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米野 憲; 加藤 正人; 宇野 弘樹*; 武内 健太郎; 森本 恭一; 鹿志村 元明
IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 9, p.012016_1 - 012016_7, 2010/05
被引用回数:8 パーセンタイル:93.82(Chemistry, Inorganic & Nuclear)相分離挙動の評価は高速炉用燃料の設計において重要なデータである。30%Pu含有MOX及びMA(Np, Am)含有MOXにおいて、相分離温度について既報データと新たに取得したデータを合わせ、燃料組成と相分離温度との関係を評価した。その結果、O/M比が1.92から1.95の範囲においてマイナーアクチニドの含有率が多いほど相分離温度は低下する傾向を示した。
加藤 正人; 森本 恭一; 米野 憲; 中道 晋哉; 鹿志村 元明
Proceedings of 10th OECD/NEA Information Exchange Meeting on Actinide and Fission Product Partitioning and Transmutation (CD-ROM), p.201 - 209, 2010/00
JAEAでは、マイナーアクチニドを含有したMOX燃料の開発を進めている。そのような新しい燃料の物性を測定することは燃料開発を進めるうえで不可欠である。本報告では、これまで得られた燃料の融点,熱伝導率,格子定数,酸素ポテンシャル,相分離挙動に関するデータをレビューし、Np及びAmの各特性に与える影響を評価した。得られたデータは、JSFRの燃料の挙動評価に反映した。
加藤 正人; 森本 恭一; 田村 哲也*; 砂押 剛雄*; 小無 健司*; 青野 茂典; 鹿志村 元明
Journal of Nuclear Materials, 389(3), p.416 - 419, 2009/06
被引用回数:11 パーセンタイル:59.85(Materials Science, Multidisciplinary)プルトニウム-ウラン混合酸化物(MOX)は、高速炉用の燃料として開発が進められている。MOX燃料のO/Mは照射中のFCCIをコントロールするため、重要なパラメータである。酸素ポテンシャルと酸素相互拡散係数はMOX中の酸素の挙動を理解するうえで不可欠なデータである。本研究では、(PuU)Oと(PuU)Oについて、熱重量法を用いて酸素相互拡散係数を測定した。熱重量計により、還元速度を測定し、その曲線から酸素の相互拡散係数を測定した。その結果、(PuU)Oの拡散係数は、(PuU)Oの拡散係数に比べ低い値であった。
中道 晋哉; 加藤 正人; 砂押 剛雄*; 内田 哲平; 森本 恭一; 鹿志村 元明; 木原 義之
Journal of Nuclear Materials, 389(1), p.191 - 196, 2009/05
被引用回数:2 パーセンタイル:17.7(Materials Science, Multidisciplinary)「常陽」での短期照射試験後、燃料中心部の限定された領域で燃料製造時に不純物として混入するSiOの凝集が認められた。SiOを混合したMOXについて酸素分圧を変えて1700C, 2000C, 2400Cの温度で熱処理を行った。低酸素分圧下で熱処理した試料において、MOXの粒界にPu, Am及びSiの化合物の形成が観察され、特に2400Cで熱処理した場合において、その傾向が顕著となった。
加藤 正人; 森本 恭一; 中道 晋哉; 菅田 博正*; 小無 健司*; 鹿志村 元明; 安部 智之
日本原子力学会和文論文誌, 7(4), p.420 - 428, 2008/12
高速炉用MOX燃料の融点について、Pu, Am, O/Mをパラメータとしてサーマルアレスト法により測定を行った。測定には、試料とカプセル材との反応を抑えるためにReを用いた。測定された固相線温度は、PuとAmが増加するほどまたO/Mが低下するほど上昇した。U-Pu-O系において、融点の最大値は、ハイポストイキオメトリの領域にあると考えられる。また、UO-PuO-AmO-PuO系について理想溶液モデルを用いて固相線温度及び液相線温度の評価を行い、実験値を25Kで再現することを確認した。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*; 鹿志村 元明; 安部 智之
Journal of Alloys and Compounds, 452(1), p.54 - 60, 2008/03
