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益木 悠馬*; 勝田 長貴*; 内藤 さゆり*; 村上 拓馬*; 梅村 綾子*; 藤田 奈津子; 松原 章浩*; 南 雅代*; 丹羽 正和; 吉田 英一*; et al.
Journal of Hazardous Materials, 485, p.136843_1 - 136843_10, 2025/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Environmental)滋賀県東部の姉川上流域には、伊吹山の斜面崩壊でせき止められて生じた2つの湖成層の河岸段丘が分布する。このうち、下位の湖成層は、植物遺体のC-14年代測定から完新世中期に形成されたことが明らかとなった。また、湖成層の岩相は、mmスケールの縞状構造に富む層が10cmオーダーでシルト質粘土層と互層し、化学分析からヒ素が大陸地殻の約30倍の濃度(77g/g)で濃集する。さらに、蛍光X線やX線吸収分光などを用いた微小領域測定から、縞状構造は1年に1枚の縞を刻む年層であること、ヒ素は春季と秋季の循環期に堆積したこと、ヒ素は硫化物として存在し非晶質有機物と共存することなどが示された。これらの結果から、年縞のヒ素濃集は、季節変動に伴う有機物の供給と、続成過程における有機物分解によるレドックス変動によって生じたことが明らかとなった。
吉田 英一*; 山本 鋼志*; 淺原 良浩*; 丸山 一平*; 刈茅 孝一*; 齊藤 朱音*; 松井 裕哉; 望月 陽人; 城 まゆみ*; 勝田 長貴*; et al.
Communications Engineering (Internet), 3, p.67_1 - 67_10, 2024/05
地下空洞やボーリング孔のような母岩中の水みちの恒久的な閉塞は、例えば、地下を利用する二酸化炭素貯留や放射性廃棄物処分のような多くの地下利用における長期安全性やその効果の維持を確実にするため必要である。通常用いられるセメント系材料による閉塞では、化学的・物理的な性能低下により十分な恒久性を発揮しない可能性がある。天然のカルサイトのコンクリーションの形成に関する研究により、コンクリーション化剤を用いたより恒久的なシーリング技術が開発された。この技術は、地下研究施設の深度350mの坑道近傍に存在する水みちの閉塞のための原位置試験に適用された。その結果、水みちは短期間に急速に閉塞するとともに、地震(M5.4)による攪乱後も再閉塞していた。また、これにより、岩盤は初期の母岩相当まで透水性が低下しており、この方法による閉塞が恒久的でロバストであることが実証された。
吉田 英一*; 山本 鋼志*; 淺原 良浩*; 丸山 一平*; 刈茅 孝一*; 齊藤 朱音*; 松井 裕哉; 望月 陽人; 勝田 長貴*; Metcalfe, R.*
Powering the Energy Transition through Subsurface Collaboration; Proceedings of the 1st Energy Geoscience Conference (Energy Geoscience Conference Series, 1), 20 Pages, 2024/00
多くの地下構造物の長期間の安全確保にあたっては、岩盤中に存在する断層や坑道近傍の掘削損傷領域を対象とした地下水流れの恒久的なシーリングが重要となる。しかし一般に用いられるセメント材では化学的な変質等によりそのような効果が期待できない。このため、天然で見られる炭酸塩鉱物によるコンクリーションに着目したコンクリーション化剤が開発された。本論文は、コンクリーション化剤に期待される性能を確認するため、日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センター地下施設を活用して実施した原位置試験結果をまとめたものである。原位置試験の結果、コンクリーション化剤は急速に硬化し1年間程度で掘削損傷領域の透水性を1/1000減少させるとともに、同施設近傍で起こった地震による影響と考えられる一時的な透水性の増加も再シーリングされ低下することが確認できた。これらのことから、この新しい技術は、多様な目的をもつ地下施設に適用可能であると考えられる。
