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論文

Observation of a $$p$$-wave one-neutron halo configuration on $$^{37}$$Mg

小林 信之*; 中村 隆司*; 近藤 洋介*; Tostevin, J. A.*; 宇都野 穣; 青井 考*; 馬場 秀忠*; Barthelemy, R.*; Famiano, M. A.*; 福田 直樹*; et al.

Physical Review Letters, 112(24), p.242501_1 - 242501_5, 2014/06

 被引用回数:90 パーセンタイル:94.35(Physics, Multidisciplinary)

軽い中性子過剰核では束縛線限界近くにハローと呼ばれる1あるいは2中性子が空間的に非常に広がった構造を持つことが知られているが、重くなってくると一般に軌道角運動量が大きくなり、変形も発達するためハローが存在するかどうかは不明だった。本論文では、非常に中性子過剰なマグネシウム同位体$$^{37}$$Mgの核力およびクーロン分解反応実験を理化学研究所RIBFにて行い、マグネシウム同位体でも$$p$$波と考えられるハローを持つことを初めて明らかにした。本実験では、炭素標的と鉛標的の断面積の差から、ハロー構造に敏感なクーロン力による分解反応の断面積を引き出すとともに、脱励起$$gamma$$線の測定によって、$$^{36}$$Mgの基底状態へ遷移する断面積も引き出した。実験値を大規模殻模型計算の結果と比較したところ、$$^{37}$$Mgの基底状態は$$^{36}$$Mgの基底状態に$$p$$波中性子が付いた波動関数が40%程度占め、その$$p$$波成分がハロー構造を生み出していることがわかった。

論文

Deformation-driven $$p$$-wave halos at the drip-line; $$^{31}$$Ne

中村 隆司*; 小林 信之*; 近藤 洋介*; 佐藤 義輝*; Tostevin, J. A.*; 宇都野 穣; 青井 考*; 馬場 秀忠*; 福田 直樹*; Gibelin, J.*; et al.

Physical Review Letters, 112(14), p.142501_1 - 142501_5, 2014/04

 被引用回数:62 パーセンタイル:90.95(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所RIBFを用いて中性子過剰核$$^{31}$$Neの1中性子分離反応実験を行い、理論計算との比較から、$$^{31}$$Neが$$p$$波ハロー(一部の中性子が核内に局在せず、空間的に極めて広がっていること)を持つことを明らかにした。この実験では、ターゲットとしてクーロン分離反応が優位な鉛と核力分離反応が優位な炭素の両方を用いるとともに、脱励起$$gamma$$線も測定することによって、包括的な断面積のみならず、$$^{30}$$Neの基底状態への直接遷移のクーロン分解断面積を決めることに成功した。その実験結果を殻模型計算と比較した結果、$$^{31}$$Neの基底状態は、$$^{30}$$Neの基底状態に$$p$$波の中性子が付加されている確率が大きく、その中性子はハローになるという特異な構造を持つことがわかった。それは、変形による$$p$$波と$$f$$波の配位混合と、$$^{31}$$Neが極めて弱く束縛されていることの両面によるものであると考えられる。

論文

Event structure and double helicity asymmetry in jet production from polarized $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07

 被引用回数:29 パーセンタイル:73.10(Astronomy & Astrophysics)

重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称($$A_{LL}$$)について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定された$$A_{LL}$$は、一番低い横運動量で-0.0014$$pm$$0.0037、一番高い横運動量で-0.0181$$pm$$0.0282であった。この$$A_{LL}$$の結果を幾つかの$$Delta G(x)$$の分布を仮定した理論予想と比較する。

論文

Identified charged hadron production in $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 and 62.4 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06

 被引用回数:184 パーセンタイル:99.42(Physics, Nuclear)

200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの$$pi, K, p$$の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また$$m_T$$$$x_T$$スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。

論文

Azimuthal correlations of electrons from heavy-flavor decay with hadrons in $$p+p$$ and Au+Au collisions at $$sqrt{s_{NN}}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.

Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.86(Physics, Nuclear)

重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。

論文

Measurement of neutral mesons in $$p$$ + $$p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV and scaling properties of hadron production

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03

 被引用回数:177 パーセンタイル:98.48(Astronomy & Astrophysics)

RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの$$K^0_s$$, $$omega$$, $$eta'$$$$phi$$中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、$$n, T$$、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。

論文

Halo structure of the island of inversion nucleus $$^{31}$$Ne

中村 隆司*; 小林 信之*; 近藤 洋介*; 佐藤 義輝*; 青井 考*; 馬場 秀忠*; 出口 茂樹*; 福田 直樹*; Gibelin, J.*; 稲辺 尚人*; et al.

