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論文

Extraction of Se(iv) and Se(vi) from aqueous HCl solution by using a diamide-containing tertiary amine

成田 弘一*; 前田 泰生*; 所 千晴*; 鈴木 智也*; 田中 幹也*; 塩飽 秀啓; 矢板 毅

RSC Advances (Internet), 13(25), p.17001 - 17007, 2023/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:51.1(Chemistry, Multidisciplinary)

セレン(Se)は様々な産業分野で広く利用されており、工業生産として銅精錬時に陽極スライムから副産物として回収・精製されている。Seは人体にとって必須微量元素であるが、多量摂取による健康への悪影響も知られているため、自然環境におけるSe濃度と酸化状態を明らかにし、Se除去のために効率的なSe溶媒抽出法の確立が必要とされている。今回、N-2-エチルヘキシル-ビス(N-ジ-2-エチルヘキシル)アミン(EHBAA)を用いて塩酸溶液からSe(IV)とSe(VI)の抽出機構を検討した。放射光XAFS測定の結果から、EHBAAで抽出したSe(IV)及びSe(VI)錯体の内圏は、それぞれ[SeOCl$$_{2}$$], [SeO$$_{4}$$]$$^{2-}$$であることが明らかになった。また、8M塩酸溶液からのSe(IV)の抽出は溶媒和型の反応であり、0.5M塩酸溶液からのSe(VI)の抽出は陰イオン交換型反応であることが示された。これらの情報をもとに、より効率的な抽出剤の開発につながる研究へ発展させたい。

論文

日本保健物理学会講演「ICRP勧告取入れにおける国内動向」印象記

前田 剛

保健物理(インターネット), 54(4), p.220 - 221, 2019/12

2019年6月20日に東京大学において「ICRP勧告取入れにおける国内動向」と題した講演が日本保健物理学会の主催、日本放射線安全管理学会の共催の下に開催された。事務局によると参加者は96名であった。ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に対する国内における取入れ状況の解説として、横山須美氏(藤田医科大学)から「円滑な規制運用のための水晶体の放射線防護に係るガイドラインの作成」と題して、眼の水晶体の新しい線量限度の運用に向けた課題の検討状況についての講演後、佐藤直己氏(原子力規制庁)から「ICRP2007年勧告の取り入れに関する国内での検討状況について」と題して、ICRPの2007年勧告の取入れに関する放射線審議会の最近の審議内容についての講演があった。本稿では、各講演の概要及び印象を記す。

論文

ICRP/JAEAダイアログミーティングに参加して

前田 剛; 遠藤 佑哉; 植頭 康裕

保健物理(インターネット), 54(3), p.177 - 180, 2019/10

2018年12月15日(土)及び16日(日)の両日、ICRP/JAEAダイアログミーティングが福島県いわき市の東日本国際大学において開催された。ダイアログミーティングは、国際放射線防護委員会(ICRP)により、東京電力福島原子力第一原子力発電所事故後の2011年11月から、地元住民を対象とした放射線防護に関する意見交換会として開催されてきており、今回初めて共催に日本原子力研究開発機構(JAEA)を加えて20回目を迎えた。会場には、地元住民及び国内外の放射線防護の専門家らが集まり、12月15日は77名、12月16日は61名が参加者した。本稿では、筆者らの参加内容を報告するとともに、本会議の内容について紹介する。

論文

Comparison of the extractabilities of tetrachloro- and tetrabromopalladate(II) ions with a thiodiglycolamide compound

成田 弘一*; 前田 泰生*; 所 千晴*; 鈴木 智也*; 田中 幹也*; 元川 竜平; 塩飽 秀啓; 矢板 毅

Analytical Sciences, 33(11), p.1305 - 1309, 2017/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:40.7(Chemistry, Analytical)

Using $$N,N,N',N'$$-tetra-2-ethylhexyl-thiodiglycolamide (TEHTDGA) in $$n$$-dodecane as the extractant, we compared the percentages of Pd(II) extracted from HCl and HBr solutions, and analyzed the structures of the Pd(II)-extractant complexes. TEHTDGA rapidly extracted Pd(II) from both HCl and HBr solutions, predominantly by formation of a 1:2 Pd(II)/TEHTDGA complex. The extractability of Pd(II) from HBr solution was inferior to that from HCl solution. FT-IR spectroscopy and EXAFS measurements indicated that two of the halide ions in the tetrachloro- or tetrabromopalladate(II) ions were replaced by the sulfur atoms of two TEHTDGA molecules. In the [PdBr$$_{2}$$(TEHTDGA)$$_{2}$$] complex, the Pd-S bond was shorter than the Pd-Br bond. We suggest that this bond length difference resulted in greater steric hindrance during coordination of TEHTDGA to the Pd(II) atom in the HBr system than in the HCl system, leading to the lower extractability in the HBr system.