被引用回数:30 パーセンタイル:77.85(Chemistry, Physical)再処理から燃料製造までの期間のPu原料粉の保管期間が長期化することによってMOX製品中のAm含有率が数%にまで増加する。本研究では、熱物性に対するAmの効果を明確に示すことの一環としてAmを含有したMOX燃料の熱伝導率を調査した。Amが約0.7. 2, 3%含有した3種類のペレットを用意し、O/M=2.00の条件で熱拡散率を測定した。試料の熱伝導率を求めるために必要な比熱容量はUO, PuO, AmOの比熱容量よりKopp-Neumann則を用いて算出した。試料の熱拡散率,比熱容量,密度より熱伝導率を求め、Am含有MOXの熱伝導率のAm含有率依存性及び温度依存性について評価した。
加藤 正人; 森本 恭一; 菅田 博正*; 小無 健司*; 鹿志村 元明; 安部 智之
Journal of Alloys and Compounds, 452(1), p.48 - 53, 2008/03
被引用回数:30 パーセンタイル:77.85(Chemistry, Physical)プルトニウム-ウラン混合酸化物(MOX)は、高速炉燃料として開発が進められてきた。燃料の最高温度は、燃料の溶融を防ぐために設計上、融点以下に抑える必要があり、そのための研究は古くから行われている。本研究では、サーマルアレスト法によりMOXの融点(固相線温度)を測定した。固相線は、Pu含有率が増加するほど低下し、20%と30%Puの間で、急に低下することが観察された。30%及び40%Puを含むMOXは、測定後に金属Wとプルトニウム酸化物が観察され、30%Pu以上のMOXのサーマルアレストは、融点ではない反応によるものであると考えられる。UO, 12%, 20%Pu-MOXの固相温度が決定され、O/Mが低下するほど、わずかに上昇することが確認できた。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*; 鹿志村 元明
Journal of Nuclear Materials, 374(3), p.378 - 385, 2008/03
被引用回数:35 パーセンタイル:89.2(Materials Science, Multidisciplinary)(UPuAm)O固溶体(x=0.0-0.1)の熱伝導率について9001773Kの温度範囲で研究した。熱伝導率はレーザーフラッシュ法によって測定された熱拡散率より算出した。約1400Kまでの熱伝導率の実験値は次のようなフォノン輸送モデルで記述することができた。=(A+BT), A(x)=2.89x+2.2410(m K/W), B(x)=(-6.70x+2.48)10(m/W)。実験的に得られたA値は計算値と良い一致を示した。実験的に得られたB値はx0.04では計算値と一致するが、x0.04では計算値とは合わなかった。この理由については明確になっていないが、計算に使用される試料の融点の不確かさによるものと思われる。
加藤 正人; 森本 恭一; 菅田 博正*; 小無 健司*; 鹿志村 元明; 安部 智之
Journal of Nuclear Materials, 373(1-3), p.237 - 245, 2008/02
被引用回数:60 パーセンタイル:96.13(Materials Science, Multidisciplinary)30%以上のプルトニウムを含むMOXについてタングステンカプセルとレニウムカプセルを用いた融点測定を行った。従来から行われているタングステンカプセルによる測定では、MOXの融点測定中にタングステンとプルトニウム酸化物の液相が現れ融点測定に影響することを見いだした。その反応を避けるためにレニウムカプセルを用いた測定を行った。レニウムカプセルにより得られた融点を用いてUO-PuO系の融点を決定した。UO-PuO-AmO 3元系を理想溶液モデルと仮定し、固相線温度液相線温度を=9K and =16Kの精度で表すことができた。
森本 恭一; 加藤 正人; 米野 憲; 鹿志村 元明
Transactions of the American Nuclear Society, 97(1), p.618 - 619, 2007/11
高速炉燃料として、高いPu含有率を持つMOX燃料の開発が進められている。MOX燃料の熱伝導率は燃料ロッドの設計や照射挙動評価のために重要な熱物性値の一つである。高Pu含有率のMOX燃料の熱伝導率評価は少なく、Amを含有したMOX燃料の熱伝導率の研究は以前にわれわれが行った研究以外にはない。本研究ではJAEAにて取得されたPu含有率: 30%のMOX燃料の熱伝導率データを用いて、熱伝導率に対する密度,O/M,Am含有率の影響を考慮した熱伝導率評価式を導出した。
