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論文

Measurement of the spatial polarization distribution of circularly polarized gamma rays produced by inverse Compton scattering

平 義隆*; 遠藤 駿典; 河村 しほり*; 南部 太郎*; 奥泉 舞桜*; 静間 俊行*; Omer, M.; Zen, H.*; 岡野 泰彬*; 北口 雅暁*

Physical Review A, 107(6), p.063503_1 - 063503_10, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Optics)

偏光レーザーと電子による逆コンプトン散乱は偏光ガンマ線を生成する手法の一つであり、100%偏光のレーザーを用いることで100%の偏光ガンマ線を得ることができる。しかしながら、偏光具合はガンマ線の散乱角度に依存して変化する。本研究ではMeVのエネルギーのガンマ線の円偏光度を測定することが可能である磁化鉄を用いて、ガンマ線の円偏光度の空間分布を実験的に測定した。ガンマ線の磁化鉄の透過率の非対称性が確認され、中心軸付近において円偏光しているガンマ線が、散乱角度が大きくなると円偏光から直線偏光に変化することが確認された。

論文

Evaluation of analyzing power of gamma-ray polarimeter

遠藤 駿典; 静間 俊行*; Zen, H.*; 平 義隆*; Omer, M.; 河村 しほり*; 安部 亮太*; 奥平 琢也*; 北口 雅暁*; 清水 裕彦*

UVSOR-49, P. 38, 2022/08

To measure the circular polarization of gamma-rays, the gamma-ray polarimeter was developed. The analyzing power of the polarimeter was measured using circularly polarized gamma-rays in UVSOR BL1U. Magnetic hysteresis of the polarimeter was also observed. The analyzing power was obtained as 2.12$$pm$$0.04%.

論文

Dynamical response of transition-edge sensor microcalorimeters to a pulsed charged-particle beam

奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I.-H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 31(5), p.2101704_1 - 2101704_4, 2021/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.71(Engineering, Electrical & Electronic)

超伝導転移端センサー(TES)マイクロ熱量計は、優れたエネルギー分解能と高い効率を持った、加速器施設での実験に理想的なX線検出器である。高強度パルス荷電粒子ビームを用いたTES検出器の性能を研究するために、日本の陽子加速器研究施設(J-PARC)でパルスミュオンビームを用いてX線スペクトルを測定した。X線エネルギーの実質的な時間的シフトがパルスミュオンビームの到着時間と相関していることを発見した。これは、最初のパルスビームからのエネルギー粒子の入射によるパルスパイルアップによって合理的に説明された。

論文

Deexcitation dynamics of muonic atoms revealed by high-precision spectroscopy of electronic $$K$$ X rays

奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I. H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.

Physical Review Letters, 127(5), p.053001_1 - 053001_7, 2021/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:78.48(Physics, Multidisciplinary)

超伝導遷移エッジ型センサーマイクロカロリメーターを用いて、鉄のミュー原子から放出される電子$$K$$X線を観測した。FWHMでの5.2eVのエネルギー分解能により、電子特性$$K$$$$alpha$$および$$K$$$$beta$$X線の非対称の広いプロファイルを約6keVの超衛星線$$K$$$$alpha$$線とともに観察することができた。このスペクトルは、電子のサイドフィードを伴う、負ミュオンと$$L$$殻電子による核電荷の時間依存スクリーニングを反映している。シミュレーションによると、このデータは電子$$K$$殻および$$L$$殻の正孔生成と、ミュオンカスケードプロセス中のそれらの時間発展を明確に示している。

論文

iBNCT用線形加速器のビームコミッショニング

内藤 富士雄*; 穴見 昌三*; 池上 清*; 魚田 雅彦*; 大内 利勝*; 大西 貴博*; 大場 俊幸*; 帯名 崇*; 川村 真人*; 熊田 博明*; et al.