論文

Selective extraction of Pt(IV) over Fe(III) from HCl with an amide-containing tertiary amine compound

前田 泰生*; 成田 弘一*; 所 千晴*; 田中 幹也*; 元川 竜平; 塩飽 秀啓; 矢板 毅

Separation and Purification Technology, 177, p.176 - 181, 2017/04

 被引用回数:21 パーセンタイル:58.79(Engineering, Chemical)

The separation properties of Pt(IV) over Fe(III) in HCl solutions using $$N$$-2-ethylhexyl-bis($$N$$-di-2-ethylhexyl-ethylamide)amine (EHBAA) were investigated and then compared with those using the conventional extractant tri-$$n$$-octylamine (TOA). Also, the structural analyses of Pt(IV) in both of the aqueous (HCl solution) and organic (EHBAA in $$n$$-dodecane-2-ethylhexanol solution) phases were performed with EXAFS spectroscopy. The extractability of Pt(IV) was much higher with EHBAA than with TOA in the studied HCl concentration range (0.2-0.8 M HCl); additionally, EHBAA selectively extracted Pt(IV) over Fe(III) under the condition of [EHBAA] $$leq$$ 0.1 M and [HCl] $$leq$$ 1 M. The Pt(IV) loading capacity of 0.1 M EHBAA was about 9.2 g/L (about 0.05 M). Most of the Pt(IV) extracted with 0.1 M EHBAA from 1 M HCl was stripped with 0.1 M NaOH; the co-extracted Fe(III) was selectively scrubbed with distilled water. The structural studies indicated that the Pt(IV) extracted with EHBAA from 1 M HCl formed an ion-pair complex, [PtCl$$_{6}$$]$$cdot$$(EHBAA$$cdot$$H)$$_{2}$$.

論文

80$$sim$$120$$^{circ}$$Cの脱酸素条件の脱イオン水中におけるジルカロイ-4の腐食速度

前田 敏克; 千葉 慎哲; 建石 剛*; 山口 徹治

日本原子力学会和文論文誌, 12(2), p.158 - 164, 2013/06

地層処分環境における使用済燃料被覆管(ハル)からの核種溶出量を評価するうえで重要な母材(ジルカロイ)の腐食挙動を調べるため、水素ガス発生量測定法によって、低酸素条件下、80$$sim$$120$$^{circ}$$Cでのジルカロイの腐食速度を測定した。その結果、いずれの温度においても、腐食量の3乗が腐食時間に比例して増加する"三乗則"で腐食が進行していることがわかった。また、その腐食速度定数は炉水環境条件(高温域)での腐食速度定数の温度依存性の外挿直線上にあり、高温域と、処分環境で想定される100$$^{circ}$$C以下を含む低温域での腐食のしくみが同じであることがわかった。

論文

Structural investigation of magnetocapacitive SmMnO$$_3$$

前田 裕貴*; 石黒 友貴*; 本田 孝志*; Jung, J.-S.*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 木村 剛*; 若林 裕助*

Journal of the Ceramic Society of Japan, 121(3), p.265 - 267, 2013/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:30.43(Materials Science, Ceramics)

磁気容量性物質SmMnO$$_3$$の構造変化を磁場中X線回折実験から研究した。この反強磁性体は数テスラの磁場が印加されたときのみ誘電率に9Kで跳びを示す。磁場中X線回折実験からはc面内(Pbnm)の原子変移を伴う構造変化はないことが明らかになったが、60Kでの反強磁性転移によりMnO$$_6$$八面体の大きな回転が生じることがわかった。この回転は交換相互作用を通したエネルギーの獲得を最大にするように起こっている。

論文

Upgrading of X-ray CT technology for analyses of irradiated FBR MOX fuel

石見 明洋; 勝山 幸三; 前田 宏治; 永峯 剛; 浅賀 健男; 古屋 廣高

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(12), p.1144 - 1155, 2012/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:52.49(Nuclear Science & Technology)

