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Mirabueno, M. H. T.*; 鳥井 真之*; Laguerta, E. P.*; Delos Reyes, P. J.*; 藤木 利之*; Bariso, E. B.*; 奥野 充*; 中村 俊夫*; 檀原 徹*; 國分 陽子; et al.
地学雑誌, 123(5), p.751 - 760, 2014/10
フィリピン、イロシンカルデラ内のIRBH-2で、深度50mのコア試料を0.5mごとに採取して記載した。泥炭質堆積物(深度約710m)から植物片の放射性炭素年代をAMS法により1.11.8kBPを得た。コア試料中では、ラハールと河川堆積物が多く認められた。深度12mまでは、安山岩質の河川堆積物と少量のラハールからなる。深度2050mの間に、8枚の降下テフラが挟まっている。テフラの屈折率測定から、後カルデラ火山の活動は、安山岩質デイサイト質が主で、流紋岩質の噴火が少量起こったことが示された。流紋岩質テフラとイロシン火砕流の岩石記載学的特徴の類似性は、後カルデラ火山の活動期でも、イロシンカルデラ起源のマグマの噴火がおこったことを示す。上位の火山性堆積物は、得られた放射性炭素年代もあわせて考慮すると、ブルサン火山複合体で唯一活動的であるブルサン火山からもたらされたものと考えられる。
中嶋 秀夫; 辺見 努; 井口 将秀; 名原 啓博; 松井 邦浩; 千田 豊; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 礒野 高明; 小泉 徳潔; et al.
Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03
ITER機構及び6国内機関(中国,欧州,日本,韓国,ロシア,米国)は、協力してITERマグネット・システムを製作している。日本,ロシア,中国,韓国は既に実機の超伝導導体の製作を実施している。TFコイル用のラジアルプレートの製作では、欧州及び日本で品質検証が終了し、実機施策の準備が整った。日本は1/3サイズの試作ダミー巻線を実機大ダミー巻線試作の前に実施し、製作方法を検証した。欧州では、実機製作に必要な治具類の準備とその性能検証が進行中である。また、日本は、2個の実機大TF構造物を試作し、製作方法の最適化と工業化を実施した。コレクション・コイルの製作進捗はTFコイル同様に順調であり、巻線治具等の準備はほとんど終了し、品質検証が開始された。その他のマグネットにおいても、2020年の初期プラズマ点火達成に向けて、順調に製作が進んでいる。
布谷 嘉彦; 高橋 良和; 濱田 一弥; 礒野 高明; 松井 邦浩; 押切 雅幸; 名原 啓博; 辺見 努; 中嶋 秀夫; 河野 勝己; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 19(3), p.1492 - 1495, 2009/06
被引用回数:1 パーセンタイル:12.12(Engineering, Electrical & Electronic)ITERポロイダル磁場コイル用導体インサート(PFCI)は、PFコイルの運転条件において、導体の性能を確認するために製作された。PFCIはITER CSモデルコイルの中に取り付けられ、外部磁場の中で試験される。PFCIはフルサイズの導体を約50m用いて、1層のソレノイド状に巻いたものである。その直径と高さは、それぞれ約1.5mと1mである。導体の定格運転電流値は、磁場6T及び温度5Kにおいて、45kAである。主要な試験項目は分流開始温度(Tcs),臨界電流値(Ic)及び交流損失の測定である。据付作業の重要なポイント,試験計画と方法、及び予備的な試験結果を報告する。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:51 パーセンタイル:71.37(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
岡野 正紀; 久野 剛彦; 高橋 一朗*; 白水 秀知; Charlton, W. S.*; Wells, C. A.*; Hemberger, P. H.*; 山田 敬二; 酒井 敏雄
JAEA-Technology 2006-055, 38 Pages, 2006/12
