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冠城 雅晃; 宮本 勇太; 森 教匡; 岩井 紘基; 手塚 将志; 黒澤 俊介*; 田川 明広; 高崎 浩司
Journal of Nuclear Science and Technology, 9 Pages, 2024/00
Nuclear decommissioning has recently accelerated, particularly following the accident at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, Tokyo Electric Power Holdings. -ray/X-ray (radiation photon) spectroscopy provides information on the types of radionuclides with radiation photon emissions. Radiation photon spectroscopy in a control rod guide tube positioned at the center of Fugen was conducted. Fugen is a prototype advanced thermal reactor with 165 MWe electric power generation that is being decommissioned. The dose rates measured in a control rod guide tube positioned at the center of the reactor were 4.19.1 Gy/h. The dose rate considerably increased at a position close to a tank that contained Co caused by the radioactivation of stainless steel. Radiation photon spectroscopy was performed without radiation shielding, identifying Co with an energy resolution better than 5.4% at 1333 keV and Nb with an energy resolution better than 5.9% at 871 keV.
森下 祐樹; 黒澤 俊介*; 山路 晃広*; 林 真照*; 笹野 理*; 牧田 泰介*; 東 哲史*
Scientific Reports (Internet), 11(1), p.5948_1 - 5948_11, 2021/03
被引用回数:3 パーセンタイル:37.09(Multidisciplinary Sciences)原子力施設内で二酸化プルトニウム粒子を吸入することによる作業者の内部被ばくは、放射線防護の観点から重要な問題である。核施設の作業現場において、内部被ばく評価のための二酸化プルトニウム粒子の空気力学的直径の放射能中央値(AMAD)をリアルタイム測定するため、ZnS(Ag)シンチレータ,光学顕微鏡、及び電子増倍CCD子カメラを用いた高分解能イメージャーを開発した。開発したイメージャーを用い、実際の二酸化プルトニウム粒子を測定し、リアルタイムに個々の線の位置を特定することができた。複数の線の平均の空間分解能を評価したところ16.22.2umFWHMであった。また、二酸化プルトニウム粒子の空間分解能は、二酸化プルトニウム粒子とZnS(Ag)シンチレータの間の距離に起因して302.74.6umFWHMであった。線の影響は無視でき、線と識別できた。測定した計数率から二酸化プルトニウム粒子の等価粒径を計算することができた。これらの結果から、開発したイメージャーが原子力施設の作業現場でのリアルタイムの二酸化プルトニウム粒子測定に有効であることが示唆された。
豊田 智史*; 山本 知樹*; 吉村 真史*; 住田 弘祐*; 三根生 晋*; 町田 雅武*; 吉越 章隆; 鈴木 哲*; 横山 和司*; 大橋 雄二*; et al.
Vacuum and Surface Science, 64(2), p.86 - 91, 2021/02
