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米田 安宏; 小原 真司*; 熊田 伸弘*; 和田 智志*
Japanese Journal of Applied Physics, 53(9S), p.09PD01_1 - 09PD01_5, 2014/09
被引用回数:3 パーセンタイル:13.28(Physics, Applied)チタン酸バリウム(BaTiO, BT)とニオブ酸カリウム(KNbO)は共にペロブスカイト構造を有する 強誘電体でほぼ同じ逐次相転移を起こすことが知られている。スレーターモードとして知られるBサイトイオンのオフセンターシフトを分極発現機構に持つBTに対し、アクセモードと呼ばれるBサイトイオンを含む八面体の回転モードを分極発現機構に持つKNはBサイトのNbと酸素の相関が非常に強く、Nbサイトのネットワークがペロブスカイト構造を形成している。BTとKNは同じペロブスカイト構造を有していながら、局所的には異なるネットワーク構造で形成されている。このように、異なるネットワーク構造を持つ物質で混晶を作製した場合、どのような局所構造が現れるのか、興味が持たれる。BT-KN混晶の高エネルギーX線回折とBa-L3吸収端XAFSを行い、局所構造解析を行った。BTとKNは局所構造に類似性が認めら れるが、固溶化が進むにつれて局所構造が変調 を受けることがわかった。その局所構造の変調の原因として、ドメインサイズの微小化によってドメイン内部の強誘電的な相関が弱められたことが考えられる。
Smirnova, O.*; 東 正樹*; 熊田 伸弘*; 草野 圭弘*; 松田 雅昌; 島川 祐一*; 武井 貴弘*; 米崎 功記*; 木野村 暢一*
Journal of the American Chemical Society, 131(23), p.8313 - 8317, 2009/05
被引用回数:125 パーセンタイル:91.86(Chemistry, Multidisciplinary)水熱合成によって得られたBiMnO(NO)の中性子回折とFT-IR解析を行い、平坦なNO層と二枚のPbSbO的ブロック層が交互に積層した新しい構造を有することを明らかにした。Mn(=3/2)は規則的なハニカム格子を構成し、帯磁率は2次元磁性を示す。また、ワイス温度が257Kと高いにもかかわらず、磁気長距離秩序が0.4Kまで観測されなかった。これは、最近接と次近接相互作用の間の競合に起因する磁気フラストレーションによるものであると考えられる。