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佐野 恭平; 爲田 惟斗; 阿久澤 禎; 加藤 颯真; 高野 祐吾*; 秋山 和樹
JAEA-Technology 2024-018, 68 Pages, 2025/02
東海再処理施設の高放射性固体廃棄物貯蔵庫(HASWS)は、再処理工程から発生した高放射性固体廃棄物を貯蔵する施設であり、湿式セル(ハル貯蔵庫)では使用済燃料をせん断・溶解して残った燃料被覆管(ハル)・燃料端未部(エンドピース)等を収納したハル缶、使用済みのフィルタ類・汚染機器類を貯蔵しており、乾式セル(予備貯蔵庫及び汚染機器類貯蔵庫)では分析試料のサンプリングを行った際の廃ジャグ等を収納した分析廃棄物用容器を貯蔵している。東海再処理施設の廃止措置に向け、HASWSは廃棄物の取出し設備を有していないため、取出し設備の検討を進めており、ハル貯蔵庫においては、英国の廃止措置において使用実績がある水中作業用小型ロボット(水中ROV)と、海洋分野にて海底に沈んだ物品の浮上げや運搬に用いられている水中リフタを活用した湿式貯蔵廃棄物の取出し方法を検討している。水中ROVと水中リフタの機能を組み合わせた取出し方法の成立性を確認するために、水中ROVと水中リフタ各々に要求する機能を確認する「単体試験」、水中ROVと水中リフタを組み合わせて水中で廃棄物を移動する「組合せ試験」、ハル貯蔵庫を模擬した環境にて廃棄物の回収を行う「総合試験」の順に、より実環境に近づけていくステップで廃棄物の取出しに向けた試験を実施した。本試験により、廃棄物の取出しに必要となる廃棄物に付属するワイヤの切断、廃棄物への水中リフタの取付け、廃棄物の開口部下までの移動、移動した廃棄物への回収吊具の取付けの各作業を一連で行うことができ、水中ROVと水中リフタを用いた湿式貯蔵廃棄物の取出し方法の成立性を確認した。
相馬 康孝; 加藤 千明
材料と環境2022講演集(CD-ROM), p.219 - 220, 2022/05
沸騰水型軽水炉においてはステンレス鋼すき間内部に外界の不純物イオンが濃縮し、酸性化することから、そのような環境(クレビス環境)におけるステンレス鋼の電気化学的性質を知ることは重要である。本研究は、クレビス模擬環境をバルクスケールで再現し、Fe-Cr-Ni合金の電気化学的性質に及ぼすCr濃度の影響を主体に調査した。クレビス環境を模擬した、温度288C、Cl濃度2
10
mol/dm
、pH約4.5、溶存水素濃度10ppbの水中で、Fe-20Ni-xCr (x=16.4, 23, 26)の分極曲線を計測した。その結果、-400mVにおける活性溶解のピーク電流、および-50mVにおける不働態保持電流密度はCr濃度x=16.4, 23、および26%の試験片でそれぞれおおよそ13.8, 15.9, 10.0
Acm
、および18.4, 8.5, 8.5
Acm
であった。いずれもx=26の電流値が若干低いが、本環境では分極曲線に及ぼす明確なCr濃度依存性は見られないと判断された。
相馬 康孝; 加藤 千明
第68回材料と環境討論会講演集(CD-ROM), p.205 - 206, 2021/10
金属すき間内に浸入したClイオンの散逸挙動に及ぼす温度の影響を調べた。すき間内部にセンサーを設置し、電気化学測定によって導電率を測定し、そこからCl濃度を考察した。温度50C、および80
Cでは共に、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)および白金(Pt)すき間内に浸入したClイオンは、外界を浄化した場合、濃度拡散に従い散逸した。一方、SUS304Lステンレス鋼すき間内に浸入したClイオンはPEEKおよびPtより散逸速度が遅いことが分かった。このことから、すき間内におけるSUS304Lのアノード溶解が散逸挙動に影響を及ぼしていると考えられる。そのため、散逸挙動に及ぼす温度の影響を定量的に調べるためには、アノード溶解速度、および局部腐食の有無を考慮した上で濃度拡散と電位差永動をともに考慮した数値計算が有効であると考えられる。
相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義
Proceedings of the 18th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems - Water Reactors, Vol.2, p.509 - 521, 2018/00
高温高圧水中におけるステンレス鋼のすき間内環境を調べるために、電気化学的手法によるその場観察を行った。小型(250
m)のセンサーをすき間内に設置し、すき間内の局部的導電率、
、分極抵抗、および腐食電位の測定を行った。これにより、バルク水導電率、バルク水溶存酸素濃度などの外部環境を変動させた際のすき間内環境の応答挙動をリアルタイムに分析した。その結果、すき間内の場所に依存して
が1桁以上変動すること、
