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Revel, A.*; Wu, J.*; 岩崎 弘典*; Ash, J.*; Bazin, D.*; Brown, B. A.*; Chen, J.*; Elder, R.*; Farris, P.*; Gade, A.*; et al.
Physics Letters B, 838, p.137704_1 - 137704_7, 2023/03
被引用回数:1 パーセンタイル:68.16(Astronomy & Astrophysics)中性子数20近傍の中性子過剰核は、魔法数20が消滅して原子核が大きく変形していることが知られており、その魔法数が消滅する領域は逆転の島と呼ばれている。Neは中性子数19で逆転の島の境界線上に位置するとされてきたが、その変形度は不明だった。ミシガン州立大学の国立サイクロトロン研究所にてNeのクーロン励起反応実験を行った結果、931keVの励起状態への値が163fmと大きな値となり、大きく変形していることが確かめられた。この実験結果をよく使われているいくつかの殻模型計算と比較したところ、大きな値は概ね再現するものの、励起エネルギーの一致は不十分であり、理論の改善が必要であるとわかった。
Ash, J.*; 岩崎 弘典*; Mijatovi, T.*; Budner, T.*; Elder, R.*; Elman, B.*; Friedman, M.*; Gade, A.*; Grinder, M.*; Henderson, J.*; et al.
Physical Review C, 103(5), p.L051302_1 - L051302_6, 2021/05
被引用回数:3 パーセンタイル:46.8(Physics, Nuclear)カルシウム同位体は陽子魔法数20を持つため基底状態は球形であるが、変形共存と呼ばれる、数MeV上に変形した状態がある現象が予想されている。回転バンドの存在によってそれが実験的に確かめられるが、Caは安定核の融合反応で作るには中性子が多すぎるため、これまで回転バンドの存在が確かめられていなかった。この研究では、ミシガン州立大学の超伝導サイクロトロンにて中性子過剰核Kビームを作り、そこからLi(K,)Ca反応によってCaの高スピン状態を生成した。そこからの脱励起ガンマ線の観測により、までの回転バンドの存在を確立した。そのエネルギー準位は、大規模殻模型計算の予言とよく合うことがわかり、Caでも変形共存が起こることが明らかになった。
小松 一樹*; 岩崎 亜美*; 村田 康輔*; 山城 秀昭*; Goh, V. S. T.*; 中山 亮*; 藤嶋 洋平*; 小野 拓実*; 木野 康志*; 清水 良央*; et al.
Reproduction in Domestic Animals, 56(3), p.484 - 497, 2021/03
被引用回数:9 パーセンタイル:87.04(Agriculture, Dairy & Animal Science)福島第一原子力発電所事故後、野生アライグマは長期的な低線量率被ばくを受けた。捕獲したオスの野生アライグマの精巣の形態的特徴と、凍結保存精子の体外受精能力を調べたところ、長期的・低線量率被ばくはアライグマの生殖特性および機能に悪影響を及ぼしていないことがわかった。
山崎 篤志*; 藤原 秀紀*; 橘 祥一*; 岩崎 大昌*; 東野 勇志*; 吉見 千秋*; 中川 広野*; 中谷 泰博*; 山神 光平*; 荒谷 秀和*; et al.
Physical Review B, 94(11), p.115103_1 - 115103_10, 2016/11
被引用回数:17 パーセンタイル:61.21(Materials Science, Multidisciplinary)軟X線角度分解光電子分光を用いて、Ruddlesden-Popper型イリジウム酸化物SrIrOの3次元バンド構造を調べた。その結果、IrO面構造の次元性の増加と共に発現する金属-絶縁体転移に関する直接的な証拠を得た。この転移は、スピンー軌道結合により生じた = 1/2バンドがフェルミエネルギーを横切ることにより生じる。入射光エネルギーを350eV以上走査することにより、SrIrOの3次元フェルミ面形状及び、SrIrOの依存した光電子強度の振動を明らかにした。本手法は、電子状態の全体像の理解において非常に有効である。
富樫 格*; 高橋 栄治*; 緑川 克美*; 青山 誠; 山川 考一; 佐藤 尭洋*; 岩崎 純史*; 大和田 成起*; 沖野 友哉*; 山内 薫*; et al.
Optics Express (Internet), 19(1), p.317 - 324, 2011/01
被引用回数:96 パーセンタイル:96.45(Optics)自由電子レーザー(FEL)は、共振器を使用しない自己増幅自発放射(SASE)方式を用いている。この方式では、自然放射光を種光としてレーザー発振・増幅するため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のないフルコヒーレント化された極端紫外領域のシード型自由電子レーザーの研究開発を進めている。高次高調波を発生させるドライブレーザーである高出力フェムト秒・チタンサファイアCPAレーザーシステムは、これまで原子力機構で培ったレーザー技術を設計に活かし、レーザーシステムの構築を行った。そして、このドライブレーザーをXeガス中に集光して得られる13次高調波(波長61.2nm)をシード光としてFELへインジェクションし、極端紫外領域でシード型FEL(波長61.2nm)の発振に世界で初めて成功した。高次高調波のシーディングによりSASE方式特有のスパイク構造がなくなり、スムーズなスペクトルが得られた。
羽場 宏光; 塚田 和明; 浅井 雅人; 後藤 真一*; 豊嶋 厚史; 西中 一朗; 秋山 和彦; 平田 勝; 市川 進一; 永目 諭一郎; et al.
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 3(1), p.143 - 146, 2002/06
われわれの研究グループでは、超アクチノイド元素である104番元素ラザホージウム(Rf)の溶液化学実験を進めている。まず、Rfの同族元素Zr並びにHfに加え擬4族元素Thの放射性トレーサーを製造し、バッチ法により1.1-13.1M HNO並びに1.0-11.5M HCl系における陰イオン交換分配係数を系統的に測定した。また、Rfの単一原子の化学実験を行うために、繰り返し実験が可能な迅速イオン交換分離装置(AIDA)を開発した。原研タンデム加速器を用いて、Ge(O,xn),Gd(O,xn)並びにCm(O,5n)反応によってそれぞれ Zr,Hf並びにRfを製造し、4.0-11.5M HCl並びに8.0M HNO系における陰イオン交換実験を行った。塩酸系では、7.0-11.5Mの範囲でRfの分配係数は塩酸濃度の増加とともに急激に増加し、陰イオン塩化物錯体([Rf(OH)Cl],[RfCl])の形成を示唆した。また、樹脂への吸着性の強さは、RfZrHfの順であることがわかった。一方、8.0M HNO系では、Rfは同族元素ZrとHfと同様に陰イオン交換樹脂に対して低い吸着性を示し、ThやPuと全く異なることがわかった。