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小池 彩華*; 田窪 勇作*; 安楽 総太郎; 川喜田 竜平
NUMO-TR-24-03; 技術開発成果概要2023, p.62 - 64, 2024/10
地層処分事業の実施主体である原子力発電環境整備機構(NUMO)が、日本原子力研究開発機構(JAEA)をはじめとする関係研究機関及び大学との共同研究等により実施した2023年度の技術開発成果の概要を取りまとめ、報告する。本報告は、NUMOとJAEAの共同研究「ニアフィールドシステムの状態変遷に伴うバリア材及び核種の長期挙動評価のための研究」で2023年度に実施したセメント系材料と緩衝材との相互作用による長期変質挙動の検討に関する成果についての概要をまとめたものである。
西塔 祐稀*; 石渡 翔丸*; 堀内 美里*; 西木 悠人*; 菊池 亮佑*; 大竹 翼*; 川喜田 竜平; 高山 裕介; 三ツ井 誠一郎; 佐藤 努*
資源・素材講演集(インターネット), 11(1), 7 Pages, 2024/03
地下を利用した様々な工学技術(地層処分、地下貯留、石油増進回収等)において、人工バリアや岩盤のセメンテーションが注目されている。しかし、どのような鉱物でどのようにセメンテーションが進行して、どのような物性に変化するのかについての理解は不十分である。それらの理解のためには、実験室でセメンテーションを再現すること、セメンテーション後の構造の変化や物性の変化を詳細に調べることが重要となる。そこで本研究では、難透水性のベントナイト(乾燥密度0.6Mg/m)と、NaSiO溶液を用いて70Cで浸漬および通水実験を行い、その後の内部構造、鉱物組成、透水係数の変化等を調べた。走査電子顕微鏡での観察結果から、浸漬および通水実験ともに、ベントナイトの空隙を埋めるようにナトリウムシリケート水和物(NSHあるいはNASH)が確認された。また、通水実験では、通水時間が長くなるにつれて透水係数の低下が認められた。本研究で示されたセメンテーション法やセメンテーション後の物性変化の詳細な検討法は、セメントとともに地下に設置されるベントナイトの物性変化や、貯留岩へのアルカリ攻法による帽岩への影響を調べる上で有用なものになると考えられる。
柳田 明進*; 浦 蓉子*; 三ツ井 誠一郎; 石寺 孝充; 川喜田 竜平
奈良文化財研究所創立70周年記念論文集; 文化財論叢,5, p.843 - 856, 2023/03
鉄製遺物内部への塩化物塩の集積の有無とその要因を検討するため、平城宮・京より出土した3点の鉄製遺物に対して、蛍光X線分析による元素マップ、微小部X線回折分析、X線CTによる非破壊分析を実施した。さらに、既報の平城宮跡の環境調査結果に基づき、鉄製遺物の埋蔵環境を推定した。その結果、3点は、(1)酸化的な環境に埋没していたと推定され、針鉄鉱/磁鉄鉱の腐食層を有し、内部に赤金鉱が生成した鉄製遺物、(2)酸化的な環境に埋没していたと推定され、内部の金属鉄が溶出し、針鉄鉱のみの腐食層が形成された鉄製遺物、(3)還元的な環境に埋没していたと推定され、菱鉄鉱を含む腐食層が形成された鉄製遺物、であることが認められた。このうち、塩化物塩の集積が確認された鉄製遺物は(1)のみであった。平城宮跡の水質観測孔におけるCl濃度は観測点によって顕著な差異は認められないことから、Cl濃度以外の環境因子が塩化物塩の集積に影響を及ぼしていることが認められた。塩化物塩の集積は、針鉄鉱/磁鉄鉱からなる腐食層が形成されたことでアノードとカソードが分離し、局部腐食が生じたことが要因である可能性が考えられた。
川喜田 竜平; 齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 安楽 総太郎; 菊池 亮佑*; 大竹 翼*; 佐藤 努*
Applied Clay Science, 231, p.106722_1 - 106722_7, 2023/01