X線光電子分光法における時空間的な測定・解析技術を開発した。はじめに、NAP-HARPES (Near Ambient Pressure Hard X-ray Angle-Resolved Photo Emission Spectroscopy)データにより、ゲート積層膜界面の時分割深さプロファイル法を開発した。この手法を用いて時分割ARPESデータからピークフィッティングとデプスプロファイリングを迅速に行う手法を確立し、4D-XPS解析を実現した。その結果、従来の最大エントロピー法(MEM)とスパースモデリングのジャックナイフ平均法を組み合わせることで、深さ方向プロファイルを高精度に実現できることがわかった。
有川 安信*; 池田 裕二郎; 清水 裕彦*; 花山 良平*; 近藤 治靖*; 黒澤 俊介*
レーザー研究, 46(11), p.634 - 640, 2018/11
小型中性子源は、中性子回折, 中性子共鳴分析, 中性子ラジオグラフィなど様々な診断手法として使われてきた。中性子検出器の開発はこれらの全ての応用に不可欠であるが、その技術は中性子エネルギーと測定の目的に強く依存している。本論文では、小型中性子源の利用促進に関連する中性子測定技術について解説する。低速中性子用の従来型検出器による一般的な中性子検出技術と共に、レーザー駆動小型中性子源に適用できる高時間分解能かつ高感度な高エネルギー中性子用検出器について述べる。
志風 義明; 西澤 幸康; 眞田 幸尚; 鳥居 建男; Jiang, J.*; 島添 健次*; 高橋 浩之*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; 遠藤 貴範*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1907 - 1918, 2016/12
被引用回数:39 パーセンタイル:96.43(Nuclear Science & Technology)無人ヘリ搭載用に軽量・低消費電力のコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。検出器に関して、散乱体・吸収体の各層のGAGGシンチレータ・アレイの44から88への増加、及び、2層間の距離の拡張により、それぞれ、検出効率と角度分解能が改善した。改良したコンプトンカメラを用いた測定を福島県浪江町の請戸川河川敷で実施した。飛行経路と速度のプログラミングが可能な無人ヘリの機能を用いて、6560mの範囲を5mの測線間隔の13測線で、及び、65180mの範囲を10mの測線間隔の19測線で、高度10m・速度1m/sにて櫛形に往復させながら、それぞれ、20分間と30分間で測定した。測定データと校正用データの解析により、地上1m高さでの空間線量率分布マップが、高度10mから約10mの位置分解能に相当する角度分解能にて精度よく得られた。また、ホバリングフライトでは、ホットスポット上で高度5-20mで10-20分間程度測定を行った。再構成ソフトの使用後に検出効率の補正や線量換算を経て、ホットスポットを含む線の画像を得た。再構成線画像の角度分解能は測定位置をシフトさせた結果の比較より、室内実験での性能(約10度)と同程度であることを確認した。
海老沢 博幸; 花川 裕規; 浅野 典一; 楠 秀彦; 箭内 智博; 佐藤 信一; 宮内 優; 大戸 勤; 木村 正; 川俣 貴則; et al.
JAEA-Technology 2009-030, 165 Pages, 2009/07
2007年度から開始するJMTR原子炉施設の改修工事に先立ち、「継続使用する設備・機器」の健全性調査を実施した。調査範囲は、原子炉建家を筆頭に、排気筒,一次冷却系の塔槽類,カナルエキスパンドジョイント,UCL高架水槽,二次系冷却塔及び配管,非常用発電機等、多岐にわたった。その結果、一部補修を要する部分が確認され補修を行ったが、今後の長期保全計画に沿った保守管理を行うことで、十分な安全確保と長期使用に耐えうることが確認された。原子炉更新課は、以上の健全性調査の結果を踏まえて改修工事を進めている。
小玉 翔平*; 黒澤 俊介*; 森下 祐樹; 宇佐美 博士; 林 真照*; 田中 浩基*; 吉野 将生*; 鎌田 圭*; 吉川 彰*; 鳥居 建男
no journal, ,
福島第一原子力発電所の廃炉に向け、長尺光ファイバーと赤色発光シンチレータを用いた放射線の遠隔測定技術の開発および使用シンチレータの選定について検討した。従来から検討されているルビーシンチレータと、われわれが開発した新規材料であるセシウム・ハフニウム沃化物をプローブとして用い、京都大学複合原子力科学研究所・コバルト60ガンマ線照射装置にて光ファイバーでの光読み出し試験を行った。シンチレーション光はSi-フォト・ダイオードまたはCCD分光器を用いて検出を行い、空間線量率と信号強度の線形性を評価した結果、すべてのシンチレータ・検出器の組み合わせで線形性が確認できた。