使用済燃料のせん断及び溶解時に発生するオフガス成分の1つであるXeの同位体比は、おもに原子炉内での核反応の進行度に依存し、燃料の特性と相関を持つことが知られている。ロスアラモス研究所では、再処理施設から大気中に放出されたオフガス中のXe同位体比を測定することにより、燃料特性(炉型,燃焼度,核種組成等)に関する情報を算出できる解析コード(NOVA)を開発してきた。Xe同位体比測定とNOVAにより、処理した使用済燃料の炉型,燃焼度及びPu量を評価する技術が確立できれば、再処理施設の遠隔監視等が可能となり、保障措置技術の一つのオプションとして期待できる。しかしながら、再処理工程内のオフガス中のXe同位体比の実測データによるNOVAの検証はなされていない。本件では、東海再処理施設の溶解オフガス中のXe同位体比を測定し、NOVAを用いて、使用済燃料の燃焼度及びPu量の評価手法としての可能性を確認した。この結果、BWR燃料であることが推定され、発電所側から示された燃焼度と-3.8%7.1%で一致した。Pu量は、燃焼度からORIGENコードを用いて計算した値と-0.9%4.7%の差で一致した。
Zanino, R.*; Bagnasco, M.*; Baker, W.*; Bellina, F.*; Bruzzone, P.*; della Corte, A.*; Ilyin, Y.*; Martovetsky, N.*; Mitchell, N.*; Muzzi, L.*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.886 - 889, 2006/06
被引用回数:7 パーセンタイル:40.75(Engineering, Electrical & Electronic)那珂核融合研究所においてITERポロイダル磁場コイル導体インサート(PFCI)の実験が予定されている。このため、PFCIの適切な実験プログラムを作成することを目的として、NbTi短尺導体サンプル実験から得られた結果の解析を行った。特に、次の項目について検討を行った;(1)巻線内の導体ジョイントがクエンチする前に導体自身の分流開始温度Tcsを測定できる可能性に関する検討。(2)解析コードMithrandirを用いて短尺導体サンプルの実験結果を解析し、いわゆる突然の又は早期のクエンチの可能性に関する検討。(3)PFCI実験における熱量法によるACロス測定の可能性。検討の結果、Tcs及びACロスの測定は可能であることがわかった。しかし、突然のクエンチについては今後のこれらの検討が必要である。
岡野 正紀; 久野 剛彦; Charlton, W. S.*; Wells, C. A.*; Hemberger, P. H.*
46th Annual Meeting of the INMM, 0 Pages, 2005/07
再処理施設におけるプルトニウム量及び燃焼度評価技術として、オフガス中のキセノン同位体比相関法を検討した。今回は東海再処理施設の溶解オフガスを対象とし、プルトニウム量及び燃焼度との相関、計算値との比較を行い、本法の適用性を検討した。
岡野 正紀; 久野 剛彦; 高橋 一朗*; Charlton, W. S.*; Wells, C. A.*; Hemberger, P. H.*
46th Annual Meeting of the INMM, 0 Pages, 2005/07
再処理施設における使用済燃料中のプルトニウム量及び燃焼度をオフガス中のキセノン同位体組成比との相関から求める測定技術を検討した。東海再処理施設にてBWR使用済燃料処理時の溶解オフガス(6サンプル)を採取し、ガスクロマトグラフ質量分析計でキセノン同位体組成を求めた後、ロスアラモス国立研究所で開発された解析コード(NOVA)を用いて使用済燃料中のプルトニウム量及び燃焼度を算出した。溶解オフガス中の3つのキセノン同位体組成比(Xe/Xe,Xe,Xe/Xe)から評価した処理燃料の燃焼度は、申告された燃焼度と94%の信頼度で一致していた。一方、プルトニウム量については、申告値と-0.9%4.7%の差で一致した。
加藤 崇; 辻 博史; 安藤 俊就; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 杉本 誠; 礒野 高明; 小泉 徳潔; 河野 勝己; 押切 雅幸*; et al.