被引用回数:2 パーセンタイル:26.10(Chemistry, Physical)Montmorillonite (Mt) expansion and swelling are key factors for barrier performance of bentonite in trans-uranic (TRU) and high-level radioactive waste disposals. In the case of co-located geological disposal of TRU waste with high level waste, ammonium ion (NH) which is changed from nitrate ion leached from TRU waste has possibility to contact with bentonite, exchange interlayer cation of Mt to form NH-Mt, and deteriorate its performance. Because of similar hydration energy of NH to K, NH-Mt could have lower expandability or change to non-expandable mineral as reported on K-Mt. Therefore, expansion and alteration behaviors of NH-Mt, especially comparison to the behaviors of K-Mt, are necessary to understand for safety assessment of the waste disposal. In this study, the hydration behavior of NH-Mt was investigated by XRD and molecular dynamics (MD) simulation in comparison with K-Mt. XRD profiles under Relative Humidity (RH) control showed that expansion of NH-Mt was similar to that of K-Mt at more than RH40% with slightly different d-values. However, expansion of NH-Mt kept at lower than RH20%, while K-Mt easily dehydrate at the same RH. MD simulation revealed that hydrogen bonding (HB) in NH molecules causes the difference in hydration behavior between NH- and K-Mt, as HB cause larger basal spacing at dehydrated state and easier hydration. This gap on hydration may attribute the difference in alteration to non-expandable minerals after dehydration, indicating that NH have lower possibility for alternation and smaller effect on barrier performance of bentonite than K.
松浦 秀治*; 岩田 裕史*; 鏡原 聡*; 石原 諒平*; 米田 雅彦*; 今井 秀彰*; 菊田 真経*; 井上 裕喜*; 久松 正*; 川北 史朗*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(4A), p.2648 - 2655, 2006/04
被引用回数:15 パーセンタイル:48.78(Physics, Applied)宇宙用Si太陽電池の耐放射線性強化に関する研究の一環として、1MeV電子線又は10MeV陽子線照射がSi基板中の正孔濃度に及ぼす影響をホール効果により調べた。試料は、ボロン(B), アルミニウム(Al), ガリウム(Ga)等の異なる種類のアクセプタを添加したCZ成長Si基板,MCZ法で作製したB添加Si基板及びFZ法で作製したB添加Si基板を用いた。その結果、CZ基板では、陽子線照射量の増加とともに正孔濃度が減少し、添加不純物によらず2.510/cmで伝導キャリアのタイプが正孔から電子へと変化した。また、B添加したCZ, MCZ, FZ基板を比較したところ、いずれの基板も電子線照射量の増加とともに正孔濃度は減少するが、その減少の大きさはCZ, MCZ, FZの順であり、110/cm照射でCZ基板のキャリアタイプが電子に変化したのに対してMCZ, FZは正孔のままであった。CZ基板では添加不純物によらず正孔濃度の減少は同程度であること、CZ, MCZ, FZの順で正孔濃度の減少が少ないこと、CZ, MCZ, FZの順で基板に残留する酸素原子が少なくなることを考慮すると、正孔濃度を減少させる照射誘起欠陥の構造は、添加不純物と空孔の複合欠陥ではなく、基板に残留する酸素原子と空孔型の複合欠陥であることが示唆される。
