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尾上 博則; 小坂 寛*; 松岡 稔幸; 小松 哲也; 竹内 竜史; 岩月 輝希; 安江 健一
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 26(1), p.3 - 14, 2019/06
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価は、処分施設閉鎖後、数万年以上に及ぶ時間スケールを対象として実施される。そのため、長期的な自然現象による影響を考慮した地下水の流速や移行時間といった地下水流動状態の長期変動性の評価技術の整備は重要な技術開発課題である。本研究では、長期的な自然現象のうち隆起・侵食による地形変化や気候変動に着目し、それらに対する地下水流動状態の変動性を、複数の定常解析結果に基づく変動係数で評価可能な手法を構築した。岐阜県東濃地域を事例とした評価手法の適用性検討の結果、過去100万年間の地形変化や涵養量の変化による影響を受けにくい地下水の滞留域を三次元的な空間分布として推定した。本評価手法を適用することで、地層処分事業の評価対象領域において、地形変化や気候変動に対する地下水流動状態の変動性が小さい領域を定量的かつ空間的に明示することができる。さらに、岐阜県東濃地域における事例検討結果を踏まえて、外挿法を用いた地下水流動状態の変動性の将来予測の基本的な考え方を整理するとともに、将来予測手法の適用可能な時間スケールについて考察した。
関尾 佳弘; 吉持 宏; 小坂 一郎; 平野 弘康; 小山 智造; 河村 弘
Proceedings of 52nd Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling Working Group (HOTLAB 2015) (Internet), 8 Pages, 2015/09
我が国では福島第一原子力発電所の廃止措置の安全かつ確実な遂行が重要な課題として位置付けられている。日本原子力研究開発機構は、福島第一原子力事故により発生した放射性廃棄物の処分方法の決定に資する分析、研究を行うこととなっている。この分析等は、福島第一原子力発電所サイトの大熊分析研究センター内に建設予定の2つの施設(第1棟,第2棟)において実施する予定である。第1棟では、がれき類や汚染水二次廃棄物等の放射性廃棄物に対する分析等を実施し、第2棟では燃料デブリや高線量構造材料等の取り扱いを計画している。現在、最先端技術や最新試験機器の導入に係る詳細な検討を進めている。
尾上 博則; 小坂 寛*; 竹内 竜史; 三枝 博光
JAEA-Research 2015-008, 146 Pages, 2015/08
日本原子力研究開発機構では、地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として、岐阜県瑞浪市において結晶質岩を対象とした超深地層研究所計画(以下、MIU計画)を進めている。MIU計画では、研究坑道の建設工程やこれに伴う調査研究の課題、対象、空間スケールなどの違いを考慮し、第1段階(地表からの調査予測研究段階)、第2段階(研究坑道の掘削を伴う研究段階)、第3段階(研究坑道を利用した研究段階)の3つの段階に区分して研究を進めている。本研究では、サイトスケール(研究所用地を中心とした2km四方の領域)の水理地質構造モデルの構築・更新に係る方法論の整備を目的として、第1段階および第2段階で取得されたデータを用いた地下水流動解析を実施し、水理地質構造モデルのキャリブレーションを実施した。その結果、研究坑道掘削前の地下水圧分布ならびに研究坑道掘削に伴う湧水量や地下水圧分布の変化を総合的に精度よく再現できる第2段階のサイトスケールの水理地質構造モデルを構築することができた。
小坂 寛; 三枝 博光; 栗原 新*; 尾上 博則
JAEA-Research 2012-012, 100 Pages, 2012/07
深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として進めている、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画では、第1段階(地表からの調査予測研究段階)、第2段階(研究坑道の掘削を伴う研究段階)及び第3段階(研究坑道を利用した研究段階)の3段階に区分して、繰り返しアプローチに基づく調査研究を実施している。本研究では、調査の進展に伴う情報量の増加に応じた、地下水の流速分布及び移行特性の変化を把握すること、及び不連続構造分布の地質学的解釈の違いや岩盤の水理的不均質性の有無が、地下水流動特性に与える影響を評価することを目的として、第1段階及び第2段階において構築された地質構造モデル及び水理地質構造モデルに基づき、地下水流動解析及び粒子追跡解析を実施した。結果として、調査の進展に伴う情報量の増加により、地下水の流速分布及び移行特性の不確実性が低減されたことを確認した。また、不連続構造分布の地質学的解釈の違い及び岩盤の水理的不均質性の有無が地下水流動特性に与える影響を確認した。これらの結果に基づき、次期調査に向けてターゲットとなる不確実性要因の特定及びターゲットに対する調査方法を提案した。