Fusion Engineering and Design, 56-57, p.59 - 70, 2001/10
被引用回数:17 パーセンタイル:74.89(Nuclear Science & Technology)ITER中心ソレノイド・モデル・コイルは、1992年より設計・製作を開始し、1999年に完成した。2000年2月末に原研に建設されたコイル試験装置への据え付けが終了し、3月より第1回のコイル実験が開始され、8月末に終了した。本実験により、コイルの定格性能である磁場13Tを達成したとともに、コイルに課せられた設計性能が十分に満足されていることを実証することができた。本論文は、上記実験結果につき、直流通電、急速励磁通電、1万回サイクル試験結果としてまとめる。また、性能評価として、分流開始温度特性、安定性特性、クエンチ特性についても言及する。
山西 敏彦; 榎枝 幹男; 奥野 健二; Sherman, R. H.*
Fusion Technology, 29, p.232 - 243, 1996/03
フィードバック流れを持つ深冷蒸留塔のコントロール手法を提案した。塔の塔頂及び塔底の流量は、フィード組成の変化に対して製品純度をコントロールするために調整する。塔のサイドカット流量とリボイラー出力は、フィード流量の変化に対して、直ちに比例して調整する。フィードバック流れを持たない塔では、塔頂流量を抑制因子に選択する限り、一次おくれ系で表現できる。ところが、フィードバック流れを持つ塔では、この場合においても2次おくれ系となる。PIコントローラを採用した場合の、パラメータ設定法を提案し、パラメータの値により、塔のコントロールに非安定領域があることを示した。本パラメータ設定法は、製品純度の測定にかなりの時間遅れがある場合にも有効であるが、この場合、大きな積分時間を設定する必要があり、コントロールの迅速性、安定性が失われる。PIコントローラにかわり、PIDコントローラを用いることで、迅速性は改善できる。
影山 拓良*; 川面 澄*; 高橋 竜平*; 荒井 重義*; 神原 正*; 大浦 正樹*; Papp, T.*; 金井 保之*; 粟谷 容子*; 竹下 英文; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 107(1-4), p.47 - 50, 1996/00
被引用回数:2 パーセンタイル:31.89(Instruments & Instrumentation)高速のイオン-原子衝突では内殻電子の励起・電離が起きる。KX線については従来多くの研究があるが、LX線は複雑な遷移を有するため研究例が少ない。本研究では、0.75MeV/uのH, He, SiおよびArイオンによってFe及びCuターゲットから放出されるLX線スペクトルを高分解能結晶分光器を用いて測定した。その結果、H及びHeに較べてSiやArイオンではスペクトルがより複雑な構造を持つことが分かった。理論計算との比較から、多重空孔の生成がスペクトルの複雑化の原因であることを明らかにした。
大平 茂; 中村 博文; 奥野 健二; Taylor, D. J.*; Sherman, R. H.*
Fusion Technology, 28(3), p.1239 - 1243, 1995/10
核融合炉施設においてトリチウムのベータ崩壊によって引き起こされる、プロセス中あるいは環境中のガスとの自己触媒的反応に関するデータは、安全評価のうえで重要となるが、ほとんど得られていない。日本原子力研究所のTPL及び米国ロスアラモス研究所のTSTAでは、プロセスガスのその場分析に応用しているレーザーラマン分光法を用いてトリチウムの自己触媒的反応の研究を進めている。本報告では反応性の高い一酸化炭素との反応に関して述べた。COとTを1:1に混合すると石英性ラマンセル内に約1時間半後に細粒状の固体反応生成物が出現した。この生成物のラマンスペクトルからは反応生成物を固定できなかったが、残留ガス分析の結果この生成物の原素組成はC:T:O=1.4:3.0:1.0となっていることが判明した。
平田 慎吾*; 角田 俊也*; 怡土 英毅*; 鈴木 達志*; 林 巧; 石田 敏勝*; 松田 祐二; 奥野 健二
Fusion Technology, 28(3), p.1521 - 1526, 1995/10
水素、及び水分に対して高い透過性を有しているポリイミド製分離膜モジュールをトリチウム除去設備へ適用することにより、従来から用いられてきた触媒酸化・吸着設備での処理量を低減し、設備の減容が可能であると考えられている。本実験では、ポリイミド製分離膜モジュールに水素含有乾燥窒素、及び水分含有窒素を供給して分離実験を実施した。また、窒素中の水素、及び水分の膜分離について理論的条件における解析作業を行った。本実験、及び解析の結果、ポリイミド分離膜は窒素中の水素、及び水分を選択的に透過することが確認された。特に水分については高い透過性を有していることが確認された。本実験に使用した分離膜では、分離膜モジュールの透過側/供給側圧力比を1/1000と充分に小さくすることにり、供給された混合ガスを1/100に減容することができた。
小西 哲之; 山西 敏彦; 榎枝 幹男; 林 巧; 大平 茂; 山田 正行; 鈴木 卓美; 奥野 健二; Sherman, R. H.*; Willms, R. S.*; et al.