森下 祐樹; 黒澤 俊介*; 山路 晃広*; 林 真照*; 笹野 理*; 牧田 泰介*; 東 哲史*
no journal, ,
原子力施設内の作業員がプルトニウム粒子を吸入した恐れがある場合、内部被ばくを考慮することが重要である。そこで、原子力施設の作業現場におけるPu粒子のAMAD値をリアルタイムに測定するために、高感度CCDカメラと光学顕微鏡を用いた高分解能イメージング検出器を開発し、これを実際のプルトニウム粒子の測定に応用した。ZnS(Ag)シンチレータにより線はシンチレーション光に変換され、シンチレーション光を電子増倍(EM)CCDカメラで撮像した。ズーム範囲は5倍20倍の範囲で調整した。20倍のズーム範囲を使用した場合、解像度は0.81um/pixel、視野は412.9um412.9umであった。アルファ粒子の半値最大全幅(FWHM)は17.9umと評価された。プルトニウム粒子からの放出される線の位置をリアルタイムで特定することができ、その計数率は、市販のZnS(Ag)シンチレーションカウンターを用いて測定した数と一致した。測定された数は、AMAD値に変換することができる。このように、超高分解能イメージャは、原子力施設の作業現場でのプルトニウム粒子のAMADの測定手法として有望である。
森下 祐樹; 佐川 直貴; 藤澤 真; 黒澤 俊介*; 笹野 理*; 林 真照*; 田中 浩基*
no journal, ,
電子増倍型冷却CCDカメラ(EMCCD)カメラを使用して開発した高分解能線イメージング検出器に対するさまざまな種類の放射線の影響を調べた。この線イメージング検出器は元々、線、線、中性子などの他の種類の放射線が存在する現場でプルトニウム酸化物粒子を可視化するために開発された。本研究の目的は、このイメージング検出器を用いて、線と他の放射線を識別する方法を開発することである。線、線、線、中性子の測定を行い、EMCCDカメラのセンサーが自体が線や中性子線に感度を有することが分かった。線との識別方法は画像処理によって行った。画像の画素値を2値化し、ガウシアンフィルタを適用して線のスポットの数をカウントした。その結果、強度の違いを利用して線と線(中性子)を識別できることを示した。本研究は、廃炉現場等における多様な放射線の混在場で線を弁別計測するのに有効と考えられる。
志風 義明; 鳥居 建男; 西澤 幸康; 吉田 真美*; 島添 健次*; Jiang, J.*; 高橋 浩之*; 黒澤 俊介*; 鎌田 圭*; 吉川 彰*; et al.
no journal, ,
上空から広範囲を迅速に放射性セシウムの汚染状況を確認できる手段として、無人ヘリに搭載可能なコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発し、フィールド試験結果などを基に改良を進めてきた。今回、GAGGシンチレータとSiPMからなる検出素子数をこれまでの4倍にした新検出器及びデータロガーで構成されるガンマカメラを無人ヘリに搭載しての撮影試験を浪江町の請戸川の河川敷において実施した。試験では、予定した櫛形の測線に沿って飛ぶプログラミングフライト及びホバリングフライトによる測定を幾つかの条件で実施した。本発表では、試験状況及び解析結果を通して得られた本ガンマカメラの基本特性の改善点について報告する。
鳥居 建男; 眞田 幸尚; 黒澤 俊介*; 林 高史*; 阪上 隆英*; 小玉 翔平*
no journal, ,
福島第一原子力発電所(1F)の廃炉作業において、施設内外の配管内の非破壊検査及び配管取り外し後の内部の汚染検査は重要な課題である。配管内部の非破壊検査のターゲットを設定するため東京電力にヒアリングを行い、1F施設内でよく使われている配管の径(500A及び25A)、配管内に線放出核種を含む水素ガス、堆積物及び水分を含むことなどの状況を確認した。この状況を踏まえ研究のデザインとしては、内部透過を目的とする非破壊検査及び放射線イメージングを2つの大きなテーマとして設定した。本シリーズ発表では研究の計画及び放射線イメージングに関する成果の一部を紹介する。
志風 義明; 鳥居 建男; 島添 健次*; Jiang, J.*; 高橋 浩之*; 黒澤 俊介*; 鎌田 圭*; 吉川 彰*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; et al.
