝酸系水溶液におけるAm(III)のEu(III)からの溶媒抽出について報告する。合成したTPEN誘導体は、側鎖を有しないTPENと比べ、高い疎水性を有することが確認され、低pH条件においてEuからのAmの分離に高い性能を発揮した。
須藤 光雄; 大林 弘; 小山 真一; 関岡 健*; 竹下 健二*; 稲葉 優介*; 尾形 剛志*; 緒明 博*
no journal, ,
多座配位子を導入した高分子ゲルを用いた高効率なMA回収技術開発のため、溶離液のpHをパラメータとした抽出クロマトグラフィーにより、「常陽」で照射した燃料からMAの回収試験を行った。
鈴木 伸一; 阿久津 和宏; 矢板 毅; 岡本 芳浩; 尾形 剛志*; 竹下 健二*; 稲葉 優介*; 池田 篤史; 小林 徹; 緒明 博*; et al.
no journal, ,
TPEN-NIPAゲルを多孔質ガラス粒子に塗布した吸着剤によるアメリシウム:Am(III)のユウロピウム:Eu(III)からの分離特性について検討した。同吸着剤を用いるカラムクロマトグラフィーでの分離特性試験からは、pH4から5程度の水溶液からAm(III)が効率よく吸着し、Eu(III)からの分離が可能であることがわかった。pH5程度の条件下におけるイオンの存在状態をEXAFSにより解明したところ、Eu(III)の周りには水のみが存在し、水和錯体として吸着剤と相互作用している一方、Am(III)の模擬であるd電子系イオンであるカドミウム:Cd(II)イオンは、一部吸着剤の窒素の直接的な配位が確認された。これらの結果から、Am(III)とEu(III)との分離においては水と吸着剤との競争反応が重要な役割を果たしていることを示唆している。