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松岡 萌*; 中村 智樹*; 大澤 崇人; 岩田 隆浩*; 北里 宏平*; 安部 正真*; 仲内 悠祐*; 荒井 武彦*; 小松 睦美*; 廣井 孝弘*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 69(1), p.120_1 - 120_12, 2017/12
被引用回数:6 パーセンタイル:21.84(Geosciences, Multidisciplinary)はやぶさ2に搭載されている近赤外分光計(NIRS3)の地上テストを行なってスペクトルの補正と評価の手法を確立した。粉末状にした炭素質隕石を試料として、FTIRで測定したスペクトルとの比較からNIRS3のスペクトルの補正方法を2つ提案した。また得られた反射スペクトルから小惑星表面の化学的分類方法について提案した。
高橋 博樹; 成田 隆宏; 宇佐美 潤紀; 榊 泰直; 小島 敏行*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.756 - 759, 2015/09
IFMIF/EVEDA加速器(LIPAc)制御系の人員保護システム(PPS)では、人員の加速器室への入退出を管理するだけなく、ビーム運転時に発生する放射線により運転員などが不要に被ばくすることがないよう、許認可に基づいてビーム発生量の管理を行う必要がある。そのため、入射器のコミッショニングにおいては、入射器からのビーム発生量を、ビーム発生時間を計測することで管理することとなった。そこでビーム発生時間を管理するために、PPSのサブシステムとしてPulse Duty管理システム(PDMS)を設計し開発し、その機能試験を入射器のコミッショニング試験においてHビームを用いて実施した。その結果、開発したPDMSが、PPSが入射器のビーム運転許可信号をキャンセルした後、入射器のビームが実際に停止するまでの遅れ時間をも十分考慮した機能を有しており、安全を十分考慮したPulse Duty管理が実現できることを確認した。本件では、PDMSの概要を説明するとともに、入射器のコミッショニングにおける試験結果を示し、本システムの開発状況について報告する。
加田 渉*; 神林 佑哉*; 岩本 直也*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 江夏 昌志; 神谷 富裕; 星乃 紀博*; 土田 秀一*; 児島 一聡*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 348, p.240 - 245, 2015/04
被引用回数:4 パーセンタイル:33.25(Instruments & Instrumentation)Deep level defects in semiconductors act as carrier traps Deep Level Transient Spectroscopy (DLTS) is known as one of the most famous techniques to investigate deep levels. However, DLTS does not well work for samples with high resistivity. To overcome this issue, DLTS using charge generated by ion incidence was proposed. Recently, we developed a deep level evaluation system based on Charge Transient Spectroscopy using alpha particles from Am (Alpha Particle Charge Transient Spectroscopy: APQTS) and reported the effect of deep levels in 6H SiC pn diodes generated by electron irradiation on the characteristics as particle detectors. In this study, we report the development of Charge Transient Spectroscopy using Heavy Ion Microbeams (HIQTS). The HIQTS can detect deep levels with micron meter spatial resolution since microbeams are applied. Thus, we can clarify the relationship between deep levels and device characteristics with micron meter resolution. When a 6H-SiC pn diode was irradiated with 12 MeV-oxygen (O) ions at 410 and 810 /cm, the charge collection efficiency (CCE) decreased to 71 and 52%, respectively. HIQTS signals obtained from those damaged regions using 15 MeV-O microbeams increased at measurement temperature ranges above 350 K, and the signals are larger with increasing 12 MeV-O ion fluence.
高橋 博樹; 前原 直; 小島 敏行; 成田 隆宏; 堤 和昌; 榊 泰直; 鈴木 寛光; 杉本 昌義
Fusion Engineering and Design, 89(9-10), p.2066 - 2070, 2014/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)On the Linear IFMIF/EVEDA Prototype Accelerator (LIPAc), the engineering validation up to 9MeV by employing the deuteron beam of 125mA are planning at the BA site in Rokkasho, Aomori, Japan. Since the deuteron beam-power is achieved to a 1 MW level, and -ray and neutron is a critical issue. An establishment for safety management is indispensable to reduce radiation exposure for personnel and radio-activation for accelerator components. For this purpose, Personnel Protection System (PPS) of LIPAc control system, which works together with the radiation monitoring system and the access control system and etc., are applied. In this article, three function of personnel access control, radiation monitoring and operation control of the LIPAc for safety management will be presented in details.