Physical Review Letters, 103(26), p.262501_1 - 262501_4, 2009/12

 被引用回数:198 パーセンタイル:97.50(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所のRIBFにて中性子過剰核$$^{31}$$Neの1中性子分離反応の断面積を測定した。鉛ターゲットと炭素ターゲットの断面積を比較することにより、$$^{31}$$Neのクーロン分解反応断面積が540(70)mbと導出された。その断面積は通常の原子核の断面積と比べ非常に大きく、中性子が非常に弱く束縛されているハロー構造を示唆している。この原子核のクーロン分解断面積を直接ブレークアップ模型と殻模型で求めた波動関数の重なり(分光学的因子)を組合せることにより定量的に計算した結果、$$^{31}$$Ne核の最後の1個の中性子は、普通の軌道の順序である$$f_{7/2}$$ではなく$$p_{3/2}$$軌道を主に占め、$$p$$軌道の小さな軌道角運動量により一粒子ハローを形成していることが明らかとなった。

論文

Gamow-Teller decay of the $$T=1$$ nucleus $$^{46}$$Cr

大西 健夫*; Gelberg, A.*; 櫻井 博儀*; 米田 健一郎*; 青井 考*; 今井 伸明*; 馬場 秀忠*; Von Brentano, P.*; 福田 直樹*; 市川 雄一*; et al.

Physical Review C, 72(2), p.024308_1 - 024308_7, 2005/08

 被引用回数:21 パーセンタイル:77.54(Physics, Nuclear)

$$^{46}$$Crのベータ崩壊を理化学研究所のサイクロトロン加速器を用いて初めて測定し、$$B(GT)$$値0.64$$pm$$0.20が得られた。この実験値を$$pf$$殻模型空間を仮定した殻模型計算と比較し、その相互作用依存性を調べた。KB3, FPD6, GXPF2相互作用はそれぞれ実験値を誤差棒の範囲内で説明することはできるが、これらの理論値は1.5倍ほどの開きがあり、どの相互作用が優れているかは今後の精密測定が待たれることとなった。この比較的大きなベータ崩壊確率は、準重陽子描像により定性的に議論可能であることがわかった。

口頭

偏極中性子回折法による窒化鉄Fe$${}_{16}$$N$${}_{2}$$微粒子の研究

玉井 雄大; 石井 佑弥*; 萩谷 裕之; 菊地 隆之*; 横山 淳*; 西原 美一*; 武田 全康; 加倉井 和久; 奥 隆之; 篠原 武尚; et al.

no journal, , 

磁気テープは大量のデータを保存できる信頼性の高い記録媒体として広く使用され、さらなる記録の高密度化が求められている。しかし、そのためには現在使われている針状微粒子では限界が見えてきており、球状微粒子でも高い保磁力を発現する材料として、Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$構造を有する窒化鉄微粒子磁性体が開発された。本研究では偏極中性子回折実験を行い、ラミネートされたFe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子の磁気モーメントの絶対値と平均粒径を評価した。

口頭

偏極中性子小角散乱法による磁気記録テープ用球状窒化鉄微粒子の内部磁気構造評価

奥 隆之; 菊池 隆之; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 石井 佑弥; 武田 全康; 加倉井 和久; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; 横山 淳*; et al.

no journal, , 

Fe$$_{16}$$N$$_2$$を主成分とする球状Fe-N微粒子は、大きな結晶磁気異方性を有することから、これまで磁気記録テープ材料としておもに用いられてきた針状メタル(Fe-Co合金)粒子に代わる高密度記録テープの新材料として注目され、企業による研究開発が進められている。Fe$$_{16}$$N$$_2$$については、bcc構造のFeよりも大きな磁気モーメントの発現が、実験やバンド計算の結果から示唆されており、このFe-N微粒子の磁気モーメントの絶対値評価は、材料学的にも意義がある。また、Fe-N微粒子の表面は、酸化及び焼結防止の非磁性ラミネート層で被覆されているが、この非磁性層厚の最適化が、磁気テープの記録性能を最大化するための重要な要素の一つである。そこでわれわれは、微粒子表面の酸化処理により、系統的に表面の非磁性層厚さのみを変化させた試料について、偏極中性子小角散乱実験を行い、Fe-N微粒子の表面非磁性層厚さと磁性コア部の磁化の安定性等の関係について調べた。その結果、表面非磁性層の厚さがある一定の値を超えると磁化が減少する傾向があることがわかった。