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1244 - 1246, 2016/11

いばらき中性子医療研究センターのホウ素中性子捕獲療法(iBNCT)システムは線形加速器で加速された8MeVの陽子をBe標的に照射し、中性子を発生させる。この線形加速器システムはイオン源, RFQ, DTL, ビーム輸送系と標的で構成されている。このシステムによる中性子の発生は2015年末に確認されているが、その後システムの安定性とビーム強度を共に高めるため多くの改修を施した。そして本格的なビームコミッショニングを2016年5月中旬から開始する。その作業の進展状況と結果を報告する。

論文

粒子ベースボリュームレンダリングによる大規模データの可視化技術

河村 拓馬; 井戸村 泰宏; 宮村 浩子; 今村 俊幸*; 武宮 博

システム制御情報学会論文誌, 28(5), p.221 - 227, 2015/05

スーパーコンピュータ上の大規模データをボリュームレンダリングで可視化することは、複雑なデータを解析し知見を得るために重要であるが、従来のクライアント/サーバ可視化システムでは可視化処理速度やデータ転送量の点問題があった。粒子ベースボリュームレンダリングを利用した遠隔可視化システムは、ボリュームデータをサイズの小さい可視化用粒子データに変換することで、対話的な可視化が可能なシステムである。粒子データの生成に、京やBX900等のスーパーコンピュータを利用することで、一億要素のデータを数秒で処理し、約1000並列までのストロングスケーリングを示した。

論文

Drift simulation of tsunami debris in the North Pacific

川村 英之; 小林 卓也; 西川 史朗*; 石川 洋一*; 碓氷 典久*; 蒲地 政文*; 麻生 紀子*; 田中 裕介*; 淡路 敏之*

Global Environmental Research (Internet), 18(1), p.81 - 96, 2014/09

2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波により東北地方から北太平洋へ流出した洋上漂流物に関して、北太平洋における分布を再現・予報するため、漂流シミュレーションを実施した。その結果、洋上漂流物は最初は黒潮続流と西風により主に東に流されながら、海洋の渦と大気擾乱により南北方向にも広がったと示唆された。浮遊性の高い洋上漂流物は、海流よりも海上風の影響をより強く受けて北太平洋上に広がり、2011年の秋頃には北アメリカ大陸西岸に到着したと考えられる。北アメリカ大陸周辺の洋上漂流物は大気圧の季節変動の影響を受けて広がったことが示唆された。また、予報シミュレーションにより、北アメリカ大陸からフィリピン諸島にかけて、洋上漂流物が帯状に広がることが予報された。

論文

Temperature and magnetic field dependent Yb valence in YbRh$$_2$$Si$$_2$$ observed by X-ray absorption spectroscopy

中井 裕人*; 海老原 孝雄*; 筒井 智嗣*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 中村 俊幸*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 82(12), p.124712_1 - 124712_5, 2013/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:50.87(Physics, Multidisciplinary)

重い電子化合物であるYbRh$$_2$$Si$$_2$$のYb価数の温度磁場依存性をX線吸収分光で観測した。測定からは、何れも突然の変化なしに、Yb価数が2Kから200Kの範囲で温度の下降に伴い減少することと、0Tから33Tの範囲で磁場の増加に伴い増加することが明かになった。Ybの価数は、磁場と温度に依存して、2.92から2.96の範囲であった。価数が2Kでは0Tで2.92で33Tで2.93である点で、YbRh$$_2$$Si$$_2$$は価数揺動状態にあることがわかり、高磁場でも整数価数に届かない。これらの結果はYbの価数が整数価数の3+に非常に近く、降温に伴い減少し、磁場の印加に伴い3+に近づくというこれまでの知識を支持するものである。

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state in $$alpha$$- and $$beta$$-TbAlB$$_4$$ at low temperature and high magnetic fields

松田 康弘*; 中村 俊幸*; 久我 健太郎*; 中辻 知*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*

