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報告書

東濃地科学センターにおける走査型波長分散蛍光エックス線分析装置を用いた粉末ペレット試料中のハロゲン元素(臭素及びヨウ素)の分析手順

渡邊 隆広; 木田 福香; 奈良 郁子; 山崎 慎一*; 土屋 範芳*

JAEA-Testing 2025-006, 52 Pages, 2025/12

JAEA-Testing-2025-006.pdf:6.72MB

東濃地科学センター土岐地球年代学研究所では、高レベル放射性廃棄物等の地層処分技術に関する研究開発の一環として地質環境の長期安定性に関する研究を実施している。特に年代測定技術開発グループでは、最終処分事業や国の安全規制に必要となる科学的知見や調査・評価技術を提供するため、機器分析装置などを用いた放射年代測定や鍵層の高分解能同定法などによる編年技術(年代測定技術の開発)及び化学分析技術の高度化に関する研究を実施している。一般に将来の自然現象に伴う地質環境の変化の予測とその評価は、過去の自然現象に関する記録や現在の環境の状況に関する調査結果に基づき行われる。岩石、堆積物、土壌等の地質試料に含まれる臭素(Br)、ヨウ素(I)等のハロゲン元素からは、過去の海水準の変動や津波・高潮による陸域への海水浸入に関する情報が得られるため、過去に発生した自然現象を明らかにする上で重要な基礎データの一つとなる。年代測定技術開発グループでは、粉末ペレットを用いて地質試料のBr及びI濃度を測定するため走査型波長分散蛍光エックス線分析装置(リガク製ZSX Primus II)による分析手法を検討した。本稿では試料調製手法も含めて地質試料中のBr及びIの分析作業手順を記載する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和7年度)

浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; 小林 智晴; 三ツ口 丈裕; 村上 理; et al.

JAEA-Review 2025-035, 29 Pages, 2025/10

JAEA-Review-2025-035.pdf:1.12MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和7年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

波長分散型蛍光エックス線分析法による地質試料中の臭素及びヨウ素濃度の測定

渡邊 隆広; 木田 福香; 山崎 慎一*; 山岸 裕幸*; 落合 伸也*; 松中 哲也*; 奈良 郁子; 土屋 範芳*

分析化学, 74(10-11), p.611 - 619, 2025/10

堆積物等の地質試料中の臭素及びヨウ素濃度は、過去の海水準の変化、津波や高潮による陸域への海水の浸入など、種々の自然現象を理解するための重要な情報となる。しかし、地質試料に適用可能な標準試料が少ないことから、これまで蛍光エックス線分析装置(XRF)を用いた研究成果の報告例は限られていた。本研究では、標準試料の候補を新たに探索・選択することで東濃地科学センターにおける波長分散型XRFでの臭素及びヨウ素の濃度測定に必要な補正式を作成することができた。今回は地質試料の臭素濃度の範囲に概ね合致する約100mg/kgまで、ヨウ素濃度では約50mg/kgまでの補正式を作成することに成功した。

報告書

ガラスビードを用いた波長分散型蛍光X線分析装置による地質試料の全岩化学組成分析

木田 福香; 渡邊 隆広; 奈良 郁子

JAEA-Testing 2025-002, 62 Pages, 2025/08

JAEA-Testing-2025-002.pdf:2.97MB

東濃地科学センターでは高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として地質環境の長期安定性に関する研究を実施している。年代測定技術開発グループでは地質環境の長期安定性に関する研究で重要となる地質試料の年代測定技術や化学分析技術の高度化を進めている。全岩化学組成分析は岩石学や地球化学も含め多分野で幅広く活用されている。特に、鉱物組成や同位体比のデータと合わせることで岩石の成因に関するより詳細な情報を得られることから、火山の活動性評価の技術整備などへ適用されている。岩石試料についてはガラスビードを用いた蛍光X 線分析装置による全岩化学組成の分析が主流であり、本手法により迅速かつ簡便に多数のデータを取得することができる。本稿では、東濃地科学センターでのガラスビードの作成方法、波長分散型蛍光X 線分析装置(ZSX Primus II、株式会社リガク製)の使用方法、岩石試料の主要元素(SiO$$_{2}$$、TiO$$_{2}$$、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$、Fe$$_{2}$$O$$_{3}$$、MnO、MgO、CaO、Na$$_{2}$$O、K$$_{2}$$O、P$$_{2}$$O$$_{5}$$)および微量元素(V、Cr、Ni、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Ba、Pb、Th)の定量分析方法について示した。また、分析方法とともに作業時の安全上の留意点などについて詳細に記載した。さらに、地球化学標準試料を用いた繰り返し測定による分析精度の評価結果を示した。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和6年度)

丹羽 正和; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 中嶋 徹; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; et al.

