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論文

Design and beam dynamics studies of a chopper for the JAEA-ADS LEBT

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 21st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.205 - 209, 2024/10

高レベル放射性廃棄物の有害度低減化を目的とし、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動未臨界システム(ADS)の主要コンポーネントとして、30MW CW陽子線形加速器(リニアック)を設計を進めている。大強度加速器におけるビーム損失の主な原因である空間電荷効果の最小化のため、JAEA-ADSの低エネルギービーム輸送(LEBT)は陽子ビームおよび負水素ビームによる電荷中和を積極的に用いる。機器保護などのためADSでは徐々にビーム出力を上昇させる必要があるため、LEBTに設置したビームチョッパーによりデューティを徐々に上昇させることを検討している。チョッパーは電荷中和に影響を与え、ビーム過渡現象によりビーム損失を発生させる可能性がある。チョッパーのビーム光学モデルを作成し、チョッパーの電圧や寸法などの必要な特性を解析した。さらにチョッパーが空間電荷補償に与える影響を解析し、LEBTにおけるビーム過渡現象を評価した。本研究では、JAEA-ADS LEBTにおけるチョッパーの設計とビーム性能への影響について報告する。

論文

Beam transient studies for the JAEA-ADS LEBT

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 32nd Linear Accelerator Conference (LINAC 2024) (Internet), p.488 - 491, 2024/10

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物核変換のための30MW CW陽子線形加速器(リニアック)を設計している。高出力加速器の低損失と高ビーム品質を達成する上で、特に空間電荷力が大きくなる低エネルギー部において空間電荷の緩和が主な課題である。空間電荷の影響を打ち消すために、低エネルギービーム輸送(LEBT)は、ビーム電荷の中和により空間電荷補償を可能にする静磁場設計を用いており、主ビームと対向する電離粒子との間の電荷平衡に達する蓄積プロセスにより中和する。しかし、ADSのビーム出力上昇時に用いられるチョッパーにより平衡状態は逸脱する。このため、ビーム出力の過渡状態においてビーム光学系は最適とならず、加速器に深刻な劣化をもたらす可能性がある。従って、これらのビーム出力上昇時におけるビーム挙動の解析は、リニアックのロバストな設計と効率的な運転を開発するために不可欠でとなる。本研究では、JAEA-ADS LEBTの中性化ビルドアップとチョッパー運転時のビームダイナミクスの検討を行った。

論文

Progress of the spoke cavity prototyping for the JAEA-ADS linac

田村 潤; 近藤 恭弘; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*

Proceedings of 32nd Linear Accelerator Conference (LINAC 2024) (Internet), p.496 - 498, 2024/10

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has been proposing an accelerator-driven nuclear transmutation system (ADS) as a future nuclear power system. Toward the actual design of the CW proton linac for the JAEA-ADS, we are currently prototyping a low-$$beta$$ ($$approx$$ 0.2) single-spoke cavity. The cavity fabrication began in 2020. Most of the cavity parts were shaped in fiscal year 2020 by press-forming and machining. In 2021, we started welding the shaped cavity parts together. Each cavity part was joined together by preliminarily examining the optimum welding conditions using mock-up test pieces. We have fabricated the body and two lid sections, and have confirmed that there were no significant problems with the cavity fabrication according to the frequency measurement of the temporarily assembled spoke cavity.

論文

Onset of collectivity for argon isotopes close to $$N=32$$

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; Holt, J. D.*; Hu, B. S.*; et al.

Physical Review C, 109(3), p.034312_1 - 034312_15, 2024/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:63.95(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIビームファクトリーにて中性子過剰核$$^{50}$$Arビームからの1中性子ノックアウト反応実験を行い、$$^{49}$$Arのエネルギー準位および分光学的因子を導出した。特に、第一励起状態の$$1/2^-$$への分光学的因子が大きいことから、始状態の$$^{50}$$Arの基底状態において中性子が$$p_{1/2}$$軌道を多く占めていることがわかった。これは、中性子数32がよい魔法数として知られる$$^{52}$$Caとは異なった性質であり、カルシウムからアルゴンへと陽子が2個減ることで閉殻構造が大きく崩れることが明らかになった。

論文

Fabrication progress of the prototype spoke cavity for the JAEA-ADS linac

田村 潤; 近藤 恭弘; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*

Journal of Physics; Conference Series, 2687(5), p.052008_1 - 052008_6, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has been proposing an accelerator-driven system (ADS) as a future nuclear system to efficiently reduce high-level radioactive waste generated in nuclear power plants. As a first step toward the full-scale design of the CW proton linac for the JAEA-ADS, we are now prototyping a low-$$beta$$ ($$approx 0.2$$) single-spoke cavity. The actual cavity fabrication started in 2020. Most of the cavity parts were shaped in fiscal year 2020 by press-forming and machining. In 2021, we started welding the shaped cavity parts together. By preliminarily investigating the optimum welding conditions using mock-up test pieces, each cavity part was joined with a smooth welding bead. So far, we have fabricated the body section and the beam port section of the cavity. By measuring the resonant frequency of the temporarily assembled cavity, we have confirmed that there is no significant problem with the cavity fabrication.