照射された燃料ペレット内の状態を把握するため、原子力機構で開発してきたX線CT技術の改良を行った。本技術の改良では、高感度Si半導体検出器の導入、コリメータスリットの微細化及びX線線源形状の最適化を行った。また、画像解析コードについても中心空孔解析手法の改良や密度識別手法を新たに導入した。本改良によって、照射済燃料集合体等の高解像度X線CT画像を取得することに成功した。また、中心空孔の解析精度が向上し、燃料ペレット内の密度識別についても可能になった。

報告書

高速実験炉「常陽」炉心燃料集合体の解体手法の高度化

市川 正一; 芳賀 広行; 菊川 清秀*; 深作 博信*; 黒澤 洋一*; 勝山 幸三; 前田 宏治; 永峯 剛

JAEA-Technology 2011-020, 32 Pages, 2011/07

JAEA-Technology-2011-020.pdf:6.56MB

高速実験炉「常陽」で照射された炉心燃料集合体の解体手法の高度化を図った。この解体手法の高度化により、燃料ピン下部端栓を切断せずに照射済み炉心燃料集合体から燃料ピンを取り出すことが可能になった。炉心燃料集合体を解体した後、取り出した燃料ピンを選定し、照射リグに組み込むことで再び「常陽」で照射することも可能となった。これにより高燃焼燃料及び高中性子照射材料に関する照射データを得る可能性を得た。

論文

Helium release from the uranium-plutonium mixed oxide (MOX) fuel irradiated to high burn-up in a fast breeder reactor (FBR)

勝山 幸三; 石見 明洋; 前田 宏治; 永峯 剛; 浅賀 健男

Journal of Nuclear Materials, 401(1-3), p.86 - 90, 2010/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.63(Materials Science, Multidisciplinary)

高速実験炉「常陽」で照射した燃料ピンのパンクチャ試験を実施し、燃料ペレットから放出されたヘリウム量を測定した。その結果、燃焼度に比例してヘリウム放出量が増加することを確認するとともに、製造時の$$^{241}$$Amの含有量も影響していることを確認した。

論文

Three-dimensional X-ray CT image of an irradiated FBR fuel assembly

勝山 幸三; 前田 宏治; 永峯 剛; 古屋 廣高

Nuclear Technology, 169(1), p.73 - 80, 2010/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.08(Nuclear Science & Technology)

高速実験炉「常陽」で照射した燃料集合体の3次元X線CT画像の取得に成功し、あらゆる角度から照射した燃料集合体の内部状況観察が可能となった。また、燃料ペレット内の中心空孔発生状況も観察できることを確認し、3次元X線CT画像から軸方向における中心空孔の形成状況を明らかにした。これにより、これまで破壊試験で実施してきた観察の多くが非破壊試験で実施可能となり、照射後試験の迅速化、効率化、低価格化に貢献した。

論文

Comparative study of structures and electrical properties in cobalt-fullerene mixtures by systematic change of cobalt content

境 誠司; 楢本 洋*; Avramov, P.; 矢板 毅; Lavrentiev, V.; 鳴海 一雅; 馬場 祐治; 前田 佳均

Thin Solid Films, 515(20-21), p.7758 - 7764, 2007/07

 被引用回数:24 パーセンタイル:68.43(Materials Science, Multidisciplinary)

Co-C$$_{60}$$混合薄膜について、Co濃度に依存した構造形成と電気的特性の変化について広い濃度範囲に渡る系統的評価を行った。ラマン分光測定により、Co-C$$_{60}$$化合物の生成と飽和組成(Co$$_{5}$$C$$_{60}$$)が明らかになった。化合物内の結合性が共有結合性のCo-C結合によることが、ラマンピークの組成に依存したシフトやC$$_{60}$$分子の対称性低下の示唆から明らかになった。Co濃度が希薄な混合薄膜は浅いギャップ間準位からのキャリアの熱励起により説明される伝導性を示した。Co濃度がより高い混合薄膜は、Co濃度に依存してCoクラスター/ナノ粒子に起因するホッピング伝導や金属伝導を示すことがわかった。

論文

セメント平衡水中におけるスラグの溶解挙動

前田 敏克; 馬場 恒孝*; 水野 大*; 寺門 正吾; 喜多川 勇; 沼田 正美

廃棄物学会論文誌, 17(4), p.271 - 281, 2006/07

シリコン,カルシウム及びアルミニウムを主成分とするスラグ試料を用いて、セメント平衡水中における静的浸出試験を90$$^{circ}$$Cで行い、スラグの溶解挙動を調べた。セメント平衡水中では溶液のアルカリ性のため、脱イオン水中に比べてスラグの溶解量が増大することがわかった。また、スラグ表面には溶解に伴いケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)を成分とする二次相の生成が認められ、C-S-Hが生成する期間中は同じpHのアルカリ溶液中に比べてスラグの溶解が抑制される効果がみられた。

