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木村 宏之*; 小林 悟*; 脇本 秀一; 野田 幸男*; 近 圭一郎*
Ferroelectrics, 354, p.77 - 85, 2007/01
被引用回数:25 パーセンタイル:68.32(Materials Science, Multidisciplinary)マルチフェロイック物質であるMnOのさまざまな種類の希土類金属を用いた試料について、中性子散乱とバルク測定により磁性と誘電性を温度と磁場の関数で調べた結果についてレビューする。低温で反強磁性転移と強誘電転移が温度低下に伴い連続して起こり、反強磁性と強誘電が同時に実現する複合フェロ状態を観測した。この系における強誘電性は磁場により誘起又は消滅するが、磁場中中性子散乱実験から、強誘電性の発現には反強磁性磁気構造の格子整合性が不可欠であることを明らかにした。また磁気構造上、強誘電性が磁場により誘起される背景には希土類金属の磁気モーメントも重要な役割を果たすことを明らかにした。
木村 宏之*; 脇本 秀一; 鎌田 陽一*; 野田 幸男*; 加倉井 和久; 金子 耕士; 目時 直人; 近 圭一郎*
no journal, ,
MnO( rare earth, Bi, Y)は巨大電気磁気効果(CMR効果)を示す物質として知られている。CMR効果を示す物質の共通な性質として、磁気秩序と誘電秩序が共存するマルチフェロイック状態があるが、二つの秩序の微視的な相関はまだ明らかにされていない。われわれはその微視的相関を明らかにするために、磁場中中性子回折実験を行って、磁場誘起微視的磁性と誘電性との関係を調べた。その結果、磁場印加によって強誘電相が出現するHoMnOと、それとは逆に強誘電相が消失するErMnOにおいて、誘電相転移と同時に格子不整合-整合磁気相転移が起こることを見いだした。得られた結果から誘電性と磁性の温度-磁場相図を描いてみると、誘電性及び磁性における相境界が完全に一致し、格子整合磁気相でのみ強誘電相が現れることがわかった。このことは、この系で現れる誘電相転移が磁気相転移によって引き起こされ、さらに強誘電相にとって格子整合磁気構造が必須であることを示している。
木村 宏之*; 脇本 秀一; 西畑 敬介*; 野田 幸男*; 加倉井 和久; 近 圭一郎*
no journal, ,
マルチフェロイック物質は巨大な電気磁気(ME)効果を示すが、その微視的なメカニズムは未だ解明されていない。微視的な電気分極発生メカニズムの一つ「螺旋磁性」由来のモデルがある。われわれは、この螺旋磁気構造が分極を担っているかどうかを検証するため、HoMnO単結晶を用いてスピン偏極中性子回折実験を行って、磁気chiralityが電気分極の出現にどのように関係しているかを調べた。結果、磁気構造のchiral成分による磁気反射が常誘電相であるHT-ICM相では存在せず、強誘電相であるCM相で現れ、さらにLT-ICM相になるとchiral成分が反転することがわかった。強誘電相と磁気chiral相が強く関係することを明らかにした。