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市川 正一; 芳賀 広行; 菊川 清秀*; 深作 博信*; 黒澤 洋一*; 勝山 幸三; 前田 宏治; 永峯 剛
JAEA-Technology 2011-020, 32 Pages, 2011/07
高速実験炉「常陽」で照射された炉心燃料集合体の解体手法の高度化を図った。この解体手法の高度化により、燃料ピン下部端栓を切断せずに照射済み炉心燃料集合体から燃料ピンを取り出すことが可能になった。炉心燃料集合体を解体した後、取り出した燃料ピンを選定し、照射リグに組み込むことで再び「常陽」で照射することも可能となった。これにより高燃焼燃料及び高中性子照射材料に関する照射データを得る可能性を得た。
丹羽 正和; 黒澤 英樹; 島田 耕史; 石丸 恒存; 小坂 英輝*
Pure and Applied Geophysics, 168(5), p.887 - 900, 2011/07
被引用回数:2 パーセンタイル:87.83(Geochemistry & Geophysics)地層処分の安全性を確保するためには、活断層からの適切な離間距離を設定することが重要な課題となる。断層破砕帯の力学的・水理学的影響を把握するための定量的な指標として、断層破砕帯から放出される水素ガスに着目し、これらの放出量と破砕物質の粒度組成の相関について検討した。その結果、水素ガス原位置測定結果は、粘土で充填された断層コアよりも、クラックの多いダメージゾーンの方が水素ガスの移行経路になりやすいことを示し、粒度分析の結果は、水素ガス濃度の高い花崗岩カタクレーサイトで細粒物質の割合が高くなることを示した。これらは、花崗岩カタクレーサイトでは粒子同士の粘着性が低く、細粒に分解されやすい、すなわち、流体の移行経路になるような微小割れ目・弱面が非常に多いことを示唆している。
高崎 浩司; 佐川 直貴; 黒澤 重行; 水庭 春美
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(6), p.911 - 918, 2011/06
被引用回数:7 パーセンタイル:49.18(Nuclear Science & Technology)プルトニウムを取扱施設において、プルトニウム汚染を分析するためのイメージングプレート(IP)を使ったオートラジオグラフィ法が開発し、ウランプルトニウム混合酸化物(MOX)燃料製造施設の作業場所のモニタリングに適用された。フェーディングの影響を考慮し、IPの光刺激蛍光(PSL)強度と放射線計測器で測定された放射能量との良い関係が、最小二乗法により得られた。このIP法によりプルトニウム汚染の放射能量はPSL画像から得られた。そして、それらの相対誤差は照射時間から評価された。
佐川 直貴; 山崎 巧; 黒澤 重行*; 井崎 賢二; 水庭 春美; 高崎 浩司
JAEA-Technology 2010-051, 35 Pages, 2011/03
イメージングプレートを用いた画像解析手法は最近の技術であり、放射能強度分布の情報をPSLという単位で得ることができるものである。われわれはMOX燃料製造施設の放射線管理にイメージングプレート(IP)を適用させるため、放射線管理試料を用いてプルトニウム(Pu)のPSL画像について調査を行った。また、バックグラウンドを約99%除外する閾値によってPSL画像からスポットを抽出し、さらに40ピクセル以上のスポットを抽出することによってプルトニウムの識別を行った。そして識別したPuのスポット領域のPSL強度から平均バックグラウンドを差し引き、フェーディングを考慮した換算計数によってPuのスポットの放射能量を評価した。
黒澤 英樹; 丹羽 正和; 石丸 恒存; 島田 耕史
JAEA-Data/Code 2010-036, 199 Pages, 2011/03
変動地形の明瞭でない活断層やこれらの活動性を調査・評価するための技術は、地層処分のサイト選定に際して不可欠な技術基盤となる。近年、断層から放出されるガス(以下、断層ガス)の化学組成や同位体組成に断層の活動性と相関があることが指摘されている。本研究では断層ガスに含まれる水素に着目し、断層のタイプや活動性との相関を検討するため、我が国の主要な逆断層と横ずれ断層を事例に水素濃度の観測を実施してきた。本報告は、観測のために開発した携帯型測定器を紹介するとともに、現地での調査手順,観測結果(測定データセット)等を示す。
草野 友宏; 浅森 浩一; 黒澤 英樹; 國分 陽子; 谷川 晋一; 根木 健之; 花室 孝広; 安江 健一; 山崎 誠子; 山田 国見; et al.
