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Pyon, S.*; 土屋 雄司*; 井上 啓*; 小泉 徳潔; 梶谷 秀樹; 為ヶ井 強*
Physica C, 504, p.69 - 72, 2014/09
被引用回数:4 パーセンタイル:19.63(Physics, Applied)鉄系超伝導体は、高い上部臨界磁場と小さい異方性などの超伝導線材応用に関して有利な特性を有する。一方、超伝導粒同志の結合が弱い等の課題もある。そこで、600C、4時間の熱間等方加圧(HIP)法を用いて、結晶粒の結合を改善した。これにより、臨界電流密度を約6倍に増大させることに成功した。
為ヶ井 強*; Pyon, S.*; Ding, Q. P.*; 井上 啓*; 小林 啓紀*; 土屋 雄司*; Sun, Y.*; 梶谷 秀樹; 小泉 徳潔
Journal of Physics; Conference Series, 507(2), p.022041_1 - 022041_4, 2014/05
被引用回数:3 パーセンタイル:76.75鉄系超伝導体において、化合物の臨界電流密度(c)への影響を調査した。この中で、(Ba,K)FeAs,P2及びBa(Fe,Co)Asが、比較的高いJcを示すことが分かった。さらに、これらの線に、120MPa, 600Cの等方圧加熱接合(HIP)処理を施すことで、さらにcを向上でき、最大で32,000A/cm(4.2K)と、従来のcに比べて一桁以上高いJcを得ることができた。
福田 庸太*; 小手石 泰康*; 米田 涼平*; 玉田 太郎; 高見 英人*; 井上 豪*; 野尻 正樹
Biochimica et Biophysica Acta; Bioenergetics, 1837(3), p.396 - 405, 2014/03
被引用回数:15 パーセンタイル:47.42(Biochemistry & Molecular Biology)海洋性好熱菌 HTA426由来銅型亜硝酸還元酵素(CuNIR)の全長体およびN末端領域(68アミノ酸)欠損変異体の結晶構造を各々1.3、および1.8分解能で決定した。全体構造は既知のCuNIRと同様に2つのグリークキーバレルドメインから構成されていたが、N末端側にストランドとへリックスからなる本酵素に特異的な領域が存在していた。この領域はタイプ1銅結合部位の方に伸びており、他の脱窒系におけるCuNIRと酸化還元パートナーである電子供与体(チトクロム)との電子伝達複合体構造との重ね合わせから、この領域が脱窒系の電子伝達反応における電子供与体との一時的な結合に寄与していることが推察された。さらに、N末端領域欠損変異体とを由来チトクロムを用いた電子伝達反応の速度論的解析結果を組み合わせた結果、この領域が電子供与体の認識に直接関与していることが示された。
Pyon, S.*; 田縁 俊光*; 大竹 史哲*; 土屋 雄司*; 井上 啓*; 秋山 弘樹*; 梶谷 秀樹; 小泉 徳潔; 岡安 悟; 為ヶ井 強*
Applied Physics Express, 6(12), p.123101_1 - 123101_4, 2013/12
被引用回数:20 パーセンタイル:63.51(Physics, Applied)単結晶(Ba,K)FeAs試料に320MeV Auイオン照射を行い、臨界電流密度が5Kの自己磁場で1.010A/cmまで上昇することを確かめた。この物質の潜在能力の高さから(Ba,K)FeAs超伝導線材をBi2223テープ材の工業生産で有用性が確立しているパウダーインチューブ法と高温静水圧法を組み合わせて作製した。この試料で臨界電流密度は4.2K自己磁場で37kA/cm、90kOeで3.0kA/cmに達した。磁気光学イメージ法でこの線材の粒間に大きなが流れることを確認した。
寺岡 有殿; 井上 敬介*; 神農 宗徹*; Harries, J.; 岡田 隆太; 岩井 優太郎*; 高岡 毅*; 吉越 章隆; 米田 忠弘*
第56回日本学術会議材料工学連合講演会講演論文集, p.360 - 361, 2012/10
産業上重要な金属表面に超音速酸素・窒素分子線を照射して、反応分子の運動エネルギーの作用で極薄酸化膜・窒化膜を形成する化学反応過程を、高輝度・高分解能放射光光電子分光でその場観察した。触媒として重要なNi(111)表面の酸化の場合には、酸素分子の運動エネルギーを2.3eVまで上げることで活性化吸着が促進され、NiOの生成効率が高くなることが見いだされた。また、紫外発光ダイオードや圧電材として重要なAlN薄膜に関しては、窒素分子の運動エネルギーを2eVにすることでAl(111)表面を窒化することができることを見いだした。この反応では表面温度が高いほど表面に窒素が検出されるまでに要する待機時間が短くなる。このことは窒素分子の単純な活性化吸着でも物理吸着状態を経由した解離吸着でもないことを意味している。わずかに吸着した窒素の拡散で形成される前駆体が再び窒化される二段階反応機構を提案する。
本田 明; 増田 薫*; 建石 剛*; 加藤 修*; 井上 博之*
材料と環境, 60(12), p.541 - 552, 2011/12