米野 憲; 森本 恭一; 加藤 正人; 鹿志村 元明; 小笠原 誠洋*; 砂押 剛雄*
Transactions of the American Nuclear Society, 97(1), p.616 - 617, 2007/11
MOX燃料の熱伝導率は照射挙動評価のために重要な熱物性の一つである。熱伝導率は温度,O/M比,組成などによる影響を受ける。以前、900Kから1770Kの温度範囲におけるMOX燃料の熱伝導率に及ぼすO/M比の影響を報告したが、高温域までの測定は行ってはおらず、ほかの報告例は少ない。本報告では、Pu含有率約30%,Am含有率(Am/Metal)約2%のMOX試料を用い、最高温度2200Kまでの高温度域にて熱拡散率測定を行い、O/M比及び温度をパラメータとする高温領域での熱伝導率について評価した。
中道 晋哉; 加藤 正人; 森本 恭一; 菅田 博正*; 鹿志村 元明; 安部 智之
Transactions of the American Nuclear Society, 96(1), p.191 - 192, 2007/06
日本原子力研究開発機構では、高速炉燃料として20-32%Pu含有MOX燃料について開発を行ってきた。照射時の燃料ペレットの大きな温度勾配によりPu及びUの再分布が生じ、ペレット中心部でPu含有率が43%に増加する。照射中の燃料ペレットの設計温度はペレットの融点により制限される。そこで43%Pu含有MOXの融点を評価することが重要となる。本研究では、Re内容器を用いたサーマルアレスト法によって決定した融点の、直下の温度で熱処理することにより、43%Pu含有MOXが溶解しないことの確認を行った。43%Pu-MOX試料についてRe内容器を使って2978Kで40秒間の熱処理を行った。金相観察及びXRDの結果から、熱処理温度が固相温度以下の温度であることが示された。(PuAmU)Oは2978K20Kで固相状態であることが確かめられた。
加藤 正人; 森本 恭一; 菅田 博正*; 小無 健司*; 鹿志村 元明; 安部 智之
Transactions of the American Nuclear Society, 96(1), p.193 - 194, 2007/06
核燃料の融点は、燃料の最高温度を制限するため、燃料開発を進めるうえで重要な物性データの一つである。MOX燃料は、O/M比が2.00より低い領域で用いられるため、融点に及ぼすO/Mの影響を調べることが重要である。MOXの融点測定は、タングステンカプセルに封入した試料によりサーマルアレストにより測定されてきた。最近、著者らは、タングステンカプセルによる測定は、試料との反応が起こるため、正しい融点を測定していないことを見いだした。カプセル材との反応を防ぐためにレニウム容器を用いて融点測定を行った。40%及び46%Puを含むMOXの融点をサーマルアレスト法により測定した。固相線温度は、O/Mの低下で上昇することが確認できた。得られた測定結果は、タングステンカプセルで測定された従来の測定結果より50-100K高い温度である。
加藤 正人; 森本 恭一; 米野 憲; 中道 晋哉; 鹿志村 元明; 安部 智之; 宇野 弘樹*; 小笠原 誠洋*; 田村 哲也*; 菅田 博正*; et al.
JAEA-Technology 2006-049, 32 Pages, 2006/10
本研究では、燃料の熱設計で特に重要である融点と熱伝導率について、広範囲の組成のMOXについて測定を実施し、測定データの信頼性を向上させるとともに、Amの影響を評価した。融点測定は、タングステンカプセル中に真空封入して実施したが、30%Pu以上のMOXの測定では、測定中にMOXとタングステンの反応を防ぐため、レニウム製の内容器を用いて評価した。その結果、MOXの融点は、Pu含有率の増加で低下し、O/Mの低下でわずかに上昇することが確認できた。また、Amの融点に及ぼす影響は、3%までの含有では大きな影響はないことが確認できた。熱伝導率は、Amの含有によって、900C以下でわずかに低下し、フォノン伝導による熱伝導メカニズムに不純物として扱うことによって評価できることを確認した。本測定結果から温度,O/M,Am含有率及び密度を関数とした熱伝導率評価式を導き、文献値を含めて実験データをよく再現できることを確認した。得られた融点及び熱伝導率の測定結果によって、「もんじゅ」長期保管燃料に蓄積したAmの影響を評価することができた。燃料の熱設計へ及ぼすAmの影響はわずかである。
前田 幸基; 鹿志村 洋一; 鈴木 寿章; 礒崎 和則; 干場 英明; 北村 了一; 中野 朋之; 高松 操; 関根 隆
JNC TN9440 2005-001, 540 Pages, 2005/02
