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湯口 貴史*; 湯浅 春香*; 五十公野 裕也*; 中島 和夫*; 笹尾 英嗣; 西山 忠男*
American Mineralogist, 107(3), p.476 - 488, 2022/03
被引用回数:2 パーセンタイル:23.78(Geochemistry & Geophysics)本研究は花崗岩体内で広く産出するミルメカイトを研究対象とし、その解析手法と生成に関する知見を提示した。本研究では、瑞浪超深地層研究所周辺に分布する土岐花崗岩体のミルメカイト中に微小孔を見出した。これはミルメカイト生成時に体積が減少していることを示す。その結果から(1)ミルメカイト生成に際して体積変化を考慮した元素移動メカニズム、(2)ミルメカイト化に際して微小孔の生成要因、(3)熱水の化学的特徴の時間的を論じた。微小孔は熱水や地下水の拡散経路となり得るため、将来的な物質移動を考える上でも有用な知見となる。
湯口 貴史*; 五十公野 裕也*; 笹尾 英嗣
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 117(1), p.220415_1 - 220415_12, 2022/00
被引用回数:1 パーセンタイル:9.48(Mineralogy)本研究では、土岐花崗岩を対象に主要構成鉱物である斜長石の変質の程度を定量的に評価する新しい手法として、記載岩石学的斜長石変質指標の利用を提示した。斜長石中の変質の指標と微小空隙の広がりは反射電子像(BSE image)の解析で取得した。変質した斜長石中の微小空隙の体積は、その粒子中の微小空隙の広がりで特徴づけられる。このことから、斜長石変質指標は斜長石全体に対する変質部の面積の割合として求められる。われわれの先行研究では、土岐花崗岩中の変質した黒雲母中の緑泥石と微小空隙の広がりを指標として用いてきた。本研究ではこの先行研究と同一の試料を用いており、斜長石の変質指標と黒雲母の緑泥石化指標には正の相関が認められた。このことは、2つの指標を独立して用いることが可能であることを示す。また、この結果から、土岐花崗岩では斜長石の変質は黒雲母の緑泥石化に関連していることが明らかになった。
湯口 貴史*; 松木 貴伸*; 五十公野 裕也*; 笹尾 英嗣; 西山 忠男*
American Mineralogist, 106(7), p.1128 - 1142, 2021/07
被引用回数:6 パーセンタイル:44.52(Geochemistry & Geophysics)花崗岩体で生じる熱水変質では、普遍的に緑泥石化、斜長石の変質、炭酸塩鉱物の晶出が生じる。本研究では、中部日本に分布する土岐花崗岩体を対象として、ホルンブレンドの緑泥石化、カリ長石の緑泥石化、脈状緑泥石の生成をもたらす熱水-鉱物間の元素移動について論じた。既往研究ならびに本研究の統合的な知見により、熱水変質に伴う岩体内の元素移動を包括的に捉えることが可能になった。本研究では、緑泥石化に伴い微小空隙が生じることを見出した。この知見と反応物と生成物の化学組成から、反応式を構築し、約180350
Cの温度範囲で生じる熱水流体中の元素移動について論じた。
湯口 貴史*; 五十公野 裕也*; 笹尾 英嗣
PLOS ONE (Internet), 16(5), p.e0251198_1 - e0251198_17, 2021/05
被引用回数:5 パーセンタイル:31.57(Multidisciplinary Sciences)本研究は、割れ目の発生と発達の過程を明らかにする目的で、結晶質岩中のラージスケール割れ目と、鉱物の変質と微小空隙の関係を明らかにした。鉱物の変質の程度を定量的に評価するため、黒雲母の緑泥石化に着目し、変質領域と非変質領域の面積比から変質パラメータを定義した。その結果、ラージスケール割れ目の発達する岩石領域では変質パラメータと微小空隙がともに大きくなる傾向を見出した。これらの結果から、変質パラメータが現在と将来の割れ目分布の評価に有効となることを明らかにした。
湯口 貴史*; 末岡 茂; 岩野 英樹*; 五十公野 裕也*; 石橋 正祐紀; 檀原 徹*; 笹尾 英嗣; 平田 岳史*; 西山 忠男*
Journal of Asian Earth Sciences, 169, p.47 - 66, 2019/01
被引用回数:18 パーセンタイル:64.17(Geosciences, Multidisciplinary)本研究は、中部日本に位置する土岐花崗岩体を研究対象とし、熱年代学的な手法で冷却履歴(温度-時間履歴)を取得した。10本のボーリングコアから採取された15試料に対して、ジルコンU-Pb年代,黒雲母K-Ar年代,ジルコンフィッション・トラック(FT)年代,アパタイトFT年代、およびFTデータの逆解析からなる温度-時間履歴を提示した。得られた岩体内部の複数地点の冷却履歴の相違を比較し、その位置的な相違を生む原因について言及した。これは熱進化モデルの構築に資するデータとなる。また花崗岩内における物質移動は、水みちとして機能する割れ目により大きく支配されることから、割れ目の分布特性と得られた温度-時間履歴の関連について検討を行った。
湯口 貴史*; 末岡 茂; 岩野 英樹*; 五十公野 裕也*; 石橋 正祐紀; 檀原 徹*; 笹尾 英嗣; 平田 岳史*; 西山 忠男*
no journal, ,
本研究では、中部日本に位置する土岐花崗岩体を研究対象とし、熱年代学的な手法で冷却履歴(温度-時間履歴)を取得した。10本のボーリングコアから採取された15試料に対して、ジルコンU-Pb年代, 黒雲母K-Ar年代, ジルコンフィッション・トラック(FT)年代, アパタイトFT年代、およびFTデータの逆解析からなる温度-時間履歴を提示した。得られた岩体内部の複数地点の冷却履歴の相違を比較し、その位置的な相違を生む原因について言及した。これは熱進化モデルの構築に資するデータとなる。また花崗岩内における物質移動は水みちとして機能する割れ目により大きく支配されることから、割れ目の分布特性と得られた温度-時間履歴の関連について検討を行った。
湯口 貴史*; 五十公野 裕也*; 笹尾 英嗣
no journal, ,
本研究では、物質移動への寄与が大きく、肉眼で観察可能な割れ目であるラージスケール割れ目と鉱物の熱水変質(黒雲母の緑泥石化・斜長石の変質)の程度、そして鉱物中の微小空隙の3者の関係について解明した。3者の関係は2つの傾向を示す: (1)変質インディケータと微小空隙が正の相関を有する傾向、そして(2)ラージスケール割れ目の発達する岩石領域では変質インディケータと微小空隙がともに大きくなる傾向を見出した。(1)の傾向は鉱物の変質(黒雲母の緑泥石化)の発達が鉱物中の微小空隙の量に支配されているということを、(2)の傾向は変質インディケータが割れ目分布の評価に有効な指標となることを示す。