論文

The Role of collision ionization of K-shell ions in nonequilibrium plasmas produced by the action of super strong, ultrashort PW-class laser pulses on micron-scale argon clusters with intensity up to 5 $$times$$ 10$$^{21}$$ W/cm$$^{2}$$

Skobelev, I. Yu.*; Ryazantsev, S. N.*; Kulikov, R. K.*; Sedov, M. V.*; Filippov, E. D.*; Pikuz, S. A.*; 浅井 孝文*; 金崎 真聡*; 山内 知也*; 神野 智史; et al.

Photonics (Internet), 10(11), p.1250_1 - 1250_11, 2023/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:19.28(Optics)

物質が高強度レーザーパルスと相互作用して生成されるプラズマの電荷状態の発展において、光電場と衝突電離の影響を明確に区別することは困難である。この研究では、プラズマキネティクスの時間依存計算を用いて、クラスターが十分に小さい低密度のガス状ターゲットを用いた場合にのみ可能であることを示した。Arプラズマの場合、クラスター半径の上限は$$R_0=0.1mu$$mと見積もられた。

論文

Validation of the $$^{10}$$Be ground-state molecular structure using $$^{10}$$Be($$p,palpha$$)$$^{6}$$He triple differential reaction cross-section measurements

Li, P. J.*; Beaumel, D.*; Lee, J.*; Assi$'e$, M.*; Chen, S.*; Franchoo, S.*; Gibelin, J.*; Hammache, F.*; Harada, T.*; 延与 佳子*; et al.

Physical Review Letters, 131(21), p.212501_1 - 212501_7, 2023/11

 被引用回数:18 パーセンタイル:91.30(Physics, Multidisciplinary)

$$^{10}$$Beのクラスター構造を($$p,palpha$$)反応を用いて調査した。三重微分断面積が実験的に測定され、Tohsaki-Horiuchi-Schuck-R$"o$pke波動関数の方法や反対称化分子動力学を用いた歪曲波インパルス近似計算と比較した。実験データと理論計算の顕著な一致が確認され、$$^{10}$$Beの比較的コンパクトな分子状態を確認した。

論文

Design of the Low energy beam transport line for the JAEA-ADS linac

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.545 - 549, 2023/11

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物の有害度低減のため加速器駆動未臨界システム(ADS)の開発を行っている。JAEAのADS(JAEA-ADS)では、ビーム出力30MWを有する陽子線形加速器(リニアック)を提案している。JAEA-ADSリニアックの大きな課題は、イオン源から高周波四重極までの35keV陽子ビームの効率的な輸送である。この目標の達成のため、様々な空間電荷の補償シナリオを考慮しつつ、ビームロスの要因となる高電荷状態のイオンビームの透過を低減し、陽子エミッタンスの増大を最小化するために、2つのソレノイドから構成される静磁場低エネルギービーム輸送(LEBT)を最適化した。本報告では、JAEA-ADS LEBTの光学設計を紹介し、多粒子を用いたトラッキングの結果について述べる。

論文

First observation of $$^{28}$$O

近藤 洋介*; Achouri, N. L.*; Al Falou, H.*; Atar, L.*; Aumann, T.*; 馬場 秀忠*; Boretzky, K.*; Caesar, C.*; Calvet, D.*; Chae, H.*; et al.

