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Kondratyev, V. N.
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.550 - 553, 2002/08
中性子星における磁場強度で原子核の構造が変化し、結合エネルギーの殻補正エネルギーに顕著な影響が見られることが判明した。これは、主として核子のスピンと磁場の結合によるパウリ型のスピン磁性効果で、そのために殻補正エネルギーの位相変化として解釈でき、その結果、鉄領域原子核の魔法数が小さな値に変化する可能性が示唆された。
Kondratyev, V. N.
JAERI-Research 2002-010, 32 Pages, 2002/06
超新星や中性子星に付随する超強磁場中での核反応を統計模型をもとに議論した。その結果線放出を伴う中性子捕獲過程については、磁場による準位密度の変化と遷移エネルギーの変化が主要なメカニズムとして効くことがわかった。さらに、超新星コアにおけるr-プロセス核の生成について検討した。
Kondratyev, V. N.
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 3(1), p.205 - 208, 2002/06
原子核構造に対する磁場の影響を調べる。魔法数と回転モーメント及び磁気モーメントの変化について解析する。
Kondratyev, V. N.
Physical Review Letters, 88(22), p.221101_1 - 221101_4, 2002/06
被引用回数:42 パーセンタイル:81.95(Physics, Multidisciplinary)中性子星磁場により、クラストに存在する原子核の磁化にステップ状の変化が起こり、そのためにクラストドメインになだれ的な磁化変化が生じる可能性が起こることを見いだした。それにより軟リピーターのバースト現象の統計的性質を理解できることが判明した。
Kondratyev, V. N.
JAERI-Research 2001-057, 74 Pages, 2002/01
熱力学的扱いにより中性子星物質の磁化を考察する。量子効果から核種の磁化に鋭い磁場依存性が生じることを示す。原子核間の磁気的結合を考慮する事でその異常が中性子星の殻での磁気輸送の異常な飛びを引き起こす。そのようなノイズの性質は、ソフトリピーターのバーストの統計を説明するのに好都合である。
Kondratyev, V. N.; 丸山 敏毅; 千葉 敏
Astrophysical Journal, 546(2, Part1), p.1137 - 1147, 2001/01
被引用回数:12 パーセンタイル:36.68(Astronomy & Astrophysics)中性子星の外部クラストにおける原子核の磁性についての研究を行った。殻補正の方法を用いて、原子核の殻構造に対する磁場の影響を調べた。磁場の効果は、主として殻補正エネルギーにおける振動パターンの位相のずれとして現れることが判明した。この位相変化は、スピンの向きが異なる核子に対するエネルギー準位の相対的なシフトに伴うPauli型の磁性効果によるものである。中性子に対する殻補正エネルギーは、磁場の変化とともにほぼ周期的に変化し、強磁場の場合にわずかに増大することがわかった。また、殻補正エネルギーの符号が変わる周期は、隣り合う準位のエネルギー差によって決まることが示された。一方、陽子の殻補正エネルギーは、磁場に対して不規則な依存性を有することがわかった。陽子の軌道運動に起因する磁場の効果は、スピン軌道結合の大きさと匹敵する場合に殻補正エネルギーの振動が増幅される。これらの結果、マグネターに伴う磁場強度であるB~10から10ガウス程度の大きさの場合に、原子核の魔法数が磁場強度に依存することが示された。
Kondratyev, V. N.*; Bonasera, A.*; 岩本 昭
Physical Review C, 61(4), p.044613_1 - 044613_11, 2000/04