はバルク水の溶存酸素濃度を脱気状態から30ppb程度までに上昇させただけで敏感に応答して増加すること、溶存酸素濃度32000ppbでは
はバルク水の100倍以上の値となること、並びにそれらの挙動はすき間形状に大きく依存することを明らかとした。
渡壁 智祥; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 諸菱 亮太*; 櫻井 祐*; 加藤 亨二*
日本機械学会論文集(インターネット), 83(850), p.16-00444_1 - 16-00444_14, 2017/06
厚肉積層ゴムとオイルダンパーから構成される免震装置の高速炉への適用が計画されているが、積層ゴムを実機に適用する場合、供用期間中の経年変化を考慮して建屋支持機能や復元機能の構造健全性を評価することが重要となる。そこで、本報告では、加熱促進劣化により経年を模擬した準実大の試験体を用いて静的加力試験を行い、経年が剛性や線形限界ひずみ等の力学特性に及ぼす影響について検討した。
相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義
腐食防食協会第63回材料と環境討論会講演集(CD-ROM), p.253 - 256, 2016/10
軽水炉構造材である低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)内部においては、主き裂とは別に粒界および粒内腐食が観察される。このことから、高温高圧水中におけるステンレス鋼のすき間構造部においては外界よりも厳しい腐食環境が形成され、それがき裂の進展に寄与する可能性がある。われわれは前報において、SUS316Lステンレス鋼の人工すき間内に小型のセンサーを設置し、局部的溶液導電率を調べたところ、すき間ギャップが十分小さい場合、
は外部環境(バルク水)より100倍以上の値を示すことが分かった。一方で、前報では溶存酸素濃度は純酸素飽和条件で一定としたため、すき間内環境の形成に及ぼす溶存酸素の影響は不明である。そこで本研究においては、バルク水の溶存酸素濃度を周期的に時間変化させ、その際のすき間内における導電率の応答挙動をIn-situ分析することで、すき間内環境に及ぼす溶存酸素の影響を考察した。その結果、バルク水を脱気状態から酸素飽和状態に変化させた場合、すき間内部の溶液導電率が最大で10倍以上となった。このことから、溶存酸素がすき間環境を形成する要因であると考えられた。
渡壁 智祥; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 諸菱 亮太*; 櫻井 祐*; 加藤 亨二*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
積層ゴムとオイルダンパーから構成される免震装置の高速炉への適用が計画されている。本装置の特徴の一つは、やや厚肉積層ゴムを採用していることである。地震条件の増大に対応するため、上下固有振動数を通常よりも低下させ、内部機器の応答低減を狙いとしている。本報告では、やや厚肉積層ゴムの経年変化特性について検討した。積層ゴムは成熟した技術となっているが、経年変化に関する試験実施が少ない。また、やや厚肉積層ゴムについては、経年変化後の線形限界や破断特性等の力学特性が把握されていない。経年30年及び60年を模擬した1/2縮尺系積層ゴム(直径800mm)及び1/8縮尺系積層ゴム(直径200mm)を用いて水平及び上下方向の静的加力試験を実施し、終局挙動近傍の復元力特性データを取得して経年が力学特性に及ぼす影響を把握する。また、経年を模擬した2種類の縮尺比の終局挙動を比較評価することで、経年状況下におけるスケール効果の有無を明らかにした。
相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 8 Pages, 2015/05
高温高圧水中(温度288C,圧力8.5MPa,溶存酸素濃度32ppm,導電率1.2
0.2
S(25
Cにおける値))に浸漬(500h)した低炭素オーステナイトステンレス鋼のすき間内において粒界酸化が発生した。粒界酸化はすき間の開口部から一定の距離を有し、かつすき間幅が比較的小さい特定の箇所で発生した。粒界酸化部ではFeとNi成分が選択溶解し、Crリッチな酸化物が形成した。粒界酸化の最大浸食深さは500hで約50
mであった。粒界酸化部周辺で形成された表面酸化皮膜層を電位-pH図を以て熱力学的に解析したところ、環境のpHは約3.2から3.4と推定された。粒界酸化部が起きた箇所に小型のセンサーを挿入し、すき間内の局所的な溶液導電率を測定した。測定した導電率を理論的に求めた導電率-pHの関係と比較した。その結果、すき間内ではバルクに比べ約100倍の導電率を示し、それに対応するpHは約3.5であった。以上の結果から、すき間内では溶液の酸性化が起き、それにより粒界酸化が発生したものと推定された。
相馬 康孝; 加藤 千明; 山本 正弘