JAEA-Research 2010-044, 153 Pages, 2011/01
本報は、深地層の科学的研究のうち、「地質環境の長期安定性に関する研究」について、第1期中期計画期間の5か年(2005年度2009年度)に実施した研究開発にかかわる成果を取りまとめたものである。第1期中期計画では、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を反映できるよう、(1)概要調査などに必要となる、自然現象に関する過去の記録や現在の状況を調査するための体系的な技術の整備(調査技術の開発・体系化)、(2)変動シナリオを考慮した安全評価の基盤となる、将来の自然現象に伴う地質環境の変化を予測・評価するための手法の整備(長期予測・影響評価モデルの開発)のほか、(3)最先端の分析装置などを用いた放射年代測定や鍵層の高分解能同定法などによる編年技術の高度化(年代測定技術の開発)を進めてきた。本報では、それぞれの研究分野にかかわる科学的・技術的背景を解説するとともに、設定した研究課題に対してこれまでに実施してきた内容,主な研究成果及び今後の課題などについて述べる。
安江 健一; 浅森 浩一; 山田 国見; 國分 陽子; 山崎 誠子; 黒澤 英樹; 谷川 晋一; 根木 健之; 草野 友宏; 花室 孝広; et al.
JAEA-Review 2010-034, 42 Pages, 2010/09
本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究についての第2期中期計画期間(平成22年4月平成27年3月)の初年度である平成22年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第2期中期計画をベースに、第1期中期計画期間(平成17年4月
平成22年3月)における研究成果,関係研究機関の動向や大学などで行われている最新の研究,実施主体や規制機関からのニーズなどを考慮したうえで策定した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果をタイムリーに反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化,(2)長期予測・影響評価モデルの開発,(3)年代測定技術の開発の3つの枠組みで研究開発を推進していく。
桜庭 直敏; 沼田 正美; 古宮 友和; 市瀬 健一; 西 雅裕; 冨田 健; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 宮田 精一; 黒澤 達也; et al.
JAEA-Technology 2009-071, 34 Pages, 2010/03
日本原子力研究開発機構原子力科学研究所の廃棄物安全試験施設(WASTEF)では、TRU核種を取り扱う大型グローブボックスの維持管理技術の一環として、バッグイン・バッグアウト方式によるアクリルパネルの交換技術を開発し、劣化が生じたアクリルパネルの交換作業に適用した。その結果、グローブボックス内の部分的な除染作業を行うだけで、負圧維持条件下で安全にアクリルパネルの交換ができた。また、グリーンハウスを用いてエアラインスーツを着用した作業者が直接アクリルパネルの交換を行う従来技術に比べ、安全性,作業性及びコスト等の面で極めて有効な作業技術であることが実証された。
草野 友宏; 浅森 浩一; 黒澤 英樹; 谷川 晋一; 二ノ宮 淳; 根木 健之; 花室 孝広; 安江 健一; 山田 国見; 石丸 恒存; et al.