下茂 道人*; 熊本 創*; 小坂 寛; 尾上 博則; 三枝 博光; 水野 崇; 大山 卓也
JAEA-Research 2012-004, 126 Pages, 2012/04
本研究では、超深地層研究所計画における地下水流動場の把握を目的とした水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析技術の高度化に関する研究開発の一環として、ローカルスケール(研究所用地周辺を含む約十km四方の領域)を対象とした水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を実施した。モデル化・解析に用いたデータは、地表からの調査予測研究段階(第1段階)で得られた調査データ及び第2段階における研究坑道を深度200mまで掘削時の調査データである。モデル化・解析の結果、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水流動場に影響を与える水理地質構造の推定、及び深度1000mまでの研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺地下水位の低下量を予測することができた。また、研究坑道掘削時のグラウトが周辺の地下水流動場の変化に与える影響の程度を解析的に把握することができた。また、研究坑道掘削に伴う地下水の水質分布に与える影響の程度を把握することができた。
小坂 寛; 三枝 博光; 安江 健一; 草野 友宏; 尾上 博則
Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 9 Pages, 2011/10
原子力機構では、東濃地域を事例として、演繹法・帰納法に基づくアプローチを適用した地下水流動特性の長期変遷の推定に関する方法論の開発を進めている。演繹法に基づくアプローチを用いた研究では、地形変化に関する物理モデルと地下水流動解析を組合せた手法は、地形・気候変化に伴う将来の地下水流動特性の変化の推定に適用できることを確認した。また、演繹法に基づくアプローチを用いた研究では、幾つかの空間・時間スケールを対象とした古水理地質学的研究を実施した。このうち、広範囲を対象領域とした研究では、長期的な地形変化に伴う地下水流動特性の変化を推定するための方法として、まず広範囲を対象とした粗い精度の古地形の推定と地下水流動解析により、現地調査を含むサイト特性評価を効率的に実施する領域を選定することを提案した。これらの研究を通して、演繹法・帰納法に基づくアプローチは、地下水流動特性の長期変遷の推定に有効であることを確認した。
竹内 竜史; 小坂 寛; 佐藤 敦也*; 富山 眞吾*; 景山 宗一郎*; 池田 誠*
JAEA-Research 2011-008, 77 Pages, 2011/06
地下水涵養量を推定する方法の一つである水収支観測を実施するにあたっては、流域ごとにその規模や地形,地質などのさまざまな影響を受けるため、多くのさまざまな流域において、長期に渡る水収支観測が必要となる。しかし、すべての流域を対象として水収支観測を実施することは、多大な費用と長期に渡る観測期間を要することから、涵養量を効率的に推定する手法の確立が課題となっている。本研究では、水収支観測が実施されていない流域を含む広域の水収支を把握するための推定手法の適用性の確認を目的として、東濃地域(日吉川流域)を対象に数値標高モデルを用いた統計量解析を実施し、水収支におけるパラメータの一つである流出量の推定を行った。具体的には、地形計測及び主成分分析結果をもとに、表流水の流れやすさの指標である流出指標を算出した。また、流出指標と実測の流量観測データとを比較することにより、対象地域における流出量の推定を行った結果、対象地域における流出量推定結果は、6割程度の再現性となることが確認された。
小坂 寛; 三枝 博光; 尾上 博則; 竹内 竜史
JAEA-Research 2010-037, 42 Pages, 2011/01