口頭

磁気テープ用球状Fe-N微粒子の偏極中性子小角散乱実験,2

菊地 隆之; 奥 隆之; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 石井 佑弥; 武田 全康; 加倉井 和久; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; 横山 淳*; et al.

no journal, , 

Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$を主成分とする球状Fe-N磁性微粒子は優れた磁気記録特性を示すことから、テープ状磁気記憶媒体の新材料として注目されている。Fe-N微粒子の表面は酸化防止のための非磁性ラミネート層で覆われているため磁化に寄与する部分の体積を精度よく求めることが困難であり、巨視的な磁化測定からFe一原子あたりの磁気モーメントの絶対値を評価することはできない。そこでわれわれは、偏極中性子回折実験により微粒子の主成分であるFe$$_{16}$$N$$_{2}$$のFe一原子あたりの磁気モーメントを評価するとともに、本研究では作成条件の異なる数種類のFe-N微粒子について、その内部磁気構造を評価することを目的として、偏極中性子小角散乱実験を行った。実験には、原子力機構の偏極中性子集光型小角散乱装置(SANS-J-II)を用いた。試料に1Tの磁場を印加し、入射中性子のスピン極性がそれぞれ正極性及び負極性の場合の中性子小角散乱強度I$$^{+}$$及びI$$^{-}$$を測定した。得られた散乱データをコアシェル構造をとる球状粒子モデルを用いて解析し、Fe-N微粒子の表面非磁性層の厚み及び磁性領域の平均体積を求めた。その結果、Fe-N微粒子の内部磁気構造を定量的に評価することができた。

口頭

窒化鉄Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子の偏極中性子回折法による磁化評価

石井 佑弥; 武田 全康; 加倉井 和久; 菊池 隆之; 篠原 武尚; 奥 隆之; 鈴木 淳市; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; 横山 淳*; et al.

no journal, , 

現在使用されている磁気テープ材料は100nm程度の大きさの針状メタルであるが、さらなる高容量化・高密度化のために微細化又は球状化が必要である。窒化鉄Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$は最近20nm程度の球状試料が得られるようになり、次世代の磁気テープ材料として有望である。ところが、Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子は酸化防止のラミネート層を持つため,通常の磁化測定によって信頼できる飽和磁化の値を得ることが困難である。本研究では、JAEAの研究用原子炉JRR-3Mに設置されている3軸型中性子分光器TAS-1を使って、磁化の絶対値を求めるのにラミネート層の影響をまったく受けない偏極中性子回折法により粒径の異なる4種類の試料の磁化を決定した。測定の結果、磁気形状因子は$$alpha$$-Feで近似できることがわかること、また、平均粒径の違いによる飽和磁化の変化はないことがわかった。

口頭

磁気テープ用球状Fe-N微粒子の偏極中性子小角散乱実験,3

萩谷 裕之; 奥 隆之; 吉良 弘; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 武田 全康; 玉井 雄大; 加倉井 和久; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; et al.

no journal, , 

Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$を主成分とする球状Fe-N微粒子は、優れた磁気記録特性を有することから、高密度磁気記録テープの新素材として研究開発が進められている。Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$は不安定な相であるため、微粒子の表面は酸化及び焼結防止のための非磁性ラミネート層で覆われている。この表面非磁性層の厚さの最適化は、磁気テープの記録特性を最大化するうえで、重要な課題の一つである。これまでに、われわれは平均粒径20nm以下のFe-N微粒子の表面非磁性層厚さを定量的に評価することを目的として、0.1$$<$$q[nm$$^{-1}$$]$$<$$1の範囲で偏極中性子小角散乱実験を行った。得られたデータをコアシェル構造モデルを用いて解析した結果、q$$>$$1[nm$$^{-1}$$]の領域に、微粒子の表面構造を反映した特徴的な散乱プロファイルが現れることが示唆された。そこで、今回、この特徴的な散乱プロファイルを明らかにするために、表面処理方法の異なる2種類のFe-N微粒子について0.2$$<$$q[nm$$^{-1}$$]$$<$$2の範囲で、偏極中性子小角散乱実験を行った。学会では、今回得られたデータの解析結果について報告するとともに、微粒子表面構造について議論する。