JAEA-Research 2009-072, 72 Pages, 2010/03
我が国は変動帯に位置しており、安定大陸に位置する欧米諸国に比べて、地震や火山活動などが活発である。地層処分においては、まず安定な地質環境を選んだうえで、そこに適切な多重バリアシステムを構築することが、安全確保の基本的な考え方である。このため、地質環境の長期安定性に関する研究においては、地層処分の場としての地質環境に重要な変化をもたらす可能性のある地震・断層活動,火山活動,隆起・侵食,気候・海水準変動などの天然現象に着目して、それらの有無や程度が文献から明らかでない場合に適用する調査技術や、それらが地質環境に及ぼす影響を評価するための調査技術・解析手法にかかわる研究開発を進めている。平成20年度は、以下の項目について調査・研究を行った。地震・断層活動については、断層の発達履歴や活動性に関する調査技術の整備,断層帯における影響評価モデルの開発に関する事例調査を実施した。火山・地熱活動については、第四紀の火山・地熱活動(特に低温領域の熱履歴)や地下深部のマグマ・高温流体などの基礎的な探査技術の適用性を検討した。隆起・侵食/気候・海水準変動については、古地形・古気候を復元する調査技術の整備や地形変化をシミュレートする技術の開発を行った。地質環境の長期安定性にかかわる総合評価研究については、地殻変動及び気候変動などを考慮した地下水流動解析手法の開発を進めた。
黒澤 英樹; 石丸 恒存; 島田 耕史; 丹羽 正和; 小坂 英輝*; 斉藤 聡*; 二ノ宮 淳
JAEA-Research 2009-043, 144 Pages, 2010/01
地震・断層活動は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性を考慮するうえで重要な自然現象の一つである。最近、断層の活動性評価や、断層活動に伴う破断,変形などの影響範囲の把握を目的とした地球化学的調査手法の一つとして、市販の携帯型水素ガス濃度検知器を使って測定する手法が考案された。本研究では、この手法の実用化を図るため、検知器の設置方法や、大気中の水蒸気や測定孔の掘削に伴う擾乱などが測定値に与える影響について検討した。さらに、断層破砕帯における事例研究として、山崎断層帯を対象に広域的な水素ガスの原位置測定を行った。その結果、山崎断層帯沿い及びその延長上にある微小地震密集域に位置する破砕帯や割れ目から高濃度の水素ガスの放出が検知され、一方で、それらから大きく離れた位置にある破砕帯や割れ目からは高濃度の水素ガスの継続的な放出は認められなかった。以上から、本研究で用いた水素ガスの濃度測定法は、地中から放出される水素ガス濃度の原位置測定を広範囲かつ短期間で実施するのに有効な手法であることが確認された。
草野 友宏; 野原 壯; 梅田 浩司; 石丸 恒存; 花室 孝広; 齋藤 龍郎; 安江 健一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 山田 国見; et al.
JAEA-Research 2009-022, 47 Pages, 2009/09
我が国は変動帯に位置しており、安定大陸に位置する欧米諸国に比べて、地震や火山活動等が活発である。地層処分においては、まず安定な地質環境を選んだうえで、そこに適切な多重バリアシステムを構築することが、安全確保の基本的な考え方である。このため、地質環境の長期安定性に関する研究においては、地層処分の場としての地質環境に重要な変化をもたらす可能性のある地震・断層活動,火山活動,隆起・侵食,気候・海水準変動等の天然現象に着目して、それらの有無や程度が文献から明らかでない場合に適用する調査技術や、それらが地質環境に及ぼす影響を評価するための調査技術・解析手法にかかわる研究開発を進めている。平成19年度においては、我が国の地質環境において地層処分システムの成立性に重大な影響を及ぼす現象の存在や、過去の変動の履歴を確認するための調査技術として、以下の項目について調査・研究を行った。地震・断層活動については、破砕帯の分布,活動履歴,活動性の調査技術の整備を行った。火山活動については、熱履歴や地下深部のマグマ・高温流体などを調査する技術の開発を行った。隆起・侵食/気候・海水準変動については、河成段丘を用いた隆起速度を調査する技術,地形変化をモデル化する技術,地殻変動や気候変動を考慮した地下水流動解析手法などの開発を行った。
