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竹内 竜史; 小坂 寛; 佐藤 敦也*; 富山 眞吾*; 景山 宗一郎*; 池田 誠*
JAEA-Research 2011-008, 77 Pages, 2011/06
地下水涵養量を推定する方法の一つである水収支観測を実施するにあたっては、流域ごとにその規模や地形,地質などのさまざまな影響を受けるため、多くのさまざまな流域において、長期に渡る水収支観測が必要となる。しかし、すべての流域を対象として水収支観測を実施することは、多大な費用と長期に渡る観測期間を要することから、涵養量を効率的に推定する手法の確立が課題となっている。本研究では、水収支観測が実施されていない流域を含む広域の水収支を把握するための推定手法の適用性の確認を目的として、東濃地域(日吉川流域)を対象に数値標高モデルを用いた統計量解析を実施し、水収支におけるパラメータの一つである流出量の推定を行った。具体的には、地形計測及び主成分分析結果をもとに、表流水の流れやすさの指標である流出指標を算出した。また、流出指標と実測の流量観測データとを比較することにより、対象地域における流出量の推定を行った結果、対象地域における流出量推定結果は、6割程度の再現性となることが確認された。
景山 宗一郎*; 池田 誠*; 富山 眞吾*; 竹内 竜史; 小坂 寛
no journal, ,
筆者らは、広域の水収支を把握するために必要なパラメータの一つである河川流出量について、数値標高モデル(DEM)を用いた統計量解析による推定手法を提案している。具体的には、DEMデータを用いた地形計測、主成分分析結果をもとに、表流水の流れ易さの指標となる流出指標を算出し、流出指標と河川流量観測データを比較することにより、河川流量未観測流域を含む広い流域における河川流出量を算定するものである。本研究では、本手法の適用性を確認することを目的として、岐阜県東濃地域を流れる日吉川流域を対象とした河川流出量の推定を試みた。結果として、本研究の対象とした日吉川流域全体における河川流出量の推定値は、実測値と比較して6割程度の再現性となることが確認された。また、河川流出量の再現性に影響を与える誤差要因を抽出することができ、本手法を適用した河川流出量の推定精度の向上を図るうえで検討を必要とする課題を示すことができた。
川村 淳; 西山 成哲; 小松 哲也; Jia, H.*; 景山 宗一郎*; 小泉 由起子*; 中西 利典*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分事業や安全規制において、地層処分のサイト選定や安全評価における重要な隆起・侵食に関する調査・評価技術における課題の一つとして、遠い将来において主に河川下刻による地形の変化が地下の地質環境に与える変化やその影響について、定量的評価を可能にする必要がある。地質環境条件のうち、地下水の涵養域や流出域の変化は、地表水の地下への浸透または地下水の地表への流出と流向が変化することにもなるため性能評価モデル構築の際に重要となる。今回は流域面積の大小や隆起速度の異なる河川を選定し、それぞれの河川の地形特徴量の計測対象となる流域区分した。区分された流域について10項目の地形特徴量を計測し、地形特徴量の変化傾向についてデータ化した。また、表面流出の流れ易さ・流れ難さを表す指標として定義された「流出指標」も算出し河川下刻が地形に与える影響を推定し可視化した。検討対象とした河川について、地形特徴量のうち地形の険しさの指標となる「流域平均侵食高」、「地形の煩雑さ」、「流域起伏数」の主成分得点の高い区分流域が中上流部に集中する傾向がみられた。流出指標については標高が高い区分流域が集中する領域が高い傾向にあることが示された。この傾向は一般的な理解と整合的であるが、その領域区分を定性的ではなくある程度定量的に提示できたことに意義があると考える。
景山 宗一郎*; 池田 誠*; 川村 淳*; 竹内 竜史; 尾上 博則; 安江 健一
no journal, ,
数万年以上に及ぶ時間スケールにおける長期的な気候変動や地形変化を考慮した地下水流動特性の変化の推定は、放射性廃棄物の地層処分に必要な将来の地下の環境の予測・評価において重要である。一般的に、地下水流動解析を行う際には上部境界条件を設定するが、それには地下水涵養量の推定が必要となる。水収支法に基づく推定においては、降水量及び蒸発散量に加えて河川流出量データが必要となるが、観測データが存在しない過去あるいは将来においてはそれぞれを適切に見積もることが重要となる。さらに、長時間スケールでの過去あるいは将来における河川流域の地形は現在とは異なると考えられ、それに伴い河川流出量も変化すると想定されるため、その時間的・空間的変化を推定する方法論を構築する必要がある。そこで本研究では、その方法論構築の予察的検討として現在の地形特徴に基づく未観測流域の河川流出量の推定を試みた。その結果、数百平方km程度の流域面積をもつ河川流域における本手法の適用性が確認された。