高硝酸塩濃度条件での硝酸イオンと金属との化学的相互作用を理解し、既報のモデルを改良するために、閉鎖系で、高アルカリ性かつ高硝酸ナトリウム濃度の水溶液を用いた炭素鋼の浸漬試験及び自然浸漬電位の測定試験を実施した。修正したモデルを用いて解析し、自然浸漬電位,化学種量の変化の傾向及び化学種量の値自体ともおおむね再現することができた。
福田 庸太*; 玉田 太郎; 高見 英人*; 鈴木 晋一郎*; 井上 豪*; 野尻 正樹
Acta Crystallographica Section F, 67(6), p.692 - 695, 2011/06
被引用回数:9 パーセンタイル:67.74(Biochemical Research Methods)The soluble region (residues 32-354) of GK0767, a copper-containing nitrite reductase from the thermophilic Gram-positive bacterium HTA426, has been cloned and overexpressed in . The purified recombinant protein was crystallized using the hanging-drop vapour-diffusion method. X-ray diffraction data were collected and processed to a maximum resolution of 1.3 . The crystals belonged to space group 3, with unit-cell parameters = = 115.1, = 87.5 . Preliminary studies and molecular-replacement calculations reveal the presence of one subunit of the homotrimeric structure in the asymmetric unit; this corresponds to a V value of 3.14 Da.
飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.
JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08
発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/mとした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。
垣之内 啓介*; 中村 努*; 玉田 太郎; 安達 宏昭*; 杉山 成*; 丸山 美帆子*; 高橋 義典*; 高野 和文*; 村上 聡*; 井上 豪*; et al.
Journal of Applied Crystallography, 43(4), p.937 - 939, 2010/08
被引用回数:4 パーセンタイル:48.38(Chemistry, Multidisciplinary)本論文は蛋白質の大型結晶成長法について報告である。カットしたピペットチップを用いてハンギング蒸気拡散法による結晶化のための大容量ドロップ(最大で200l)を作製する。結晶は蒸気-液体界面において成長する。成長した結晶は液-液接触により、マクロシーディングを繰り返し実施することや、キャピラリーへのマウントが可能となる。この大容量ハンギングドロップ蒸気拡散法を用いて、古細菌 K1由来の抗酸化蛋白質(ApTPx)とニワトリ卵白リゾチームの大型結晶を効率的に産生することが可能となった。この手法により得られたApTPxの大型結晶(6.2mm)を用いた中性子回折実験の結果、3.5分解能を上回る回折点を確認できた。
清水 典子*; 杉山 成*; 丸山 美帆子*; 高橋 義典*; 安達 基泰; 玉田 太郎; 日高 興士*; 林 良雄*; 木村 徹*; 木曽 良明*; et al.
Crystal Growth & Design, 10(7), p.2990 - 2994, 2010/06
被引用回数:11 パーセンタイル:72.07(Chemistry, Multidisciplinary)本研究では、HIV-1プロテアーゼとその阻害剤であるKNI-272との複合体の大型結晶作製を6種類の方法で行った。それらを比較した結果、top-seeded solution growth(TSSG)法とTSSG combined with the floating and stirring technique(TSSG-FAST)法が、種結晶の多結晶化を効果的に防ぎ、迅速に大型の単結晶を得るために有効で、得られた結晶は質が高いことが示された。さらに、結晶の形が、溶液の流れに依存したことから、過飽和の程度が結晶の成長方向に影響することが示唆された。これらの知見は、溶液の流れを操作することで、結晶の形が制御できる可能性を示している。
飛田 健次; 西尾 敏; 榎枝 幹男; 川島 寿人; 栗田 源一; 谷川 博康; 中村 博文; 本多 充; 斎藤 愛*; 佐藤 聡; et al.