JAEA-Review 2024-035, 29 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-035.pdf:1.24MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和6年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

Development of MA separation process with TEHDGA/SiO$$_{2}$$-P for an advanced reprocessing

堀内 勇輔; 渡部 創; 佐野 雄一; 竹内 正行; 木田 福香*; 新井 剛*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 330(1), p.237 - 244, 2021/10

AA2021-0174.pdf:1.7MB

 被引用回数:13 パーセンタイル:75.00(Chemistry, Analytical)

抽出クロマトグラフィ法を採用した高レベル放射性廃液からのMA分離技術の構築のためにTEHDGA吸着材の適用性をバッチ式吸着およびカラム試験により評価した。バッチ式吸着試験の結果より、TEHDGA吸着材はTODGA吸着材と比較すると核分裂生成物の除染性能が優れていることが確認された。さらにカラム試験の結果より、TEHDGA吸着材から希土類元素の全量溶離が確認されたためTEHDGAは吸着材としても性能は十分に発揮され、プロセスへの適用が期待できる。

口頭

Na高含有放射性廃液からの核種回収を目指した複合型イミノ二酢酸樹脂の開発

木田 福香*; 中村 文也*; 新井 剛*; 松島 怜達; 齋藤 恭央

no journal, , 

本研究ではNa高含有放射性廃液中のNaとその他核種の分離に適した吸着材の開発を行った。本研究で開発した複合型IDA樹脂(SIDAR)は、Na高含有溶液から選択的に目的元素を吸着できることが示された。

口頭

合理的なMA回収工程の構築に向けた溶媒抽出/低圧損抽出クロマトグラフィを組み合わせたハイブリッド型プロセスの開発,2; 高TBP濃度条件におけるFP及びMA(III)の抽出挙動評価

江森 達也; 森田 圭介; 伴 康俊; 佐藤 広盛*; 木田 福香*; 新井 剛*; 佐野 雄一

no journal, , 

高濃度TBP溶媒を用いた遠心抽出器による3価のマイナーアクチニド(MA(III))及び希土類(Ln(III))の共回収工程の設計及び実証の一環として、TBP濃度,硝酸濃度及び硝酸イオン濃度等をパラメータと設定し、核分裂生成物(FP)及びMA(III)に対する一段のバッチ抽出試験を行った。水相として100$$mu$$g/Lの金属イオンのみを含む系と10mmol/Lの金属イオンと0-6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む系をそれぞれ用いた。各系の水相にはトレーサ量のAm-241, Cm-244, Eu-152を添加した。MA(III)及びLn(III)の分配比(D)とフリーTBP濃度(Tf)及び硝酸イオン濃度($$rm {C_{NO_3^-}}$$)の関係は、水相中の金属イオン濃度に関わらずほぼ同じであり、抽出挙動に大きな違いは見られなかった。$$rm {C_{NO_3^-}}$$が0.5-4mol/Lの領域において、log(D/$${rm Tf^3}$$)-log$$rm {C_{NO_3^-}}$$プロットは傾き3の直線となった。これは、TBPによるMA(III)及びLn(III)の抽出機構はMA(Ln):TBP:$$rm NO_3$$=1:3:3の錯形成によって進行するという既報の結果と矛盾しない。一方、$$rm {C_{NO_3^-}}$$が4mol/Lよりも高い領域では、同プロットの傾きは増大した。このことから、$$rm {C_{NO_3^-}}$$が高い領域における複数の抽出機構の存在が示唆された。

