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城 昭典*; 松浦 博孝*; 石崎 隼郎*; 瀬古 典明; 植木 悠二
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 54, 2012/01
木材,藁などの植物細胞中に存在するキシロースは、糖尿病患者用甘味料(ブドウ糖代替品)あるいはキシリトール前駆体として、製薬,食品加工等の分野において幅広く利用されている。キシロースは、ホウ酸が近接シス型ジオールと可逆的に環状エステルを形成することが知られており、ホウ酸を不溶性高分子基体に固定化できれば、キシロースを回収可能な吸着剤を得られるものと期待される。そこで本研究では、放射線グラフト重合法によるポリオール型キシロース吸着繊維の合成を試みた。その結果、ホウ酸を有する4-ビニルフェニルボロン酸(VPBA)と親水性付与剤(ノナエチレングリコールジメタクリレート(NEDM)、又は、メトキシノナエチレングリコールメタクリレート(MNEM))との共グラフト重合により、ポリオール型キシロース吸着繊維を合成することに成功した。最適グラフト重合条件下における、各吸着繊維の共グラフト率はVPBA-NEDM型では221%、VPBA-MNEM型では180%に達した(照射線量:200kGy,総モノマー濃度:80wt.%,モル比:VPBA/NEDM=3/1, VPBA/MNEM=3/1,反応温度:40C,反応時間:16時間)。また、本吸着繊維のキシロース吸着容量はVPBA-NEDM型では0.37mmol/g、VPBA-MNEM型では0.34mmol/gとなった。
城 昭典*; 松浦 博孝*; 石崎 準郎*; 植木 悠二; 玉田 正男; 瀬古 典明
no journal, ,
ホウ酸は近接シス型ジオールと可逆的に環状エステルを形成するので、ホウ酸を不溶性高分子基体に固定化できれば、糖などを捕集可能な吸着材が得られるものと期待される。本研究では、糖を回収可能な吸着材の開発を目的とし、電子線前照射液相グラフト重合法により4-ビニルフェニルボロン酸(VPBA)と親水性付与剤であるノナエチレングリコールジメタクリレート(NEGDMA)やメトキシノナエチレングリコールメタクリレート(MNEGMA)をポリエチレン繊維に共グラフト重合した。得られたグラフト繊維のキシロースに対する性能は、モノマー混合溶液のVPBAとMNEGMAのモル比を3対2で合成することで最も高いキシロース吸着量を示すことがわかった。また、モル比1対1の場合は、最も吸着速度が速いグラフト繊維を合成できることがわかった。
壹岐 彩香*; 石崎 隼郎*; 松浦 博孝*; 井原 敏博*; 城 昭典*; 植木 悠二; 瀬古 典明
no journal, ,
非食用木質バイオマスを原料とするバイオエタノール製造において、酵母により分解されないキシロース等の五炭糖類が残糖として大量に発生する。現在、キシロース分解酵母の開発が行われているものの、キシロースは比較的高価な糖であるため、分解してエタノールにするよりも回収するほうがコスト的に有利となる。そこで本研究では、発酵モロミ中に残存するキシロースを回収可能な吸着剤の開発を試みた。その結果、電子線前照射液相グラフト重合法により、ポリエチレン製不織布にフェニルボロン酸基、及び、親水性官能基を導入することにより新規キシロース吸着剤を作製することに成功した。本吸着剤の吸着特性を評価したところ、吸着剤中のフェニルボロン酸基含有量だけでなく、親水性官能基の含有量、及び、種類もキシロース吸着性能に大きな影響を与えることを見いだした。さらに、親水性官能基の効果に関して詳細に検討したところ、より分子量の小さな親水性官能基を導入する方が吸着剤単位重量あたりのキシロース吸着量を増大させることが可能であることがわかった。