日本原子力研究開発機構では、「地層処分技術に関する研究開発」のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。超深地層研究所計画では、断層の水理特性を把握することを目的として、2010年度に研究坑道から掘削するボーリング孔を利用した長期揚水試験を計画している。本研究では、長期揚水試験における揚水区間の選定や揚水期間の設定などの試験計画策定に資することを目的として、長期揚水試験を模擬した水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析を実施した。このモデル化・解析においては、揚水区間,揚水期間、及び揚水量に着目した感度解析を行い、これらの違いによる水圧観測孔における水圧応答傾向の変化の程度を確認した。結果として、断層を境とする揚水区間の違いにより、水圧観測孔での水圧応答は異なる傾向を示すことが明らかとなった。一方、揚水期間の違い(2週間及び4週間)により、水圧観測孔での水圧応答傾向に顕著な差は見られなかった。また、揚水期間の違いによる各ボーリング孔における最大水頭低下量の変化は、大きいところでも20%程度であり、揚水期間の違いが水圧観測孔での水圧応答に与える影響は小さいことが明らかとなった。これらの結果に基づき、長期揚水試験における揚水区間や揚水期間などの提言を行った。
竹内 竜史; 三枝 博光; 大山 卓也; 毛屋 博道; 佐藤 敦也; 小坂 寛; 武田 匡樹; 大丸 修二; 竹内 真司
JAEA-Research 2010-018, 133 Pages, 2010/08
独立行政法人日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」,「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」,「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画である。現在は、第2段階における調査研究として、「研究坑道の掘削を伴う調査研究による地質環境モデルの構築及び研究坑道の掘削による深部地質環境の変化の把握」を段階目標の1つとして調査研究を進めている。本報告書は、2008年度に実施した岩盤の水理に関する調査研究の成果を取りまとめたものである。主な内容としては、研究坑道掘削に伴う地下水流動状況の変化の把握を目的として継続的に実施した水圧モニタリング,湧水量計測の結果を示すとともに、地下水涵養量推定手法の開発を目的とした表層水理観測の結果を示した。また、地下水圧モニタリングなどで得られた情報を用いて、サイトスケール及びブロックスケールの水理地質構造モデルの妥当性確認及びその更新にかかわる方法論を整備することを目的としたモデルの構築及び解析結果を示すとともに、研究坑道の設計・施工への迅速な情報提供を目的としたモデル化・解析技術として、GEOMASSシステムの有用性を示した。
White, M. J.*; Guimer, J.*; 大山 卓也; 小坂 寛; Robinson, P.*; 三枝 博光
Proceedings of 12th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM '09/DECOM '09) (CD-ROM), 10 Pages, 2009/10
複雑な水理地質環境における地下水流動解析の効率的なモデル化・解析を実施するため、これらを一貫して行うことができるGEOMASSシステムを開発している。本システムを用いて、坑道掘削に伴う飽和-不飽和問題での地下水流動場の変化に関するデータに基づく水理地質構造モデルの更新及び今後の変化を予測するために、地下水流動解析コードの改良を実施するとともに、改良した解析コードの信頼性確認のために、検証済みの解析コードと同一条件下での解析を実施した。
尾上 博則; 笹尾 英嗣; 三枝 博光; 小坂 寛*
日本原子力学会和文論文誌, 8(1), p.40 - 53, 2009/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、長期の時間スケールで生じる地質学的事象が地下深部の地下水流動や水質などに与える影響を理解し、それを予測することが重要である。地下水流動の観点では、特に地下水流動の駆動力である地形分布の長期的な変化を推定し、それが地下深部の地下水流動に及ぼす影響を評価する必要がある。そこで、本研究においては古水理地質学的研究手法を用いて、地形の長期的な変化が地下水流動特性に与える影響を評価した。具体的には、岐阜県東濃地域を対象として、広範囲における古地形分布を概括的に推定したうえで、それを考慮した地下水流動解析を実施した。また、断層の存在が地下水流動特性に及ぼす影響についても検討した。その結果、地形変化や断層の存在が、動水勾配や地下水の流速,移行特性に及ぼす影響の程度を概略的に把握することができた。また、主要な尾根や谷の位置など、大局的な地形分布が変わらない場所であれば地下水の移行経路は大きくは変化しない可能性が示唆された。さらに、結果に基づき長期的な地形変化による地下水流動特性の変化を効率的に把握する手法について提案した。
山田 秀徳*; 玉田 太郎; 小坂 恵*; 宮田 幸平*; 藤木 伸哉*; 田納 優*; 守屋 雅之*; 山西 守*; 本庄 栄二郎; 多田 宏子*; et al.
