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米田 安宏; 谷口 博基*; 北中 佑樹*; 野口 祐二*
Ferroelectrics, 538(1), p.57 - 62, 2019/05
被引用回数:5 パーセンタイル:27.81(Materials Science, Multidisciplinary)チタン酸鉛の高エネルギーX線回折実験を行った。回折データから2体相関分布関数(PDF)を用いて局所構造解析を行った。高温相の立方晶相では平均構造からのズレが確認された。平均構造から逸脱した鉛原子は周囲の鉛で独自のPb-O-Pbネットワーク構造を形成していることを示した。
米田 安宏; 北中 佑樹*; 野口 祐二*; 宮山 勝*
Physical Review B, 86(18), p.184112_1 - 184112_11, 2012/11
被引用回数:60 パーセンタイル:89.25(Materials Science, Multidisciplinary)今日の強誘電体材料においてマンガン添加はなくてはならない物質改善の手法である。しかし、その個々の物質の機能向上の機構は未だ十分にはわかっていない。そこで近年マルチフェロイック材料としても注目されているビスマスファライトを用いてマンガン添加による強誘電性機能向上のメカニズムを電子構造と局所構造の両面から調べた。特に添加したマンガンの価数がどうなっているかは、重要な問題で有りこれまで直接測定されたことはなかった。今回、われわれの測定によって強誘電性の向上が認められたビスマスフェライトに添加されたマンガンの価数は2価になっていることがわかった。これは予想を覆す結果であり、添加されたマンガンが2価となるためにはビスマスサイトからの電荷移動を考慮する必要がある。強誘電体であるビスマスフェライトに強相関的な振る舞いを見いだすことができた。
米田 安宏; 野口 祐二*; 宮山 勝*; 北中 佑樹*
no journal, ,
BiFeOは抗電場が非常に大きいために自発分極が結晶構造から期待されるほど大きくない。しかし、Mnをドープすることによって良好なヒステリシスが得られる。BiFeOのMnドープ効果を調べるために、Bi, Fe, Mnの各吸収端でXAFS測定を行い、価数の見積もりと局所構造解析を行った。Mnの価数や局所構造はアニールによって変化していることから、酸素欠損の重要性を示唆している。
米田 安宏; 谷口 博基*; 北中 佑樹*; 野口 祐二*
no journal, ,
チタン酸鉛(PbTiO)は室温において大きなc/a比を持つ正方晶構造である。490Cで常誘電体相へと相転移し、構造は立方晶へと変化する。しかしながら、常誘電体相への転移点直上では、中性子非弾性散乱によって依然として強誘電体のフォノンモードが観測されている。そこで、自発分極が反転可能な高品位の試料を用いて、高エネルギーX線回折実験を行い、室温から800Cまで広い温度領域で構造解析を行った。短距離秩序構造解析を原子2対分布関数(atomic pair-distribution function: PDF)を用いて行った。PbTiOの800Cで観察された局所構造とリラクサーPb(MgNb)O(PMN)の室温における局所構造を比較したところ、リラクサーPMNと同様のネットワーク構造がPbTiOの高温相でも存在していると考えられる。