口頭

垂直磁気記録型ハードディスク膜の中性子小角散乱実験

萩谷 裕之; 奥 隆之; 吉良 弘; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 武田 全康; 加倉井 和久; 横山 淳*; 西原 美一*; 大場 洋次郎*; et al.

no journal, , 

垂直磁気記録膜は、現在、コンピュータの主記録媒体として使われているが、さらなる高密度化に向けた研究開発が進められている。高密度化を目指すうえで、媒体ノイズが高密度化の妨げになっている。ノイズの原因には、粒間の交換結合によって形成した磁気クラスターによる影響が報告されている。しかし、このクラスターサイズを定量的に評価できないため、クラスターサイズと媒体ノイズの相関関係が明らかになっていない。そこで、本研究では垂直磁気記録膜内のクラスターサイズの定量的な評価を目的に、CoPtCr-SiO$$_{2}$$とTbFeCoの2種類の垂直磁気記録膜試料について中性子小角実験を行った。その結果、CoPtCr-SiO$$_{2}$$では、核及び磁気散乱データの解析結果より粒中心間距離がd$$sim$$51nmであるのに対して、50$$sim$$200nmのスケールの磁気秩序が形成されていることが示唆された。一方、TbFeCoでは有意な中性子小角散乱は観測されなかった。また、同試料について、粒間の磁気的相互作用の強さを評価することを目的として、現在、磁化測定を進めている。学会では、実験結果について報告するとともに、粒間の磁気的相互作用の強さとクラスターサイズとの相関について議論する。

口頭

磁気記録テープ用球状Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子磁性体の酸素処理効果

玉井 雄大; 西原 美一*; 武田 全康; 加倉井 和久; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*

no journal, , 

球状Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子磁性体は、従来の針状メタル磁性体に比べて高い磁気特性を有しており、磁気テープとして実用化されれば数十テラバイト容量が期待できる次世代の磁性材料である。偏極中性子回折法を用いたこれまでの研究で、微粒子合成の際に過度な表面酸化処理を施すとFe$$_{16}$$N$$_{2}$$の磁気モーメントの絶対値が小さくなる予備的な実験結果が得られている。本研究では酸化処理状態の異なる複数の試料を測定することで、磁気モーメントの系統的な変化を調べた。また、X線回折測定及び磁化測定の結果を考慮することで、微粒子の構成成分と内部のFe$$_{16}$$N$$_{2}$$の粒径を評価した。

口頭

Development of advanced equipments for PIEs in JMTR-HL

伊藤 正泰; 田口 剛俊; 米川 実; 黒澤 誠; 川又 一夫; 相沢 静男; 石原 正博

no journal, , 

JMTR-HLでは、今後の照射ニーズに対応した照射後試験の高度化を進め、世界共通研究課題である軽水炉長期化対策、次世代軽水炉の開発や医療用ラジオアイソトープ製造技術の開発など「グリーン・イノベーション」や「ライフ・イノベーション」を支える研究環境を実現する目的で原子力エネルギー基盤研究の位置付けを構築し、国際的研究開発の拠点化の達成を目指して文部科学省の「最先端研究基盤事業」とし選択された照射後試験設備の整備を進めてきた。本整備においては、透過電子顕微鏡(TEM: Transmission Electron Microscope)、集束イオンビーム加工装置(FIB: Focused Ion Beam)及びX線光電子分光装置(XPS: X-ray Photoelectron Spectroscopy)などを設置し、放射能量30MBq(コバルト換算)の照射済材料試験片の加工、試料観察を可能にした。

口頭

偏極中性子回折法による窒化鉄Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子の磁化の粒径依存性の研究

石井 佑弥; 武田 全康; 加倉井 和久; 菊池 隆之; 篠原 武尚; 奥 隆之; 鈴木 淳市; 岸本 幹雄*; 佐々木 勇治*; 横山 淳*; et al.