Fusion Engineering and Design, 28, p.258 - 264, 1995/00
被引用回数:4 パーセンタイル:43.46(Nuclear Science & Technology)米国ロスアラモス国立研究所のトリチウムシステム試験施設(TSTA)は核融合炉燃料循環系の模擬試験施設であり、原研との日米協力によって100グラムレベルのトリチウムを用いて最長25日間の定常運転に成功した。しかし近未来のトカマクはパルス運転が想定され、また現実の装置では起動、停止など非定常条件にも対応する必要がある。この燃料循環系の非定常条件での挙動の研究を行うため、2年間協定を延長して実験を行っている。深冷蒸留による同位体分離システムはフィードバック流を用いた流路と1~2本に蒸留塔を減らした配位を用い、また自動制御を加えた。原研製燃料精製システム(JFCU)は新たに模擬プラズマ排ガスをバッチ処理する配位を用い、インベントリーを大きく低減することが確認された。TSTAループは満足すべき運転の柔軟性を示したが、制御上のいくつかの問題も摘出された。
山西 敏彦; 林 巧; 中村 博文; 奥野 健二; Sherman, R. H.*; Taylor, D.*; Barnes, J. W.*; Bartlit, J. R.*
JAERI-M 93-188, 31 Pages, 1993/10
フィードバック流れを持つ深冷蒸留塔の最初の実験が、H-D系で成功裏に行われた。この塔のシミュレーションのために幾つかの計算コードを整備し、より良い収束特性を得、塔内のバイパス流あるいはよどみ等のファクターを考慮できるように、コードに適当な修正を加えた。これらコードを用いて、H-D系で、フィードバック流れを持つ塔の特性をシミュレーションにより検討した。その結果、抜き出し流の流量及びその抜き出し箇所が、塔性能に最も大きな影響を持つことを確認した。更に、抜き出し流量及び抜き出し箇所の決定法を検討した。実験によって認められた1つの重要な結果は、フィードバック流れを持つ塔により、高純度のDが塔底より得られたことである。一方フィードバックを持たない塔では、塔底の主成分はHDであった。このように、実験によりフィードバック流れの効果を実証することができた。
小西 哲之; 大平 茂; 井上 雅彦*; 渡辺 哲郎*; 成瀬 雄二; 奥野 健二; Barnes, J. W.*; Sherman, R. H.*; Bartlit, J. R.*; Anderson, J. L.*
JAERI-M 93-085, 40 Pages, 1993/03
原研は日米協力協定AnnexIVに基づいて米国ロスアラモス国立研究所のTSTAにおいて核融合炉燃料ループの模擬試験を共同で行っている。本試験は1990年10月に行ったもので、同位体分離システムにおいては3カラムによる運転、分離特性の測定、また燃料精製系ではモレキュラーシーブ塔に固定されて残留するトリチウムの挙動測定を主要な目的とした。システムは5日間に渡って安定に運転され、高濃度Tの代りにDTを供給燃料として取り出す簡便な配位が実証された。また、深冷分離塔の塔内成分分布の定量的な測定に成功した。燃料精製系では装置停止後もモレキュラーシーブに残留するトリチウムのインベントリーに与える影響が明らかとなった。
林 巧; 中村 博文; 小西 哲之; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Anderson, J. L.*; Sherman, R. H.*; Willms, R. S.*; et al.
