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岡本 芳浩; 鈴木 伸一; 塩飽 秀啓; 池田 篤史; 矢板 毅; Madden, P. A.*
Journal of Physical Chemistry A, 114(13), p.4664 - 4671, 2010/03
被引用回数:51 パーセンタイル:85.84(Chemistry, Physical)溶融LaClとそのアルカリ金属・アルカリ土類金属溶融塩との混合融体中におけるLaイオン周りの局所構造をX線吸収微細構造法EXAFSと分子動力学計算によって調べた。LaのK吸収端を使用した高エネルギーEXAFS測定は、Laイオンの濃度が低い領域での信頼できる分析を可能にした。La-Cl対の距離と配位数が、混合によって減少していく様子がEXAFSとMD計算によって確認された。さらに詳細な分析の結果、Laイオンの濃度が低い混合融体では、極めて安定な6配位八面体構造が形成されるが、その傾向がLiやMgのような強い配位性のカチオンの存在によって抑制されることがわかった。
沼倉 正彦; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 小林 徹*; 阿久津 和宏; Madden, P. A.*; 岡本 芳浩
JAEA-Research 2009-003, 26 Pages, 2009/04
分子動力学法(MD)計算を利用し、LiCl-KCl共晶塩と3価希土類元素塩化物であるTbClを用い、その混合挙動について調べた。また、Tbは希土類元素の中ではそのイオン半径が中間的な元素であることから、イオン半径の違いによる構造への影響を理解するため、Tbよりもイオン半径の大きいLa、小さいYを比較対象として用いた。単独塩融体では陽イオンのイオン半径の違いにより配位数が異なるが、LiCl-KCl共晶塩を混合させると、イオン半径の大きさに関係なく安定な6配位八面体構造に近づく傾向があることがわかった。さらに、LiCl及びKClによる混合効果について検討した結果、それらに違いがあることが明らかとなった。
岡本 芳浩; 鶴岡 卓哉*; 矢板 毅; Madden, P. A.*
JAEA-Research 2007-005, 25 Pages, 2007/03
使用済核燃料の乾式再処理の中心的プロセスである溶融塩電解においては、電解浴中に金属イオンが微量溶け込んだ環境の把握が重要となる。本研究では、電解浴としてLiCl-KCl共晶塩を、研究対象塩化物として代表的な希土類元素塩化物であるLaClを選び、分子動力学計算を実施した。LaClは、単独塩融体の状態において最近接La-Cl対の配位数がおよそ8であることが知られている。アルカリ塩化物との混合によって、LaClは最近接相関距離が短くなり、また配位数を減らして、6配位八面体構造を形成して安定化していくことがわかった。これは、もともと6配位構造をとり、アルカリ塩化物との混合によってそれが安定化するだけのYCl系の混合挙動とは異なる。また、混合の相手がLiClとKClでは混合挙動が異なる結果が得られた。KClは6配位構造を安定化させるのに対して、LiClでは配位数は7以下にはならず6配位構造にはならないことを確認した。これは、LaClとLiClではClイオンの数密度にほとんど差はないため、さらに小さなLiイオンがLaイオンに接近して、そのクーロン力で配位構造の形成や安定化を阻害するためと考えられる。
岡本 芳浩; Madden, P. A.*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 66(1), p.448 - 451, 2005/01
LaCl融体の局所構造は(LaCl)八面体配位によって特徴付けられている。これはX線回折やラマン散乱測定からの結論であるが、中性子回折や分子動力学計算では配位数はカチオンサイズによって変化し、比較的大きいLaClの場合は6より大きな値であることを示されている。本研究では、LaCl融体のX線回折を行い配位数について調べるとともに、中性子回折の結果と良好な一致をもたらす分子動力学計算との比較を行った。さらに、LaBr融体との構造比較を行い、アニオンサイズの違いに起因する以外、構造がほとんど同じであることをつきとめた。
岡本 芳浩; 矢板 毅; 塩飽 秀啓; 松浦 治明*; Madden, P. A.*
no journal, ,
LiCl-KCl共晶混合塩融体中の希土類塩化物の混合挙動について、X線吸収微細構造(XAFS)及び分子動力学(MD)シミュレーションによって調べた。これまでの研究で、希土類塩化物単独塩融体は金属イオンの大きさに対応して、その局所構造を変えることを見いだしてきた。一方、本研究では、多くの混合系において、希薄組成では6配位構造をとることがわかった。希土類塩化物は、単独塩融体では異なる局所構造を示すが、希薄状態では統一的な構造に変化する可能性を示唆している。
岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 池田 篤史; 鈴木 伸一; 阿久津 和宏; 小林 徹; 矢板 毅; Madden, P. A.*
no journal, ,
溶融LaClの局所構造の溶媒依存性を、放射光XAFS及び分子動力学計算によって調べた。溶媒としてLiClやMgClを混ぜた場合、6配位八面体配位構造(LaCl)が形成されにくく安定化しないことをつきとめた。一方、KClを溶媒とした場合、八面体配位構造が形成され、安定化することがわかった。より小さく、より電荷の大きいカチオンを有する溶媒塩ほど、八面体配位構造が形成され難いことがわかった。
岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 阿久津 和宏; 小林 徹; 矢板 毅; Madden, P. A.*
no journal, ,
溶融DyCl及びそのLiCl-KCl共晶塩との混合融体における、DyのK吸収端XAFS測定を実施した。溶融DyCl単独塩融体と混合系融体では、Dyイオン周りの局所構造は、ゆらぎ成分であるデバイワーラー因子をのぞいてほぼ同じサイズの(DyCl)配位構造であることを明らかにした。混合系融体にDy金属を混ぜた試験を行った結果、配位構造の著しい低下を観測した。これは、不均化反応によって生じたDyイオンが融体中に溶け込んで、配位構造の安定化を妨害したためと考えられる。