no journal, , 

現在使用されている磁気テープ材料は粒径100nm程度の針状メタルが使用されているが、さらに高容量化・高密度化のために微細化又は球状化が必要である。窒化鉄Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$は微粒子状でも優れた磁気記録特性を示すため次世代の磁気記録テープ材料として有望であるが、微細化に伴って飽和磁化の減少が見られた。しかし、磁気記録テープ材料としてのFe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子は酸化防止のためのラミネート層で覆われているため、微粒子内部の磁化の評価が難しく、Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子の正しい飽和磁化を評価することは重要である。そこで本研究ではさまざまな条件下で作製されたFe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子を偏極中性子回折法で測定し、磁化の粒径依存性とラミネート層の影響について調べた。実験には日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR-3に設置されている中性子三軸分光器(TAS-1)を用いた。日本中性子科学会では実験の詳細とこれまでに得られた結果について発表する予定である。

口頭

高磁場中粉末試料偏極中性子回折によるモーメント分布の測定の可能性

加倉井 和久; 武田 全康; 西原 美一*; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; 粟野 博之*

no journal, , 

偏極中性子を用いた磁気モーメント密度分布の測定はこれまでもmixed valence系や分子磁性研究の分野で活用されてきた。しかし偏極中性子ビーム強度が弱いためにほとんどの実験が単結晶を用いた実験であった。しかし近い将来パルス中性子源の大強度粉末中性子回折装置における偏極中性子とパルス高磁場を実現させれば、より広範囲な磁気物質群に対して磁気モーメント密度分布の測定が可能になり、産業利用を視野に入れた磁気材料研究のさらなる進展が期待できる。この講演では茨城県中性子利用促進研究会・ナノ磁性材料研究会のテスト実験として行われた窒化鉄超微粒子磁性体の粉末偏極中性子回折実験結果を例にしてこの手法を検討する。

口頭

磁気テープ用球状Fe-N微粒子の偏極中性子小角散乱実験

菊池 隆之; 奥 隆之; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 石井 佑弥; 武田 全康; 加倉井 和久; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; 横山 淳*; et al.

no journal, , 

Fe$$_{16}$$N$$_2$$を主成分とする球状Fe-N磁性微粒子は、磁気異方性が大きいなどの良好な磁気特性を示すことから、テープ状磁気記憶媒体の新材料として注目され、企業による開発研究が進められている。また、Fe$$_{16}$$N$$_2$$については過去に巨大磁気モーメントが発現したとの報告があることから、この材料の磁気モーメントの評価は工学的のみならず物理的にも興味の対象となるところである。しかし、Fe-N微粒子の表面は、酸化及び焼結防止のための非磁性ラミネート層で覆われており、この厚みを正確に求めることができないことから磁性部分の体積を正確に決定することができない。よって、マクロな磁化測定の結果より、Fe-N微粒子の磁気モーメントの大きさを評価することは困難とされている。そこでわれわれは、Fe-N微粒子の内部磁気構造を調べることを目的として偏極中性子小角散乱実験を行った。実験には、中性子集光素子として磁気レンズを搭載した原子力機構の偏極中性子集光型小角散乱装置(SANS-J-II)を用いた。得られた小角散乱強度を、コアシェル構造をとる球状粒子モデルを用いて解析し、微粒子の磁化部分の体積や表面非磁性層の厚さ等を定量的に評価した。

口頭

窒化鉄Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子の偏極中性子回折法による磁気形状因子の測定

石井 佑弥; 老谷 聖樹; 武田 全康; 加倉井 和久; 菊池 隆之; 奥 隆之; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; et al.

no journal, , 

現在使用されている磁気テープ材料は粒径100nm程度の針状メタルが使用されているが、さらに高容量化・高密度化のために微細化又は球状化が必要である。窒化鉄Fe$$_{16}$$N$$_{2}$$は最近20nm程度の球状試料が得られるようになり、次世代の磁気テープ材料として有望である。ところが、一般的に強磁性体が微粒子状になると熱振動により自発磁化が減少し、磁気モーメントの値が小さくなることが知られている(超常磁性)。さらに、磁気テープ材料としてのFe$$_{16}$$N$$_{2}$$は酸化防止のためラミネート層を持っており、通常の磁気測定法では正確な磁化の値を決めることが難しい。そこでFe$$_{16}$$N$$_{2}$$微粒子の正確な磁気モーメントの大きさを決定するために、偏極中性子回折法を用いた磁気形状因子の測定を行った。実験は試料に1Tの磁場をかけて磁化を飽和させて行った。スピンフリッパーを用いて飽和磁化と中性子スピンの向きを平行(ON)/反平行(OFF)にすることで回折強度に差が現れる。もし結晶構造因子が既知であれば、ON/OFFの各ピークでの反転比(flipping ratio)を測定することで磁気形状因子を求めることができる。

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