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鷲谷 忠博; 小泉 健治; 菅井 孝一*; 菅沼 隆; 青瀬 晋一
サイクル機構技報, (25), p.33 - 44, 2004/00
実用化戦略調査研究(FS)の一環として,酸化物電解法による乾式再処理の前処理工程用脱被覆システムを開発中である。乾式再処理では酸化物燃料を溶融塩中へ溶解し易くするため,使用済燃料を粉体化して取り出す脱被覆システムが必須であるが,既存の技術では高速炉燃料の特性,処理能力等の観点から実用化が困難であり,新しい脱被覆システムが必要であった。本脱被覆システムは,燃料ピンの破砕工程,ハルと燃料の分離工程及びハルに付着した燃料の洗浄工程から構成される。破砕工程において解体後の燃料ピンが機械式破砕機により粉砕され,続く分離工程で磁気分離機によりハルと燃料成分に分離されて燃料成分のみが次の溶融塩電解槽へ移送される。ここで分離されたハルは,ハル洗浄工程において高周波誘導加熱により溶融され,金属成分のハルと酸化物の燃料要素に分離される。ここで分離回収された燃料成分は,再度,主工程に戻されるシステムとなっている。