Nature, 620(7976), p.965 - 970, 2023/08

 被引用回数:24 パーセンタイル:95.07(Multidisciplinary Sciences)

非常に中性子が過剰な原子核$$^{28}$$Oは、陽子、中性子ともに魔法数であることから古くからその性質に興味が持たれていたが、酸素の最後の束縛核$$^{24}$$Oよりも中性子が4個も多いため、これまで観測されてこなかった。この論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{29}$$Fからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{28}$$Oを生成し、そこから放出される中性子を測定することによって初めてその観測に成功した。核構造の観点からは、$$^{28}$$Oでは二重閉殻が保たれているか興味が持たれていたが、実験で得られた分光学的因子が殻模型計算で予言されて程度の大きいことから、閉殻構造をもたない可能性が高いことがわかった。

論文

Intruder configurations in $$^{29}$$Ne at the transition into the island of inversion; Detailed structure study of $$^{28}$$Ne

Wang, H.*; 安田 昌弘*; 近藤 洋介*; 中村 隆司*; Tostevin, J. A.*; 緒方 一介*; 大塚 孝治*; Poves, A.*; 清水 則孝*; 吉田 数貴; et al.

Physics Letters B, 843, p.138038_1 - 138038_9, 2023/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:62.61(Astronomy & Astrophysics)

$$^{29}$$Neからの1中性子除去反応を用いて、$$^{28}$$Neの詳細な$$gamma$$線分光を行った。平行運動量分布の解析に基づき、$$^{28}$$Neの準位構造とスピンパリティを決定し、初めて負のパリティ状態を同定した。測定された断面積と運動量分布から、N=20とN=28のシェルギャップの消失の証拠となる有意なintruder p-wave強度が明らかになった。束縛状態については、弱いf-waveの可能性のある強度が観測された。いくつかの有効相互作用を用いた大規模殻模型計算では、実験的に観測された大きなp-wave強度と小さなf-wave強度は再現されず、Ne同位体に沿った反転の島への遷移の完全な理論的記述への挑戦が続いていることを示している。

論文

Level structures of $$^{56,58}$$Ca cast doubt on a doubly magic $$^{60}$$Ca

Chen, S.*; Browne, F.*; Doornenbal, P.*; Lee, J.*; Obertelli, A.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; 茶園 亮樹*; Hagen, G.*; Holt, J. D.*; et al.

Physics Letters B, 843, p.138025_1 - 138025_7, 2023/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:83.07(Astronomy & Astrophysics)

$$^{57,59}$$Scからの1陽子ノックアウト反応を用いて、$$^{56}$$Caと$$^{58}$$Caのガンマ崩壊を観測した。$$^{56}$$Caでは1456(12)keVの$$gamma$$線遷移が、$$^{58}$$Caでは1115(34)keVの遷移が観測された。どちらの遷移も暫定的に$$2^{+}_{1} rightarrow 0^{+}_{gs}$$と割り当てられた。有効核子間相互作用をわずかに修正した広い模型空間での殻模型計算では、$$2^{+}_{1}$$準位エネルギー、2中性子分離エネルギー、反応断面積が実験とよく一致し、N=34閉殻の上に新しい殻が形成されていることを裏付けた。その構成要素である$$0_{f5/2}$$$$0_{g9/2}$$軌道はほぼ縮退しており、これは$$^{60}$$Caが二重魔法核である可能性を排除し、Ca同位体のドリップラインを$$^{70}$$Caあるいはそれ以上にまで広げる可能性がある。

論文

Design and optimization of a proton source extraction system for the JAEA-ADS linac

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 14th International Particle Accelerator Conference (IPAC 23) (Internet), p.1591 - 1593, 2023/05

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動システム(ADS)の開発のため、ビーム出力が30MWとなる連続波(cw)超伝導陽子線形加速器(リニアック)を設計している。JAEA-ADSリニアックのイオン源は、エネルギーが35keV、正規化されたrmsエミッタンスが0.1$$pi$$mm mrad未満で、20mAを超える陽子ビームを提供する必要がある。イオン源におけるビーム引出し部がビーム特性と品質を決定するため、目標の達成のためAXCEL-INP 2-Dシミュレーションプログラムを使用して、引き出し部の設計における幾何形状に関して最適化した。本報告は、イオン源引き出し部の設計について説明し、JAEA-ADSリニアックの陽子イオン源に関するビームダイナミクスを最初の結果として報告する。

論文

Investigation of niobium surface roughness and hydrogen content with different polishing conditions for performance recovery of superconducting QWRs in JAEA Tokai-Tandem Accelerator

神谷 潤一郎; 仁井 啓介*; 株本 裕史; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; 松田 誠; 守屋 克洋; 井田 義明*; et al.