報告書

原子力施設の焼却灰の溶融固化に関する検討

小澤 達也; 前田 敏克; 水野 大; 馬場 恒孝; 中山 真一; 堀田 克敏*

JAEA-Technology 2006-001, 11 Pages, 2006/02

JAEA-Technology-2006-001.pdf:2.2MB

TRU廃棄物のうち、金属や非金属といった不燃性の雑固体廃棄物を対象とした処理方法の一つとして、溶融固化処理法が有望視されている。TRU廃棄物のうち、フィルタや金属類については、その仕様から概略の組成を把握することが比較的容易であり、溶融時における組成調整が可能である。しかし、焼却灰の組成は焼却対象物や焼却条件などに依存するため、組成調整が困難である。そこで、TRU廃棄物に区分される焼却灰を単独で溶融固化処理する可能性について検討するため、原子力施設から発生した焼却灰組成を参考として模擬焼却灰を調合し、溶融固化試験を実施した。その結果、いずれの試料についても、大きな気泡や分相が存在せず、割れのない固化体が得られること、並びに焼却灰の組成によっては難溶性の析出物が生成するものの、その分布は一様で均質な固化体となることを確認した。これらの結果から、焼却灰を単独で溶融固化することにより、核種閉じ込め性能の評価が可能な均質な固化体とすることが可能であり、その固化体には耐浸出性についても優れた性能を期待できるとの見通しを得た。

論文

セメント共存下でのスラグの溶解挙動

前田 敏克; 馬場 恒孝*; 堀田 克敏*; 水野 大*; 小澤 達也

日本原子力学会和文論文誌, 4(4), p.242 - 247, 2005/12

SiO$$_{2}$$, CaO及びAl$$_{2}$$O$$_{3}$$を主成分とするスラグ試料を用いて、セメント共存下における静的浸出試験を90$$^{circ}$$Cで行い、処分環境として想定されるセメント環境でのスラグの溶解挙動を調べた。その結果、スラグは試験期間をとおして一定の速度で溶解することがわかった。これは、スラグとともに放出された主成分Siがカルシウムシリケート水和物に取り込まれることによって液中Si濃度の低い状態が保たれ、初期における溶解反応速度が継続したためと推察された。

論文

Study on dissolution behavior of molten solidified waste

水野 大*; 前田 敏克; 馬場 恒孝*

JAERI-Conf 2005-007, p.225 - 229, 2005/08

スラグのバリア性能を定量的に評価するため、スラグの処分で考えられえる影響因子によってスラグの溶解特性がどのように影響するかを研究している。それらの因子は、スラグ組成の多様性に起因するもの(CaO/Al$$_{2}$$O$$_{3}$$/SiO$$_{2}$$の割合など)と処分環境の不確定性に起因するもの(セメント材の共存など)に分けて考えられる。本報では、今までに行った溶解特性試験のうち、スラグ中のCaO/Al$$_{2}$$O$$_{3}$$/SiO$$_{2}$$の割合,スラグ中の析出相及びセメント共存に着目した結果についてまとめる。

論文

溶融固化スラグの溶解速度と溶液pHおよびスラグ塩基度の影響

前田 敏克; 馬場 恒孝*; 水野 大*

廃棄物学会論文誌, 15(1), p.45 - 51, 2004/01

SiO$$_{2}$$,CaO及びAl$$_{2}$$O$$_{3}$$を成分とする塩基度の異なるスラグ試料について、酸性からアルカリ性の水溶液中における静的浸出試験を行った。アルカリ溶液中(pH12.4)及び酸性溶液中(pH1.6,4.0)におけるスラグの初期溶解速度は、中性から弱アルカリ性域(pH6.8,9.0)に比べて10倍以上に増大することがわかった。また、pH9.0以上の溶液中においてスラグの塩基度は初期溶解速度に影響を及ぼさないが、酸性から中性溶液中では塩基度の高いスラグほど初期溶解速度が大きくなった。この傾向は、スラグを構成するネットワークの溶解特性によって決まると推察された。

