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井上 光弘*; 長澤 尚胤; 玉田 正男
日本砂丘学会誌, 59(2), p.61 - 70, 2012/11
放射線加工技術は社会のニーズに応じて研究開発が進められ、さまざまな製品の実用化に成功してきた。この報告は、放射線加工技術で開発された超吸水材の土壌改良材としての砂質土壌への応用例を紹介するものである。特に農学分野での広範囲な適合が期待されることに注目して、著者らが2011年と2012年に出席したアジア原子力協力フォーラム(Forum for Nuclear Cooperation in Asia: FNCA)の電子加速器利用ワークショップで得られた情報に加えて、土壌改良材の今後の展望を述べる。
及川 将一*; 神谷 富裕; 福田 光宏; 奥村 進; 井上 博光*; 益野 真一*; 梅宮 伸介*; 押山 義文*; 平 豊*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210(1-4), p.54 - 58, 2003/09
被引用回数:25 パーセンタイル:82.89(Instruments & Instrumentation)現在原研高崎TIARAでは、radio micro surgery等の生物医学への応用を目指して、AVFサイクロトロンの垂直ビームラインに設置する集束方式高エネルギー重イオンマイクロビーム装置の開発を進めている。レンズ集束における色収差の低減のため、AVFサイクロトロンは100MeV級重イオンビームのエネルギー幅を10以下にする必要がある。このためサイクロトロンRFシステムにフラットトップ加速技術が導入された。ビームラインは生物試料照射に適した鉛直下向きであり、オブジェクトスリットと発散制限スリットの二段のスリット、集束レンズである四連四重極電磁石により構成される。これにより空間分解能1mの重イオンマイクロビーム形成が可能となり、薄膜を介して大気中の試料を細胞レベル以下の精度で照射することが可能となる。さらに、短時間に多数の細胞を狙い撃ちするため、高速自動照準シングルイオン照射システムとマイクロビーム二次元走査システムをリンクさせ、散在する培養細胞等の微小試料に対して毎分1000個以上の高速シングルイオン照射を実現する。このような高速シングルイオンヒットには照射位置を正確にリアルタイムで観測できる検出システムが必要になる。そのために試料直下にシンチレータプレートを設置して、単一イオンが入射した際の微弱なシンチレーション光を超高感度カメラによって観測し、照射試料の光学顕微鏡画像と合成することで、照射試料へのシングルイオン入射位置を正確に把握できるシステムを開発中である。