勝田 長貴*; 梅村 綾子*; 内藤 さゆり*; 益木 悠馬*; 板山 由依*; 丹羽 正和; 城野 信一*; 吉田 英一*; 川上 紳一*
Spectrochimica Acta, Part B, 210, p.106817_1 - 106817_11, 2023/12
被引用回数:1 パーセンタイル:19.24(Spectroscopy)湖成堆積物から過去の気候変動を読み取る上で、蛍光X線分析による化学組成マッピングは非常に有効な分析手法の一つとなっている。ただしその際、粒子径や鉱物組成がX線強度に及ぼす影響、すなわち「不均一効果」の評価が課題となっていた。本研究では、組成既知のいくつかの2種混合粉末試料、およびバイカル湖の湖成堆積物を対象とした走査型X線顕微鏡による分析を行い、X線強度や粒子径などとの関係を検証した。その結果、粒子径が小さい場合において、不均一効果の影響が大きくなることが分かった。
勝田 長貴*; 高野 雅夫*; 佐野 直美; 谷 幸則*; 落合 伸也*; 内藤 さゆり*; 村上 拓馬*; 丹羽 正和; 川上 紳一*
Sedimentology, 66(6), p.2490 - 2510, 2019/10
被引用回数:8 パーセンタイル:51.05(Geology)海や湖の堆積物の連続的な化学組成変化は、古環境の変化を推定する上で重要な情報となる。しかし、このような含水堆積物の化学組成をX線蛍光分析で測定する際は、吸着水がX線強度に及ぼす影響の評価が問題となる。本研究では、X線吸収・放出理論に基づきX線強度を補正する手法を検討し、含水堆積物に対して、-XRF走査型顕微鏡により化学組成の定量データを連続的に取得することを可能にした。
勝田 長貴*; 池田 久士*; 柴田 健二*; 國分 陽子; 村上 拓馬*; 谷 幸則*; 高野 雅夫*; 中村 俊夫*; 田中 敦*; 内藤 さゆり*; et al.
Global and Planetary Change, 164, p.11 - 26, 2018/05
被引用回数:11 パーセンタイル:40.44(Geography, Physical)バイカル湖ブグルジェイカサドルの堆積物中の化学組成を高分解能に分析することにより過去3.3万年以上の内陸シベリアの古環境及び古気候変動を復元した。完新世の気候は、6500年前に温暖、乾燥に変化し、氷期から間氷期の気候システムに遷移したことを示唆する。最終氷期においては、プリモールスキー山脈に起因する砕屑性炭酸塩の堆積がハインリッヒイベント(H3とH1)に伴って生じた。また、ハマル-ダバン山脈の氷河融解水がセレンガ川を通じて供給された。アレレード・ヤンガードリアス時に発生した無酸素底層水は、セレンガ川からの流水の減少とプリモールスキー山脈から供給された有機物の微生物分解で生じたものと考えられる。完新世初期の降水の減少は、8200年前の寒冷イベントに対応する。
吉田 英一; 山本 鋼志*; 天野 由記; 勝田 長貴*; 林 徹*; 長沼 毅
Environmental Geology, 55(6), p.1363 - 1374, 2008/09
被引用回数:10 パーセンタイル:28.57(Environmental Sciences)高師小僧は日本において第四紀の堆積岩に生じる現象である。それらは、植物の根の周囲に形成された円筒状の鉄酸化物の塊である。構造的な特徴から、植物の根が分解された後、中央の空洞に酸化性の水が流れることによって、鉄酸化物が濃集されると考えられている。鉄酸化物から採取した微生物の遺伝子解析を行った結果、鉄酸化反応を行う微生物に近縁な種が検出されており、団塊の形成に関与した可能性が示唆された。顕微鏡観察の結果からも、空隙を満たしている鉄酸化物には微生物のコロニーが付着していることが明らかになっている。地質史及びナノ化石から、これらの鉄団塊は少なくとも10万年間もの間深度数十メートルの還元的な第四紀の堆積物中に埋蔵されていたと考えられており、水-岩石-微生物の相互作用によって形成された鉄酸化物の団塊は、還元環境下で持続しうることが示された。このような現象は、核種の移行に影響を及ぼす可能性が考えられるため、放射性廃棄物を地層処分した後のアナログとして重要である。