高橋 博樹; 成田 隆宏; 西山 幸一; 宇佐美 潤紀; 榊 泰直; 春日井 敦; 小島 敏行*
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.799 - 802, 2014/10
IFMIF/EVEDA加速器の制御システムは、CCS(Central Control System), LAN(Local Area Network) PPS(Personnel Protection System), MPS(Machine Protection System), TS(Timing System), LCS(Local Control System)の6サブシステムで構成されており、日本の実施機関である原子力機構はCCS, LAN, PPS, MPSおよびTSの5システムの設計・開発を進めてきた。そして特にハードワイヤで機器と接続されるPPS, MPS, TSにおいては、テストベンチを開発し、欧州において入射器との接続試験を実施し、その性能・機能の確認を行ってきた。現在、日本で実施される加速器のコミッショニング試験の最初として、入射器の据付および調整運転が進められており、制御系においては欧州でのテストベンチの試験結果をもとに、調整試験後に行われる入射器コミッショニング試験開始に向け、制御系各システムの開発、整備を進めている。本件では、PPSの入射器コミッショニング試験に特化した追加機能および各システムの開発、整備状況を報告する。
高橋 博樹; 小島 敏行; 成田 隆宏; 前原 直; 榊 泰直; 鈴木 寛光
Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.724 - 727, 2014/06
国際核融合材料照射施設(IFMIF)に関する工学実証及び工学設計活動(EVEDA)におけるプロトタイプ加速器(Linear IFMIF Prototype Accelerator: LIPAc)は、定常運転モードで9MeV/125mAの重陽子イオンビームを加速する。LIPAc制御システムの人員保護システム(PPS), 機器保護システム(MPS)及びタイミングシステム(TS)は、安全上及び機器動作上重要なシステムであり、ハードワイヤにより加速器サブシステム(入射器, RFQなど)と信号の授受を行うことから、インターフェース及び信号授受後の動作シーケンスの調整が重要である。また、不具合が見つかった場合の対応に時間がかかることから、EUから日本に輸入される前にEU側所掌の機器との組合せ試験の実施が必須である。そこで、これら確実な動作を実現するために加速器制御系開発当初から実機に用いるPLC, MPSユニット, TSモジュールを使ったテストベンチの開発に着手した。そしてEUで行われた入射器の動作試験において、開発したテストベンチを入射器と接続し、インターフェースの確認試験、並びに、信号授受後の動作確認試験を実施した。本件ではEUにて実施した入射器とPPS, MPS, TSのインターフェース試験について報告する。
出来 真斗*; 牧野 高紘; 児島 一聡*; 富田 卓朗*; 大島 武
Materials Science Forum, 778-780, p.440 - 443, 2014/02
被引用回数:3 パーセンタイル:82.26(Crystallography)炭化ケイ素(4H-SiC)半導体を用いて作製した金属-酸化膜-半導体(Metal Oxide Semiconductor: MOS)キャパシタにおける高エネルギー重イオンに対する信頼性について検討した。実験は、蓄積方向に直流電界を印加した4H-SiC MOSキャパシタへ重イオンを照射し、酸化膜の絶縁破壊電界(Ecr)を測定した。重イオンのLET(Linear Energy Transfer: LET)を変えた照射を行うことでEcrのLET依存性の実測に成功し、Ecrは照射重イオンのLETに反比例する結果が得られた。この実験結果と、既に報告されているシリコン(Si)MOSキャパシタにおけるEcrのLET依存性とを比較した結果、Siと比較してSiC MOSキャパシタの方がEcrが大きく絶縁破壊耐性が高いことが明かになった。
高橋 博樹; 小島 敏行; 成田 隆宏; 堤 和昌; 前原 直; 榊 泰直; 西山 幸一
Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.2736 - 2739, 2013/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)IFMIFプロトタイプ加速器の放射線安全のために、線と中性子線のエリアモニタリングシステムを設計した。これらの測定データは、システムの監視盤と加速器制御系の両方で監視とデータ収集が行われる。一方で、積算線量が閾値を越えた場合インターロック信号は加速器制御系の人員保護システム(PPS)と機器保護システム(MPS)に出力される。この信号受信後、PPSとMPSは素早くビームを停止して、放射線にかかる安全を確保する。このようにして本システムは、ハードワイヤのインターロック信号伝送による高い信頼性の確保と、エリアモニタリングシステムと加速器制御系間のデータ共有性能の両立を実現している。
岩本 直也; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 野崎 眞次*
Proceedings of SPIE, Vol.8725 (CD-ROM), 8 Pages, 2013/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nanoscience & Nanotechnology)Effects of radiation induced defects on the charge collection efficiency (CCE) of 6H silicon carbide pn diode particle detectors have been studied. The detectors were irradiated with electrons at the energies of 0.1, 0.2, 0.5 and 1 MeV. The CCE of the detectors were measured with 5.5 MeV alpha particles. The CCE of the detector decreases by electron irradiation at energies of 0.2 MeV and higher. Defect named X with an activation energy of 0.5 eV is found in all detectors which showed the decreased CCE. By thermal annealing at low temperatures such as at 200 C, the decreased CCE is recovered and defect X is removed. Therefore it is concluded that defect X is responsible for the decreased CCE of 6H-SiC pn diode particle detectors.
