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澤田 昌久*; 小松 史明*; 高木 郁二*; 溝口 孝遠*; 小林 真人*; 井上 隆夫*; 岩田 俊雄*; 和田 隆太郎*
PNC TJ4058 88-004, 259 Pages, 1988/07
ジルカロイの減容安定化処理を行なうに際して、実用化処理に適応可能な有力技術としてHIP法を採り上げ、前年度に続いて実用化を目的とした基礎試験を実施した。得られた結果は次の通りである。1.HIP処理容器と予備成形によって充填圧縮されたジルカロイ・ハルとの接合性について、使用する容器材質と脱気密封時の真空度について調査した。接合性については容器の径(D)と厚み(t)の比(D/t)が最も大きく影響していることがわかった。2.ジルカロイ・ハル中に含まれる3H核種の熱的挙動ならびにHIP処理に於ける挙動について、重水素を模擬物質の使用した評価試験を行った。この結果、加熱の際の放出開始温度が水素を用いた試験の時よりも明確になった。また HIP処理前後においてはジルカロイ中の重水素量にほとんど変化のないことが判明した。3.予備成形工程で剥離したジルカロイ酸化皮膜および付着TRU核種の脱気密封時に於ける真空排気系への汚染防止の効果を空隙充填材(ステンレス粉体)を用いて調査した。この結果、防止効果に必要なステンレス粉体の粒径と充填厚みを明らかにすることができた。
澤田 昌久*; 北川 一男*; 小松 史明*
PNC TJ4058 87-005VOL1, 245 Pages, 1987/08
ジルカロイ・ハルの減容安定化処理技術の開発研究としてHIP技術による処理法の検討を,前年度に続いて実施した。今年度は自主研究ならびに委託研究を混じえてHIP処理法によるハルおよびハードウェアの処理技術に対する確立をおこなった。得られた結果は次の通りである。1.予備成形技術については1/4分割扇形カプセルにインキャン・プレス法でハルを圧縮した。大型固化体を作製する方法として,得られた4個のカプセルをHIPコンテナに充填するマルチ・カプセル法を開発した。2.HIP圧力の低減化については,マルチ・カブセル法と加熱時間を長くすることで,50気圧の圧力でもHIP処理できることを見出した。3.脱気密封法について,電子ビーム溶接法を採用した結果,脱気管のない密封法を開発することができた。4.実規模固化体の試作研究では300450H--のサイズの固化体を作製し,得られた固化体について調査した。この結果,TRU模擬核種はジルカロイ・ハルに閉じ込められ,使用したC-O2は金属C-として存在していることが判明した。
東 嘉三*; 澤田 昌久*; 北川 一男*; 小松 史明*; 尾上 俊雄*; 本間 克彦*; 古屋 武義*; 草道 龍彦*; 名倉 周武*; 田辺 博三*
PNC TJ116 84-03VOL1, 21 Pages, 1984/08
ジルカロイ軽水炉ハルの処理として,急速高温加熱炉を用いることによる表面酸化物層の剥離除去の可能性とジルカロイハルを酸化物にする条件,そして得られた酸化物粉体をHIP法,ホットプレス法,そして燃結法によって,セラミック固化体へ転換処理する方法が検討された。この結果,ジルカロイハルの表面酸化層の剥離除去はジルコニウム金属の酸化層が明確な境界物を作らない理由により,難かしいと判断された。ハルを酸化物に変化させる方法は熱サイクル法を用いることによって効率よく処理できることがわかった。固化体への転換はいずれの方法でも可能であるが,処理肯定の複雑さと粉体の飛散が実処理に対問題となることが明らかになった。FBRステンレスハルの処理はエレクトロスラグ法が試みられ,TRU物質の除去効果が調査された。TRU物質の模擬にはH-0とC-0が使用された。この結果,H-0はC-0と比べ除去が困難であることが熱力学的理論ならびに実験的に確認された。また,スラグは酸性スラグが良好であることを見出した。エレクトロスラグ処理法にしようする溶融炉の遠隔操作性が検討され,さらに処理された固化体の処分用パッケージに要求される性能について調査がなされた。