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神田 征夫*; 沖 雄一*; 横山 須美; 佐藤 薫; 野口 宏; 田中 進*; 飯田 孝夫*
Radiation Physics and Chemistry, 74(5), p.338 - 340, 2005/12
被引用回数:5 パーセンタイル:36.13(Chemistry, Physical)高エネルギー加速器の運転に伴い発生するビームライン周辺の高エネルギー放射線場では、空気の放射線分解により窒素酸化物やオゾンが生成される。窒素酸化物のうち、硝酸は強い酸化力を持つことから、機器類の腐食の原因となる。J-PARCのような大強度陽子加速器施設では、空気中に大量に硝酸が生成され、放射線と同時に腐食による機器類の損傷が問題となる。しかし、高エネルギー放射線場での線量や線量率と硝酸の生成との関係についてはほとんど報告されていない。そこで、本研究では、高エネルギー陽子照射により、空気中に生成される硝酸量を定量的に評価するため、硝酸のG値(100eVあたりの生成分子数)を測定した。48MeV陽子を5分間、2nAでガラス容器に封入した室内空気を照射した結果、高エネルギー陽子照射に対する硝酸のG値は1.460.12となった。この値は、以前に陽子シンクロトロンの放射線場で得られた放射線分解生成物の相対的な生成比から推定した硝酸のG値よりも高かった。しかし、2000及び4300R/hの線量率でCo-60の
線を空気に照射した場合の硝酸のG値と非常に近い値となった。
横山 須美; 佐藤 薫; 野口 宏; 田中 進; 飯田 孝夫*; 古市 真也*; 神田 征夫*; 沖 雄一*; 金藤 泰平*
Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.401 - 405, 2005/12
被引用回数:1 パーセンタイル:10.56(Environmental Sciences)高エネルギー陽子加速器施設における内部被ばく線量評価法及び空気モニタリング技術を開発するためには、高エネルギー陽子の加速に伴い、2次的に発生する中性子や陽子と空気構成成分との核破砕反応により空気中に生成される放射性核種の性状を明らかにしておく必要がある。このため、これらの核種のうち、まだ十分なデータが得られていない放射性塩素及び硫黄ガスの物理化学的性状を明らかにするために、Arと空気を混合したガスまたはエアロゾルを添加したArガスへの中性子照射実験を実施した。この結果、浮遊性放射性塩素は非酸性ガスとして、放射性硫黄は酸性ガスとして存在すること,放射性塩素及び硫黄ともにエアロゾルに付着すること,放射性塩素は壁面へ付着しやすいことが明らかとなった。
遠藤 章; 佐藤 薫; 野口 宏; 田中 進; 飯田 孝夫*; 古市 真也*; 神田 征夫*; 沖 雄一*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 256(2), p.231 - 237, 2003/05
被引用回数:7 パーセンタイル:46.16(Chemistry, Analytical)高エネルギー中性子場で発生する放射性エアロゾルの生成機構を解明するために、DOPエアロゾルを浮遊させたアルゴン及びクリプトンガスを45MeV及び65MeVの準単色中性子ビームを用いて照射し、生成されるCl,
Cl,
Br 及び
Br エアロゾルの粒径分布を測定した。生成される放射性エアロゾルの粒径分布に対して、添加するDOPの粒径,照射に用いる中性子ビームのエネルギーの影響,また、生成される核種による粒径分布の違いを検討した。その結果、実測された放射性エアロゾルの粒径分布は、中性子照射による核反応で生成された放射性核種がDOPエアロゾルの表面に付着するモデルを用いて解析できることを明らかにした。
遠藤 章; 野口 宏; 田中 進; 神田 征夫*; 沖 雄一*; 飯田 孝夫*; 佐藤 薫; 津田 修一
Applied Radiation and Isotopes, 56(4), p.615 - 620, 2002/04
被引用回数:3 パーセンタイル:23.69(Chemistry, Inorganic & Nuclear)高エネルギー加速器施設における内部被ばく評価のために、高エネルギー中性子照射場で発生する放射性エアロゾルの生成機構及び粒径分布を解析した。TIARAの65MeV準単色中性子照射場を用い、DOPエアロゾルを添加したArガスを照射した。照射後、エレクトリカルロープレッシャインパクタを用いて、DOPエアロゾルの個数基準の粒径分布、Arの(n, 2np),(n, np)反応からそれぞれ生成される
C,
Clエアロゾルの放射能基準の粒径分布を測定した。実験で得られた放射性エアロゾルの粒径分布は、核反応で生成された
Cl,
Cl原子が、DOPエアロゾル表面に付着すると仮定し評価した粒径分布と、良く一致することが明らかとなった。
神田 征夫*; 沖 雄一*; 遠藤 章; 沼尻 正晴*; 近藤 健次郎*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 247(1), p.25 - 31, 2001/01
被引用回数:9 パーセンタイル:56.45(Chemistry, Analytical)12GeV陽子照射場において、空気中に生成されるNガスの化学組成、O
等の放射線分解生成ガスの濃度を測定した。照射条件は、陽子フルエンス率8
10
/cm
・s、吸収線量率80mGy/s、照射時間0.5-7minであった。核破砕反応で生成された
Nは、約60%が
NN,40%が
NO