報告書

太径中空燃料を用いた内部増殖炉心概念の設計研究

前田 誠一郎; 高下 浩文; 大川 剛; 樋口 真史*; 安部 智之

JNC TN8400 2003-019, 185 Pages, 2003/08

JNC-TN8400-2003-019.pdf:11.78MB

技術開発が最も進み、燃料サイクルにおいてプルサーマルと共通した技術基盤を有する燃料オプションであるMOX燃料を前提とし、早期に実現可能なFBR実用化段階炉心・燃料候補として"太径中空燃料を用いた内部増殖炉心"の検討を進めている。本概念では、太径燃料を用いて燃料体積率を高めることにより、炉心燃料部でのプルトニウム増殖(内部増殖)を可能にし、ブランケット装荷量を最小限まで低減することで、燃料サイクルに循環する物量を大幅に低減し、経済性を向上させている。本検討では、実用化戦略調査研究におけるプラント設計等との取り合い条件を可能なかぎり満足させた3500MWth級の大型炉心に対して設計検討を行い、内部増殖炉心概念の特徴を把握した。被覆管材にODS鋼の使用を想定し、最大高速中性子照射量として約5$$times$$10$$^{23}$$n/cm$$^{2}$$を条件として、ブランケットをも含む全炉心での取出平均燃焼度が約130GWd/t(炉心部のみ;約150GWd/t)と大幅な高燃焼度化が達成できることが示された。また、内部増殖炉心では燃焼に伴う反応度変化が小さく、容易に長期運転が可能であると共に空間的、時間的に出力分布が安定していることから冷却特性上も有利であることが確認された。ここで、中性子経済を向上するために比較的高い炉心高さを指向したことに対応して、Naプレナム等のNaボイド反応度低減方策について検討を行った。さらに、導入シナリオの多様性を考慮して、燃焼度を低下させて、増殖性能を追求した炉心像の可能性についても検討した。なお、高燃料体積率、低比出力等の従来概念を超える特徴を有する本炉心概念に対して、炉心崩壊事故のような過酷な条件下での挙動についての知見が十分ではなく、今後、事象進展を把握した上で設計に反映する必要があるものと考えられる。

報告書

原子動力海中航行観測船の運航条件及び運航システムの検討; 海洋調査への超小型炉の活用検討ワーキンググループ報告

浦 環*; 賞雅 寛而*; 西村 一*; 青木 太郎*; 上野 道雄*; 前田 俊夫*; 中村 溶透*; 島津 俊介*; 徳永 三伍*; 柴田 陽三*; et al.

JAERI-Tech 2001-049, 154 Pages, 2001/07

JAERI-Tech-2001-049.pdf:11.24MB

原研では、改良舶用炉の設計研究の一環として、北極海を主な調査海域とする原子動力海中航行観測船の検討及び搭載する超小型原子炉SCRの検討を行っている。本報告書は、船体設計、音響測位、船体運動、海洋調査等の専門家による原子動力海中航行観測船の運航条件及び運航システムの検討結果を示したものである。わが国の潜水船の船体運動に関する設計条件を調査するとともに、北極海における調査活動を想定して水中航行時及び水上航行時の船体運動を推定した。また、想定した船体運動が超小型原子炉SCRの出力に与える影響を評価した。運航システムとしては氷の下での活動を想定して、海底トランスポンダ方式及び氷上通信ブイ方式による測位及び通信方法を検討し、トランスポンダまたは通信ブイの設置間隔を130kmと定めた。また、船体及び原子炉の事故事象を整理して、安全確保の方法を検討した。これらの検討は原子動力海中航行船の概念に反映され、今後の検討課題が明らかとなった。

論文

Reassembling Technique for Irradiation vehicle at Fuel Monitoring Facility(FMF)

前田 宏治; 永峯 剛; 中村 保雄; 三次 岳志; 松元 愼一郎

第3回照射後試験に関する日韓セミナー, 0 Pages, 1999/00

FMFにおいて「常陽」特殊集合体および材料照射用リグについて、解体、中間検査、除染および再組立の一連の作業を遠隔で支障なく実施し、「常陽」における継続照射に供してきた。FMFにおける遠隔再組立技術の確立が一般の照射試験と異なる継続照射試験の導入を可能にし、より柔軟な照射試験を計画できるようになった。現在までに継続照射された燃料集合体は127GWd/t、照射量1.7$$times$$1023n/cm2にまで達している。今後計画されている様々な試験に対応した再組立技術の開発だけでなく、新規性の高い試験装置の導入も図っている。本件では、遠隔再組立てに関わる技術とその成果について報告する。

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