Journal of the Korean Physical Society, 62(12), p.1778 - 1781, 2013/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.13(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-および$$beta$$-YbAlB$$_4$$中のYbイオンの価数をX線吸収および発光分光で2Kから280Kの温度範囲で測定した。価数は温度とともに3価に向かってゆっくり増加し、価数揺動の特性温度は約290Kと分かった。40Kで32Tまでの磁場を印可しYbの価数のわずかな増加($$sim$$0.002)も観測した。

論文

High-magnetic-field X-ray absorption and magnetic circular dichroism spectroscopy in the mixed-valent compound YbAgCu$$_4$$

中村 俊幸*; 松田 康弘*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(11), p.114702_1 - 114702_11, 2012/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:57.68(Physics, Multidisciplinary)

価数揺動系であるYbAgCu$$_4$$のX線吸収分光と円二色性の測定を35Tまで行い、得られた価数のH-T相図と磁化を比較することから、メタ磁性転移の起源が価数転移であることを明らかにした。円二色性はYb$$^{3+}$$でのみ観測され、Yb$$^{2+}$$では観測されなかった、一方で、四重極遷移に伴う円二色性スペクトルを観測し、理論計算からこれを明らかにした。

論文

福島第一原子力発電所から放出された放射性核種の海洋中移行シミュレーション

川村 英之; 小林 卓也; 古野 朗子; 印 貞治*; 石川 洋一*; 中山 智治*; 島 茂樹*; 淡路 敏之*

Reports of Research Institute for Applied Mechanics, Kyushu University, (143), p.111 - 117, 2012/09

2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により、周辺環境へ放射性核種が放出された。日本原子力研究開発機構では、事故当時からこれらの放射性核種が海洋環境へ与える影響を評価するため、海洋中放射性核種移行モデルと海洋大循環モデルを用いて数値シミュレーションを行ってきた。本研究では、事故後の約2か月間における放射性核種の移行を当時の海況場と関連させて解析を行った。その結果、おもに3月中旬に大気中へ放出された放射性核種は日本の東方向の太平洋の海表面に沈着し、それらが黒潮続流や海洋中規模渦等の海流により移行されたことが示唆される。また、福島第一原子力発電所から海洋中へ直接放出された放射性核種は、おもに沿岸に沿って南下し、その後は黒潮続流により拡散されながら東に輸送されたと考えられる。

論文

Valence fluctuation in YbAgCu$$_4$$ at high Magnetic fields

松田 康弘*; 中村 俊幸*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(1), p.015002_1 - 015002_2, 2012/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:57.68(Physics, Multidisciplinary)

YbAgCu$$_4$$の磁場誘起価数変化を35Tまでのパルス高磁場下で放射光X線吸収分光法から観測した。4.8KでのYbAgCu$$_4$$のYbの価数はメタ磁性転移で大きく増加することがわかった。55Tでの飽和価数は2.97と予想される。この値は、35Tでの$$Delta M/Delta v$$から評価した。また、この値は同様な化合物であるYbInCu$$_4$$の高温や高磁場でのYbの値とも一致する。この実験からは、理論から予測された通り、YbAgCu$$_4$$のメタ磁性転移は価数転移に由来するものであると結論する。

論文

Preliminary numerical experiments on Oceanic dispersion of $$^{131}$$I and $$^{137}$$Cs discharged into the ocean because of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant disaster

川村 英之; 小林 卓也; 古野 朗子; 印 貞治*; 石川 洋一*; 中山 智治*; 島 茂樹*; 淡路 敏之*

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(11), p.1349 - 1356, 2011/11

AA2011-0314.pdf:0.68MB

 被引用回数:173 パーセンタイル:99.79(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所の事故により海洋中へ放出された$$^{131}$$Iと$$^{137}$$Csの移行を数値シミュレーションにより計算した。計算結果は、海洋モニタリングで得られた観測点における放射性核種の時系列と良い一致を示した。また、4月上旬に北茨城市沖で採取されたコウナゴ内で検出された高濃度の$$^{131}$$Iは大気から海洋表面へ沈着した$$^{131}$$Iが原因であることが示唆された。さらに、太平洋の日本の東海域における放射性核種の濃度分布を計算し、3月中旬に大気中へ放出された放射性核種の海表面への沈着の影響が大きいことを示唆した。