口頭

地球化学的特徴に基づく六甲山地北東部の五助橋断層における流体岩石相互作用の評価

鏡味 沙耶; 丹羽 正和; 横山 立憲; 島田 耕史; 木田 福香

no journal, , 

断層の活動性や非活断層の再活動性を評価するうえで、断層面での流体と岩石との相互作用を理解することは重要である。Ishikawa et al. (2008)では、1999年台湾集集(チチ)地震で活動したチェルンプ断層帯に係る研究において、高温流体中で移動しやすい元素に着眼し、堆積物を用いた水熱実験から得られている流体岩石間の元素の分配挙動と断層岩の微量元素・同位体組成との比較に基づき、高温流体と岩石との相互作用の痕跡を明らかにした。本研究では、研究例の限られる国内の花崗岩中の活断層を対象とし、同様のアプローチを用いて、断層運動における流体岩石相互作用を評価することを試みた。六甲花崗岩中に分布する五助橋断層を対象とし、化学組成分析・Sr同位体分析を行った。その結果、分析した断層ガウジでは、チェルンプ断層のような$$>$$ 350$$^{circ}$$Cの高温流体による熱水変質や変成作用でみられる傾向とは異なり、過去の断層運動時に高温の流体との相互作用はなかったことが示唆された。今後は、より詳細な化学組成分析から、断層運動における化学組成の変化を解明し、五助橋断層の断層ガウジにおける流体岩石相互作用を明らかにする。

口頭

木場潟堆積物のハロゲン元素(Br)を指標とした日本海沿岸における完新世の海水準変動復元

木田 福香; 落合 伸也*; 渡邊 隆広; 松中 哲也*; 橋野 虎太郎*; 山崎 慎一*; 山岸 裕幸*; 土屋 範芳*; 奈良 郁子

no journal, , 

海水中の臭素(Br)濃度は、河川や淡水中と比べ相対的に高く、過去の海水準変動等を解明する上で重要な指標である。本研究では、蛍光エックス線分析装置を用いて、石川県小松市の木場潟から採取した堆積物試料(コア長: 444cm)のBr等の分析を行った。堆積物深度約300-260cmでBr濃度が約5mg/kgから15mg/kgまで急激に増加した。深度約300-260cmの較正年代は約7,300cal BPでありBr濃度の増加時期はこれまでに報告されている海進時期と一致した。

口頭

Holocene sea-level changes in Japan coastal areas recovered from the brackish lake sediment cores based on physical properties and geochemical analysis

奈良 郁子; 木田 福香; 落合 伸也*; 渡邊 隆広; 松中 哲也*; 橋野 虎太郎*; 山崎 慎一*; 土屋 範芳*

no journal, , 

最終氷期最盛期終了後、極域に張り出していた氷床の融解により全球的な相対海水準は最大で約130メートル上昇した。日本沿岸においても約7300年ごろに海水準が極大を迎え、その後の海底面変動(アイソスタシー)により低下した。このような変動は、日本沿岸の地形的な研究によりその時期や規模が報告されているが、時間連続的な考察を深めるためには、連続した堆積物を用いた研究手法が効果的である。私たちは石川県小松市の木場潟堆積物を用いて、過去約11,100年から4,300年前までの過去の海水準変動復元に焦点を当て研究を進めている。これまでの研究成果において、木場潟堆積物の詳細な年代モデルが確立され、かつ過去約7,300年前に急激な含水率変動が発生していたことが明らかとなっている。これらのデータに加え、マルチセンサーコアロガーを用いて堆積物の物性特性および地球化学的データ(ハロゲン元素、微量元素)から後期完新世に発生した海水準変動について報告を行う。

口頭

山陰帯鳥取花崗岩中の安山岩岩脈の貫入時のNNE-SSW圧縮応力

西山 成哲; 安邊 啓明; 木田 福香; 中嶋 徹*

no journal, , 

日本列島の白亜紀以降のテクトニクスは、60Ma以前の活発な火成活動、60$$sim$$46Maの密度の軽いプレートの沈み込みに伴う火成活動の停止、46Ma以降の火成活動の再開といった特徴的なテクトニックなイベントが発生してきたとされている。一方で、これらのイベントを裏付ける応力変遷に関するデータは、未だ乏しい状況である。そこで本研究では、60Maごろの応力場に制約を与えるため、後期白亜紀から古第三紀の花崗岩類が広く分布する山陰地方の鳥取県三朝町周辺において、花崗岩中に貫入する岩脈の姿勢データから古応力を推定する。本調査地域に分布する花崗岩の年代は、U-Pb年代測定により64$$sim$$66Maであることが報告されている(Iida et al., 2015)。花崗岩中には、年代不詳の貫入岩が分布する。調査の結果、花崗岩中に貫入する岩脈を全17本確認し、岩石サンプルの採取および岩脈の姿勢の計測を行った。採取した岩石サンプルは、XRF分析により元素組成を明らかにした。Winchester & Floyd (1977)の岩相判別に基づき、得られた元素組成データをプロットしたところ、非アルカリ岩系安山岩$$sim$$玄武岩が15試料、デイサイトが2試料と判別された。安山岩$$sim$$玄武岩と判別された15の岩脈について、その姿勢データを用いて古応力の推定を行った。その結果、NNE-SSW圧縮の横ずれ断層型の応力が検出された。中部地方の岐阜県東濃地域および飛騨地域における岩脈法による応力の検討事例では、約60Maの岩脈の姿勢からE-W圧縮もしくはN-S伸張の応力が推定されており(新村ほか, 1994;及川ほか, 2006)、本地域で検出した応力とは異なる。本調査地域から南東に約40kmの柵原地域における検討では、約54Maの石英斑岩岩脈からN-S方向の最大水平圧縮応力軸が検出されている(升本・弘原海, 1983)。これらの応力の時空間変遷を議論するには、さらなる固結年代が把握できる岩脈の姿勢データの拡充が必要である。