市川 希*; 浜本 貴史*; 笹本 広; 市毛 悟*; 川喜田 竜平; 藤崎 淳*
no journal, ,
高アルカリ条件における緩衝材の変質挙動評価のモデルの妥当性評価のため、バッチ式反応試験と試験結果のモデル化を試みた。バッチ式反応試験では、セメントからの溶脱水を模擬した溶液(Region I溶液: 0.2MのNaOHとKOHの混合液でpH13程度及びRegion II溶液: 0.016MのCaOH溶液でpH12.5程度)とベントナイト(Kunigel V1及びKunipia F)を液固比50mL/g, 25Cまたは50Cの条件で、最長で2年間反応させた。その結果、例えば、Region I溶液とKunipia Fを50Cで反応させた試験では、反応に伴いモンモリロナイトのピーク強度がやや低下し、1.4年経過後以降では、フィリップサイトと推定される微量の二次鉱物の生成が推定された。この例を対象にモデル化を試みたところ、緩衝材の変質挙動としてモンモリロナイトの溶解量に着目した場合、モンモリロナイトの溶解及びイオン交換反応を考慮することで、概ね試験結果と整合した。一方、二次鉱物の沈殿反応を考慮した場合、整合しなかった。二次鉱物の沈殿に係る反応速度式のパラメータを対象とした感度解析の結果、不整合の要因は対象としたパラメータに依存するものではないことが示唆された。
川喜田 竜平*; 齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 安楽 総太郎; 小田 治恵; 三原 守弘; 佐藤 努*
no journal, ,
NH型モンモリロナイトの膨潤特性を評価するために、相対湿度(RH)制御XRDと分子動力学計算を用い、一価の陽イオン(Na, K, Cs, Rb, NH)を層間にもつMMTの膨潤挙動を比較した。RH制御XRD分析の結果、RH30%以下ではNa, K型では膨潤しにくいのに対し、NH, Cs, Rb型が高い膨潤性を持つことが分かった。イオン半径や水和エネルギーの近いNHとKの膨潤挙動が低湿度側で違うことを説明するため、分子動力学計算を行った。動径分布関数を検討した結果、アンモニウムイオンは底面酸素と水素結合を形成し、底面間隔が広がることで高い膨潤性を示すことが分かった。
川喜田 竜平; 笹本 広; 三原 守弘
no journal, ,
TRU廃棄物との併置処分を想定した場合、高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分において想定された緩衝材の変質に関わる発生可能性のあるシナリオに加え、TRU廃棄物に由来する特有の影響因子(有機物や硝酸塩)の影響も考慮したシナリオも検討する必要がある。本報告では、硝酸塩を含むTRU廃棄物からの浸出水が地層中で還元されて生成するNHによる緩衝材の長期安定性について、柴田ら(2004)の評価事例を参考に概略的な検討を試みた。検討の結果、TRU廃棄物由来のNHによる緩衝材の変質として、スメクタイトのNH型化及びNHの影響によるスメクタイトの非膨潤化のシナリオが想定された。本発表では前者に関して、発生可能性と緩衝材性能への影響を検討した内容を報告する。イオン交換反応を考慮した地球化学計算により、TRU廃棄物との併置処分を想定した場合、HLWのみの場合と比べるとスメクタイトのNH型化の発生可能性が高くなると推定された。一方、スメクタイトのNH型化が発生した場合の緩衝材性能への影響については、既往の知見に基づくと、スメクタイトのK型化やCa型化が発生した場合と比べても、膨潤性や透水性への影響は小さかった。このため、スメクタイトのNH型化が発生しても、緩衝材性能への顕著な影響は生じないと考えられた。
石渡 翔丸*; 菊池 亮佑*; 大竹 翼*; 佐藤 努*; 川喜田 竜平; 高山 裕介; 三ツ井 誠一郎