Protein Science, 16(7), p.1389 - 1397, 2007/07
被引用回数:41 パーセンタイル:60.54(Biochemistry & Molecular Biology)タンパク質の結晶格子は分子表面同士の相互作用からなっている。結晶格子内へのタンパク質の導入のため、ロイシンジッパー様の疎水的な相互作用をヒト膵臓RNase1のへリックス2へ導入した。野生型ヒトRNase1の結晶化はまだ報告をされていないが、4残基のロイシンを導入したRNase1では複数の結晶化条件で結晶を得た。そのX線結晶構造をウシRNaseAの立体構造を用いて分子置換法により決定した。こうして決定されたヒトRNase1の立体構造は、ウシRNaseAの立体構造と大変似ており、導入したロイシン残基を介して2分子のRNase1が疎水的なパッキングしていた。ロイシン導入の効果をさらに検討するために、導入したロイシン残基の数を3残基,2残基と減らした変異体を調製し結晶化を行った。これらの場合もロイシン残基による疎水的なパッキングが形成されていた。一方、ロイシン残基をヒトRNase1の別のへリックス(へリックス3)に導入し、効果を検証した。その結果、4残基のロイシンを導入した変異体でも結晶化し、4分子のRNase1が導入したロイシン残基を介してパッキングをしていることがわかった。これらの結果は、適切なロイシン導入により分子内対称性が生じ、より効果的に結晶化を促進する可能性を示す。
楮原 京子*; 今泉 俊文*; 宮内 崇裕*; 佐藤 比呂志*; 内田 拓馬*; 越後 智雄*; 石山 達也*; 松多 信尚*; 岡田 真介*; 池田 安隆*; et al.
地学雑誌, 115(6), p.691 - 714, 2006/12
過去数万年数百万年の逆断層の活動性を明らかにするため、横手盆地東縁活断層帯が分布する千屋丘陵と地質構造の発達過程の研究を実施した。浅層反射法地震探査,詳細な地形調査,地質調査及び総括的なバランス断面法の解析により、千屋丘陵とそれを形成した断層の構造及びそれらの発達過程が明らかになった。地質調査では、継続的な断層活動の開始時期が2.7Maより後と推定され、総合的なバランス断面解析の結果は、前縁断層の形成開始時期が千屋丘陵北部より中部のほうが早いことを示唆した。また、地形調査の結果、千屋丘陵の形成時期はその中央部で最も早く(0.35Ma以降)、その後丘陵は断層活動に伴って隆起し、東に傾動しながら拡大したと推定される。
武田 匡樹; 竹内 竜史; 小坂 寛; 大山 卓也; 毛屋 博道
no journal, ,
超深地層研究所計画は現在研究坑道掘削の掘削を伴う研究段階にある。岩盤の水理に関しては、研究坑道の掘削に伴う地下水位や地下水圧といった地下水流動場の変化に関するデータに基づく地下水流動解析を通じて、前段階で構築した水理地質構造モデルを更新することを目的の一つとしている。今回はこの地下水流動場の変化に関するデータのうち、研究坑道内から掘削された水圧モニタリング孔を利用した水圧観測結果を示すとともに、水理地質構造モデルの構築の際の地下水流動解析における研究坑道近傍の内部境界条件の設定に関する発表を行う予定である。
草野 友宏; 安江 健一; 小坂 寛; 三枝 博光; 竹内 竜史; 尾上 博則*; 塩見 哲也*; 田力 正好*
no journal, ,
本研究では、天然現象のうち、隆起・侵食などに起因する長期的な地形変化及び氷期・間氷期サイクルに伴う気候変動に着目し、それらが地下水流動特性に及ぼす影響を推定するため、岐阜県東部の土岐川流域を事例として、過去数十万年の古地形の推定,氷期・間氷期の気候の推定及び地下水流動解析を実施した。古地形については、河川沿いに点在する段丘面分布をもとに、DEMデータ及びGISを活用することで、三次元的に推定した。氷期・間氷期の気候については、表層水理観測データ,花粉化石分析結果及びそれらに基づく水収支計算により推定した。そして、推定した古地形を考慮した水理地質構造モデルについて、定常状態における三次元飽和・不飽和地下水流動解析を実施した。その結果、低位段丘や中位段丘が形成されるような地形変化では地下水流動特性に及ぼす影響は小さいものの、山地や丘陵が形成されるような地形変化では地下水流動特性が大きく変化する可能性が示された。また、気候変動に伴う涵養量の変化は、周辺と比較して標高の高い山地部で、地下水流動特性に影響を及ぼす傾向にあることが示された。
尾上 博則*; 塩見 哲也*; 徳楠 充宏*; 平川 芳明*; 草野 友宏; 安江 健一; 小坂 寛; 三枝 博光; 竹内 竜史; 野原 壯; et al.