口頭

最終間氷期以降のバイカル湖湖底堆積物の再構築年代に基づく古環境変動解析

板山 由依*; 村上 拓馬*; 藤田 奈津子; 鏡味 沙耶; 木田 福香; 落合 伸也*; 丹羽 正和; 勝田 長貴*

no journal, , 

シベリア南東部・バイカル湖地域は、日射量変動に対して地球上で最も鋭敏に応答してきた。バイカル湖湖底堆積物を用いた古環境復元研究はこれまで数多く行われてきた。その中で、生物起源シリカ(BioSi)や花粉化石に基づく古気候記録は、氷期・間氷期(数万年)スケールや間氷期における千年スケールの変動を明確に示した。一方で、このような生物指標は寒冷期において低濃度でほぼ一定に推移するため、環境変動を評価することは困難であった。そこで、本研究は生物起源と独立性の高い無機地球化学指標に着目し、バイカル湖湖底堆積物コアBDP-99-1のケイ酸塩分画の鉱物粒子径、ウラン(U)含有量をBioSi含有量と共に連続的に測定してきた。本発表では、再検討した年代軸に基づく、過去14万年間の古環境変動解析の結果を報告する。

口頭

Reconstruction of exhumation history in Tanigawa-dake area using ESR thermochronometry

田中 桐葉; 塚本 すみ子*; 小形 学; 末岡 茂; 木田 福香; 小川 由美*; 有賀 千恵*; 南 沙樹

no journal, , 

電子スピン共鳴法を用いた熱年代法(ESR熱年代法)は、第四紀での地殻浅部における削剥史を復元することができる手法で、近年、分析プロトコルが容易になったことで実用化された。最近では、この手法の適用が成功した事例も増えてきており、様々な地域への適用が期待されている。そこで、本研究では、ESR熱年代法を谷川岳地域の花崗岩に適用することでその地域の削剥史を明らかにしようとしている。ESR熱年代法で用いる試料として、谷川岳地域の2地点で採取した花崗岩から石英粒子を抽出した。その石英粒子に対して、ESR測定、加熱実験、X線照射実験を行い、石英に含まれる2種類の捕獲電子の放射線および熱に対する応答を明らかにした。また、石英に被曝した天然放射線の年間線量率を計算するため、花崗岩の放射性元素濃度と抽出前の石英粒子の粒度分布を分析した。放射線に対する応答については、捕獲電子の数の変化を不飽和線量応答曲線で表現できることが明らかとなった。熱に対する応答については、等温加熱実験が行われ、現在、その結果を解析している。本発表では、上述した分析結果に加えて、地殻中における捕獲電子の蓄積・放出過程を特徴づけるKineticパラメータを示し、そのパラメータを用いた逆解析により復元される谷川岳地域の削剥史を議論する。

口頭

変質岩脈中に密に発達する小断層から推定される地殻浅部の応力状態

安邊 啓明*; 中嶋 徹*; 西山 成哲; 箱岩 寛晶*; 石原 隆仙*; 木田 福香; 小北 康弘; 丹羽 正和

no journal, , 

地殻の応力状態は、深度方向に変化することが知られている。しかし、応力状態の推定に地質時代の変形構造を利用する場合、応力が働いた深度に関する情報を得ることが難しい。本研究では、変質岩脈中に発達する露頭規模の断層(小断層)を使うことで、岩脈が変質を被った深度や環境、変質と小断層形成の前後関係を推定することにより、小断層の形成環境を制約できる可能性について検討した。花崗岩中に貫入する変質岩脈Aを用いて、化学組成分析や鉱物組成分析を行い、岩脈Aの変質環境及び小断層の形成環境を推定した。また、岩脈A中及び母岩中に発達した小断層についてそれぞれ応力逆解析を行い、岩脈A中の小断層の形成機構や母岩との違いを検討した。化学組成分析や鉱物組成分析の結果、岩脈Aの変質は酸化的な環境で生じたこと、岩脈A中の重元素濃集部は剪断変形と同時に沈殿したことが示唆された。小断層解析の結果から、母岩の花崗岩に比べて岩脈A中のほうが小断層群が発達しやすい環境であったと考えられる。