JAERI-M 93-083, 54 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所TSTAにおいて核融合燃料ループの実証試験を行っている。本試験は、TSTAループ全体の長期間安全定常運転の実証を最大の目的として、92年4-5月に行われたもので、AnnexIV最大のマイルストーンであった。試験は25日間におよぶ昼夜連続運転であったがISS(深冷蒸留水素同位体分離装置)、FCU(燃料精製・捕集装置)J-FCU(JAERI-燃料精製捕集装置)等すべてのサブシステムが安定に制御された。また、マグネシウムベッドを用いたFCU、及びJ-FCUは、はじめての全TSTAループとの連続運転であったが、不純物を含む模擬プラズマ排ガスを安全かつ安定に連続処理できることを実証した。本報告書は、上記試験における詳細試験計画と結果の概要をまとめたものである。
林 巧; 中村 博文; 小西 哲之; 山西 敏彦; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Anderson, J. L.*; Barnes, J. W.*; et al.
JAERI-M 93-081, 35 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所のTSTAにおいて核融合炉燃料ループの実証試験を行っている。本試験は、J-FCUとISSを連結した初の実験で、1)両システム連結運転上の制御特性、問題点の調査と2)レーザーラマン分光法によるISSの動特性測定を主目的として91年10月に行われた。試験中、上記連結上の問題はなく、ループ流量として2~10SLPM程度の領域で安定に運転できた。レーザーラマン分光測定は、短時間で非常に有効に作動し、ISSの動特性に関する知見を得た。本報告書は、上記試験の詳細結果をまとめたものである。
小西 哲之; 林 巧; 山西 敏彦; 中村 博文; 成瀬 雄二; 奥野 健二; Sherman, R. H.*; Willms, R. S.*; Barnes, J. W.*; Bartlit, J. R.*; et al.
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.204 - 207, 1993/00
Tritium Systems Test Assembly(TSTA)は米国ロスアラモス国立研究所の実験炉規模の核融合炉燃料循環系の模擬装置であり、原研とDOEの米国協力により運転されている。1992年4月~5月にかけて、100gレベルのトリチウムを用いて25日間の連続試験を行った。模擬プラズマ排ガスとしてHDT,He,CH,N混合ガスを用い、連続的に不純物の処理と同位体分離を行った。不純物処理は米国の精製系では低温吸着と金属マグネシウムによる水分解,原研製装置J-FCUでは、パラジウム透過と固体電解質セルによる水蒸気電解を用いた。同位体分離は4塔の深冷蒸留により、ラマン分光分析による連続分析を用いて安全な運転が行われた。一連の結果によりITERの1/5規模での定常燃料循環系の運転が実証されるとともに、高純度トリチウムが回収された。
Sherman, R. H.*; Taylor, D. J.*; Barnes, J. W.*; 山西 敏彦; 榎枝 幹男; 小西 哲之; 奥野 健二
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.77 - 79, 1993/00
多量の水素同位体の分離方法として最も有望な深冷蒸留法は、通常数本の蒸留塔の組合わせを必要とし、安定性運転の困難,トリチウムインベントリーの点で問題が指摘されている。塔の途中から成分を抜出し、同位体平衡器を通して再び供給流へ帰すことは、蒸留塔の総合的な処理能力を改善し、塔の数を減らすことができる。H-D系を用いた実験では、HD種のH,Dへの移行を促進することにより単塔でH,Dを製品として取出すことに成功した。またHDT系による実験では、従来2本の塔が必要であった純Tの取出しに1塔しか用いず、またインベントリーも16.8モルから7.2モルに減少することができた。塔内成分分布及び動特性の測定にはレーザーラマン分光法を用い、これと数値解析によるシミュレーションとの比較を行って多くの知見を得た。