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岩田 裕史*; 鏡原 聡*; 松浦 秀治*; 川北 史朗*; 大島 武; 神谷 富裕
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.143 - 146, 2004/10
宇宙用シリコン(Si)太陽電池の高線量域での特性の急落現象は多数キャリア濃度の減少によることが明らかとなっているが、この現象を詳細に解釈するために、製造方法(CZ法,FZ法),不純物の種類(ボロン(B),アルミ(Al)及びガリウム(Ga))及び濃度の異なるp型Si基板に10MeV陽子線を照射し、多数キャリア濃度の変化を調べた。キャリア濃度はホール計数測定により求めた。その結果、2.510/cmの陽子線照射により、CZ法で製造された全ての基板は、多数キャリアの種類が正孔から電子へと変化することを見いだした。一方、FZ法で製造した基板は同様な陽子線照射を行ってもキャリア濃度は減少するものの多数キャリアは正孔のままであった。FZ法はCZ法に比べ残留する酸素不純物の濃度が少ないことより、酸素関連の欠陥が多数キャリアの逆転に関与していると示唆される。