丹羽 正和; 島田 耕史; 黒澤 英樹; 三輪 敦志*
地質学雑誌, 114(10), p.495 - 515, 2008/10
断層のステップに伴う破砕帯の構造の変化を把握するため、岐阜県飛騨市の跡津川断層西部を事例対象とした地質調査を行った。まず、空中写真判読により、ステップが示唆される地域と、直線的に発達する断層が明瞭に追跡できる地域とを選定した。次に、詳細な露頭記載により、両地域の破砕帯の構造の比較を行ったところ、卓越する剪断面の姿勢と運動センス、及び断層ガウジの幅や粘土鉱物組成などに違いが見られることが明らかとなった。空中写真判読でステップが示唆された地域は、剪断面の姿勢などの特徴により、圧縮性ステップであると認定した。
堀越 義紀; 根本 典雄; 黒澤 重行*; 高崎 浩司; 水庭 春美
JAEA-Testing 2008-003, 29 Pages, 2008/04
プルトニウム燃料技術開発センターにおいて、発汗を伴う作業に適した管理区域内作業衣の検討が行われた。その中で作業衣に付着したMOX粉末の汚染が、汗で濡れた状態になることにより生じる線検出への影響が懸念されたことから、現在使用している作業衣の素材及びほかの素材での汚染検査時の検出状況,汚染の拡散性,作業衣への浸透・貫通性を確認,調査した。その結果、素材によって、発汗による
線検出への影響を少なく抑えることができることがわかった。本書は、これらの調査結果及び作業衣に適した素材選定における留意点についてまとめたものである。
高崎 浩司; 佐川 直貴; 黒澤 重行*; 塩谷 聡; 鈴木 一教; 堀越 義紀; 水庭 春美
JAEA-Technology 2008-028, 73 Pages, 2008/03
近年、イメージングプレートが開発され、各種の放射能測定への応用が研究されている。日本原子力研究開発機構においても先行工学基礎研究でイメージングプレートによるPu分析が実施され、Puの検出及びラドン子孫核種弁別の有効性が示された。本研究は、これらの研究成果をもとにイメージングプレートの放射線管理現場への適用として、Puの放射能評価,ラドン子孫核種とPuの弁別,Pu粒子の空気力学的放射能中央径の簡便な評価等の実用化を目的とするものである。従来のポラロイドフィルムによるオートラジオグラフィでは目視によるPuの汚染状態の把握のみであるが、イメージングプレートでは位置ごとの放射線に比例した数値データが得られ、目視では不可能なレベルの検出及びPu粒子の放射能評価が可能となる。今回の研究の結果、イメージングプレートは従来オートラジオグラフィと同様に線に適用可能であるとともに、
線にも適用可能であった。また、Pu粒子の測定では、Image J(汎用画像解析ソフト)の解析機能は非常に有効であった。
スペクトルによる感度の影響が見られたものの、Puの放射能の評価が可能であった。
川村 淳; 大井 貴夫; 新里 忠史; 安江 健一; 常盤 哲也; 丹羽 正和; 島田 耕史; 黒澤 英樹; 浅森 浩一; 河内 進; et al.
JAEA-Research 2008-018, 47 Pages, 2008/03
本報告では、総合評価体系の一環として作業フレームの高度化を図り、地質環境条件(THMCG)と天然現象の特性との関係の定量化と処分環境における性能評価パラメータとTHMCG条件との関係の定量化に関する情報整理の考え方について検討した。また、上記の考え方に基づく情報整理手法をすべての天然現象へ適用し、その手法の適用性の確認を実施した。その結果、上記情報整理については、THMCGの変化に関する情報から、地層処分の安全評価において重要な天然現象研究や地質環境に関するデータや知見などについて、その過不足も含めた情報を効率的に整理できる見通しを得た。また、急激かつ局所的な現象である火山・熱水活動及び地震・断層活動のみならず、緩慢かつ広域的な現象である隆起・侵食/気候・海水準変動にも総合評価体系の考え方に基づく情報整理の手法が適用可能であることを確認できた。また、シナリオのスクリーニング技術に関しては、情報整理により適切なシナリオの選択が可能となる見通しを得た。
梅田 浩司; 大井 貴夫; 大澤 英昭; 大山 卓也; 小田 治恵; 亀井 玄人; 久慈 雅栄*; 黒澤 英樹; 小林 保之; 佐々木 康雄; et al.