益木 悠馬*; 勝田 長貴*; 丹羽 正和; 内藤 さゆり*; 由水 千景*; 陀安 一郎*
no journal, ,
本研究では、気候・環境変動に関する研究対象としている滋賀県東部姉川上流域の湖成層において見出されたヒ素の濃集の原因を探るため、堆積物の安定炭素・窒素・硫黄同位体比分析と化学組成分析を行った。その結果、ヒ素濃集は伊吹山の山体崩壊に伴う美濃帯堆積岩類からの流出によって生じたと推察されることが分かった。
板山 由依*; 早野 明日香*; 亀谷 侑史*; 安田 志桜里*; 村上 拓馬*; 落合 伸也*; 丹羽 正和; 勝田 長貴*
no journal, ,
シベリア南東部・バイカル湖地域は日射量変動に対して世界で最も鋭敏に応答してきた地域である。これまでにバイカル湖湖底堆積物を用いた古環境変動解析研究は数多く行われてきたが、復元された古気候記録の多くは生物起源シリカ(BioSi)や花粉化石を中心とした生物情報に基づくものであった。このため、氷期のような寒冷乾燥した大陸内の気候下では生物生産が激減するため、その時代の古気候・古環境変動は良く分かっていなかった。本研究では、1999年に湖南部で掘削されたコアを用いて、BioSi含有量に加え、ウラン含有量と鉱物粒子径の分析を実施し、氷期を含む過去15万年間(全長24m分)の古環境変動をより詳細に復元することができた。
板山 由依*; 村上 拓馬*; 藤田 奈津子; 鏡味 沙耶; 木田 福香; 落合 伸也*; 丹羽 正和; 勝田 長貴*
no journal, ,
シベリア南東部・バイカル湖地域は、日射量変動に対して地球上で最も鋭敏に応答してきた。バイカル湖湖底堆積物を用いた古環境復元研究はこれまで数多く行われてきた。その中で、生物起源シリカ(BioSi)や花粉化石に基づく古気候記録は、氷期・間氷期(数万年)スケールや間氷期における千年スケールの変動を明確に示した。一方で、このような生物指標は寒冷期において低濃度でほぼ一定に推移するため、環境変動を評価することは困難であった。そこで、本研究は生物起源と独立性の高い無機地球化学指標に着目し、バイカル湖湖底堆積物コアBDP-99-1のケイ酸塩分画の鉱物粒子径、ウラン(U)含有量をBioSi含有量と共に連続的に測定してきた。本発表では、再検討した年代軸に基づく、過去14万年間の古環境変動解析の結果を報告する。
益木 悠馬*; 板山 由依*; 南 雅代*; 丹羽 正和; 由水 千景*; 陀安 一郎*; 勝田 長貴*
no journal, ,
本研究では、滋賀県姉川上流域に分布する伊吹山の地滑りで生じたせき止め湖の湖成層を対象として、安定同位体比分析や有機元素分析、粒度分析などを行い、堆積環境の考察を行った。その結果、堆積物中の有機物含有量と、硫酸還元によるヒ素硫化物の沈殿(固定)量が密接に関係していることが明らかとなった。
板山 由依*; 益木 悠馬*; 南 雅代*; 落合 伸也*; 由水 千景*; 陀安 一郎*; 丹羽 正和; 勝田 長貴*
no journal, ,
本研究では、モンゴル高原東部ブイル湖の湖底堆積物を用いて、生物源シリカの含有量分析や粒度分析、及び全窒素・全硫黄・全有機炭素分析などを行い、環境変動の復元を試みた。その結果、各分析データと、夏季モンスーン降水量の増減による流域からの砕屑物や栄養塩の流入量の変化や、大気降下物の影響との関係について明らかにすることができた。
池田 久士*; 柴田 健二; 村上 拓馬; 國分 陽子; 勝田 長貴*
no journal, ,
アジア大陸内陸部は、全球規模の気候変動に対して地球上で最も鋭敏に応答する地域であり、陸域環境の応答を理解する上で格好の情報を提供する。本研究では、過去3.3万年の堆積記録を有するバイカル湖湖底堆積物に関して、その全有機炭素・全窒素、ウランやひ素等の微量元素、生物起源シリカを定量分析し、古環境変動の復元を行なった。その結果、次のような結果を得た。(1)大陸内の気候システムは、約6000年前で氷期から間氷期の状態へシフトし、それ以前は温暖湿潤・寒冷乾燥、それ以降は温暖乾燥・寒冷湿潤変動で特徴づけられる。(2)バイカル湖周辺の生物生産量が約6000年前にピークに達し、それに伴いバイカル湖の深層水は還元化した。(3)ヤンガードリアス期やハインリッヒイベントといった最終氷期の寒冷化に対応する時期に、バイカル湖周辺地域で氷河の発達を示す氷河運搬砕屑性ドロマイト層と、セレンガ川流域の氷河融解水に起因するウラン濃度の上昇が認められた。