Corrosion, 70(4), p.366 - 374, 2014/04
被引用回数:10 パーセンタイル:42.43(Materials Science, Multidisciplinary)288C, 8MPaの純水中において316Lステンレス鋼のすき間に生成した表面酸化皮膜の断面構造を走査型透過電子顕微鏡法を用いて分析した。溶存酸素濃度を2ppmとした場合、すき間内の開口部から一定の距離において2ないしは3層構造を有する多層酸化皮膜が生成した。多層酸化皮膜はFeベースの酸化物を核とし、外層にCrが濃縮する構造を示した。この構造は自由表面ではこれまでに報告例のないものであった。一方、脱気環境中においてはFe
O
を中心とした外層とCrが濃縮した内層からなる2層皮膜がすき間内の位置に関係なく観察された。多層皮膜が形成する環境条件を電位-pH図を用いて分析したところ、開口部から400
mの距離では、電位が一度低下した後、pHの低下を伴いながら再上昇することが示唆された。以上の結果から、ギャップが数
m程度の狭小なすき間内においても、電位とpHの時間変化で特徴づけられる、すき間内の特異的な水環境が存在することが示された。
相馬 康孝; 加藤 千明; 山本 正弘
Journal of the Electrochemical Society, 159(8), p.C334 - C340, 2012/07
被引用回数:10 パーセンタイル:33.11(Electrochemistry)561K純水中で溶存酸素濃度を変化させることで異なる電位でステンレス鋼上に表面酸化皮膜を形成し、皮膜構造及び組成の電位依存性を、熱力学的に求めた複合酸化物を含む金属酸化物の溶解度から分析した。形成した酸化皮膜の断面構造を集束イオンビームで採取し、走査型透過電子顕微鏡、及びエネルギー分散型X線分光分析で観察した結果、今回調べた電位領域では表面に複合酸化物からなる2層構造の酸化膜が生成した。熱力学計算との対応を調べたところ、低い電位領域では熱力学的に最も溶解度の小さい酸化物が内層として形成し、それ以外の酸化物は溶解度の小さい順に外層に析出が起きることがわかった。一方、高い電位領域では金属中のCr成分が優先的に溶解することで、Cr濃度の低い内層酸化膜が形成することがわかった。
相馬 康孝; 加藤 千明; 山本 正弘
Materials Transactions, 53(1), p.195 - 200, 2012/01
被引用回数:11 パーセンタイル:48.24(Materials Science, Multidisciplinary)SUS316Lステンレス鋼を、溶存酸素濃度(DO)2ppm,温度288C,圧力9MPaの純水中に浸漬し、1,10及び100h保持した後、取り出した。浸漬後の試料から集束イオンビームにより薄膜片を採取し、走査透過電子顕微鏡により表面酸化皮膜の断面像、及びEDSによる元素マッピング像を得た。この結果、1h浸漬で、緻密な酸化物からなる内層、及びFeリッチ酸化物とNiリッチ酸化物からなる外層の二層酸化皮膜が形成された。時間が経過するにつれ、内層酸化皮膜は厚く成長したが、Niリッチの外層酸化物直下の内層は成長が抑制されることが明らかとなった。1hでは、外層酸化物の大部分はFeリッチ酸化物であったが、時間とともにNiリッチ酸化物が新たに核生成した。10h浸漬以降では、核生成したNiリッチ酸化物の成長速度がFeリッチ酸化物のそれよりも速いため、Feリッチ酸化物が、Niリッチ酸化物の内部に取り込まれた。
加藤 篤志; 根岸 和生; 秋山 洋*; 岩崎 幹典*; 岡藤 孝史*; 阿部 岩司*; 杣木 孝裕*; 梅木 克彦*; 福島 泰明*; 澤本 佳和*
no journal, ,
JSFRでは、鋼製コンクリート構造格納容器(SCCV)を採用し、品質の向上と建設工期の短縮を図っている。その実用化のため、強度試験や解析等の研究開発を実施しており、その研究開発の概要を紹介する。
磯前 日出海; 中村 仁宣; 松本 正喜; 加藤 良幸; 中道 英男; 小磯 勝也*; 庄司 薫*
no journal, ,
グローブ作業時の手部被ばくの管理方法として繰り返し利用可能なガラス線量計を指輪型線量計として作業管理に適用した。同管理手法を紹介するとともに、ガラス線量計の照射結果について示す。
相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義
no journal, ,
高温高圧水中におけるステンレス鋼のSCCの進展挙動に及ぼすき裂のすき間内環境の影響を明らかとするため、SUS316Lステンレス鋼のすき間腐食試験片を作製し、試験片に埋め込んだセンサーを用いることで、すき間内液性変化の目安となる溶液導電率のIn-situ分析を行った。その結果、すき間のギャップが十分小さい場合、溶液導電率は純水のそれより二桁以上上昇し、その部分では粒界腐食が発生することが分かった。
相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義