大島 武; 出来 真斗; 牧野 高紘; 岩本 直也; 小野田 忍; 平尾 敏雄*; 児島 一聡*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*
AIP Conference Proceedings 1525, p.654 - 658, 2013/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Physics, Applied)炭化ケイ素(SiC)半導体デバイスのシングルイベント現象(SEGR)を把握するため、SiCエピタキシャル膜に金属-酸化膜-半導体キャパシタ(MOS)を作製し、イオン入射によりMOSキャパシタの酸化膜から検出される漏れ電流を調べた。n型六方晶(4H)SiCエピタキシャル基板上に1100C、60分間の水素燃焼酸化を行うことで6080nmのゲート酸化膜を形成し、Al金属蒸着によりMOSキャパシタを作製した。作製したMOSキャパシタのゲート電極に電圧を印加した状態で、18MeVの酸素(O)又はニッケル(Ni)イオンを照射し、照射中にゲート酸化膜から検出される漏れ電流を測定した。その結果、18MeV-Oイオン照射の場合、未照射試料でのゲート酸化膜絶縁破壊電界8.2MV/cmまで漏れ電流の急激な変化はないが、18MeV-Niイオンでは7.3MeV/cmの電界強度で漏れ電流の急激な上昇が観測されSEGRが発生することが明らかとなった。18MeV-Oの線エネルギー付与(LET)が7MeVcm/mgであるのに対し、Niは24MeVcm/mgであることから、Niの場合、Oに比べ高密度のエネルギーが付与されSEGRに至ったと結論できる。
出来 真斗; 牧野 高紘; 富田 卓朗*; 橋本 修一*; 児島 一聡*; 大島 武
Proceedings of 10th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications (RASEDA-10) (Internet), p.78 - 81, 2012/12
炭化ケイ素(SiC)金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ電圧を印加した状態で重イオンを照射し、ゲート酸化膜の絶縁破壊電界(E)と入射イオンのエネルギー付与(Linear Energy Transfer: LET)との関係を調べた。n型六方晶(4H)SiC MOSキャパシタへ、9MeVのニッケル(Ni)、18MeVのNi、322MeVのクリプトン(Kr)及び454MeVのキセノン(Xe)を照射した。それぞれのイオンのLETは、14.6, 23.8, 42.2及び73.2MeVcm/mgである。その結果、LETの増加に伴うEの低下が確認され、Eの逆数とLETには直線関係があることが見いだされた。この直線関係はシリコン(Si)MOSデバイスにおいても報告されているが、SiCの場合は半導体内部で1個の電子正孔対を生成するエネルギーがSiと比較して大きいことから、Siに比べ傾きがなだらかとなることが判明した。
高橋 博樹; 小島 敏行; 成田 隆宏; 榊 泰直; 小向 聡*
Proceedings of 3rd International Particle Accelerator Conference (IPAC '12) (Internet), p.3972 - 3974, 2012/07
IFMIF/EVEDA加速器(LIPAc)の制御システムはEPICSを採用し、機器の遠隔監視制御、データ収集を行う。LIPAcは、IFMIF加速器を構成する基本的な機器で構成されており、それら機器の工学実証を目的としている。よって、LIPAcにおける各機器Commissioning、並びに、加速器Commissioning等のすべてのデータは、工学実証における各機器性能の検証、及び、IFMIF加速器開発活動において、非常に重要である。このように、LIPAcに関する重要なデータを確実に収集し、さらには、検証作業、開発活動における効率的なデータ検索を実現するために、Relational Database(RDB)をベースとしたデータ収集系の開発を開始した。LIPAc用DACの設計方針として、RDBとしてはPostgreSQLを用い、データ収集能力の確保、及び、データ増加時の対応を考慮し、データ収集用RDB複数台でデータ収集系を構築することとした。また、検索用PCを1台設置し、このPCを介してのみユーザはデータ検索可能とすることで、複数台のデータ収集用RDBがユーザからは1つのRDBとして扱うことを可能とすることとした。本件では、この方針のもと開発を進めている、LIPAc用データ収集系の開発状況を報告する。
牧野 高紘; 岩本 直也*; 小野田 忍; 大島 武; 児島 一聡*; 野崎 眞次*
Materials Science Forum, 717-720, p.469 - 472, 2012/05