Nuclear Fusion, 49(7), p.075029_1 - 075029_10, 2009/07
被引用回数:135 パーセンタイル:97.73(Physics, Fluids & Plasmas)最近の核融合原型炉SlimCSに関する設計研究では、おもに、ブランケット,ダイバータ,材料,保守を含む炉構造の検討に重点を置いている。この設計研究における炉構造の基本的考え方とそれに関連する課題を報告する。楕円度のついたプラズマの安定化と高ベータ化のため、セクター大の導体シェルを交換ブランケットと固定ブランケット間に設置する構造とした。また、ブランケットには、加圧水冷却,固体増殖材を採用することとした。従来の原型炉設計で検討していた超臨界水冷却を利用するブランケット概念に比べ、トリチウム自給を満足するブランケット概念の選択肢はかなり絞られる。ダイバータ技術やその材料について考慮すると、原型炉のダイバータ板での熱流束上限は8MW/m以下とすべきであり、これは原型炉で取り扱うパワー(すなわち、アルファ加熱パワーと電流駆動パワーの和)に対して大きな制約となりうる。
奥田 隆成*; 藤原 優行*; 中井 辰良*; 柴田 憲一*; 木村 晃彦*; 井上 賢紀; 鵜飼 重治*; 大貫 惣明*; 藤澤 敏治*; 阿部 冨士雄*
Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), p.9229_1 - 9229_4, 2009/05
重金属冷却高速増殖炉及び超臨界水冷却高速増殖炉用の燃料被覆管として、優れた高温強度と高耐食性の両方を兼ね備えた酸化物分散強化型フェライト鋼(スーパーODS鋼)の開発を進めている。本報では、開発中のスーパーODS鋼の高性能アトライタについて強化した結果について報告する。
松村 浩由*; 安達 基泰; 杉山 成*; 岡田 詩乃*; 山上 恵*; 玉田 太郎; 日高 興士*; 林 良雄*; 木村 徹*; 木曽 良明*; et al.
Acta Crystallographica Section F, 64(11), p.1003 - 1006, 2008/11
被引用回数:17 パーセンタイル:77.99(Biochemical Research Methods)本論文では、HIV-1プロテアーゼと薬剤候補分子であるKNI-272との複合体の結晶化と予備的中性子結晶構造解析について報告する。この中性子回折研究の目的は、水素原子の構造情報を得ることと活性中心の2つのアミノ酸残基の解離状態を決定することである。結晶化は、2液法を除冷法を組合せて、さらにマクロシーディングを繰り返し、1.4mmのサイズの結晶を得た。中性子回折データは、原子力機構のJRR-3に設置してあるBIX-4を用いて室温にて行った。回折データの分解能2.3、空間群はP2(1)2(1)2、格子定数は、a=59.5, b=87.4, c=46.8であった。
曽根 智之; 佐々木 紀樹; 宮本 泰明; 山口 大美; 井上 陽佳*; 木原 勉*; 武井 義久*; 竪川 孝生*; 深谷 正明*; 入矢 桂史郎*; et al.
JAEA-Technology 2008-032, 25 Pages, 2008/03
改質硫黄はセメントに比べて遮水性,耐酸性等に優れた性能を有しており、これを用いて作製した固化体には、セメント固化体に比べて高い耐浸出性が期待できる。本試験では、放射性鉛廃棄物及び低レベル放射性廃液の模擬試料を対象に作製した改質硫黄固化体を用いて一軸圧縮強度試験及び浸出試験を実施し、それぞれの廃棄物に対する改質硫黄固化法の適用性を検討した。今回の試験で得られた結果から、金属鉛を対象に作製した改質硫黄固化体の耐浸出性は、セメント固化体を大きく上回ることが明らかとなり、改質硫黄固化法は金属鉛廃棄に対してセメント固化法に代わる有効な処理法となる可能性を有することが確認された。一方、酸化鉛及び模擬低レベル放射性廃液を対象に作製した改質硫黄固化体の耐浸出性は、セメント固化体と同程度もしくはそれ以下であり、改質硫黄固化法はセメント固化法に代わる処理法としては期待できないことがわかった。
永田 晋二*; 井上 愛知; 山本 春也; 土屋 文*; 高野 勝昌; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*
Journal of Alloys and Compounds, 446-447, p.558 - 561, 2007/10
被引用回数:20 パーセンタイル:69.97(Chemistry, Physical)触媒金属を表面に担持した酸化タングステン膜は、水素と反応することにより着色することが知られている(ガスクロミック現象)。しかしながら、水素によるガスクロミック着色の詳細なメカニズムは、未だに明らかになっていない。本研究では、ガスクロミック着色のメカニズムを解明することを目的に、種々の組成の酸化タングステン膜を作製し、酸化タングステン膜中の水素の挙動と着色現象の関係について調べた。反応性スパッター法により成膜中の酸素分圧を制御し、O/W原子数比を2.53.0まで変化させた酸化タングステン膜を作製した。薄膜試料中の水素は、ヘリウムイオンビームを用いた反跳粒子検出法により評価した。実験の結果、O/W原子数比が3.0近傍の酸化タングステン膜が最も良い着色性能を示した。さらに、水素に曝して着色させると薄膜中の水素濃度が2割程度増加することが確認できた。これより、この着色がタングステンブロンズ(HWO)の形成と関連していることがわかった。