論文

A Study of released radionuclide in the coastal area from a discharge pipe of nuclear fuel reprocessing plant in Rokkasho, Aomori, Japan

小林 卓也; 印 貞治*; 石川 洋一*; 川村 英之; 中山 智治*; 島 茂樹*; 淡路 敏之*; 外川 織彦

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 2, p.682 - 687, 2011/10

青森県六ヶ所村に立地する使用済燃料再処理施設は、近い将来に稼動する。再処理施設の通常運転時には、放射性廃液が海洋放出口から計画的に沿岸域に放出される。放出された放射性核種は、海洋中を物理・化学・生物過程を経て移行する。そのため再処理施設から沿岸海洋へ通常放出される放射性核種の移行挙動を理解することは、環境安全の観点からも重要である。そこで、海洋大循環モデルと海洋中放射性物質移行モデルから構成される六ヶ所海域における放射性核種の移行挙動を予測する計算システムを開発した。海洋大循環モデルは、4次元データ同化手法と3段のネスティング手法を用いるために高速の計算機環境が必要である。海洋中放射性物質移行モデルには、溶存態と懸濁態との吸脱着過程を取り扱う吸脱着モデルと、鉛直重力噴流モデルをコード化した。適用計算として2007年の海況場を再現し、仮想的な放射性物質の拡散実験を実施した。

論文

下北沖海域における海洋中放射性核種移行予測システムの構築とケーススタディ

小林 卓也; 印 貞治*; 石川 洋一*; 松浦 康孝*; 島 茂樹*; 中山 智治*; 淡路 敏之*; 川村 英之; 外川 織彦

日本原子力学会和文論文誌, 7(2), p.112 - 126, 2008/06

下北沖海域における使用済燃料再処理施設の平常時及び異常時に海洋へ放出される放射性核種の移行を予測する海況予測システムを開発した。開発されたシステムのケーススタディを実施した結果、下記の結論が得られた。(1)沿岸域の海況予報は、海洋大循環モデルにデータ同化手法とネスティング手法を用いることにより、十分実用に耐えられるレベルに到達した。(2)$$^{3}$$Hの仮想放出計算から海産物摂取による最大個人線量を推定したところ、0.45$$mu$$Sv/yであった。この値は一般公衆の線量限度よりも十分低い値である。(3)吸脱着モデルを用いた$$^{137}$$Csの仮想放出計算の結果、60日間の計算期間では海底に堆積する$$^{137}$$Csは全体の約4%であった。今回の仮想放出計算による$$^{137}$$Cs濃度は、当該海域で測定されたグローバルフォールアウトと同程度以下であった。

論文

The H-Invitational Database (H-InvDB); A Comprehensive annotation resource for human genes and transcripts

山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.

Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01

 被引用回数:51 パーセンタイル:71.37(Biochemistry & Molecular Biology)

ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。

論文

The Oceanic forecasting system near the Shimokita Peninsula, Japan

印 貞治*; 中山 智治*; 松浦 康孝*; 島 茂樹*; 石川 洋一*; 淡路 敏之*; 小林 卓也; 川村 英之; 外川 織彦; 豊田 隆寛*

Proceedings of International Symposium on Environmental Modeling and Radioecology, p.58 - 64, 2007/03

下北半島沖の太平洋北西部は複雑な水塊構造を成している。海況予報システムを構築するためには、海水循環モデルを使用してこの海域の循環や水塊構造を正確に再現する必要がある。そのため、ネスティング手法を適用してきた。また、海況場の計算結果を初期化するために四次元変分法を使用してデータ同化を適用している。データ同化用のデータは、GTSPPと呼ばれるプロジェクトで得られた現場観測データと人工衛星による海面水温・海面高度データである。2003年に行われた観測データと同時期の計算結果を比較したところ、海況予報システムが高い性能を持つことが確認された。特に、下北半島沖の沿岸モード・渦モードと呼ばれる流れや両モード間の移行過程がよく再現されることがわかった。