口頭

ガラスビードを用いた波長分散型蛍光X線分析装置による地質試料の主要・微量元素分析

木田 福香; 渡邊 隆広; 奈良 郁子

no journal, , 

ガラスビード試料を用いた波長分散型蛍光X線分析(WDXRF)は、地質試料に含まれる主要・微量元素の定量分析に広く利用されている。東濃地科学センターでは岩石試料を任意の割合でアルカリ融剤と混合し溶融することでWDXRF測定用のガラスビードを作成している。試料の特性や目的に合わせ試料と融剤との混合割合(希釈率)を調整することが求められるが、希釈率が検出下限値や分析精度へ与える影響についてはこれまで十分に議論されていない。従って、本研究では複数の希釈率で作成したガラスビードをWDXRFで測定し、検量線、検出下限値および分析精度について評価した結果を報告する。

口頭

小松市木場潟堆積物の放射性炭素年代と含水率から推定される完新世の海水準変動

木田 福香; 落合 伸也*; 渡邊 隆広; 松中 哲也*; 橋野 虎太郎*; 藤田 奈津子; 山崎 慎一*; 土屋 範芳*; 奈良 郁子

no journal, , 

日本海沿岸における過去の海水準変動を明らかにするため、石川県小松市の木場潟から長さ約4mの堆積物試料(試料名: KB2023)が採取された。本研究ではKB2023の放射性炭素年代及び含水率を測定した。KB2023の下部(堆積物深度372-370cm)では約11,100cal BP、上部(深度12-10cm)では約4,300cal BPの年代値を示した。また、約7,300cal BPに相当する堆積層で含水率が2倍程度急激に増加していることが明らかになった。

口頭

抽出クロマトグラフィ法を用いたMA分離システム技術開発

木田 福香*; 新井 剛*; 渡部 創; 佐野 雄一; 竹内 正行

no journal, , 

MOX燃料再処理に対応可能なMA分離回収プロセスとしてDGA系およびNTA系抽出剤を用いた抽出クロマトグラフィ法に着目し、吸着材の開発、さらにはカラム試験により分離条件の検討を行った。

口頭

大井川上流域の環流旧河谷に残された湖成堆積物の堆積環境の推定

内田 真緒; 小形 学; 小松 哲也; 西山 成哲; 奈良 郁子; 木田 福香; 小北 康弘; 中西 利典*

no journal, , 

山地を流れる穿入蛇行河川が短絡した後に残される半環状の地形を環流旧河谷と呼ぶ。通常、環流旧河谷に残る河川流路堆積物の上位には周辺の斜面や支流の堆積物が存在するが、大井川上流域の環流旧河谷で掘削された堆積物試料(NSY-1)では、河川流路堆積物の上位に湖成堆積物および湖成デルタ堆積物が存在していた。これら湖成堆積物の堆積環境を理解することは、本地点の地形発達を解明する上で重要な知見となる。本研究では湖成堆積物の堆積環境の解明を目的とし、本堆積物試料の微化石(珪藻・花粉)同定、可搬型蛍光X線分析(p-XRF)および鉱物組成分析(XRD)を実施した。これらの分析結果から推定される湖成堆積物形成当時の気候および堆積環境について報告する。

口頭

放射性廃棄物の減容化に向けたガラス固化技術の基盤研究,91; MA+Ln共回収のためのTEHDGAカラムフローの改良

石澤 健太*; 阿久澤 禎*; 木田 福香*; 新井 剛*; 渡部 創; 佐野 雄一; 竹内 正行

no journal, , 

MA+Ln共回収のためのTEHDGAカラムについて、難回収性の白金族元素やMo, Zr等の回収率及びDFの向上について検討した。本研究の成果から、洗浄液にEDA及びEDTA水溶液を用いることで難回収性FP元素が良好に溶離され、DFも向上することが確認された。

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