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分で緩衝材として用いられるベントナイトは、長期的には変質して本来求められるバリア機能が低下する可能性が指摘されている。ベントナイトの変質の一つであるセメンテーションによって緩衝材の膨潤圧の低下といった影響が生じることが指摘されているが、セメンテーションによる膨潤圧低下の根本的なメカニズムの解明にまでは至っていない。こうしたメカニズムの理解には、セメンテーションを引き起こす物質の特定だけでなく、セメンテーションによる岩石組織の変化への理解が不可欠である。本研究では、セメンテーションのナチュラルアナログとして、山形県大江町の月布鉱山の複数のベントナイト層から採取した原鉱石に対し、微細な組織の観察と膨潤圧試験を行い、セメンテーションの要因と膨潤圧との関係について考察を行った。乾式研磨法によりベントナイトの薄片試料を作製し、セメンテーションされたベントナイト原鉱石の微細な組織の観察を行った。走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、火山灰に元から含まれる粗大な石英や斜長石のほか、モンモリロナイトのマトリクス上に自生と思われる数mほどの微細なシリカ鉱物が普遍的に分布している様子が確認された。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてさらに詳細に観察したところ、微細なシリカ鉱物は石英やアモルファスシリカなどであり、モンモリロナイト端面に微細なシリカ鉱物が固着している箇所が確認された。こうした鉱物組織が原鉱石の膨潤圧の低下の要因として考えられた。さらに、このような組織は、複数のベントナイト層から採取した試料すべてで確認された一方で、モンモリロナイトと微細なシリカ鉱物の量比は試料によって大きく異なり、試料ごとにセメンテーションの程度に違いがあることを明らかにした。このような程度の違いが膨潤圧の低下量に影響を及ぼす可能性が示唆された。
三ツ井 誠一郎; 川喜田 竜平; 石寺 孝充
no journal, ,
地層処分の評価では、数百年から数万年以上の極めて長い時間スケールを扱う。一方、我々が行う実験は長くて20年程度に限られ、地層処分で想定される長期の現象を十分には模擬できていない可能性がある。ナチュラルアナログ研究は、地層処分で想定される現象に類似した自然現象の研究により、長期の時間スケールで進行する現象の理解や、実験等に基づいて作成したモデル等の長期予測への適用性の評価を目指すものである。炭素鋼製オーバーパックの腐食挙動について、数年から10年程度の浸漬試験における腐食量の経時変化がべき乗則で近似できること、シデライトなどの保護性の高い腐食生成物皮膜が試験片表面に観察されることなどから、腐食生成物皮膜による腐食反応抑制効果により説明できるとされている。しかしながら、数百年を超えるような長期の腐食挙動においてもこの効果が適用できることを浸漬試験結果のみで議論することは困難と考える。本研究では、考古学的鉄製品をナチュラルアナログとした調査により、腐食生成物皮膜による腐食反応抑制効果の考え方が数百年を超える長期の時間スケールにおいても適用可能であることを示唆する結果を得た。
川喜田 竜平*; 齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 安楽 総太郎; 小田 治恵; 三原 守弘; 佐藤 努*
no journal, ,
NH型モンモリロナイト(MMT)の膨潤特性を評価するため、相対湿度(RH)制御XRD分析と分子動力学計算を用い、Na, K, NH型MMTの膨潤挙動を比較した。RH制御XRD分析の結果、NH型MMTはRH30%以上でK型MMTと同様な膨潤挙動を示すが、RH30%以下ではNa, K型MMTよりも高い膨潤性を示すことが分かった。NH型MMTが低湿度側で高い膨潤性を示す原因について分子動力学計算により検討した結果、層間のNHと結晶層面の底面酸素が水素結合を形成することで底面間隔が広がったためであると考えられた。
石渡 翔丸*; 菊池 亮佑*; 大竹 翼*; 佐藤 努*; 川喜田 竜平; 高山 裕介; 三ツ井 誠一郎