を主とする窒素酸化物で、その組成は照射時間によらず、ほぼ一定であった。また、放射線分解生成ガスはO
が主で、生成G値は6.4と評価された。NO
等の窒素酸化物濃度は、O
の約3分の1であった。これらの結果は、陽子加速器トンネル内に生成される
Nガスに対する内部被ばく線量評価、化学的毒性、腐食性を有するO
等の有害ガス濃度の評価に利用できる。
遠藤 章; 沖 雄一*; 神田 征夫*; 大石 哲也; 近藤 健次郎*
Radiation Protection Dosimetry, 93(3), p.223 - 230, 2001/00
被引用回数:6 パーセンタイル:44.4(Environmental Sciences)高エネルギー陽子加速器施設における作業者の内部被ばく評価を行うために、12GeV陽子の核破砕反応により空気中に生成されるCの化学形及び粒径を測定した。
Cは、空気の照射時間0.6~15分、陽子フルエンス率2~8
10
cm
s
に依存せず、98%以上がガス状で、その80%はCO、20%はCO
であることを明らかにした。得られた化学組成等に基づき、吸入摂取による内部被ばく線量を計算した。これをサブマージンによる外部被ばく線量と合わせ、単位濃度及び時間あたりの線量係数を算出した。計算された線量係数は、加速器室内で生成される
Cに対する被ばく線量評価に利用することができる。
遠藤 章; 沖 雄一*; 神田 征夫*; 近藤 健次郎*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 8 Pages, 2000/05
高エネルギー陽子加速器施設における作業者の内部被ばく評価を行うために、12GeV陽子の核破砕反応により空気中に生成されるC,
N及び
Oの化学形及び粒子径を調べた。これらの核種は98%以上がガス状で、CO,CO
,N
,NO
,O
,O
等の複数の化学形で存在していることが明らかとなった。さらに、得られた化学組成に基づき、
Cに対し吸入摂取による内部被ばく線量を計算し、サブマージョンからの外部被ばく線量との比較を行った。その結果、加速器室内の容積が減少するに従い、内部被ばく線量の相対的寄与が増加することがわかり、内部被ばく線量を的確に評価することが可能になった。
遠藤 章; 沖 雄一*; 三浦 太一*; 神田 征夫*; 近藤 健次郎*
日本原子力学会誌, 39(3), p.210 - 218, 1997/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)現在、各国において種々の大型加速器施設の建設計画が進められており、加速器を利用して得られる様々な放射線を用いた研究が、今後、益々盛んになることが予想される。大型加速器施設では、加速器の運転に伴い発生する高エネルギー放射線と、それにより生成される放射化物などに対する安全対策が重要になるが、原子炉施設とは異なる加速器施設特有の問題もある。本稿では、そのひとつである大強度高エネルギー加速器施設における放射化と、それに基づく内部被ばくの問題について、加速器施設の安全管理の経験から得られた知見を中心にして紹介する。
横山 須美; 佐藤 薫; 真辺 健太郎; 遠藤 章; 野口 宏; 金子 広久; 沖 雄一*; 長田 直之*; 神田 征夫*; 飯田 孝夫*; et al.
no journal, ,
高エネルギー陽子加速器施設では、2次的に発生する高エネルギー陽子と空気との核破砕反応等により、空気中に浮遊性放射性核種や放射線分解生成物が生成される。後者は核種の性状(粒径や化学形)に影響を与える。このため、浮遊性核種の性状と生成機構の解明は、高エネルギー加速器施設での内部被ばく線量評価法及び空気モニタリング技術を確立するうえで必要不可欠である。そこで、平成1517年に連携重点研究「陽子加速器施設における線量評価に関する研究」の一環として、知見が十分ではない空気中のAr-40から生成される放射性塩素(Cl-38及びCl-39)のエアロゾル・ガス比,非放射性エアロゾルの粒径分布,硝酸生成率(G値)等をTIARAの陽子照射場を用いて明らかにした。この結果、放射性塩素は、50%以上がエアロゾルで存在すること,生成初期段階の非放射性エアロゾルの中央径は12
20nmであること,陽子照射により空気中に生成された硝酸のG値は1.46
0.12であること等を明らかにした。これらの結果より、性状ごとの線量評価が可能になった。
長田 直之*; 沖 雄一*; 神田 征夫*; 横山 須美; 佐藤 薫; 真辺 健太郎; 野口 宏; 遠藤 章; 田中 進*; 金子 広久; et al.
no journal, ,
高エネルギー加速器室内のビームライン周辺では放射性エアロゾルが生成される。運転直後に加速器室内に作業者が入室した場合、放射性エアロゾルが残留していれば、内部被ばくの原因となる。放射性エアロゾルの粒径分布は、呼吸器系への沈着部位を決定することから、内部被ばく防護の観点から必要不可欠な情報である。本研究では、放射性エアロゾルの粒径分布に影響を与える非放射性エアロゾルの粒径分布や生成,成長・消滅機構を解明することを目的とし、空気に高エネルギー陽子を照射して非放射性エアロゾルを生成させ、生成直後のエアロゾル濃度や粒径分布を測定した。この結果、試料空気を0.3dm/min, 2nAで照射した場合、エアロゾルの幾何中央径は約15nmとなった。エアロゾル生成個数濃度は、付与エネルギーが5nA
dm
minより低い範囲では付与エネルギーと比例関係にあったが、次第に個数濃度の伸びは鈍化した。また、エアロゾルの個数濃度と粒径との間に正の相関がみられた。これは付与エネルギーが増加すると反応が顕著になり、凝集等が起こりやすくなるため、エアロゾルの粒径が成長したと考えられる。