no journal, ,
軽水炉環境におけるステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)は重要な経年劣化事象の一つであると認識されている。多くの研究者がすき間形状となるSCCの先端はバルクとは異なる水溶液環境で腐食していることを指摘している。しかしすき間内の環境を直接その場観察した例は極めて少ない。そこで本研究では人工すき間を形成し、そこに小型の電気化学センサーを挿入することで高温高圧水中におけるすき間内の局部環境の測定を行った。実験としては、ステンレス鋼板2枚ですき間を構成し、片方の板に高純度アルミナで絶縁した約300
mの電極をロウ付けしてセンサーとした。センサー付きのすき間試験片を温度288
C、溶存酸素濃度32ppm、入口導電率0.06
S/cmの水中に浸漬し、インピーダンス法より、溶液導電率を測定した。実験の結果、すき間のギャップが60
mの場合、溶液導電率はバルク水と同等であったが、10
mの場合、バルク水よりも100倍以上の導電率が計測された。この導電率はpH約3に相当し、288
C水の中性値である5.65と比較すると、すき間内ではギャップが十分小さい場合、局部的な酸性化が起きることを示した。
谷川 聖史; 加藤 良幸; 磯前 日出海; 小松崎 舞*; 吉野 正則*
no journal, ,
MOX粉末からのPu回収技術として、炭化珪素とMOX粉末中のPuOを1:1で混合し、1300度で加熱した試料は、室温硝酸に溶解させることで約75%のPuが回収できた。さらに溶け残った試料に新たに炭化珪素を添加・加熱することで合計約95%のPuが回収できた。
相馬 康孝; 加藤 千明; 上野 文義; 青木 聡; 稲垣 博光*
no journal, ,
高温純水中におけるステンレス鋼すき間内環境に及ぼすすき間幅gと奥行きdの影響を分析するため、微小電極を設置した各種形状のすき間試験片を製作し、288C水中に浸漬した。表面酸化膜とすき間内溶液導電率を調べ、g-d平面上で整理した結果、本研究の範囲内では、すき間内の局部腐食の発生は確認されなかったが、一定のg-d領域に酸素ポテンシャルが低下し、かつ溶液導電率の高い環境条件が形成されることが分かった。
相馬 康孝; 小松 篤史; 加藤 千明
no journal, ,
高温水中におけるステンレス鋼すき間内溶液導電率Kを知ることは、すき間腐食の発生メカニズムや応力腐食割れの先端部における溶解挙動を知る上で重要である。本研究では、温度288C、圧力8MPaにおいて溶存酸素濃度を変化させた場合のKの応答挙動に及ぼす、バルク水中の微量塩化物イオン、およびステンレス鋼材中に含まれる不純物(CaS介在物の有無, リン, 硫黄含有量)の影響を調べた。CaS介在物を硝酸で除去した酸洗材、および鋼中リン, 硫黄濃度を低減したSUS316EHP鋼ですき間を形成してKを測定し、一般的なSUS316Lステンレス鋼(標準材)のそれと挙動を比較したところ、これらには顕著な差がないことが分かった。このことから、鋼材から溶出する不純物としてのリン, 硫黄はKの変化に大きな寄与を与えないことが分かった。バルク水に50ppbのCl
を添加した環境で標準材のKの変化を測定したところ、Kの最大値は未添加の場合の2倍以上の値になった。このことから、微量塩化物はすき間の内部に泳動濃縮することが分かった。
相馬 康孝; 小松 篤史; 加藤 千明
no journal, ,
本研究では、Clを含む288
Cの水中におけるステンレス鋼の隙間内の水化学に及ぼす電位(ECP)の影響について検討した。ギャップ15
mの隙間内の溶液の電気伝導度を、すき間開口部からの距離が異なる3か所に設置した小型センサーを用いてその場で測定した。隙間試料外表面でのECP(Eext)は、バルク水中の溶存酸素濃度によって制御された。Eextを約-0.49V(288
Cの標準水素電極基準)から-0.12Vに増加させると、隙間入口から21mmの地点で
が12から160.3
S/cmに増加することが確認された。電気化学反応を考慮したFEM解析により、この挙動を定量的に再現した。この電位範囲では、Cl
がすきまに輸送される主要な陰イオン種であると考えられる。さらにEextを0.3Vまで上げると、
が減少した。この挙動は、酸化種(O
,ハイドロクロメートイオン)とアルカリ種(OH
)の隙間へのフラックスが増加したためと考えられた。
相馬 康孝; 小松 篤史; 加藤 千明
no journal, ,
クラック内部に代表されるすき間構造の内部環境を知ることは高温水中におけるステンレス鋼の応力腐食割れのメカニズム解明に重要である。これまでにもすき間内環境の分析例および優れたレビューが発表されているが、すき間内環境をその場測定した例は少ない。そこで本研究ではすき間内環境としてすき間内溶液導電率()を高温水中でin-situ測定し、重要な環境変数である電位(ECP)を変化させ、
-ECPの関係を調べた。