試験炉規則第14条の2では、原子炉設置者に対して、「原子炉施設の定期的な評価(以下「定期的な評価」)として、(1)原子炉の運転を開始した日から起算して10年を超えない期間ごとに、1)原子炉施設における保安活動の実施の状況の評価、2)原子炉施設における保安活動への最新の技術的知見の反映状況の評価を義務付けている。 これを受け、高速実験炉「常陽」における定期的な評価(保安活動に関する評価)として、「原子炉施設の保安活動の実施状況の評価」及び「原子炉施設の保安活動への最新技術知見の反映状況の評価」を平成17年1月に実施した。これらの評価の結果、これまでの保安活動及び最新の技術的知見の反映状況は適切であったことが確認できた。また、本評価により、原子炉施設の安全性・信頼性確保のための新たな追加措置は摘出されなかった。
中村 博文; 安部 智之; 鹿志村 卓男; 永井 俊尚; 前田 誠一郎; 山口 俊哉; 黒木 亮一郎
JNC TN8440 2003-016, 39 Pages, 2003/07
GEN-II Pjタスクフォースチームは、東海事業所の厳しい現実を見据えたうえで、現場に立脚し、かつ従業員が高いモラルや目標を維持できる東海事業所における研究開発計画をまとめることを目的として、平成14年12月19日から中堅*若手7人で活動を開始した。検討に際して、はじめに日本の核燃料サイクルを取り巻く現状を以下のように認識した。・軽水炉サイクルから高速炉サイクルへの技術の流れが不明確・高速炉サイクル確立にはプルサーマル実施が必須・廃棄物関連コスト(「負の遺産」)への対応は喫緊の課題 その上で、実用化戦略調査研究(F.S.)の研究開発計画と整合のとれた核燃料サイクル研究開発計画(今後1020年)を検討し、以下に示す核燃料サイクル研究開発の基本的な取り組みと東海事業所における具体的な対応策を提案した。・エネルギー安定供給を支える「強靭な核燃料サイクル」の確立と高度化*核燃料サイクルの安定運用のための冗長性確保*異常等の発生頻度低減と迅速な対応*安全、信頼性、安心、透明性向上・長期的供給可能な基幹エネルギー源として高速炉サイクル技術を早期に確立*軽水炉サイクル技術との連携を取った研究開発*安全性、経済性、環境負荷低減、核拡散抵抗性を考慮した複数の実用可能な技術に優先順位をつけて研究開発*実用化に近い技術から早く提示・廃棄物処理、処分技術の確立と廃棄物から見た核燃料サイクル技術の最適化*廃棄物処理、処分方策の早期実現による「負の遺産」の低減*廃棄物関連技術に基づき各サイクル技術を経済性、環境負荷両面で最適化サイクル施設の除染*解体技術の開発新施設の設計*建設段階から、解体等のコストを配慮
寺門 嗣夫; 鹿志村 洋一
動燃技報, (91), p.20 - 28, 1994/09
高速実験炉「常陽」では、高速炉のより一層の運転信頼性の向上と実用化への運転技術開発の観点から、原子炉の全運転領域にわたる制御棒操作自動化システムの開発を行っている。これまでに、運転経験をルール化したファジィ制御を用いた自動化システムの基本プログラムを設計・製作し、これを「常陽」運転訓練シュミレータ及びプラント動特性解析コードに組み込み、制御特性を検証し、評価した。この結果、原子炉の全運転領域での制御特性が円滑かつ連続的に安定した挙動を示すことを確認し、制御棒操作自動化システムの実機への適用の見通しを得ることができた。
安部 智之; 鹿志村 元明; 加藤 正人; 森本 恭一
no journal, ,
高速炉燃料の熱設計の合理化を目指して、プルトニウム・ウラン混合酸化物の融点及び熱伝導率測定を計画した。融点測定は、サーマルアレスト法による測定を行い、熱伝導率は、レーザフラッシュによる熱拡散率測定とドロップカロリーメータによる比熱測定を実施する。
加藤 正人; 森本 恭一; 鹿志村 元明; 安部 智之; 宇野 弘樹*; 菅田 博正*; 田村 哲也*; 柴田 和哉*
no journal, ,
従来の測定方法により30%Pu以上のMOXの融点測定を行った場合、タングステンとMOXの間に反応が起こりMOXの融点を測定していないことが確認できた。反応を防ぐためにレニウムを用いた測定を行い、PuO-UO系の固相線及び液相線を評価した。
森本 恭一; 加藤 正人; 米野 憲; 鹿志村 元明; 安部 智之; 小笠原 誠洋*; 砂押 剛雄*; 宇野 弘樹*; 田村 哲也*
no journal, ,
MOX燃料の熱伝導率評価として、Pu含有率(Pu/Metal):約30%,酸素・金属比(O/M比)を約1.902.00に調製した試料についてレーザーフラッシュ法による熱拡散率測定を行い、MOXの熱伝導率におけるO/M比ごとの温度依存性について評価した。