高野 勝昌; 井上 愛知; 山本 春也; 杉本 雅樹; 吉川 正人; 永田 晋二*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(9B), p.6315 - 6318, 2007/09
被引用回数:10 パーセンタイル:39.28(Physics, Applied)雰囲気ガスの混合比と成膜時の温度をパラメータとした反応性スパッタリング法により酸化タングステン薄膜を作製し、X線回折測定,ラマン散乱測定及び原子間力顕微鏡による測定より膜の構造を調べた。その結果、成膜時の温度を400C以上にすると、膜にナノサイズの結晶構造を付与できることがわかった。水素ガスに対するガスクロミック特性を調べたところ、膜の結晶サイズが大きいほど着色速度が速いことがわかった。
高野 勝昌; 井上 愛知; 山本 春也; 杉本 雅樹; 杉山 僚; 吉川 正人
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 32(3), p.673 - 676, 2007/09
水素の吸着により黄色から青へ変色する酸化タングステン薄膜を、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリ塩化ビニリデン等の安価な不定形基材表面に、スパッタリング法により堆積させ作製することに成功した。性能評価を行った結果、数分で濃度1%の水素に対して変色し、目視による検知が可能であることがわかった。爆発下限濃度が空気雰囲気中で4%の水素を安全に取り扱うには、その漏洩を速やかに検知する技術の開発が欠かせない。本シートは次世代のクリーンエネルギー源である水素の漏洩を簡便に確認できる安価な検知シートとして役立つと考えられる。
山本 春也; 高野 勝昌; 井上 愛知; 吉川 正人
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 262(1-2), p.29 - 32, 2007/08
被引用回数:21 パーセンタイル:79.69(Instruments & Instrumentation)酸化タングステン膜は、水素の吸蔵により透明から濃い青色に着色するガスクロミック現象を発現することから、水素検知材料としての利用が期待されている。本研究では、光学式水素センサーの開発を目的に、反応性スパッター法により作製した酸化タングステン膜について、その組成や結晶構造とガスクロミック特性との関係について系統的に調べた。実験では、成膜中の酸素分圧をパラメータに酸化タングステン膜の作製を行い、ラザフォード後方散乱法によるタングステン(W)と酸素(O)と原子数比の決定を行い、さらにX線回折法による結晶構造評価を行った。その結果、タングステン膜のO/Wの比が3近傍でありながら非晶質構造を有する酸化タングステン膜だけにガスクロミック現象が発現することがわかった。
小山 正史*; 土方 孝敏*; 宇佐見 剛*; 井上 正*; 北脇 慎一; 篠崎 忠宏; 福嶋 峰夫; 明珍 宗孝
Journal of Nuclear Science and Technology, 44(3), p.382 - 392, 2007/03
被引用回数:24 パーセンタイル:82.64(Nuclear Science & Technology)金属電解法は、将来の核燃料サイクル技術として有望な技術である。金属電解法の実証のため、Pu酸化物を用いた連続プロセス試験を実施した。試験では、10から20gのPuOをLi還元して得た還元金属を用いた。還元物は、LiCl-KCl-UClを用いた電解精製試験装置の陽極バスケットに装荷した。この陽極を用いて、固体陰極にウランを回収した。塩中Pu濃度が十分高くなった後、PuとUを液体Cd陰極に同時回収した。付着する塩やCdを分離するために回収物を加熱し、U金属及びU-Pu合金をルツボ残留物として回収した。本報は、酸化物燃料の高温化学処理により、金属アクチニドの回収実証を行った初めての試験結果である。
高野 勝昌; 井上 愛知; 山本 春也; 宮下 敦巳; 吉川 正人
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 32(1), p.159 - 162, 2007/03
酸化タングステン(WO)薄膜の着色速度の向上を目的として、入射エネルギー350keVのHeをWO薄膜に照射した。照射後、着色速度との関連が指摘されている不完全な酸素結合を持つ4価、あるいは5価のタングステン(W、あるいはW)の総量を、X線光電子分光法により調べた結果、110ions/smのイオン照射により、W及びWの総量がそれぞれ4%及び17%増大したことがわかった。一方、同じ試料に触媒金属薄膜を蒸着し着色速度を調べた結果、照射前に比べ着色速度が7.5倍上昇したことがわかった。この結果から、不完全な酸素結合を持つタングステン原子の増加が着色速度を大幅に改善させること,改善手法としてイオン照射が有効であることがわかった。