被引用回数:1 パーセンタイル:54.7(Materials Science, Multidisciplinary)炭化ケイ素(SiC)のイオン照射効果研究の一環として、n型六方晶-SiC上に作製した金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ18-MeV酸素のマイクロビームを照射し、発生するイオン誘起過渡電流(Transient Ion Beam Induced Current: TIBIC)を評価した。その結果入射イオン数の増加に伴い、シグナルのピーク高さが低下し最終的には、ピーク値が一定値になることが見いだされた。ここで、前述の測定後、同試料に蓄積方向電圧+1Vを数秒印加し、再度同様のTIBIC測定を行ったところ、低下していたピーク値が初期値まで回復し、ピーク値は最初の測定と同様な振る舞いを示した。さらにイオン照射中の、MOSキャパシタの容量測定を行ったところ、イオン入射数の増加とともに大きくなることが判明した。この結果より半導体と酸化膜界面に存在する深い準位を持ったトラップがイオン入射により発生した電荷により帯電することでデバイスの内部電界が弱まりピークを低下させるが、逆方向バイアスの印加により正孔トラップが中性化するとピークが初期値に回復するという機構を提案した。
岩本 直也*; 小泉 淳*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 小池 俊平*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
Materials Science Forum, 717-720, p.267 - 270, 2012/05
被引用回数:1 パーセンタイル:54.7(Materials Science, Multidisciplinary)炭化ケイ素(SiC)の耐放射線性に関する知見を得るため、電子線照射により6H-SiC pnダイオード中に発生する欠陥が電荷収集効率に及ぼす影響をアルファ線誘起過渡スペクトロスコピーにより調べた。試料には室温で1MeV電子線を110/cm照射し、照射前後の電荷収集効率をAmから放出される5.486MeVのアルファ線を用いて室温で評価した。その結果、初期には100%近かった電荷収集効率が電子線照射により84%まで低下することが判明した。この原因を調べるため、170310Kの範囲でアルファ線誘起過渡スペクトロスコピー評価を行ったところ、X及びXと名付けられた欠陥中心が発生することが判明した。それぞれの活性化エネルギーを求めたところ、それぞれ、0.30及び0.47eVであった。今回、電荷収集効率を室温で測定していることから、室温近くにピークを持つXが、Xに比べてより電荷収集効率に悪影響を及ぼす欠陥であると推測できる。
小松 久憲*; 小島 健太郎*; 船戸 良基*; 松田 康裕*; 木地村 太基*; 奥山 克史*; 山本 洋子*; 岩見 行晃*; 恵比須 繁之*; 能町 正治*; et al.
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 85, 2012/01
The fluoride contained in some restorative material was demonstrated as a great benefit source for preventing dental caries. However, long-term caries preventive effect of fluoride- containing materials (FCMs) is still a matter of debate, since the amount of fluoride released from FCM decreases with time. The purpose of this study was to measure the fluorine (F) distribution in carious enamel around aged FCMs using an in-air micro-PIGE/PIXE system at TIARA. As a result, no difference in F uptake among the materials in 1.5-year storage indicated that there was no difference in long-term caries preventive effect among the materials used in the present study. Short-term caries preventive effect of FCM could not predict the existence of long-term effect.