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分では、緩衝材として膨潤性粘土であるベントナイトの利用が考えられており、ベントナイトが膨潤することで低透水性を維持し、放射性核種の移行を抑制することなどが期待されている。しかし長期的には、ベントナイトが変質し、本来求められるバリア機能が低下することが懸念されている。想定される変質過程の一つに、二次鉱物が空隙に沈澱してモンモリロナイトに固着するセメンテーションがあり、セメンテーションされることでベントナイトの膨潤性が低下する可能性がある。そこで本研究では、セメンテーションされたベントナイトのアナログ試料としてベントナイト原鉱石を分析し、セメンテーションが膨潤圧に及ぼす影響を検討した。まず、SEMおよびEPMAで得られた結果を組み合わせて、鉱物の種類を区別してその分布を可視化する「鉱物マップ」を作成し、鉱物の含有割合、粒度分布、粒子どうしの距離といった岩石組織のパラメータを定量化した。続いて重回帰分析を行い、定量したパラメータと測定した膨潤圧の相関関係を検討した。その結果、膨潤圧はモンモリロナイト含有量が多いほど大きくなる一方で、マトリクス中の随伴鉱物の周囲長が長いほど小さくなる傾向が見られた。随伴鉱物の周囲長は、モンモリロナイトと随伴鉱物が固着した部分の面積の指標となるパラメータであり、二次鉱物の固着の程度がセメンテーションされたベントナイトの膨潤圧に影響する可能性が示唆された。
川喜田 竜平; 安楽 総太郎; 花町 優次*; 三ツ井 誠一郎; 笹本 広; 三原 守弘
no journal, ,
我が国の放射性廃棄物の地層処分では、セメント材料とベントナイトの使用が検討されている。セメント材料は処分場の支保工に使用されるため、部分的にベントナイトと接触した状態が生じる。処分場の設計や長期安定性の観点から、これら材料の相互作用について現象理解を進めることが求められている。一般的なセメント材料であるポルトランドセメント(OPC)は、間隙水のpHが13以上と極めて高く、ベントナイトを著しく変質させる可能性がある。一方で、原子力機構で間隙水のpHを低下させる目的で開発した低アルカリセメント(HFSC)については、ベントナイトとの相互作用に関する知見は限られている。また、処分環境は地温や廃棄物の発熱により地表より高温になると考えられ、それによる鉱物の反応性や安定性が変化すると考えられるが、その影響についてはあまり調べられていない。本発表では、OPCおよびHFSCを対象とし、処分環境に相当する温度(50Cおよび80C)条件下で、圧縮ベントナイト(クニゲルV1; 乾燥密度1.37Mg/m)とセメント材料との相互作用に関して実施した試験の結果について報告する。
安楽 総太郎; 川喜田 竜平; 花町 優次*; 三ツ井 誠一郎; 笹本 広; 三原 守弘
no journal, ,
OPCまたはHFSCとベントナイトを接触させた試験において、界面近傍で観察されたベントナイトの変質と二次鉱物の生成を評価するため、コンピュータモデリングコードCABARETを用いた1次元反応性輸送モデルを構築した。OPCとクニゲルV1の接触試験の解析では、OPC中のCaがポルトランダイトの溶解により枯渇し、クニゲルV1中のSiがカルセドニーの溶解により枯渇し、XRDでの観察と同様、界面にC-S-Hゲルが析出することが確認された。80Cの条件では、C-S-Hゲルの析出により界面が閉塞し、拡散とそれに伴うクニゲルV1の変質が制限されることが確認された。HFSCとクニゲルV1の接触試験の解析では、OPCと比較してpHが低いHFSCの間隙水によるクニゲルV1の変質が著しく少ないことが示され、これは実験結果とも一致した。HFSCは、C-A-S-Hゲルとエトリンガイトの溶解によって界面近傍で空隙率を増加させ、クニゲルV1は、カルセドニーのわずかな溶解によって空隙率を増加させるといる解析結果が示された。
齋藤 彬人*; 川喜田 竜平*; 佐久間 博*; 小田 治恵; 本田 明; 佐藤 努*
no journal, ,
NH型モンモリロナイト(MMT)の膨潤挙動を明らかにするため、Na, K, NH型MMTをそれぞれ準備し、その膨潤性の違いを相対湿度(RH)制御XRDによる分析で比較した。NH型MMTは、RH30%以上でK型と同様の膨潤挙動を示し、RH30%以下ではNa、K型よりも膨潤性があることが示された。また、分子動力学計算では、低RH条件で、NH型はNa、K型よりも層間に1水分子層をもつ状態に達しやすいことが示された。これはNHのH原子とMMTの底面O原子の結合に起因すると考えられる。