五十嵐 雄大*; Udaanjargal, U.*; 國分 陽子; 渡邊 隆広; 長谷川 精*; Niiden, I.*; 勝田 長貴*; Davaadorj, D.*; 長谷部 徳子*
no journal, ,
本研究では、モンゴル中南部にあるオルゴイ湖で掘削された長尺コアに石英,カリ長石を対象とした光励起ルミネッセンス(OSL)年代測定と堆積物TOC,植物残査,貝化石を対象とした放射性炭素(C)年代測定を適用し、年代の比較・検討を行うことでオルゴイ湖における連続的な時間的情報を提供する。石英OSL年代は0.6
0.1ka
10.7
2.5kaの範囲、カリ長石のIRSLは、1.1
0.1ka
52.9
5.0kaの範囲の値が得られた。
C年代は、1.4ka
48.6kaの値が得られた。このように長尺コアに年代軸を与え、オルゴイ湖での環境変動記録を議論する。
五十嵐 雄大*; Udaanjargal, U.*; 國分 陽子; 藤田 奈津子; 長谷川 精*; Niiden, I.*; 勝田 長貴*; Davaadorj, D.*; 長谷部 徳子*
no journal, ,
本研究では、モンゴル中南部にあるオルゴイ湖で掘削された長尺コアに石英,カリ長石を対象とした光励起ルミネッセンス(OSL)年代測定と堆積物TOC,植物残査,貝化石を対象とした放射性炭素(C)年代測定を適用し、年代の比較・検討を行うことでオルゴイ湖における連続的な時間的情報を提供する。石英OSL年代は0.6
0.1ka
10.7
2.5kaの範囲、カリ長石のIRSLは、1.1
0.1ka
52.9
5.0kaの範囲の値が得られた。
C年代は、1.4ka
48.6kaの値が得られた。このように長尺コアに年代軸を与え、オルゴイ湖での環境変動記録を議論する。
吉田 英一*; 山本 鋼志*; 丸山 一平*; 淺原 良浩*; 南 雅代*; 城野 信一*; 長谷川 精*; 勝田 長貴*; 西本 昌司*; 村宮 悠介*; et al.
no journal, ,
本報告は、コンクリーション化に関する研究の現状、研究成果に基づき開発したコンクリーション化剤および応用化のための原位置試験について紹介したものである。
早川 翼*; 勝田 長貴*; 國分 陽子; 長谷部 徳子*; 村上 拓馬; 宮田 佳樹*; 長谷川 精*; 長尾 誠也*; 川上 紳一*
no journal, ,
モンゴル北西部のテルヒンツァーガン湖(TR湖)と、西部のブンツァーガン湖(BT湖)で、放射年代測定法(土壌TOC・C-14、Pb-210・Cs-137)、粒子解析等を用いて、そこに記録される古気候・環境変動の解析を行った。TR湖底コアでは、堆積年代は約3000年と約6000年であり、生物起源シリカ(bioSi)濃度及び全有機炭素(TOC)濃度と、鉱物粒子径で顕著な変動が見られた。太陽活動指標との対比から、極小期にbioSiとTOCの低下と粒子径の減少、極大期でbioSiとTOCの上昇と粒子径の増加となった。また、1600年以降の太陽活動増加傾向期にbioSiとTOCの増加が見られ、周波数解析により、太陽活動周期に対応する約88, 約240, 約2400年の卓越周期を持つことが明らかとなった。一方、BT湖底コアでは、堆積年代は約150年であり、太陽黒点周期とおおよそ一致する数十年スケールの顕著な炭酸塩量の変動が認められ、太陽活動の静穏期に炭酸量の低下となり、約10-20年の卓越周期であった。したがって、アジア大陸半乾燥地域の気候は、太陽活動の影響を強く受けて変動していることが明らかとなった。
益木 悠馬*; 勝田 長貴*; 丹羽 正和; 由水 千景*; 陀安 一郎*
no journal, ,
本研究では、滋賀県東部姉川上流の河岸段丘のうち、伊吹山の山体崩壊に伴う堰止湖起源の湖成層の堆積環境の検討を行った。安定炭素・窒素・硫黄同位体分析結果から、湖成層の年縞に記録された季節変動に関する情報を得ることができた。