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、大量の放射性物質が広範囲に放出された。放射性セシウム等よる汚染状況・ホットスポットの的確な把握及び除染作業の効率化のためには、上空から広範囲を迅速に確認できる手段と合わせてコンプトンカメラ等による線源位置の特定が有効である。そこで、無人ヘリに搭載可能なコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。今回、GAGGシンチレータと光検出器(APD/SiPM)及びデータロガーで構成されるガンマカメラを無人ヘリに搭載しての撮影試験を浪江町の請戸川の河川敷において実施した。試験では、予定した測線に沿って飛ぶプログラミングフライト及びホバーリングフライトによる測定を幾つかの条件で実施した。ここでは、その試験状況とその結果得られた計数率マップなどから本ガンマカメラの基本特性について報告する。
森下 祐樹; 佐川 直貴; 藤澤 真; 黒澤 俊介*; 笹野 理*; 林 真照*; 田中 浩基*
no journal, ,
この研究では、電子増倍電荷結合素子(EMCCD)カメラを使用して開発された高解像度アルファ イメージャに対するさまざまな種類の放射線の影響を報告する。このイメージャは元々、ベータ粒子、ガンマ線、中性子などの他の種類の放射線も存在する廃止措置現場でPu酸化物粒子を可視化するために設計された。研究の目的は、これらの放射線がイメージャに及ぼす影響を確認し、アルファ粒子と他の放射線を区別する方法を開発することである。アルファ粒子、ベータ粒子、ガンマ線、中性子の測定を行った。識別方法は画像分布の特性に基づいており、画像値を2値化し、ガウスフィルターを適用してアルファ粒子スポットの数をカウントした。この結果は、強度の違いを利用してアルファ線とガンマ線(中性子)を区別できることを示している。この研究は、廃炉現場における放射線検出技術の開発に重要な情報を提供する。
佐川 直貴; 森下 祐樹; 藤澤 真; 黒澤 俊介*; 笹野 理*; 林 真照*
no journal, ,
プルトニウムを取り扱う原子力施設において、Pu粒子の可視化は、作業者の内部被ばく線量を評価するうえで重要である。本研究では、先行研究の撮像装置に耐ノイズ性能、読み出し速度が向上した新型のqCMOS(相補性金属酸化膜半導体)カメラを適用することで、線に対する空間分解能を向上させ、より詳細にPu粒子の可視化ができる可能性があることから、様々な放射線を照射して、その効果を確認した。その結果、線、線、中性子の影響はなく、ノイズが発生しても面積で閾値を設けることで、線のみ特異的に測定することができることが分かった。
藤澤 真; 森下 祐樹; 佐川 直貴; 黒澤 俊介*; 笹野 理*; 林 真照*
no journal, ,
福島第一原子力発電所(FDNPS)の廃炉作業において、アルファ線(アルファ汚染)の測定は重要である。アルファ線、ベータ線、ガンマ線が混在する状況において、アルファ粒子を可視化できるかどうかを検証することは非常に重要である。本研究では、新たに開発したアルファイメージャを、アルファ線、ベータ線、ガンマ線が混在する実試料の測定に適用し、その有効性を検証した。イメージャはqCMOSカメラ(ORCA-Quest(C15550-20UP))と光学顕微鏡(オリンパス製BX53MRF-S)で構成されている。厚さ3.25mg/cmのZnS(Ag)シンチレータを試料に密着させてアルファ線を測定した。アルファ粒子が測定できるかどうかを確認するために、Amアルファ標準線源を測定した。さらに、アルファ、ベータ、ガンマ核種の混合試料も測定した。アルファ粒子のクラスターを抽出するために画像処理を行った。画像処理を施すことで、アルファ粒子のクラスターを抽出することに成功した。アルファ核種、ベータ核種、ガンマ核種が混在する試料を測定したところ、アルファ粒子のクラスターを確認することができた。アルファ核種よりもベータ核種の方が高い試料であったが、アルファ核種のみを抽出することに成功した。開発したアルファイメージャは、FDNPSの敷地内の汚染測定に有用である。
浅野 典一; 黒澤 昭彦; 箭内 智博; 綿引 俊介; 亀山 恭彦; 尾上 龍次; 飛田 健治; 深作 秋富
no journal, ,
JMTRは、定格熱出力50MWの試験研究炉である。昭和40年に建設を開始、昭和43年3月に初臨界を達成し、昭和45年より共同利用運転が開始され、平成18年8月までに延べ165サイクルの共同利用運転に寄与してきた。JMTRは平成18年に一旦停止し、その後、JMTRの利用者や文部科学省によるJMTR将来計画の検討が行われ、JMTRの改修と再稼動の方向付けがされた。その結果を受けて、平成19年度より平成22年度末にかけ、原子炉施設関連、約40件の機器等の更新、ユーティリティ、構築物等の補修・保全で約20件、併せて約60件に及ぶ改修工事を行った。改修期間中は大きなトラブルもなく無事に完遂することができた。本件は、この改修による設備・機器の選定,改修仕様の決定方法等の基本的な考え方,再稼動後のJMTRの安全・安定運転と高稼働率の達成に資するための保全計画についてまとめたものである。