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.344 - 349, 2023/05

原子力機構東海タンデム加速器には、40台の超伝導Quarter Wave Resonator(QWR)によって重イオンを10MeV/uまで加速するブースターリニアックがあるが、2011年の震災以降、運転を停止している。近年ウラン等のより重い核種を加速するため、タンデム加速器のアップグレードが精力的に検討され、QWR再稼働の必要性が高まっている。現在、運転時に必要な加速電圧とQ値を得るため、QWR内面荒さを低減するための電解研磨条件を検証している。一方で電解研磨はNb中水素を増加させ、水素病と呼ばれるQ値の減少を引き起こす可能性がある。真空中高温焼鈍で水素を放出させることで水素病を抑えることができるが、QWRのクラッド材を構成するNbとCuの熱膨張差による空洞破損の危険性がある。そのため表面粗さの低減とNbバルク中の水素の増加を最小限に抑えるため、研磨条件を最適化する必要がある。我々はこれまで水素吸蔵量および脱離機構を昇温脱離分析(TDS)により検証できることに着目し、研究を行ってきた。発表では異なる条件で研磨したNb材料のTDS結果、表面観察結果、表面粗さの相関について得られた成果を発表する。

論文

Measurement of H$$^{0}$$ particles generated by residual gas stripping in the Japan Proton Accelerator Research Complex linac

田村 潤; 二ツ川 健太*; 近藤 恭弘; Liu, Y.*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 岡部 晃大; 吉本 政弘

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1049, p.168033_1 - 168033_7, 2023/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:49.11(Instruments & Instrumentation)

J-PARCリニアックは、ビーム損失が重要な課題となる大強度加速器である。J-PARCリニアックでは、H$$^{-}$$ビームが機能分離型ドリフトチューブリニアック(SDTL)で191MeVまで加速され、その後、環結合構造型加速管(ACS)で400MeVまで加速される。H$$^{-}$$リニアックでは陽子リニアックよりもビーム損失の要因事象が多いため、ビーム損失低減のためにはビーム損失の原因を詳しく調べることが必須である。制御不能なH$$^{0}$$粒子を生成する電子ストリッピング現象は、H$$^{-}$$リニアックに特有なビーム損失要因である。J-PARCリニアックにおけるビーム損失の原因を明らかにするため、SDTLとACSの間のビーム輸送部に新しいビーム診断系を設置した。ここでは、H$$^{0}$$粒子をH$$^{-}$$ビームから分離し、H$$^{0}$$粒子が分布する範囲にグラファイト板を挿入してH$$^{0}$$粒子の強度プロファイルを測定することに成功した。ビームライン真空圧力の違いによるH$$^{0}$$粒子の強度変化を調べることで、SDTLセクションのH$$^{0}$$粒子の半分は、J-PARCリニアックの残留ガスストリッピングによって生成されていることを明らかにした。

論文

Multiple mechanisms in proton-induced nucleon removal at $$sim$$100 MeV/nucleon

Pohl, T.*; Sun, Y. L.*; Obertelli, A.*; Lee, J.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; 緒方 一介*; 吉田 数貴; Cai, B. S.*; Yuan, C. X.*; Brown, B. A.*; et al.

Physical Review Letters, 130(17), p.172501_1 - 172501_8, 2023/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:87.89(Physics, Multidisciplinary)

大きなフェルミ面非対称性を持つ陽子過剰な$$^{14}$$O原子核からの100MeV/nucleonでの陽子による陽子・中性子除去反応について報告した。この結果は、quasi-freeノックアウト反応、非弾性散乱、核子移行反応を含む複数の反応機構の定量的寄与を初めて示すものである。このようなエネルギー領域では通常無視される非弾性散乱と核子移行の寄与が、弱束縛陽子と強束縛中性子の除去反応断面積にそれぞれ約50%と30%寄与していることが示された。

論文

Investigation of the oxidation behavior of Zircaloy-4 cladding in a mixture of air and steam

根本 義之; 石島 暖大; 近藤 啓悦; 藤村 由希; 加治 芳行

Journal of Nuclear Materials, 575, p.154209_1 - 154209_19, 2023/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:63.07(Materials Science, Multidisciplinary)

著者らはこれまでジルコニウム合金製の燃料被覆管について、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化試験を実施し、乾燥空気中よりも空気と水蒸気の混合雰囲気中において酸化が速くなる場合のあることを報告してきた。このような酸化は使用済み燃料プール(SFP)の重大事故時や、原子炉圧力容器への空気侵入事故時に起こることが懸念されるため、詳細な検討が必要である。そのためジルカロイ4製の被覆管の酸化試験を、空気と水蒸気の混合比を変化させた環境中で800$$^{circ}$$Cの温度条件で実施し、酸化試験データに基づいて酸化速度定数の評価、酸化試験後の試料について、酸化層の詳細評価,水素吸収量の評価等を行った。その結果、酸化の極初期におけるジルコニウム窒化物(ZrN)の生成や、試料表面の全面に拡がる多孔質な酸化層の成長などが、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化挙動に影響していることが確認された。以上に基づき、乾燥空気中と、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化メカニズムの違いについて議論を行った結果を報告する。