論文

Study of the high efficiency of ZrNi alloys for tritium gettering properties

土谷 邦彦; 兜森 俊樹*; 河村 弘

Fusion Engineering and Design, 58-59, p.401 - 405, 2001/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:56.13(Nuclear Science & Technology)

JMTRでは、核融合炉ブランケット構造を模擬した「部分モジュールインパイル照射試験」を計画している。本試験のためのトリチウム回収系には、取り扱いが容易でかつ常温付近でも良好なトリチウム回収性能を有するゲッタ材の開発が必要である。そこで、ZrNi合金に着目し、Niの一部をほかの元素で置換したゲッタ材を試作し、単体時及び充填時における特性評価を行った。単体時特性評価より、Zr$$_{1}$$Ni$$_{1-x-y}$$Co$$_{x}$$Fe$$_{y}$$組成のゲッタ材は室温時における水素平衡解離圧が金属ウランと同等の平衡解離圧(3.5$$times$$10$$^{-4}$$Pa以下)になることを明らかにした。また、充填時特性評価により、Zr$$_{1}$$Ni$$_{1-x-y}$$Co$$_{x}$$Fe$$_{y}$$は、常温でも水素を十分吸収し、その破過帯長さは空塔速度に対して直線的に増加することを明らかにした。

論文

Improvement of hydriding properties of a Zr$$_{1}$$Ni$$_{1}$$ alloy by adding third transition metals for tritium recovery

兜森 俊樹*; 脇坂 裕一*; 土谷 邦彦; 河村 弘

Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.481 - 487, 1998/00

 被引用回数:14 パーセンタイル:73.13(Materials Science, Multidisciplinary)

CrB型結晶構造を有する金属間化合物ZrNiは、水素と容易に反応しZrBiH$$_{1}$$及びZrBiH$$_{3}$$の水素化物を形成する。ZrNi合金は、高容量な水素吸蔵合金として種々の用途への適応が期待されている。特に、トリチウムゲッタ材への適応が考えられているが、より平衡解離圧を低下させることが要求されている。そこで、本研究では、ZrNi合金のZrあるいはNiを種々元素で置換し、平衡解離圧の影響について調べた。ZrあるいはNiの一部を種々元素で置換した結果、Zrの一部を置換した合金では、ZrNiH$$_{3}$$水素化物の平衡解離圧を上昇させる効果を示し、逆にNiをほかの元素で置換させた合金では平衡解離圧を低下させる効果を示した。種々の元素で置換した合金の平衡解離圧は、CrB構造のセル体積と密接な相関を示し、セル体積の増加とともに平衡解離圧が低下する傾向があることが明らかになった。

論文

Breakthrough properties of hydrogen with Zr$$_{9}$$Ni$$_{11}$$ particle packed bed

土谷 邦彦; 今泉 秀樹*; 河村 弘; 兜森 俊樹*; 脇坂 裕一*; 新保 利定

Fusion Technology, 2, p.1225 - 1228, 1996/00

JMTRにおいて、核融合炉ブランケットの核・熱特性、トリチウム回収特性等の評価のためのin-situ照射試験が計画されており、トリチウム回収用金属ゲッタを開発する必要がある。金属ゲッタ材として、U及びTiが広く使用されているが、Uは簡単に微粉化し、空気中で着火する欠点がある。一方のTiは、運転温度が高い欠点がある。本研究では、Zr$$_{9}$$Ni$$_{11}$$に着目し、水素による充填層の破過特性試験を行い、金属ゲッタの基礎的な設計データを取得した。その結果、Zr$$_{9}$$Ni$$_{11}$$は、温度25$$^{circ}$$Cにおいても十分な水素の吸収能力を有することが明らかとなった。さらに、水素吸収量に対する流速の影響は小さいが、吸収帯長さは流速に依存する傾向があることが明らかとなった。

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