no journal, ,
本研究では、地形変動や気候変動が地下水流動特性に及ぼす影響を評価するにあたっての調査・評価手法の整備を目的として、岐阜県東濃地域を対象とした現地調査及び文献調査結果に基づき、過去数十万年前から現在までの古地形分布の変遷、並びに氷期・間氷期の気候及び地下水の涵養量の推定を試みた。河川沿いに点在する段丘面分布データから、DEMデータ及びGISを用いることで三次元的に古地形分布を復元する手法を具体的に示すことができた。表層水理観測データ,花粉化石分析結果及びそれらに基づく水収支計算を活用した氷期の気候及び地下水の涵養量の推定方法を具体的に示すことができた。
尾上 博則; 三枝 博光; 笹尾 英嗣; 木下 博久*; 小坂 寛*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する調査開発においては、地質環境が長期的にどのように変化するのかを評価するための調査・解析技術を構築することが重要である。本研究では、長期的な地質環境の変化が深部地下水流動に及ぼす影響の把握を目的として、岐阜県東濃地域を対象とした約150万年前から現在に至る古地形分布の変遷を概括的に推定するとともに、それを考慮した三次元的な水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析の概要について報告する。
毛屋 博道; 竹内 竜史; 戸谷 成寿; 佐藤 敦也; 三枝 博光; 大山 卓也; 小坂 寛
no journal, ,
超深地層研究所計画における岩盤水理に関する調査研究では、「第1段階で構築した水理モデルの妥当性の確認」と「研究坑道掘削時の周辺観測孔の水圧変動などを用いた水理地質構造モデルの更新」を目的としている。そのため、長期水圧モニタリング結果を用いた調査では、研究坑道掘削時の周辺観測孔の水圧観測結果の整理と第1段階で構築した水理地質構造モデルの妥当性検討と周辺観測孔の連続性の把握と水理地質構造の推定を行った。その結果、研究坑道掘削や研究坑道内で実施したボーリング調査に伴う水圧変化を整理することでNNW断層に関する知見を得た。また、この結果は、第一段階で得られた水理地質構造モデルによるNNW断層の水理特性の評価とおおむね一致していることを確認した。
小坂 寛; 三枝 博光; 大山 卓也
no journal, ,
原子力機構では、地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として、深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤を整備することなどを研究目標とした超深地層研究所計画を岐阜県瑞浪市において進めている。超深地層研究所計画においては、地表からの調査予測研究段階(第1段階)を終了し、研究坑道の掘削を伴う研究段階(第2段階)として、瑞浪超深地層研究所において研究坑道の掘削工事を実施している。また、原子力機構では、複雑な水理地質環境における地下水流動解析の効率的なモデル化・解析を実施するため、これらを一貫して行うことができるGEOMASSシステムを開発してきた。本研究では、研究坑道掘削工事における湧水対策や研究坑道の設計変更,研究坑道における調査研究計画策定の際の事前検討などのニーズに迅速に対応する「現場対話型」の地下水流動のモデル化・解析技術を整備することを目的として、GEOMASSシステムを適用した研究坑道掘削に伴う地下水流動場の変化にかかわる地下水流動のモデル化・解析を実施した。結果として、GEOMASSシステムを適用することで、モデル化・解析作業を少ない労力で実施することができ、複数の水理地質構造モデルに基づく坑道掘削を考慮した地下水流動解析を迅速に行うことが可能であることが示され、本システムが現場対話型の地下水流動のモデル化・解析における有用性を有することを確認した。
前川 恵輔; 三枝 博光; 平賀 正人; 常盤 哲也; 小坂 寛
no journal, ,
我が国の多様な地質環境への対応を想定した地層処分システムの設計,安全評価を行ううえで、地下水流動評価に関する知見の拡充が必要となっていることを踏まえ、幌延地域の沿岸域を事例として、汎用的なモデル化・解析手法により、文献等既存情報に基づき地下水流動の現況を概括的に把握し、その作業の過程における判断根拠等の情報を整理した。本件を通じて、沿岸域を対象とした場合の地下水流動評価の流れや考え方,留意点などを示した。この成果は、今後の幌延地域の沿岸域での調査研究計画の立案における基礎的な情報とするとともに、処分事業などにおける調査・評価の検討に資する情報として提示する。