論文

Measurement of the longitudinal bunch-shape distribution for a high-intensity negative hydrogen ion beam in the low-energy region

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 小栗 英知

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 26(3), p.032802_1 - 032802_12, 2023/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:48.20(Physics, Nuclear)

バンチシェイプモニター(BSM)はビーム輸送中にある地点での縦方向位相分布を測定して、縦方向ビームチューニングを行う際に有用な装置である。低エネルギー負水素(H$$^{-}$$)イオンビームの縦方向位相分布を測定するために、大強度ビーム負荷による熱負荷を軽減できるよう2次電子を放出する標的に高配向性グラファイト(HOPG)が採用した。このHOPGターゲットにより、50mA程度の高いピーク電流を持つ3MeV H$$^{-}$$イオンビームの中心部で縦方向位相分布の測定が可能となった。テストスタンドでHOPG-BSMを用いて縦方向のバンチ幅を測定したところ、ビームシミュレーションと一致した。HOPG-BSMを用いて、ビーム横方向と縦方向の相関測定を実証した。HOPG-BSMを用いて、縦方向Qスキャン法により縦方向Twissとエミッタンスを測定した。

論文

Availability analysis for the 30-MW proton linac of the JAEA-ADS project

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.286 - 290, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動未臨界システム(ADS)を提案している。この基本コンポーネントの1つとして、30MWの陽子線形加速器(リニアック)を設計している。ADSの加速器には、未臨界原子炉構造の停止に伴う熱応力回避のために、非常に高い信頼性と可用性が要求される。加速器の信頼性および駆動率評価では、設計におけるラティスの脆弱性を見出し、要求される運転を満足できる冗長構成を持つことと、これらの評価が必須となる。本研究では、信頼性ブロック図(RBD)法を適用し、候補となる様々なリニアック構成における平均故障間隔(MTBF)を計算で評価した。対象とする構成は、全リニアック直列構成、低エネルギー部のホットスタンバイ構成、及び高エネルギー部のk-out-nの冗長性を持つ構成とした。本検討では、リニアックのラティスを構成する空洞と磁石の詳細な配置を考慮した。本報告では、高い信頼性を得るリニアックの構成モデルおよびそのMTBFの結果に関し報告するとともに、必要な稼働率に向けた運転方法に関して議論する。

論文

Robust and compact design of a 30-MW beam transport line for an accelerator-driven subcritical system

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.179 - 183, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)では、マイナーアクチニドなど有害度低減のため、加速器駆動未臨界システム(ADS)の開発を進めている。JAEA提案型のADS(JAEA-ADS)では、30MWの陽子ビームを鉛ビスマス共晶(LBE)核破砕ターゲットに導入し、未臨界炉体系の炉心において中性子を生成する。未臨界体系に陽子を導入するビーム輸送系(BT)は、ビーム窓などの機器に高い熱応力がかからないよう、適切なビーム形状と安定なビームパワーを供給する必要がある。ビーム輸送系は、ビーム損失を軽減し、誤差があっても高い安定性を保ち、かつ輸送系の長さの要求を満たすために、多数のマクロ粒子を追跡して最適化した。本研究では、JAEA-ADSのビーム輸送系の設計とそのビームダイナミクス研究に関して紹介する。

論文

Design and beam dynamics studies of an ADS RFQ based on an equipartitioned beam scheme

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎; Jameson, R. A.*

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.499 - 502, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物の有害度低減のため、30MWの陽子線形加速器(linac)を用いた加速器駆動未臨界システム(ADS)を検討している。ADSの大強度陽子加速器の開発おいて、極めて高い信頼性を有する高周波四重極加速器(RFQ)の開発が重要となる。本RFQは、20mAの陽子ビームを取り込み、空間電荷効果の厳しい35keVから2.5MeVのエネルギーまで加速させる。RFQの設計では、エミッタンスの増大とコンパクト化するために、等分割(EP)ビームスキームを採用した。その結果、ビームハローの発生を最小限に抑え、超伝導リニアック下流部の最適化を可能にした。低いKilpatrickファクター(1.2)の採用により、本RFQはベーン上における表面放電の可能性を抑え、高い安定性を達成した。本発表では、RFQの設計とその結果に関して議論する。

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