JAEA-Review 2007-050, 82 Pages, 2007/12
本報告書は、2006年度(平成18年度)の地層処分技術に関する各々のプロジェクトにおける研究開発の現状とトピック報告を示した年度報告書である。
佐藤 大樹; 黒澤 忠弘*; 佐藤 達彦; 遠藤 章; 高田 真志*; 岩瀬 広*; 中村 尚司; 仁井田 浩二*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 583(2-3), p.507 - 515, 2007/12
被引用回数:22 パーセンタイル:15.94(Instruments & Instrumentation)既に公開した重イオン入射による厚いターゲットからの二次中性子スペクトルの系統的な実験データについて、中性子検出器の検出効率を最新の計算コードを用い再評価しデータを改訂した。また、核子あたり400MeV及び800MeVの炭素イオンビームを利用し、炭素ターゲットからの二次中性子スペクトルのデータを新たに取得した。これらすべての実験データを、汎用重イオン輸送コードPHITSによる計算結果と比較した。その結果、PHITSが広いエネルギー領域において、重イオン入射による二次中性子スペクトルを適切に再現可能であることが検証された。
栗原 治; 波戸 真治; 金井 克太; 高田 千恵; 高崎 浩司; 伊藤 公雄; 池田 浩*; 大枝 幹拓*; 黒澤 直弘*; 福津 久美子*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 44(10), p.1337 - 1346, 2007/10
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)放射性核種による体内汚染時において、放射線防護の観点から内部被ばく線量評価が必要となる。この目的のために、国際放射線防護委員会(ICRP)では、種々の放射性核種の線量係数や残留/排泄率を示している。しかしながら、これらの諸量は、代表的な条件でのみ計算されたものであり、事故時において体内汚染時の詳細な状況や個人の代謝特性等を考慮して遡及的に線量評価を行わなければならない場合には必ずしも十分ではない。本研究では、このような観点から、遡及的な詳細な線量評価を行うことを目的としたソフトウエア(REIDAC)の開発を行った。本論文では、REIDACの概要について紹介するとともに、検証結果及び具体的な適用例について示した。
清水 滋; 根本 久*; 黒沢 浩二*; 吉澤 道夫
JAERI-Tech 2000-041, 31 Pages, 2000/05
熱中性子線の放射線発生場において、基準フルエンス率の測定または放射線測定器の校正を行う場合には、検出器を指定する材料からの散乱線の影響が問題となる。本研究は、固定用ジグとして一般的に用いられる7種類の平板材料を用いて、各材料から発生する熱中性子散乱線の特性を実験及び計算により明らかにした。測定には、球形BF比例計数管を用いた。熱中性子散乱線の評価は、材料の大きさ及び材料と検出器の距離を変化したときの散乱線フルエンス率を測定し、入射した一次線フルエンス率との比を散乱割合として求めた。さらに各材料の熱中性子断面積の計算を行い、巨視的断面積及び材料中の平均衝突回数と実験で得られた散乱割合との関係を考察した。この結果、熱中性子散乱線を低減できる材料の選定と使用条件を決定し、校正精度の向上が図れることになった。
丹羽 正和; 島田 耕史; 野原 壯; 三輪 敦志*; 黒澤 英樹*
no journal, ,
岐阜県飛騨市宮川町河合町の跡津川断層西部を対象に詳細な地質調査を行い、断層が連続する部分とステップする部分とで断層破砕帯の分布及び産状を比較した。本研究では、空中写真判読によってステップ構造を確認したうえで、ステップ構造が認められた宮川町三川原周辺と、ステップ構造が認められない河合町角川
天生の地域で、それぞれ地質調査を行い、断層破砕帯の記載を行った。三川原周辺では、角川
天生と比べると、跡津川断層の主方向(ENE-WSW方向)と大きく斜交するNW-SE走向及びN-S走向の断層が多く発達する。断層破砕帯(松田・岡田,1977の破砕度II
Vの範囲)の幅は、角川
天生では数10m程度であるのに対し、三川原周辺では100m以上と推定される。本研究の結果からは、ステップ部では主断層の方向と大きく斜交する断層が顕著に発達するため、断層破砕帯の幅が広くなっていることが示唆される。