被引用回数:19 パーセンタイル:69.16(Physics, Nuclear)重イオン核融合反応をヴラソフ方程式を用いて解く定式化を行い、数値計算を実行した。まず最初に2つの重イオンの相対距離を表す集団変数を、ヴラソフ方程式の試験粒子の座標を用いて定義する。この集団変数を用いて、古典的に許される運動と許されない運動を区別する。前者に関してはヴラソフ方程式をそのまま解く。後者に関しては、障壁の内側に入ると試験粒子に特別な力が働き、それが虚時間での集団運動を引き起こすようにする。この定式化によると、通常のポテンシャルエネルギーを変化させる働きをする通常の力と、2核の相対運動量に依存する力が生じる。この後者の力は、エネルギーが障壁よりもずっと高い場合とずっと低い場合に働き、高い場合には斥力として、低い場合には引力として働くという奇妙な性質を持っている。この模型に従った数値計算をO+O,Ni+Niに対して行った結果、実験値をよく再現する結果が得られた。特にNi+Niの場合にはポテンシャルの再規格化の効果と、相対運動量に依存する力の効果がどちらもかなり大きく、サブバリアー領域では反応断面積を大きく増大させる効果が顕著であった。相対運動量に依存する力は、2核の間の粒子交換によるものと解釈できる。
Kondratyev, V. N.; 丸山 敏毅; 千葉 敏
Physical Review Letters, 84(6), p.1086 - 1089, 2000/02
被引用回数:9 パーセンタイル:55.3(Physics, Multidisciplinary)殻補正の方法を用いて、原子核の殻構造に対する磁場の影響を調べた。磁場の効果は、主として殻補正エネルギーにおける振動パターンの位相のずれとして現れることが判明した。この位相変化は、スピンの向きが異なる核子に対するエネルギー準位の相対的なシフトに伴うPauli型の常磁性効果によるものである。中性子に対する殻補正エネルギーは、磁場の変化とともにほぼ周期的に変化し、強磁場の場合にわずかに増大することがわかった。また、殻補正エネルギーの符号が変わる周期は、隣り合う準位のエネルギー差によって決まることが示された。一方、陽子の殻補正エネルギーは、磁場に対して不規則な依存性を有することがわかった。陽子の軌道運動に起因する磁場効果は、スピン軌道結合の大きさと匹敵する場合に殻補正エネルギーの振動を増幅する。これらの結果、中性子星や超新星爆発に伴う磁場強度であるB~10から10ガウス程度の大きさの場合に、原子核の魔法数が磁場強度に依存することが示された。
Kondratyev, V. N.; 丸山 敏毅; 千葉 敏
JAERI-Research 99-065, p.51 - 0, 1999/12
殻補正の方法を用いて、原子核の殻構造に対する磁場の影響を調べた。磁場の効果は、主として殻補正エネルギーにおける振動パターンの位相のずれとして現れることが判明した。この位相変化は、スピンの向きが異なる核子に対するエネルギー準位の相対的なシフトに伴うPauli型の常磁性効果によるものである。中性子に対する殻補正エネルギーは、磁場の変化とともにほぼ周期的に変化し、強磁場の場合にわずかに増大することがわかった。また、殻補正エネルギーの符号が変わる周期は、隣り合う準位のエネルギー差によって決まることが示された。一方、陽子の殻補正エネルギーは、磁場に対して不規則な依存性を有することがわかった。陽子の軌道運動に起因する磁場の効果は、スピン軌道結合の大きさと匹敵する場合に殻補正エネルギーの振動を増幅する。これらの結果、中性子星や超新星爆発に伴う磁場強度であるB~10から10ガウス程度の大きさの場合に、原子核の魔法数が磁場強度に依存することが示された。
Kondratyev, V. N.*; 岩本 昭
Physics Letters B, 423(1-2), p.1 - 8, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:23.49(Astronomy & Astrophysics)半古典平均場近似の輸送方程式を用いて、重イオンのクーロン障壁近傍の核融合が解析される。障壁以下でのエネルギーでは虚数時間の方法で軌道を決定した。障壁近傍のエネルギーでは、原子核の分極により障壁の高さが低下することがわかった。また、2核間の前平衝核子交換効果により非局在的な力が生じて、障壁以下では有効障壁の高さがさらに低下することを明らかにした。
岩本 昭; Kondratyev, V. N.*; A.Bonasera*
Proc. of Tours Symp. on Nuclear Physics III, p.222 - 229, 1997/00
ヴラソフ方程式に基づいた多体模型により、自発核分裂及びサブバリアー核融合の計算を行った。トンネル現象を多体論で扱う方法は、虚時間のTDHF法で試みられたが、その後の発展が見られない。われわれの方法は多粒子の運動を古典又は古典的に扱うことにより、この限界を破ることを意図している。核分裂の計算にはまだ問題も残っているが、核融合については粒子交換の効果がどのように重イオン間のポテンシャルを変えるかについての知見が得られた。