岩本 直也; 小泉 淳*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 小池 俊平*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 58(6), p.3328 - 3332, 2011/12
被引用回数:5 パーセンタイル:38.65(Engineering, Electrical & Electronic)電子線照射による6H-SiC(Silicon Carbide) pnダイオードの電荷収集量低下の原因を調べるため、電子線照射によりダイオード中に形成される欠陥について、単一アルファ粒子による電荷の過渡スペクトル分析(single-alpha-particle-induced charge transient spectroscopy: SAPICTS)と過渡容量分光法(deep level transient spectroscopy: DLTS)による評価を行った。SAPICTSによって検出された欠陥は、その活性化エネルギーとアニール特性から、DLTSで検出される電子トラップEと同一の欠陥であることが示唆された。アニール処理を施した結果、当該欠陥が減少するとともに、ダイオードの電荷収集量が回復することが明らかとなった。以上のことから、SAPICTSにより検出された欠陥は電荷収集量の低下に最も寄与する欠陥であると結論できた。
高橋 博樹; 小島 敏行; 堤 和昌; 成田 隆宏; 西山 幸一; 榊 泰直; 前原 直
Proceedings of 2nd International Particle Accelerator Conference (IPAC 2011) (Internet), p.1734 - 1736, 2011/09
IFMIF/EVEDA加速器制御系は、中央制御システム(CCS),制御系LAN(LAN),人員保護システム(PPS),機器保護システム(MPS),タイミングシステム(TS)と機器制御システム(LCS)の6サブシステムで構成される。IFMIF/EVEDA加速器は、出力1MWのDビームの加速器であるため、この制御システムには高い信頼性、並びに、ビームコミッショニングなどのためのさまざまな運転を実現する有用性が要求される。これらの要求実現のために、初期段階として、われわれは特にPPS, MPSとTSの開発を進めている。この発表は、PPS, MPSとTSのハードウェア開発状況についてまとめたものである。
大島 武; 岩本 直也; 小野田 忍; 牧野 高紘; 野崎 眞次*; 児島 一聡*
Materials Science Forum, 679-680, p.362 - 365, 2011/03
被引用回数:1 パーセンタイル:57.27(Engineering, Multidisciplinary)炭化ケイ素(SiC)デバイスのイオン照射効果研究の一環として、n型六方晶(6H)SiC上に作製した金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ15MeV酸素マイクロビームを入射し、発生するイオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)を評価した。その結果、入射イオン数の増加とともにTIBICシグナルのピーク高さが低下し、最終的にはTIBICピーク値が一定になることが見いだされた。また、電荷収集時間はTIBICピーク値が低下するとともに長くなることも判明した。しかし、順方向電圧(1V)を印加し、再度、測定を行ったところ、低下していたピーク値が初期値まで回復し、さらに測定を続けると、徐々に低下して最終的に飽和するという最初の測定と同様な振る舞いを示すことが明らかとなった。順方向電圧によりTIBICシグナルが回復することから、半導体と酸化膜界面に存在する深い準位を持った正孔トラップがこの起源であることが推測される。52kGyの線照射によって、TIBICシグナルの若干の減少が観測されたが、線照射試料においても、同様なピーク値の減少と飽和、及び順方向電圧印加による回復が観察され、SiC MOSキャパシタのイオン照射効果では深い準位を持つ正孔トラップの存在を考慮する必要があると結論できた。
岩本 直也; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 小泉 淳*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 58(1), p.305 - 313, 2011/02
被引用回数:10 パーセンタイル:60.88(Engineering, Electrical & Electronic)高エネルギー粒子検出器用の6H-SiC pnダイオードの電荷収集メカニズムを明らかにするため、アルファ線に対する電荷収集量の逆バイアス電圧依存性を測定した。測定結果を従来の電荷収集モデルを用いて解析した結果、低バイアス領域において実験結果を説明できないことが明らかになった。一方、半導体デバイスシミュレータを用いて解析した結果、すべてのバイアス領域において実験結果を再現することができた。シミュレーション結果より、アルファ線によって生成された高密度の電子及び正孔がドリフト及び拡散することにより、空乏層外に新たな電界が形成され、従来のモデルから予想される電荷量よりも過剰な電荷量が収集されることが明らかになった。
小野田 忍; 牧野 高紘; 岩本 直也*; Vizkelethy, G.*; 児島 一聡*; 野崎 眞次*; 大島 武
IEEE Transactions on Nuclear Science, 57(6), p.3373 - 3379, 2010/12
耐放射線性炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス開発の一環として、単一の重イオンが六方晶(6H)SiC電界効果トランジスタ(MOSFET)に入射した際、ドレイン,ソース,ゲート電極に誘起される過渡電流の計測を行った。重イオンがドレインに入射した際に発生したドレイン電流は、イオンの入射エネルギーから算出した電荷量よりも大きな電荷量であることがわかった。解析の結果、ソース(n)-エピタキシャル層(p)-ドレイン(n)から成る寄生npnバイポーラトランジスタによる電流増幅効果であることを明らかにした。